※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
HP Elite x2 G8のレビュー概要
デザイン性の優れたタブレットPC
HP Elite x2 G8はWindowsパソコンの中でも特に優れたデザイン性を持つ軽量タブレットPC。軽やかな見た目に反して、中身は高性能なプロセッサが搭載されているため、パフォーマンスは十分です。SIMフリーモデルやプライバシースクリーン(覗き込み防止)機能が搭載されたモデルがあります。
こんなタイプにマッチ
- 外出先で使う人
- 書き込みをしたい人
- 動画視聴する人
簡易スペック表
発売日 | 2021年10月4日 |
CPU | Core i7-1165G7 |
RAM | 16GB |
ストレージ | 256GB~1TB |
画面サイズ | 13インチ |
GPU | Iris Xeグラフィックス |
USB-PD | 対応 |
LTE・5G通信 | 対応 |
MSオフィス | 選択可 |
重量 | 1185g |
Cinebench R20 | 1505pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
HP Elite x2 G8の目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
HP Elite x2 G8の特徴
ここではHP Elite x2 G8の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
ダントツでかっこいい本体デザイン
HP Elite x2 G8は数あるタブレット型ノートパソコンの中でもダントツでかっこいいデザインを誇ります。特に細いながらも剛性のある背面フレームが特徴的。外でもカッコよく使えるでしょう。また、これだけデザイン性に優れながらも軽量性を両立している点が魅力と言えます。
3Kを含むディスプレイが選択可能
本モデルでは3:2のディスプレイを採用しており、3Kモデルやプライバシースクリーン搭載モデルなど、予算に合わせて3種類から選択することが可能です。
SIMフリーモデルでLTE通信可能
Wi-FiモデルとSIMフリーLTE通信可能なモデルを揃えています。価格差は小さめなので、常時ネット接続をしたい人は検討してみても良いでしょう。
純正のリチャージブルアクティブペンに対応
本モデルは別売りにはなるものの、メーカー純正のスタイラスペンの取り扱いがあります。同一メーカーのスタイラスペンがあるということだけで、利便性という意味で大きな利点となります。
HP Elite x2 G8の価格とコストパフォーマンス
2022年3月30日時点でCore i3-1125G4モデルが137,280円(税込)となっています。タブレットPCは一般的に高くなる傾向がありますが、HP Elite x2は相場より少し安めな印象を受けました(キーボードが同梱されているため、他社製品はキーボード込みを想定)。また、よりコスパが良いのはLTEモデルで約1万円の追加で仕様変更できます。外出先で常時接続したいユーザーにとっては価格面で特に魅力的なモデルと言えるでしょう。
HP Elite x2 G8のスペック
今回レビューしたHP Elite x2 G8のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2021年10月4日 | |
製品名 | ||
型式 | 499B8PA#ABJ | |
サイズ | 289.3×223×14.2mm | |
重量(実測) | 本体 | 1185g |
電源アダプタ | 300g | |
CPU | Core i7-1165G7 | |
GPU | Iris Xeグラフィックス | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 13インチ |
解像度 | 3000×2000 | |
アスペクト比 | 3:2 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 公式記載なし | |
生体認証 | 指紋 | 有り |
顔認証 | 有り | |
フロントカメラ | 画素数 | 1080p |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 2セル |
公称値 | 非公開時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
HP Elite x2 G8のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は1505pts、シングルコア485ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。第11世代のintel Core プロセッサを搭載し、十分なパフォーマンスとなっています。特にシングルコア性能が高い点が魅力です。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は3587pts、シングルコア1302ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。ベンチマークの結果、Readで3000MB/sを超えており、ノートパソコンとしてはトップクラスの性能となっています。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 2522 | やや重い |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
騒音テスト
騒音に関する評価は以下の通りです。CPUテストはCinebench R20、GPUテスト時はFinalFantasy15のベンチマーク測定時に測定を行っています。
モード | 評価 |
通常時 | ファン音が聞こえる |
CPUテスト時 | ファン音がしっかりと聞こえる |
GPUテスト時 | ファン音がしっかりと聞こえる |
HP Elite x2 G8のモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
カバー率及び、カバー比のデータは以下の通りです。
カバー率 | カバー率 | カバー比 |
sRGB | 73% | 72.5% |
Adobe RGB | 98.1% | 101.4% |
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。
HP Elite x2 G8の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 610.8 | 574.51 | 12 |
ポイント② | 363.35 | 319.05 | 11 |
ポイント③ | 589.25 | 486.95 | 11 |
ポイント④ | 455.94 | 486.76 | 11 |
ポイント⑤ | 436.16 | 464.94 | 11 |
ポイント⑥ | 276.75 | 200.63 | 11 |
通信スピードテストの評価
どのエリアでも十分な速度が得られており、不満なく使うことができるでしょう。実際に使っていも、ラグを感じることはなく、快適でした。
HP Elite x2 G8のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。20Wから全ての充電器でチャージができることを確認しました。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | ○ | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | ○ | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | ○ | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | ○ | RP-PC133 |
100W | ○ | AUKEY PA-B7 |
HP Elite x2 G8の外観
天板(タブレット外側)はHPのロゴマークが記載されています。またタブレットのため、800万画素のアウトカメラを備えます。
表向きにしてタブレットとして背面のスタンドを利用した様子です。スタンドが細いフレームのため、高級感があります。
キーボードカバーを装着した様子です。カバーもシルバーとなっているため、統一感があります。タブレットのため平置きすることができますが、スタンドでの最大開き角は170°となります。
タブレットにカバーとして取り付けるタイプの特殊なキーボードですが、配置は普通です。キーボード部分の剛性感が高く、タブレットカバーでタイピングしている印象がなくなるほどしっかりしているのが特徴です。キーボードのタイピング音は無い静音タイプになっています。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.84mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.5mmとなっています。キーボードはタブレットカバーにありがちな打ち込み時のたわみがないため、非常に打ちやすい印象を受けました。タブレットカバー付きのノートパソコンとしては最もタイピングしやすかったです。
タッチパッド幅を計測したところ、94mmとなりました。サラサラで使いやすいです。またタブレット形式ですが、キーボード部分に剛性があり、しならないため操作感は上々です。タッチパッドはクリック時にカチカチと音が鳴るタイプです。
本体右側にはUSB Type-Cポートを3本備えています。
本体左側には音量ボタンと、ヘッドフォン、マイクコンボジャックを搭載しています。
本体の電源ボタンは上側に付属しています。スピーカー音はかなり良く聞きやすい印象です。特に人の声がクリアで聞きやすくなっています。ただし、低音はあまり強くないので、こだわる場合は別途スピーカーの追加をした方が良いでしょう。
本体の重量を測定したところ、1185gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1485gとなりました。充電器単体では300gとなります。
HP Elite x2 G8のメリット・魅力
タブレットPCとしてはリーズナブル
コストパフォーマンスの項目でも書いたように、タブレットPCとしてはリーズナブルな点が魅力です。特にLTEモデルでも15万円以下から手に入るので、外で使うサブPCを検討している人には良いでしょう。
人の声が聞き取りやすいクリアな音質
HP Elite x2 G8はスピーカー性能に優れており、人の声が非常に聞きやすいです。アクティブノイズキャンセリングも搭載していることやフロントカメラが1080pであることを考慮するとウェブ会議に優れた端末と言えそうです。
タブレットでは珍しいプライバシースクリーン
タブレットPCとしては非常に珍しいプライバシースクリーン(覗き見防止機能)が付いています。外出を想定したモデルだからこそ嬉しい特徴と言えるでしょう。
指紋認証を搭載
背面には静電型の指紋認証を搭載しています。外出先でタブレットを使う環境でもサッと指紋でロック解除できるのは大きなメリットです。
キーボードカバーの剛性が高い
タブレット型ノートパソコンの大きなデメリットがキーボードカバーの剛性ですが、本モデルは非常にしっかりとしており剛性面で不安がありません。そのため、タイピングがしっかりできるタブレットPCに仕上がっています。
HP Elite x2 G8のデメリット・欠点
充電ポートが上側のためケーブルが余る
タブレットPCのため、電源ポートはディスプレイ型に付くことになりますが、視覚的にディスプレイを見ると充電ポートが見えてしまう点はスマートさが欠けると感じました。
軽量だが最高レベルではない点に注意
13インチのノートパソコンとしては十分軽量ですが、キーボードカバーを付けると約1.2kgとなり、決して軽いわけではありません。1kg未満で10万円前後のノートパソコンもチラホラと出てきているので、軽量性を優先するならPavilion Aero 13-beを検討すると良いでしょう。
みんなの口コミ
ぜひ口コミをご投稿ください。
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背面スタンドがフレームだけで立つような形になっており、見た目にとにかくかっこいいのが特徴。SIMフリー対応モデルもあるので外でもネット接続しやすいのが嬉しい。スピーカー音が比較的良いので、キーボードを取り外し、好きな場所で動画視聴できることに向く点も魅力と思います。
個人的にもう少し軽いと嬉しかった(キーボード込みで1.1kgを切って欲しかった)。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- デザインがかっこいい
- タブレット単体では重い
HP Elite x2 G8がおすすめな人
動画鑑賞もする人
キーボードカバーを取り外せば、ディスプレイのみとなり、スマホに近い感覚で動画鑑賞に集中しやすいスタイルにすることができます。スピーカー音も比較的良いので、動画視聴に向いています。
常時ネット接続したい人
SIMフリーで4G LTEに対応しているため常時ネット接続したい人に向いています。SIMフリー対応PCとしては価格設定が安めなところも魅力です。
ペンを使う人
純正としてスタイラスペンが発売されています。スタイラスは純正でないと接続性や追従性の面で劣るため、純正品が発売されていること自体が大きなメリット。資料にメモを書いたり、イラストを描いたりしたい人に向いています。特に3Kディスプレイでは色域カバー率が高くなるため、スタイラスペンを使うデザイン作業が捗るでしょう。
HP Elite x2 G8がおすすめではないタイプ
軽量性を重視する人
デメリットでも書いた通り、13インチの2in1ノートパソコンとしては軽量ですが、13インチのクラムシェルモデルと比較するとさらに安くて軽量なモデルがいくつか存在します。1kgを切ると、パソコンを持つ感覚は別物になるので軽量性を最重要視するなら、1kg未満のモデルを検討して下さい。
HP Elite x2 G8のカスタマイズ・モデルの選び方
HP Elite x2 G8はプロセッサで3種類、ディスプレイやLTEモデルなどを考慮するとかなり数多くの種類があります。どのモデルも最低限のレベルはクリアしているため、予算で選ぶことになりますが、個人的にはCore i5以上を優先することをおすすめします。
理由は内蔵グラフィックスがCore i5以上だとIrix Xe グラフィックスになるためです。当サイトの過去検証でもCore i3のUHDグラフィックスとの差異は大きくなっています。長い間使うことを想定すれば、より優位なCore i5以上のモデルが良いでしょう。
HP Elite x2 G8の実機レビューまとめ
中身も伴ったタブレットPC
結論
本モデルはデザインの良さに目が行きがちですが、指紋認証を含む生体認証搭載、十分なスピーカー性能、剛性のあるキーボードカバーなど、中身もよくできた優等生的モデルになっています。さらにプライバシースクリーンやアクディブノイズキャンセリング、そしてLTE通信にも対応しており、日常からビジネス用途まで弱点のない優れたタブレットPCとなっています。
HP Elite x2 G8を安く買う方法
HP Elite x2 G8に限らず、HPのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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