MateBook X Proのレビュー概要
スタイリッシュな薄型ノート
MateBook Pro Xは2020年にHUAWEIが発売した薄型の高性能ノートパソコンです。同メーカーが発売しているノートパソコンの中では最上位モデルに当たります。
見た目のスタイリッシュさもさることながら、内臓GPUにGeForce MX250を搭載しており、簡単な動画編集までこなす実力があるモデルです。
さらにHUAWEIのスマートフォンやタブレットを利用することで、HUAWEIシェアやマルチコラボスクリーンなど、エコサイクルを共通化することでより効率的な使い方が可能になるモデルです。
簡易スペック表
CPU | Core i7-10510U Core i5-10210U |
RAM | 16GB |
ROM | 512~1TB SSD |
画面 | 13.9インチ |
GPU | Ge Force MX250 |
USB-PD | 対応 |
LTE | 非対応 |
重量(実測) | 1.33 kg |
CINEBENCH R20 | 1243 pts |
※詳細スペックはこちら
MateBook X Pro実機レビュー目次
実際に使った感想(主観)はメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。
※本記事はメーカーからお借りしてレビューしています。
MateBook X Proの特徴
ここではMateBook X Proの一般的な特徴に触れています。筆者が使用した感想については、メリット・デメリットからご覧ください。
薄型でスタイリッシュなノート
MateBook Pro Xは非常に薄型で見た目に優れたスタイリッシュなノートパソコンです。金属製の筐体が高級感を醸し出しています。
それでいて重さは1.33kgとなっており、実際に持ってみると見た目から想定する感覚よりも軽く感じるモデルです。
マルチコラボスクリーン
MateBook Pro Xは世界でもスマートフォンのシェアを持つHUAWEIが発売されており、連携性に優れています。その中でもこのMateBook Pro Xで搭載された機能がマルチコラボスクリーン。スマートフォンをそのままパソコンの上で操作することができる機能です。
同じような機能で「DELL SMART CONNECT」という機能がありますが、HUAWEI製品は同じメーカーが作っているだけあって、連携も早いですし、タイムラグも少なくなっています。スマートフォンをパソコンから操作するだけでなく、データのやりとりをすることも可能です。
3:2のディスプレイ
MateBook Pro Xはディスプレイが3000×2000の3:2ディスプレイになっています。これにより、縦長比率が高くなり、ブラウジングが楽なパソコンになっています。
日本で発売されている14インチ級パソコン(正確にはMateBook Pro Xは13.9インチですが)の中では、アスペクト比が3:2になっているものが少ないのでブラウジングが多い人にはとても優れたノートパソコンと言えるでしょう。
MateBook X Proの価格とコストパフォーマンス
MateBook Pro XにはCore i5とCore i7モデルがあります。HUAWEIの中でもプレミアムモデルにあたるため、価格は安くはありません。ただし、通販サイトでの取り扱いになることで、楽天市場などのポイント還元の対象になりやすいことや、型落ちになると値段が下がってくるケースがあるので、随時価格チェックすると良いでしょう。
価格情報について
現在の価格については、各通販サイトをご覧ください。
MateBook X Proのスペック
今回レビューしたMateBook X Proのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2020/05/27 | |
製品名 | MateBook X Pro | |
型式 | - | |
サイズ | 304×217×217 | |
重量(実測) | 本体 | 1340 g |
電源アダプタ | 195 g | |
CPU | Core i7-10510U | |
GPU | GeForce MX250 | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
保存(ROM) | 1st | 1TB SSD |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 13.9インチ |
解像度 | 3000×2000 | |
形式 | LTPS液晶 | |
生体認証 | 指紋 | 〇(電源ボタン共有) |
Windows Hello | × | |
フロントカメラ | 画素数 | 〇 |
物理シャッター | 〇 | |
リヤカメラ | 画素数 | - |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | 5.0 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | - |
SIMカードサイズ | - | |
光学ドライブ | - |
※詳細仕様はこちら
スペックの解説
今回検証したMateBook Pro Xは上位にあたるモデルです。CPUは第十世代のCore i7を搭載、GPUにMX250を積んでいます。CPU性能面での特徴よりも、本機はディスプレイ面での特徴が大きいモデルです。
3:2で高精細なディスプレイは見ていてとても美しい上に、縦長なのでブラウジングなどの作業効率を求める人にも良いでしょう。また、高精細なためストリーミングやVODなどで映像を楽しみたい人にとっても持ってこいのモデルと言えるでしょう。
MateBook X Proのベンチマーク(CINEBENCH他)
ベンチマーク結果は以下の通りです。
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の計測値は通常時でマルチ1243pts、シングル346ptsとなりました。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。3000MB/sを超えており、非常に高速です。
騒音テスト
テストの結果、比較的静かな印象を受けました。ベンチマーク計測時の測定で45~48デジベル程度となっています。
ベンチマーク時の熱について
ベンチマーク測定時の温度データです。最高温度は90℃を超えています。
GPUの測定温度です。
測定とは別に本体を触ってみたところ、ヒンジ部分がかなり熱くなる傾向が見られました。
MateBook X Proの通信環境(WI-Fi)のテスト
MateBook X Proの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを用いています(クリックで拡大します)。
一戸建てで最長距離でも比較的安定した通信速度が得られています。
MateBook X ProのUSB-C(PD)による充電テスト
USB-PDによる充電テストを行いました。18W、30W、61Wで検証したところ、全てにおいて充電が確認できました。
MateBook X Proの外観
天板です。天板はシンプルにHUAWEIの文字だけです。色はスペースグレイとなっています。
背面です。
開いた様子です。ディスプレイは光沢となっています。
最大開き角は137°となっています
ディスプレイ上部です。ナローベゼルですっきりとした見た目になっています。実測で約5mmです。
ディスプレイ下部です。こちらも比較的狭くてスタイリッシュな見た目になっています。
キーボードです。癖がなく、打ちやすいキーボード構成になっています。
キーストロークは0.9mm、キーピッチは17.8mmでした。キーストロークはかなり浅い設計です。
キーボードの最も大きな特徴はセンターにカメラを仕込んでいることです。これにより、利用しない際は物理的に被写体が映らなくなっています。以下がオープン時。
以下がクローズ時です。
タッチパッドです。幅120mmでかなり広い設計になっています。
右サイドです。USB-Aコネクタが配置されています。
左サイドです。USB-Cが2つ配置されています。
付属品です。USB-PDに対応しているため、USB-Cのコネクタが付属します。重さは195gです。
また、USB-Cから接続できるハブが標準品として付属します。USB-A、HDMI、VGAに対応しています。
実際の重量を計測しました。
充電器込みの重量です。
MateBook X Proのメリット・魅力
美しい見た目のノートパソコン
MatePad Proはプレミアムモデルだけあって、見た目が美しくエッジまでデザインが端正に整っています。また昨今のウルトラブックらしく、外部接続コネクタが必要最低限となっている点も魅力的です。
HUAWEIシリーズとの連携性が高い
WindowsパソコンはMacと比べると連携性が悪い問題がありますが、HUAWEIシェアやマルチコラボスクリーンによる連携性を高めていることで共有性が大幅にアップしています。
音が静かである
ファンはあるものの、高負荷時でも音が小さいモデルです。GPU搭載モデルは音が大きくなりがちなので、外でも使い勝手の良いモデルと言えるでしょう。
タッチパッドが広い
Windows機の中ではタッチパッドが大きめになっています。マウスを使わないユーザーの場合はタッチパッドの広さの恩恵は大きいでしょう。感度も良好です。
純正でハブが付属する
MateBook X Proには、純正ハブが付属します。追加アクセサリーにより費用が掛からないメリットがあります。
カメラが隠れる
ギミックが好きな著者としてはもっとも魅力に感じたのがこのカメラです。キーボードの中に隠れており、ポップアップで出てきます。
これにより物理シャッターなしにカメラを隠せる、かつ上部ベゼルがカメラの影響を受けないというメリットがあります。
USB-PDによる充電が可能
本機はUSB-PDによる充電をベースとしたパソコンです。そのため、付属の充電器もUSB-Cとなっており、持ち運び時にアイテムを減らせるメリットがあります。
MateBook X Proのデメリット・欠点
高負荷時に温度がかなり高くなる
今回、ベンチマークとしてCINEBENCHを回していましたが、温度測定結果、90℃を超える結果となりヒンジ部分は触ってみて温度が明らかにあがっていることがわかりました。
高負荷作業が多いなら、MAJEXTANDなど下部にスペースを作れるアイテムの併用するほうが良いでしょう。
Thunderbolt3非搭載
拡張性を求める場合に気を付けておきたいのがUSB-C。搭載されているUSB-CはThunderboltではありません。
みんなの口コミ
ぜひ口コミをご投稿ください。
2020年に登場したMateBookの最上位モデル。基本性能をおさえつつ、HUAWEI端末との連携性が魅力の一台。コンパクトなのに、MX250まで搭載しているので性能面では文句なしです。
残念なのはアメリカの影響でHUAWEI端末自体にGMSが載っておらず、選びにくくなってしまうこと。
HUAWEIスマホとの連携抜きを考えずに本体の魅力だけで買うなら十分ありだと思います。価格はライバルと比べると高めですが、質感が高いのでこれぐらいはするでしょう。
ほぼ文句なしですが、Thunderboltに対応していないので、星4としました。
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女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 薄くて色が素敵
- 見た目の割に重い
見た目 | |
重さ | |
打ちやすさ |
MateBook X Proがおすすめな人
薄型高性能PCが欲しい人
MateBook X Proは薄型で高性能な持ち運びに優れたWindows機です。ベゼルを極限まで狭めていることもあり、本体サイズも小さいです。それでいて、GeForce MX250まで搭載。薄型のノートパソコンが欲しい人はお勧めしたい一台です。
ブラウジングが多いユーザー
昨今のパソコンは16:9が多いですが、3:2を触ったことがない人はぜひ一度店頭でも触ってみて欲しいです。ブラウジングの概念が変わるほど快適になります。
HUAWEIスマホユーザー
HUAWEIのスマホユーザーは、Matebook X Proを使うことで連携性が高まります。マルチコラボスクリーンはもちろん便利ですが、それ以上にデータシェアが便利です。
HUAWEIシェアです。
スマホはP40 Pro。 pic.twitter.com/i8dXpsrGI2
— SIMPC|シンプシー公式 @楠リカ (@simpc_jp) June 22, 2020
スマホで撮影した写真をパソコンに取り込むことが多い人にはおすすめしたいです。特にProシリーズを使っている人は美しい写真が撮れるので活用幅が広がります。
MateBook X Proがおすすめではないタイプ
コスト重視の人
MateBook X Proは魅力的な一台ですが、プレミアムモデルなため価格的には高くなります。近い構成では、Presitige14、DAIV 4Nなどがより安い値段で手に入ってしまいます。
MateBook X Proは見た目が気に入った、HAUWEI製品との連携性を重視する、などのプラスαポイントを考えないと割高になってしまいます。
もし画面のインチサイズを落としても良ければ、MateBookも良いでしょう。ディスプレイ解像度が違い、色域が狭くなりますが、価格がかなり安くなります。
軽さ重視の人
14インチクラスでは1.33kgは比較的軽量ですが、このクラスは激戦区で他にも、VAIO SX14やThinkPad X1 Carbonなどの軽いモデルがいくつか存在するので、軽さを最重要視するなら他の選択肢が出てきます。
ただし、3:2インチディスプレイの14インチとしては最軽量となっています(2020/06/22時点)。ディスプレイのアスペクト比をベースに考えるなら、最良の選択肢に変わります。
MateBook X Proのカスタマイズ・モデルの選び方
MateBook X ProはCore i5とCore i7の2ラインナップとなっています。自分の予算帯に合わせて購入しましょう。
MateBook X Proの実機レビューまとめ
低価格14インチのIce Lake
結論
HUAWEIが日本で発売している最上位グレードMateBook X Proは3:2インチでブラウジングが楽しめる端末です。
またHUAWEI端末を持っていれば、マルチコラボスクリーンやHUAWEIシェアを使って、さらにフレキシブルに使うことも可能。
基本性能が高いため、普段の用途をきっちりと押さえつつ、利用範囲が広がるノートパソコンと言えるでしょう。
MateBook X Proを安く買う方法
MateBook X Proは通販サイトで発売されています。比較してみて最も安く買えるところで購入しましょう。またHUAWEI製品は型落ちやタイムセール、楽天市場のポイントアップでの還元があるパターンがあるので実質価格だけでなく、ポイントの還元率も確認しておきましょう。
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