NTT固定電話と光電話の違いについてやさしく解説

光回線に加入すると、オプションで「光電話」を利用できるようになっています。しかし光電話がどんなものかわからない、すでにNTT電話を使っているけど何がどう違うの?と疑問に思っている人も多いでしょう。

結論から言えば、光電話はNTT電話とほぼ同じように使えてさらに料金が劇的に安くなります。そこで、ここでは光電話とNTT電話の違いについて詳しく解説しました。

楠リカ
この記事を読んだら、光電話がNTT回線に比べて、いかに初期費用が安く、ランニングコストが優れているかがわかるはずです。

 

光電話とは?

従来のNTTの固定電話では、「アナログ電話回線」により通話を行います。それに対して光電話は、「光回線」を使って通話を行う方式。

 

アナログ電話回線は銅などを使ったメタルケーブル、一方で光回線はガラスを原料とした光ファイバーケーブルが使われています。

光回線は元々インターネットを利用するために使われる回線ですが、光電話対応ルーターを使うことで、光回線を電話回線としても利用することができる仕組みになっているのです。

 

NTTの電話と光電話の違いを項目別に解説

初期費用の違い(光電話に電話加入権は不要)

NTT電話の場合、初期費用として必要なのは以下の2つ。

NTT固定電話に必要なもの

  • 電話加入権購入費(施設設置負担金)…36,000円
  • 契約料…800円

 

施設設置負担金の中に、諸々の工事費等も含まれています。正直結構なお値段のする電話加入権ですが、人への譲渡が可能なので、オークション等で数千円で入手することもできます。その場合は、初期費用をグンと下げることができますね。

一方、光電話の場合、すでにインターネットで光回線を利用している場合には、追加の費用は工事費・契約料合わせて3,000円~10,000円ほど。

楠リカ
もしインターネットと光電話を同時に契約する場合には、光電話分の工事は無料もしくは割安になることが多いのですが、インターネットの開通工事費と合わせて15,000円~18,000円ほどが必要ですが、実はほとんどのケースで無料になるパターンが多いですね。

 

NTT電話も光電話もやり方によっては初期費用を大幅に抑えることができますが、やはり基本的な初期費用は「光電話の方がNTT電話よりも安い」ですね。

 

NTT電話と光電話の基本料金の違い

通話料金は節約することも可能ですが、基本料金は加入してしまえば毎月必ず発生する固定費です。節約を考えるなら、まずは基本料金をいかに抑えるかがカギですよね。

NTT電話の住宅用回線の場合、地域にもよりますが、基本料金は1,450円~1,700円(以下から基本料金を調べることができます)。

各電話料金

 

近年では携帯電話の普及で、固定電話をほとんど使わないという人も増えていますから、ほとんど使わないのに毎月1,450円以上支払うのはもったいないですよね。

その点、光電話なら、多くの場合500円前後の基本料で利用することが可能。基本料を3分の1以下に抑えられるので、ランニングコストの面でも光電話はおすすめなのです。

 

光電話の通話料は国内一律で通話料が劇的に安くなる

 

NTT電話の場合、各地に設置されている「交換機」を経由すればするほど、通話料は高くなります。つまり、遠距離になるほど通話料が高くなってしまうということですね。それぞれの電話料をまとめたものがこちら。

NTT電話 光電話
固定電話 8.5~80円/3分 全国一律8円前後/3分
携帯電話 20~40円/1分 16~18円前後/1分

※光電話は契約サービスによって若干違いあり

 

固定電話から固定電話への発信の場合、NTT電話だと3分間8円~。遠距離の場合は、なんと3分間で80円以上になってしまうことも。

3分間80円かかる地域に1時間も通話してしまうと、それだけで1,600円。県外への長電話なんて、恐ろしくてできたものじゃないですね…。それに対して、光電話は交換機を経由することもなく、国内なら全国一律3分間8円。

例え沖縄から北海道への電話だとしても、1時間でたったの160円、10分の1の料金で済みます。さらに、携帯電話への発信の場合も、どのキャリアに発信するにしても光電話のほうが安いのです。固定電話からの発信が多い人は、光電話に切り替えたほうが確実にお得ですね。

 

音質には違いなし

「光電話は安いから、音質もそんなに良くないのでは?」という疑問もよく耳にします。しかし光電話の音質はNTT電話とほぼ同じなので、今までと同様に問題なく通話をすることができますよ。

むしろ、設備の古い従来の電話回線とは違って光回線は新しいので、ケーブルの劣化などがない分、ノイズの影響が少ないとさえ言われています。

 

光電話の弱点は電話のみの契約ができないこと

家でほとんどインターネットを使わないという場合には、光電話の電話契約だけしたいという人も多いでしょう。

光電話そのものは基本料が安くても、インターネット契約とセットだと数千円はかかりますからね。しかし残念ながら、光電話はほとんどの場合インターネット契約のオプションという形で利用することになるので、電話契約のみというのはできません。

 

光電話は電話機も電話番号もそのまま利用可能

 

光電話が安くなるからと言っても、電話機を買い換えなくてはいけなかったり、電話番号が変わったりしてしまうのはちょっと…という人は多いでしょう。

しかし安心してください。光電話に乗り換えても、現在使っている電話機は、ほとんどのものがそのまま利用可能です(例外としては、昔懐かしい黒電話や、ビジネス用の特殊なものなどは一部使えないものもあります。)

電話番号についても、同じ家でそのまま光電話に乗り換える場合(同じ収容局エリア内の場合)は、今までと同じものが使えます。

ただし、電話番号の「番号ポータビリティ」には費用が発生します。番号ポータビリティを利用する場合、手数料として1電話番号につき2,000円の費用が必要。また、NTT電話の契約を解除するための費用2,000円も発生することは頭に入れておきましょう。

 

光電話だと発信できない番号がある?

NTT固定電話の場合、基本的には発信できない番号というものはありませんが、「光電話だと発信できない番号がある」というのは事実です。しかし発信できない番号の中に、日常生活において発信できなくて困る!というような番号はほぼありません。

例えば、光電話で発信できない番号の中には以下があります。

かけられない番号

  • 114…お話し中調べ
  • 136…ナンバー・アナウンス
  • 141…でんわばん/二重番号サービス

 

ただ、これらの番号は一度も使ったことがないという人が多いのではないでしょうか?フリーダイヤルも相手の契約内容によっては発信できないこともありますが、ほとんどの場合は問題なく発信できます。

楠リカ
光電話はIP電話(050)と勘違いしている人がとても多いです。光電話はNTTの固定電話とほとんど同じように使えるので安心度は高めです。

 

「NTT固定電話と光電話の違い」まとめ

NTT電話と光電話の違いは、音質や使い方などにはほぼ違いがありません。電話機も電話番号もそのまま使えます。しかし大きく違うのは、光電話はとっても安くてお得。機能がほぼ同じなら、安いほうが良いに決まっていますよね。

現在光回線を使っていてまだ光電話を使っていない人、そしてこれから固定電話を設置しようと思っている人は特に、光電話の利用がよいでしょう。