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レビュー・評価の概要
2021年に刷新された小型タブレット「iPad mini 第6世代」。ベゼルレス設計、Apple Pencil第二世代対応、USB Type-Cポート、300gを切る質量と前モデルと比較して大幅に進化しています。
スペック的な進化しつつ、キープコンセプトされているため、持ち運びに適したコンパクトさで外出先のお供としても使えますし、デジタル読書の端末としてバッチリハマる一台です。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | A15 Bionic |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64~256GB |
画面サイズ | 8.3インチ |
重量 | 293g(Wi-Fi) 297g(Cellular) |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではiPad mini 第6世代(2021年モデル)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
片手で持てるコンパクトさ
iPad mini 第6世代は第5世代のコンパクトさを踏襲しつつ、ホームボタンを無くしてディスプレイをコンパクトにしたモデルです。本体自体も軽く、300gを切っており持ち運びに便利です。人によってはギリギリですが、片手で持つこともできます。

指紋認証に対応
iPad miniは持ち運びを想定しているからか、電源ボタン兼指紋認証となっています。電源ボタンに軽く触れるだけで解錠する仕組みになっています。

A15 Bionicでパワフル
第6世代になり、プロセッサが一気に刷新され、最新のiPhoneと同じA15 Bionicが搭載されています。ベンチマーク結果でも後述しますが、Antutuスコアは70万点を超える結果となっています。なお、A15 BionicはiPhone13の無印版とPro版でGPUコア数が異なり、上位が5コアですがiPad miniでもGPUコア数は5となっています。
Apple Pencil第二世代に対応
iPad mini 第6世代からApple Pencilの第二世代に対応しています。本体の横にマグネットで付くので、持ち運びも便利です。

センターフレーム対応
iPad Pro Gen4で対応した、超広角カメラを用いて人を画面の中心に持ってくるセンターフレームをiPad miniでも使うことが出来ます。
価格とコストパフォーマンス
iPad miniは税込みで64GBが59,800円からとなっています。Cellularモデルの場合は77,800円からとなります。8インチモデルはそもそも他にAndroidも含めライバルがいないので比較しようがありません。
ただ、パフォーマンス面だけで見るとA15 Bionicのプロセッサを搭載してこの価格はかなり安めの設定です(AndroidでSnapdragon888搭載タブレットは10万円前後がメインの価格帯)。
スペック
今回レビューしたiPad mini 第6世代(2021年モデル)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 195.4×134.8×6.3mm | |
重量 | 293g | |
プロセッサ | A15 Bionic | |
メモリ(RAM) | 4GB | |
ストレージ | 64GB | |
ディスプレイ | サイズ | 8.3インチ |
解像度 | 2266×1488 | |
アスペクト比 | 1133:744 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
bluetooth | Ver5.0 | |
コネクタ | USB Type-C | |
おサイフケータイ | × | |
防水 | × | |
OS | iOS15 | |
SIMサイズ | × | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
リバースチャージ | × | |
ワイヤレスチャージ | × |
外観
今回はパープルを購入しました。淡い紫色ですが、重厚感(高級感)があります。ポップな感じではありません。

背面のカメラはシングルになっています。出っ張りはあまりありません。

表面です。ベゼル幅は他のタブレットと比較してもかなり大きく9mmとなっています。フロントカメラはシングルでIRカメラは非搭載(顔認証非対応)です。

本体上側には指紋認証を兼ねた電源ボタン、および音量ボタンがあります。

本体左側には何もありません。

本体右側にはSmartFolio用の接続端子があります。

本体下側にはスピーカーおよびUSB Type-Cポートがあります。

ベンチマーク結果一覧
Antutu
Antutuベンチマークスコアは776968という結果になりました。Antutuベンチマークの結果、iPhone13 Proとほぼ同じ結果が得られました。非常に高性能です。

GEEKBENCH5
GEEKBENCH(ギークベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。
測定モード | 測定値 |
---|---|
シングル | 1591 |
マルチ | 4458 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 643 | 324 | 8 |
ポイント② | 501 | 480 | 7 |
ポイント③ | 513 | 527 | 7 |
ポイント④ | 456 | 471 | 8 |
ポイント⑤ | 434 | 476 | 8 |
ポイント⑥ | 98.8 | 77.7 | 7 |
通信スピードテストの評価
通信速度測定の結果、ルーター前からポイント⑤までは安定した通信速度が得られました。しかし、最長距離のポイント⑥では速度の低下が見られています(PING値はほぼ変化なし)。
これは同時期に発売されたiPhone13シリーズと同様の傾向になっています。今回は5GHz帯でテストしていますが、長距離での利用が想定される場合、2.4GHz帯の利用、もしくはメッシュWi-Fiを使う方が良いでしょう。
カメラのテスト
カメラスペック
タブからイン・アウトカメラスペックを切り替えられます。クリックしてご覧ください。
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
①広角 | 1200万画素 | 1.8 | 対応 |
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
① | 1200万画素 | 2.4 | 非対応 |
撮影作例
作例を掲載しています。画素数はiPhoneシリーズと同じですが、色味が薄く魅力に欠けます。ズームしてもそれなりには映りますが、iPhoneの方が圧倒的に上なので、スマホで撮影後AirDropでタブレットに飛ばす方が効率的と言えるでしょう。
1倍

2倍

5倍

明るい色、暗い色の花の撮影時にピントを合わせ、ホワイトバランスによる変化を検証しました。ホワイトバランスの変化量はiPhoneと比べてより大きく感じます。
明るい花の写真

黒い花の写真

ピントの合う位置で接写能力を検証しました。マクロ非対応のため接写には向きません。最大ズームした状態で撮影するとそれなりには寄れますが、手振れが厳しい問題があります。マクロを取りたいならiPhone13 Proを選択することをおすすめします。
硬貨を撮影

50に合わせて撮影

前後でピントを調整し撮影しました。前後でピントを調整し撮影しました。ボケ味は弱めです。
前の花にピント

後ろの花にピント

キャンドルライトを使って夜景モードテストをしました。夜景は比較的輪郭をしっかりと捉えていますが若干ノイジーです。
4個

8個

10個

メリット・魅力
PCサイトのネットサーフィンに最適なサイズ感
筆者が感じたiPad mini 第6世代の最も良い点が横持ちした時のサイトの表示状態です。サイトにもよりますが、ほとんどのサイトでPCサイズが表示されます(縦持ちだとスマホビュー)。
iPad Pro11インチも持っていますが、このサイズだとパソコンで運用してもたいして差が無いので、8インチ台でパソコンサイトを見れるのは、持ち運び時や寝ころびながら見る時にちょうど良いです。
本を読むのに便利なサイズ感
タブレットで漫画や本を読む人は多いと思いますが、iPad mini 第6世代はその観点ではほぼパーフェクトな一台。300g以下で持ち運びにも便利ですし、縦に持って1ページ、横で持って見開きのどちらでも上手く対応できます。
指紋認証の反応が良く快適
iPad mini 6では指紋認証に対応しており、縦持ち、横持ちどちらでも押しやすい位置に指紋認証があります。指紋なので外出先でも気兼ねなく使えるのは大きなメリットです。
デメリット・欠点
ベゼル幅が広い
iPad mini 第6世代の弱点はベゼル幅が広いこと。背面は高級感があるのに、表面のベゼルの広さがもったいなく感じます。ただ、タブレットの場合はベゼル幅が狭すぎると誤タッチの原因になりかねないので、デザインとの両立は難しいところです。
カメラ性能はオマケ程度
写真の作例でも紹介しているように、カメラ性能はあくまでおまけです。iPhoneで撮影しAirDropを使ってiPad miniに飛ばす方が実用的です(Androidの場合はGoogleドライブなどで共有すると良いでしょう)。
おすすめなタイプ
外出先でタブレットを使う人
iPadはminiの他にインチ数の異なる4つのラインナップがありますが、どれも10インチを超えており大柄です。ちょっとした持ち出しにはiPad miniはジャストサイズ。しかも、指紋認証に対応しているので外出先での認証解除を楽に行うことができます。
本を読む人
iPad mini 第6世代はデジタル本を読むための端末と言っても過言ではないほど。300g切りの軽さと見開きでも楽しめるサイズ感、そしてA15 BionicのハイパフォーマンスさとWi-Fi6でストレスなくダウンロードから読み始められるのはこの端末だけと言っても過言ではありません。
メモをよく取る人
本モデルではApple Pencil第二世代に対応しており、ペンアクションも健在。縁からペンを滑らすだけでメモ帳が立ち上がりますし、スクリブル(手書き文字認識)が日本語に対応して精度が高まっているので入力性が向上しています。
さっと取り出ししやすいサイズ感なので、デジタルメモ帳としては最適です。
おすすめできないタイプ
タブレットで本格的にゲームする人
ゲームをするうえでスペック面の不満はありませんが、タブレットで本格的にゲームするなら120Hz対応したディスプレイが欲しいところです。
この場合、国内で技適を取っているものに限定すると、iPad ProもしくはXiaomi Pad 5が選択肢となり、ゲーム中心ならこれらのモデルを選ぶ方が良いでしょう。
実機レビューのまとめ

iPad mini 第6世代は小型タブレットを求める人にとってほぼ弱点のない一台となりました(デメリットを書いてはいますが、享受できるメリットに比べると些細なことです)。
プロセッサが刷新され、iPhone13と同じモデルを使っているので、向こう数年は余裕をもって使えます。購入を悩んでいるなら、ぜひ買って良いモデルと言える名機種です。
安く買う方法・コツ
iPad mini 第6世代(2021年モデル)に限らず、iPadを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。