IdeaPad Slim550i(15)のレビュー概要
高コストパフォーマンスな15インチ
IdeaPad Slim 550iはintelプロセッサを搭載したコストパフォーマンスに優れたラインナップです(iがつかないモデルはAMDのプロセッサを採用)。
10万円以下で購入できる価格ながら、実用性、本体の質感も十分で向こう5年は安心して使える性能を持っており、ライトなパソコンユーザーにぴったりの一台となっています。
こんなタイプにマッチ
- 安くて実用性の高いPCが欲しい人
- テンキー搭載したPCが欲しい人
簡易スペック表
発売日 | 2020年7月14日 |
CPU | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 256~512GB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | UHDグラフィックス Iris Xe グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
LTE・5G通信 | 非対応 |
MSオフィス | 選択可能 |
重量 | 1650g |
Cinebench R20 | 1512pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
IdeaPad Slim550i(15)の目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。また本モデルは既に2021年モデルが発売されています。もし購入するのであれば、2021年モデルの第11世代intelプロセッサ搭載モデルが良いでしょう。
IdeaPad Slim550i(15)の特徴
ここではIdeaPad Slim550i(15)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第10世代のintelプロセッサ搭載モデル
IdeaPad Slim550iは第10世代のintelコアプロセッサを搭載しています。第10世代はシングルコアの性能が向上しつつ、グラフィック性能もアップしています。これにより、ワード、エクセル、ネットサーフィン、動画視聴などに加え、簡単なグラフィックスを使うソフトでも使いやすくなりました。
6万円台からで実用的な性能
IdeaPad Slimシリーズはパソコン好きな人で割と頻繁に話題に上がるほど、コストパフォーマンスが高いモデルです。本体が6万円台から買える上にintel Coreプロセッサ、SSDを搭載しているため、一般的な作業では処理性能に不満がなく向こう5年は安心して使えるパフォーマンスを持っています。
IdeaPad Slim550i(15)の価格とコストパフォーマンス
IdeaPad Slim 550i(15)は6万円台から買える価格が魅力です。
IdeaPad Slim550i(15)のスペック
今回レビューしたIdeaPad Slim550i(15)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2020年7月14日 | |
製品名 | IdeaPad Slim550i(15) | |
型式 | 82FG00C7JP | |
サイズ | 233.1×356.7×17.9mm | |
重量(実測) | 本体 | 1650g |
電源アダプタ | 215g | |
CPU | Core i5-1035G1 | |
GPU | intel UHDグラフィックス | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 記載なし | |
生体認証 | 指紋 | 無し |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.1 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 3セル |
公称値 | 12時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
IdeaPad Slim550i(15)のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は1512pts、シングルコア394ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。第10世代のノートパソコンとしては一般的な性能です。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は3950pts、シングルコア1113ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。昨今のノートパソコンとしてはハイエンドに比べると劣るものの十分な性能を持っており、起動でストレスを感じることはありません。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | ー | ー |
高品質 | ー | ー |
標準品質 | 2614 | やや快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | ー | ー |
高品質 | ー | ー |
軽量品質 | 773 | 動作困難 |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
騒音テスト
騒音に関する評価は以下の通りです。CPUテストはCinebench R20、GPUテスト時はFinalFantasy15のベンチマーク測定時に測定を行っています。
モード | 評価 |
通常時 | 非常に静か |
CPUテスト時 | ファン音がサーっと聞こえる |
GPUテスト時 | ファン音がサーっと聞こえる |
PC温度測定平常時とCinebenchR23(multi)で10分負荷をかけた後にFLIR One Proのサーマルカメラを用いて温度測定を行いました。
IdeaPad Slim550i(15)のモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。低コストモデルということもあり、色域のカバー率は低めです。
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。発色のバランスが取れていおり、自然な色合いです。
IdeaPad Slim550i(15)の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 475.58 | 489.54 | 8 |
ポイント② | 231.08 | 237.5 | 7 |
ポイント③ | 394.66 | 385.07 | 7 |
ポイント④ | 321.88 | 300.48 | 8 |
ポイント⑤ | 330.68 | 318.08 | 7 |
ポイント⑥ | 64.41 | 112.11 | 7 |
通信スピードテストの評価
Wi-Fi6を搭載しているわけではありませんが、十分通信スピードが出る結果となりました。長距離でも安定したPINGが得られています。
IdeaPad Slim550i(15)のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。20WおよびLGディスプレイの拡張では充電ができませんでしたが、その他は全て充電可能でした。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
LG 29UM69G-B | △(画面表示のみ) | LG 29UM69G-B |
IdeaPad Slim550i(15)の外観
天板は他のIdeaPad Slimシリーズと同じようにシルバーでシンプルな仕上がりになっています。また、端にLenovoのロゴがあります。
背面は天板とは違い、塗装が施されていません。無塗装になっています。
開いた様子です。15インチノートパソコンはエントリークラスモデルも多いためベゼルが広くなりがちですが、このモデルは標準程度になっています。
最大開き角は160°となっています。
上部ベゼルです。ディスプレイとはフラットではありません。
下部ベゼルです。
キーボード全体です。スペースキー、エンターキーなどの一部のキーは横と接しています。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.47mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.2mmとなっています。キーストロークは浅めの設計になっています。
タッチパッド幅を計測したところ、110mmとなりました。15インチのパソコンとしてはタッチパッドが狭いので、マウスを別途用意してもいいかもしれません。
本体右側はUSB Type-A×2、4in1メディアリーダーの構成になっています。
本体左側は電源ポート、USB Type-C(PD対応)、フルサイズ電源コネクタ、ヘッドフォンジャックとなっています。
スピーカーはキーボード上にあるタイプです。
本体の重量を測定したところ、1650gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1865gとなりました。充電器単体では215gとなります。
IdeaPad Slim550i(15)のメリット・魅力
ベンチマークからも満足なデータ
IdeaPad Slim550iは6万円台で買えるノートパソコンとしては十分なパフォーマンスを誇る一台となっています。性能は上を見ればキリがありませんが、この価格帯では十分以上と言えそうです。
低価格だが本体質感は十分
価格の安いパソコンは本体の質感が低かったり、剛性が低い欠点を持つことが多いですがIdeaPad Slim550iではそういったことはありません。背面が無塗装であったり、コストダウンは感じるものの実際に使っている際に見える面については十分な仕上がりになっています)。
USB Type-Cにも対応しPD充電可能
IdeaPad Slim550はUSB Type-Cを搭載し、USB-PD充電も可能です。15インチパソコンのため持ち運びする人は少ないかもしれませんが、宅内で使う際にスマートフォンやその他の製品と充電器を共通化できるメリットを持っています。
テンキー搭載で事務用途にも向く
本モデルはテンキーを搭載しており、事務用途での入力性に優れます。特にエクセルを使うことが多い人とっては非常に便利でしょう。
IdeaPad Slim550i(15)のデメリット・欠点
キーボードの入力性は価格なりのレベル
コストパフォーマンスが高いことがメリットの一台ですが、価格の安さを最も感じるのはキーボードです。安っぽいわけではありませんが、値段なりになっています。特に深いキーボードタッチが好きな人にとって魅力的に映らないでしょう。
AMDモデルとの性能差が大きい
IdeaPad Slim550シリーズはintelモデルとAMDモデルがありますが、プロセッサのマルチコアパフォーマンスの点で見ればAMDの方が高くなっています。もしマルチコアが有利なソフトウェア(エクセルなど)を使う場合は、ほぼ同じ価格だけに相対的に不利になります。
みんなの口コミ
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低価格帯のノートパソコンとしては、プロセッサ、ディスプレイ性能、バッテリーを高いバランスで持っているおりコストパフォーマンスが高い。コンパクトなサイズが欲しければ同じシリーズの14インチを選べばいいし、2in1が欲しければIdeaPad Flexを選べばいいので、このモデルだけでなくシリーズで見ても弱点がない一台。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 大きくて持ち出しは難しい
- シンプルなシルバーで落ち着いている
IdeaPad Slim550i(15)がおすすめな人
15インチで安いPCを求める人
15インチのノートパソコンの中ではずば抜けたコストパフォーマンスを誇ります。価格重視しつつそれなりの性能のノートパソコンが欲しい人にマッチするモデルと言えるでしょう。
事務用途のユーザー
テンキー搭載しているため事務用途でエクセルを利用するユーザーに向いています。価格が抑えられているため、法人で社員向け用PCとしての購入も向いているでしょう。
IdeaPad Slim550i(15)がおすすめではないタイプ
動画を見るなら2in1モデルも検討すると良い
IdeaPadのシリーズの中にはディスプレイの折り返しが可能な2in1モデル「IdeaPad Flex550シリーズ)が存在します。もし動画を見ることが多いなら、テントモードにできる本PCがおすすめです。価格が少し上がりますが純正でスタイラスペンも付属します。
表計算ソフトをメインに使うユーザー
表計算ソフトをメインにマクロなどを使ってハードに使うなら、intel機よりもマルチコア性能の高いAMD機の方が理想的に言えばマッチします(ただそこまでパフォーマンスを使うエクセルの組み方は普通ないかとも思います)。
IdeaPad Slim550i(15)のカスタマイズ・モデルの選び方
IdeaPad Slim550iはCore i3〜Core i7までのモデルを選ぶことができますが、一般用途ならCore i3モデルでも十分です。より余裕を持ってパソコンを動かしたかったり、動画編集を少しだけしてみたいという人はCore i5以上のモデルを選ぶようにしましょう。
IdeaPad Slim550i(15)の実機レビューまとめ
IdeaPad Slim550i(15)を安く買う方法
IdeaPad Slim550i(15)に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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