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レビュー・評価の概要
Galaxy S8 Ultraは日本で発売が待望されていた超大型の14.6インチタブレットです。プロセッサにはSnapdragon8 Gen1を搭載することでハイエンドらしいパフォーマンスを持っています。
さらにGalaxyのアイデンティティであるSペンも利用可能となっており、タッチできるノートパソコンに求めていたものが一つになったモデルと言えるでしょう。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Snapdragon8 Gen1 |
RAM | 12GB |
ストレージ | 256GB |
画面サイズ | 14.6インチ |
重量 | 726g |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではGalaxy Tab S8 Ultraの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
14.6インチの超大型タブレット
Galaxy S8 Ultraはタブレットとしては破格サイズの14.6インチのビックサイズです。大画面を活用し、ノートパソコンと遜色ない運用ができるだけでなく、同クラスのPCと比較して薄いため持ち運び面で有利な特徴を持ちます。
純正キーボードが存在
Androidタブレット全般に言えることとして、純正キーボードを持たないケースが多いですが、Galaxy S8 Ultraには専用のキーボードが存在します。ワンタッチ接続で利用可能になっている上、DEX起動ができるためPCとほぼ変わらない使い心地となります。
Sペンが利用可能
GalaxyのアイデンティティであるSペンが利用可能となっています。本体にマグネット装着で充電できる他、専用のケースでもSペンを考慮した設計になっています。
SoCはSnapdragon8 Gen1
SoCは2022年ではハイエンドに当たるSnapdragon8 Gen1を搭載。メリットでも後述しますが、動作はスムーズで不満は一切ありません。
ディスプレイ内指紋認証を搭載
本モデルでは生体認証として、ディスプレイ指紋認証と顔認証を備えます。状況に応じて使い分けが可能となっています。
価格とコストパフォーマンス
2022年8月7日時点で約15万円とタブレットとしては強気の価格設定になっています。この価格にはキーボードが含まれないため、全て揃えると約18万円。スペックを考えれば妥当ですが、Androidタブレットのため、ノートパソコンと比較するとできることが限られる点がネック。
AndroidアプリやSペンが使えることを重視する人なら価格に見合いますが、そうでなければノートパソコンを買う方が良いケースもありそうです。
スペック
今回レビューしたGalaxy Tab S8 Ultraのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 208.6×326.4×5.5mm | |
重量 | 726g | |
プロセッサ | Snapdragon8 Gen1 | |
メモリ(RAM) | 12GB | |
ストレージ | 256GB | |
ディスプレイ | サイズ | 14.6インチ |
解像度 | 2960×1848 | |
アスペクト比 | 370:231 | |
形式 | OLED | |
リフレッシュレート | 1~120Hz |
bluetooth | Ver5.2 | |
コネクタ | USB Type-C | |
おサイフケータイ | – | |
防水 | 非対応 | |
OS | Android12 | |
SIMサイズ | 非対応 | |
バッテリー | サイズ | 11200mAh |
リバースチャージ | 非対応 | |
ワイヤレスチャージ | 非対応 |
外観
裏側はシンプルで左上にGalaxyのロゴが配置されつつ、右上にカメラ、さらにSペンのマグネットホルダーが間に来ています。マットな質感で高級感があります。

背面カメラのアップです。超広角と広角の組み合わせになっています。専用カバーを被せると完全に埋もれる形になり、保護されています。

表から見た様子です。OLEDディスプレイ搭載で黒が深く、美しいことが特徴です。

キーボードカバーを取り外した様子です。

本体上側には電源ボタン、音量ボタンを備えます。

本体左側にはmicroSDスロットを備えます。なおスピーカーは両側に配置されています。音質はクリアですが、もう少し低音が欲しかったところです。Androidならイコライザで調整してみても良いかもしれません。

本体右側にはUSB Type-Cポートを備えます。

スロットを取り外した様子です。microSDが使えるようになっています。規格自体は海外版と共通だったのか、裏側のnanoSIMスロットが封鎖されているようでした。

ペンはカバーで覆い被せることができるようになっています。

ベンチマーク結果一覧
GEEKBENCH5
GEEKBENCH(ギークベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。
測定モード | 測定値 |
---|---|
シングル | 1238 |
マルチ | 3308 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 681 | 585 | 14 |
ポイント② | 518 | 281 | 14 |
ポイント③ | 670 | 439 | 14 |
ポイント④ | 539 | 347 | 14 |
ポイント⑤ | 286 | 271 | 15 |
ポイント⑥ | 70.9 | 39.2 | 14 |
通信スピードテストの評価
通信速度は最新モデルだけあって十分なパフォーマンスです。ただし、最長距離では落ちるような挙動が確認できたため、人によってはメッシュWi-Fiを採用してみても良いかもしれません。
USB-C(PD)による充電テスト
カメラスペック
タブからイン・アウトカメラスペックを切り替えられます。クリックしてご覧ください。
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
①広角 | 1300万画素 | 記載なし | 記載なし |
②超広角 | 600万画素 | 記載なし | 記載なし |
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
①広角 | 1200万画素 | 記載なし | 記載なし |
アウトカメラのレビュー
タブレット用のカメラとしては十分な性能を持っています。特に意外とマクロ性能が高かったことが好印象でした。
インカメラのレビュー
インカメラの性能は普通です。
撮影作例
作例を掲載しています。
0.5倍

1倍

2倍

5倍

8倍

明るい色、暗い色の花の撮影時にピントを合わせ、ホワイトバランスによる変化を検証しました。
明るい花の写真

黒い花の写真

被写体によるホワイトバランスの変化を検証しました。
黒のカメラに焦点

緑の葉に焦点

ピントの合う位置で接写能力を検証しました。
硬貨を撮影

メリット・魅力
処理性能は文句なし
Snapdragon8 Gen1を採用、さらにメモリを16GB積んでいるため、処理性能は文句なしの一級品です。動作の不満点はありません。
Dexモードが単独で利用可能
個人的に最も好印象だった点がこちらのDEX機能。元々Galaxyのスマートフォンには昔から搭載されている機能で、ディスプレイなどに出力するとパソコンライクに使える機能ですが、Galaxy Tab S8 Ultraの場合はそのままDEXを起動することが可能です。
以下はDEXモードを起動した状態のホーム画面です。

しかも純正キーボードを装着していない状況でも起動できるため、社外品との組み合わせで利用することもできます。
カバーのペン収納が秀逸
どのタブレットでも言えることですが、スタイラスペンの収納場所には困るもの。Galaxy Tab S8 Ultraでは純正キーボードを購入すると、そのカバーを利用したスタイラスペン収納ができます。
完全にカバーして覆うため、カバンの中で無くしたりすることが無くなります。
カメラ機能が十分
タブレットは搭載しているカメラの性能が貧弱なケースが多々ありますが、本モデルはさすがGalaxyといったところで十分な性能を持っています。
またSペンが活用できるため、タブレットで写真撮影してからSペンで書き込みを行ない、メールで送信するといった一連の流れをシームレスに行うことができます。
デメリット・欠点
キーボードのマグネットが弱め
最も残念だったポイントがキーボードマグネットの強度。あまり強くないため簡単に取れてしまう点が気になりました。
スピーカー音質が物足りないかも
大画面タブレットのため、動画鑑賞用として利用を検討している人もいるかもしれませんが、スピーカー性能はそのままの設定だと低音が足りず物足りないかもしれません。逆に低音が抑えられているため、ミーティングや電話などでは音質面で有利に働きます。
モバイル通信非対応
Galaxy Tab S8 Ultraは残念ながらモバイル通信費対応となっています。海外モデルは対応していますが、国内販売モデルはSIMスロットがmicroSDのみとなっています。
おすすめなタイプ
クラウドベースで利用する人
Androidベースのため、主な利用はアプリかクラウドになるでしょう。パソコンライクに使えるとはいえ、基本はクラウドベースで使うことになります。
裏を返せば、Googleサービス上で動くため、Googleドキュメントやスプレッドシートをメインで使うならよりシームレスに使えると言えるでしょう。
業務内でカメラを使うことが多い人
本モデルにあって、パソコンにないメリットの一つがカメラです。カメラで撮影してSペンで記入し、内容を連携するという工程はこのGalaxy Tab S8シリーズほどシームレスに行くものはないでしょう。
GalaxyのUIを引き継いでいるため、スマートフォンでGalaxyを使っているなら同じ感覚で使える点もメリットです。
おすすめできないタイプ
JISキーボードを求める人
純正のキーボードが発売されていますが、残念ながらUSキーボードのみとなっています。Langボタンがあるため、言語切り替えは思ったよりもスムーズに移行できるかもしれませんが慣れるまでは少し困るかもしれません。
動画を目的とした人
動画再生を目的とした場合、スピーカー性能にハイエンドタブレットとしては物足りなさを感じました。
YouTube程度ならあまり気にしなくても良いかもしれませんが、映画を見たり、本格的に動画を楽しみたいなら気をつけておくべきポイントの一つです。
実機レビューのまとめ

Galaxy Tab S8 UltraはAndroidでは国内にはなかった14インチを超える大型タブレット。パソコンライクに使うだけでなく、Google Play上のアプリを活用することで、多様なソフトウェアを利用することができ、さらにSペンが使えるためパソコンでは想像しなかった使い方の可能性を秘めています。
タブレットならではのできることの制約の問題はあるものの、しっかりと理解して使えば今までにない便利さを生み出してくれそうな一台です。
安く買う方法・コツ
Galaxy Tab S8 Ultraに限らず、SamsungのGalaxy製品を安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。