ROG Strix SCAR 15のレビュー概要
300Hz対応の超高性能ノート
ROG Strix SCAR 15は、ASUSが誇るゲーミングブランドROGの中でも超ハイエンドに位置するモデル。
プロセッサはCore i9-10980HKのノート最高峰クラスを積んでおり動作は非常に高速。またディスプレイにFHDのリフレッシュレート300Hzを搭載しており、高性能さとそれを表現できるモニタ構成となっています。
値段は張りますが、その分中身が優れているので妥協したくない人はぜひこのモデルを選んでください。
簡易スペック表
CPU | Core i9-10980HK |
RAM | 32GB 16GB |
ROM | 2TB SSD 512GB SSD |
画面 | 15.6インチ |
GPU | GeForce RTX2070 SUPER |
USB-PD | 非対応 |
LTE | 非対応 |
重量(実測) | 2340 g |
CINEBENCH R20 | 4238 pts |
※詳細スペックは公式データをご覧ください(Core i9モデル、Core i7モデル)
※ベンチマークはCore i9モデル、ターボモードで計測
ROG Strix SCAR 15実機レビュー目次
実際に使った感想(主観)はメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。
※本記事はメーカーからの貸し出しを受けてレビューしています。
ROG Strix SCAR 15の特徴
ここではROG Strix Scar 15の一般的な特徴に触れています。筆者が使用した感想については、メリット・デメリットからご覧ください。
300Hz/3ms搭載のディスプレイ
ROG Strix SCAR 15の最大の特徴はそのディスプレイにあります。ノートパソコンでゲーミングモデルではエントリークラスでも144Hzが基本ですが、このモデルはその倍の300Hzを搭載しており、より没入感の高いモニタとなっています。
超ハイスペックな組み合わせ
モニタが高性能でも中身のCPU性能が低ければ意味がありません。今回検証したモデルではCore i9-10980HKにRTX2070 Superと超高性能な組み合わせとなっています。
KEY STONEⅡによるプライベートの確保
ROG Strix SCAR 15ではKEY STONEという機構が付いてきます。これにより、個人の設定を記憶させておき、取り付けることでそのモードを一瞬で設定するという仕組みです。さらにシャドウフォルダ(隠しフォルダ)も設定することができるので、KEY STONEによって機密性を上げることが可能です。
ROG Strix SCAR 15の価格とコストパフォーマンス
2021年3月24日現在で上位モデルは329,800円となっています。性能を考えれば、妥当な値段です。
価格について
価格は2021/3/24時点での情報です。ASUSはゲーミングパソコンのセールを開催することが多いので、必ずROG Strix Scarの公式ページをご覧ください。
ROG Strix SCAR 15のスペック
今回レビューしたROG Strix Scar 15のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2020年7月22日(Core i9モデル) | |
製品名 | ROG Strix SCAR 15 | |
型式 | G532LWS | |
サイズ | 360×275×24.9 mm | |
重量(実測) | 本体 | 2450 g |
電源アダプタ | 1005 g | |
CPU | Core i9-1980HK | |
GPU | GeForce RTX 2070 Super | |
メモリ(RAM) | 32GB | |
保存(ROM) | 1st | 2TB SSD |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1440 | |
形式 | IPS液晶 | |
光沢 | グレア(光沢) | |
リフレッシュレート | 300Hz | |
生体認証 | 指紋 | × |
顔認証 | × | |
フロントカメラ | 画素数 | 未記載(搭載) |
物理シャッター | × | |
リヤカメラ | 画素数 | - |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | 5.0 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | - |
SIMカードサイズ | - | |
光学ドライブ | - | |
バッテリー公称値 | サイズ | 未記載 |
JEITAによる基準 | 8時間 | |
ACアダプタ容量 | 280W |
※詳細仕様はこちらからご確認ください。
スペックの解説
ROG Strix SCAR 15のうち今回はCore i9版をレビューしています(下位モデルはCore i7でスペックがかなり異なる)。上位版はノートパソコンの中では最上位と言っても過言ではないほどのスペック。CPU、GPU、RAM、ROM、全てにおいて十分値段に釣り合う性能です。
中でも特徴的なのが300Hzのリフレッシュレートモニター。ノートパソコンでは144Hzが中心ですが、その倍の性能があります。実質そこまでリフレッシュレートが必要であったり、そもそも出るゲームは少ないですが、超えないことが重要だと思うので、このリフレッシュレートはゲーマーにと手は魅力です。
ROG Strix SCAR 15のベンチマーク(CINEBENCH、動画編集など)
ベンチマーク結果は以下の通りです。
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の計測値は通常時でマルチ2668pts、シングル437ptsとなりました。他機種との比較はCINEBENCH R20のデータ一覧をご覧ください。
まずこちらはサイレントモードです。
続いて、最高のターボモードです。
PASSMARK
PASSMARKのデータは以下の通りです。他機種との比較はPASSMARKのデータ一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。1987MB/sなので、昨今のSSDでは最速ではありませんが、十分に速いレベルです。
騒音テスト
ターボモード時の騒音を測定しました。58~62デジベルでサーっと気になる音が出ます。ただし、サイレントモードでは静かです。
ベンチマーク時の熱について
動画書き出し時の熱は以下の通りです。CPUは95℃付近まで上昇しています。
動画編集ベンチマーク
Davinch Resolve16を用いて、FHDの10分間の動画の書き出しを行いました。3分16秒となっており非常に高速な結果が得られています。CPU、GPUが強力なため動画編集もこなすことができます。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 15567 | 非常に快適 |
高品質 | 17149 | 非常に快適 |
標準 | 18505 | 非常に快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。なお、標準品質以上はスペック的に厳しく、ベンチが回らなかったため、未測定です。
モード | スコア | 評価 |
高品質 | 8400 | 快適 |
標準 | 10819 | とても快適 |
軽量品質 | 13063 | 非常に快適 |
ROG Strix SCAR 15の通信環境(WI-Fi)のテスト
ROG Strix SCARの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを5GHz帯で用いています(クリックで拡大します)。
全部屋でダウンロード速度の低下無し、PINGの低下もほぼ見られない結果が得られました。
ROG Strix SCAR 15のUSB-C(PD)による充電テスト
非対応です。
ROG Strix SCAR 15の外観
天板です。ROGのロゴが入っています。この部位は光らせることができます。右にあるのは付属のKEY STONEⅡです。
下部です。スリットが横方向に入ったデザインになっています。
開いた様子です。ディスプレイの上部、サイドベゼルは狭め、下部は広めになっています。また本体基盤にROGのロゴがプリントされています。
最大開き角は約130°です。
右側です。こちらはKEYSTONEを取り付けることができます。また排気孔があります。
左側にはUSB-A×3、ヘッドフォンジャックがあります。
背面インターフェイスです。電源アダプタ、USB-C、HDMI、イーサネットコネクタがあります。
キーボードです。独自キーボードの追加、エンターキー周辺が変則、さらにエンター右側にキーが追加されています。独自キーでは音量とパフォーマンスを変更することができます。
エンターキー周辺はUS配列仕様になっています。また、エンター右側はホームボタンなどのキーが追加されています。
ミツトヨのデジタルノギスによる2点間の計測よりキーピッチは17.4mm、キーストロークは1.2mmとなっています。
タッチパッドです。幅は108mmとなっています。さらにナンバーパッドを搭載しています。
実際にナンバーパッドを稼働した様子がこちらです。
質量を測定した様子です。2340gでした。
充電器を含めた測定結果がこちらです。充電器単体で1005gあります。
ROG Strix SCAR 15のメリット・魅力
ターボモードの切り替えが簡単
Cinebenchの測定からもわかるようにターボモードで性能で一気に向上します。その分うるさくなりますが、簡単にボタン一つで切り替えることができます。
NumberPad搭載ですっきりとしたキーボード配置
ROG Strix SCAR 15はタッチパッドにNumberPadが搭載されています。これにより15インチテンキーレスの欠点を補っており、キーボード配置がセンターに来るようになっています。
300Hzで没入感高い
リフレッシュレート300Hzの画面は非常に没入感が高くなります。また300Hzまで高い必要はないかもしれませんが、普段のネットサーフィン時でも明らかに違いを感じることができます。
KEYSTONE Ⅱによるプライバシー
ROG Strix SCAR 15にはKEY STONEⅡが付属しますが、その最大の魅力はシャドウフォルダ。つまり、隠しファイルを作ることができます。キーを挿すだけで自分専用のフォルダが作れるのはかっこいいですよね。
強力なスピーカー
本PCではスピーカーも強力です。過去評価したゲーミングPCでサブウーハーを搭載したLEGION Y740(17)ほどではありませんが、非常に高音質です。
ハイエンドゲーミングとしては軽く感じる
本機は全部乗せのゲーミングPCですが、2.3kg台となっています。15.6インチの中では重いことは間違いありませんが、ここまでハイエンドであることを考えると十分持ち運べるレベルと感じました。
ROG Strix SCAR 15のデメリット・欠点
USB-Cインターフェイスが後ろ
USB-Cインターフェイスが後ろにあるためアクセスがしづらくなっています。昨今のスマホはUSB-C to USB-Cなことも多いためデメリットと感じます。
右側に排気が集中している
本機は排気系のファンが右側に集中しています。
そのため、筐体が明らかに右側だけ熱くなる傾向があります。一番右側はホームボタン等になっているため、利用頻度は少ないかもしれませんが注意しておきましょう。
みんなの口コミ
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ゲーミングパソコンとしては最高クラスの性能を誇る一台。KEYSTONEや300Hzのリフレッシュレートモニターなど、処理能力以外でも際立った特徴のあるパソコンです。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 本体サイズが大きい
- 光り過ぎてびっくりした
ROG Strix SCAR 15がおすすめな人
ノート一台で済ませたいゲーマー
全ての環境をノートで作り上げたい人には、全ての性能が揃う本PCはおすすめです。音質も良いため、オプションの追加もこだわる人だけで大丈夫です。
プライベートを分離したい人
ゲーマーでなくともプライベートを分離できるKEYSTONEの存在は非常に便利です。
ROG Strix SCAR 15がおすすめではないタイプ
減価償却を気にする人
ROG Strix SCARは高性能なため、クリエイターでも使えるスペックとなっています。しかしながら、上位機種のCore i9モデルの場合、30万円を超えているため経費計上ができない弱点があります。
ROG Strix SCAR 15のカスタマイズ・モデルの選び方
本モデルはCore i7モデルとCore i9モデルがあります。2つには5万円ほどの価格差があります。予算に応じて選ぶと良いですが、RAMとROMに価格差なりの性能差があります。また減価償却の問題もあるので、状況に応じて選びましょう。
ROG Strix SCAR 15の実機レビューまとめ
ROG Strix SCAR 15を安く買う方法
ROG Strix Scar 15はASUS公式サイトを経由することで最も安く買うことができるケースがほとんどです。ただし、他にも安くする経路があるので以下の記事をぜひご覧ください。
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