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レビュー・評価の概要
ROG Phone5は先代モデルに引き続き過去最強、そして国内最高レベルの性能を持つスマートフォンとなっています。
パフォーマンス面での進化に加えて、センターCPUによる冷却能力向上、ヘッドフォンジャック復活しつつDAC搭載で高音質化、Aero Active Coolerによる物理ボタン追加など様々な面でバージョンアップの著しいモデルです。
ROG Phoneは全部で3種類あり、標準、ハイエンド、限定版があります。限定版はRAMがさらに増え、背面サブディスプレイを搭載するなど特殊な一台となっています。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Snapdragon888 5G |
RAM | 12/16/18GB |
ストレージ | 256GB(UFS3.1) |
画面サイズ | 6.78インチ |
重量 | 239g |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではROG Phone5(2021年モデル)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
Snapdragon888で最高クラスの性能
ROG Phone5ではクアルコムの最新のプロセッサであるSnapdragon888を搭載しています。ベンチマークの結果については、後述しています。
センターCPUとエアロアクティブクーラー
ROG Phone5はこれまでのスマートフォンと異なり、非常に珍しいセンターCPUを搭載しています。ROG PhoneにはオプションパーツでAero Active Coolerで冷やすことができますが、センターCPUになっていることでより直接的に空冷することが可能になります。
先代に続くエアトリガーに加え物理ボタンの追加
ROG Phone3ではデュアルパーテーションで左右に二つずつのエアトリガーを設けていました。
さらにROG PhoneではAero Active Cooller自体に物理ボタンが付属しており、さらに追加でボタンを増やすことができます(2枚上写真参考)。数が増えたからと言って有利になるわけではありませんがプレイヤー側としては選択肢が増える恩恵を受けることができます。
複数のパフォーマンスをソフトウェアでコントロール
過去のモデルと比較してROG Phone5ではより細かいパフォーマンスのコントロールが可能となりました。高いパフォーマンスを持ったXモードを始め、自分でパフォーマンスをコントロールできるアドバンストなどユーザーの調整幅が大きなデバイスに仕上がっています。
300Hzのタッチサンプリング
ゲーミングにおいて重要なポイントの一つにタッチサンプリングレートと低レイテンシーがありますが、ROG Phoneはどちらも世界最高クラス。ゲーマーにとって、勝つためのデバイスと言えます。
ROG Phone5には通常盤の上にさらなるアルティメットモデルが存在します。アルティメットモデルは根本的に異なっており、18GBのRAM、背面サブディスプレイを搭載しています。さらに、専用モデルはAero Active Coolerが最初から同梱されるなどの違いがあります。
価格とコストパフォーマンス
ROG Phone5は本体価格が99,800円から(12GBモデル)とSnapdragon888を搭載、かつ他のROGが持つ機能・性能を考えればコストパフォーマンスが非常に優れたモデルになっています。
ちなみに、今回から別売りとなったAeroActive Cooler5がありますが、こちらは税込5,980円となっていますが、二つ合わせても前回のROG Phone3よりも安くなる計算になっています。
スペック
今回レビューしたROG Phone5(2021年モデル)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 173×77×9.9mm | |
重量 | 239g | |
プロセッサ | Snapdragon888 5G | |
メモリ(RAM) | 12GB | |
ストレージ | 256GB | |
ディスプレイ | サイズ | 6.78インチ |
解像度 | 2448×1080 | |
アスペクト比 | 34:15 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 最大144Hz |
bluetooth | Ver5.2 | |
コネクタ | USB Type-C | |
おサイフケータイ | × | |
防水 | × | |
OS | Android11 | |
SIMサイズ | nanoSIM | |
バッテリー | サイズ | 6000mAh |
リバースチャージ | × | |
ワイヤレスチャージ | × |
外観
今回のレビューはストームホワイトです。背面のROGマークを光らせることができます。

カメラは3眼で超広角・広角・マクロの構成です。カメラの出っ張りはほぼありません。

表面です。ディスプレイサイズは6.78インチで上下ベゼルは小さく表示領域は非常に大きいです。

本体上部です。

本体下部です。USB-Cとヘッドフォンジャックがあります。

本体右側です。電源ボタンがアクセントカラーになっています。

本体左側です。SIMカード挿入部はブルーメッキされています。

SIMを取り出した様子です。デュアルSIMで上下にはめ込む省スペースタイプです。

付属品です。充電器にもROGマークがあります。

ROG Phone5にオプションパーツのKUNAI PADを取り付けた様子です。

ベンチマーク結果一覧
GEEKBENCH5
GEEKBENCH(ギークベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。
測定モード | 測定値 |
---|---|
シングル | 1122 |
マルチ | 3736 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 678 | 322 | 8 |
ポイント② | 421 | 358 | 8 |
ポイント③ | 611 | 122 | 8 |
ポイント④ | 439 | 140 | 9 |
ポイント⑤ | 385 | 387 | 9 |
ポイント⑥ | 136 | 88.3 | 10 |
通信スピードテストの評価
ROG Phone5では全てにおいて優れたPING値とダウンロード速度が得られました。特にルーター前で678Mbpsの速度は当サイトの計測値でも最高値クラスの結果となっています。
カメラのテスト
カメラスペック
タブからイン・アウトカメラスペックを切り替えられます。クリックしてご覧ください。
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
①広角 | 6400万画素 | 公式記載なし | – |
②超広角 | 1300万画素 | 公式記載なし | – |
③マクロ | 1300万画素 | 公式記載なし | – |
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
① | 2400万画素 | 公式記載なし | – |
撮影作例
作例を掲載しています。
0.5倍

1倍

2倍

5倍

8倍

明るい色、暗い色の花の撮影時にピントを合わせ、ホワイトバランスによる変化を検証しました。
明るい花の写真

黒い花の写真

被写体によるホワイトバランスの変化を検証しました。
黒のカメラに焦点

緑の葉に焦点

ピントの合う位置で接写能力を検証しました。
定規を撮影

注意書きを撮影

前後でピントを調整し撮影しました。
前の花にピント

後ろの花にピント

キャンドルライトを使って夜景モードテストをしました。
1個

4個

8個

12個

メリット・魅力
音が素晴らしい
ROG Phoneで最も評価したいのは「音」です。起動時からその違いが感じられるほど。スピーカーが素晴らしいが故に没入感が高まり、よりゲームに集中できるでしょう。また音響性能を活かして、YouTubeをはじめとした動画をより楽しむことが可能です。
信じられないほどのサクサク感
Snapdragon888と大容量メモリが搭載されていることにより、驚くほどの快適さを持ったスマートフォンになっています。チップセットの性能だけでなく、144Hzのハイリフレッシュレートディスプレイを搭載していることで滑らかさに磨きがかかっています。
ヘッドフォンジャックが復活
今回のROG Phone5では3で廃止されていたヘッドフォンジャックが復活しました。さらにハイエンドDACを搭載しているため、一般的な3.5mmヘッドフォンジャックと比べてもより高音質なメリットを持ちます。ASUSにはSTRIXシリーズのヘッドフォンがあるので揃えてみても良いでしょう。
PC並みの65W充電
充電は65Wに対応し、より高速充電が可能に。本体充電は6000mAhとなっており一般的なスマホと比べて多くなっているため65Wの充電器がより活かせる格好になっています。
物理ボタンの追加によりさらにコントロール性が向上
エアトリガーを搭載することでゲーミング性能を高めていますが、今回Active Aero Coolerの背面物理ボタンが付いたことで手に持った時、ちょうど良い位置にボタンが来るようになりました。エアトリガーと併用することはもちろん、「物理ボタン」という選択肢が増えたこと自体に大きなメリットがあります。
バランスの良い重量配置
今回センターCPUになったこと、さらにバッテリーが二分割されていることで本体の重量バランスがうまく取れています。ROG Phone自体は重いですが、それが緩和されるようになっています。
デメリット・欠点
ボディの重量は注意
ダブルバッテリーになっていることでボディの重量は分散されていますが、根本的な重さが解決できるわけでありません。長時間片手で持つことが多いなら要検討しておく方が良いでしょう。
今回からAero Active Coolerは別売り
前モデルまではAero Active Coolerが同梱されていましたが、5からは別売りとなりました。よりプロセッサの性能を活かしたい人は注意してください。
センターCPUは熱にデメリット
これは実際に使っていて感じた問題ですが、Snapdragon888は元々熱を発生しやすいプロセッサであることに加え、チップの位置がセンターになったことで手に当たる位置になりました。一般的なスマートフォンと比較して熱を感じやすいので注意してください。
おすすめなタイプ
スマホゲーマー
ROG Phone5は最強スマートフォンの名前の通り、せっかく使うならゲーミングが最適です。プロセッサの強さ、低レンテイシーに加え、AirTriggerなどのボタン追加機能によりゲームの勝率を上げるためのサポートをしてくれるスマホです。
スマホで動画を見る人
仮にゲームをしなくても本体スピーカーで動画を見る人には非常におすすめ。これまでレビューしてきたスマホの中で最も高音質なスピーカーを搭載しており、動画をより楽しむことが可能となっています。
おすすめできないタイプ
インカメラを重視する人
ROG PhoneはZenFoneシリーズと異なり、フリップタイプカメラではありません。インカメラ性能が高いわけではないので注意してください。
夜間のカメラを使う人
ROG Phoneは過去シリーズから夜景の色味が異なってしまうことがあります。今回のキャンドルライトテストもそうですが、本来の色はもっと黄色になっています。色味をより正確に出したい場合は、別のスマートフォンを選ぶことをおすすめします。
実機レビューのまとめ

ROG Phone5は2020年の過去モデルに引き続き、正当進化に加え、物理ボタンの追加などのアップデートを盛り込み魅力的なモデルに仕上がっています。
スマホゲーマーにとって、エアトリガーを始めとしたボタン追加は間違いなく他ユーザーと差をつけるポイント。低レイテンシーや高タッチサンプリングレートも相まって、まさに「勝つためのスマートフォン」に仕上がっています。
安く買う方法・コツ
ROG Phone5(2021年モデル)に限らず、SamsungのGalaxy製品を安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。