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レビュー・評価の概要
2021年9月に登場した新型のiPhoneで、プロセッサの正統進化に加え、シネマティックモード、センサーシフト手振れ補正といった動画面でのパワーアップを中心に施されたモデルです。
また、iPhone13より最低ストレージ容量が128GBとなりつつ、値段はほぼ据え置きなので64GBでギリギリの人には朗報です。
ただし、カメラを使わない人にとっては影響のあるアップデートが少なく、安くなった前モデルでも十分と感じてしまうかもしれません。
メリット・デメリットを把握しつつ、過去モデルも含めて自分に合ったモデルを選択すると良いでしょう。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | A15 Bionic |
RAM | 4GB |
ストレージ | 128GB |
画面サイズ | 6.1インチ |
重量 | 173g |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではiPhone 13の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
A15 Bionicを搭載
iPhone13ではプロセッサがバージョンアップし、A15 Bionicを搭載しています。メモリは前モデルを踏襲して4GBとなっています。
ストレージが128GBから選べるように
iPhone13では最低容量が前モデルの倍の128GBから購入できるようになりました。価格帯はほぼ据え置きなので、嬉しいアップグレードです。
バッテリーが大幅強化
バッテリー持続時間が公称値で2.5時間伸びています。ただし、本体質量がアップしているのでトレードオフになっている部分もあります。
シネマティックモードを搭載
前モデルとの明確な違いとして、動画撮影中のピントを変更できるシネマティックモードを搭載しています。人物ごとにピントをずらしていくことで、映画のような表現が可能になります。
GPUは上位版と比較して劣る
これまでiPhoneは上位モデルも下位モデルも同じプロセッサを採用していましたが、今回からGPUコア数が異なるものを搭載しています(無印は4コア、Proは5コア)。後述のGeekbenchでもその差が表れています。
価格とコストパフォーマンス
iPhone13は税込98,800円からとなっています。Androidのハイエンドスマートフォンと比較するとほぼ同程度か少し安い程度の値段帯になるので、コストパフォーマンスは高めです。
ただ、前モデルのiPhone12は値下がりしたことで86,800円からとなりました。デメリットで後述しますが、iPhone13は12からの進化が少ないのでよほど性能面でのこだわりが無い限りはiPhone12の方がコストパフォーマンスが高いと考えます。
スペック
今回レビューしたiPhone 13のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 146.7×71.5×7.65mm | |
重量 | 173g | |
プロセッサ | A15 Bionic | |
メモリ(RAM) | 4GB | |
ストレージ | 128GB | |
ディスプレイ | サイズ | 6.1インチ |
解像度 | 2532×1170 | |
アスペクト比 | 422:195 | |
形式 | OLED | |
リフレッシュレート | 60Hz |
bluetooth | Ver5.0 | |
コネクタ | USB Type-C | |
おサイフケータイ | 〇 | |
防水 | 〇 | |
OS | iOS15 | |
SIMサイズ | nanoSIM eSIM | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
リバースチャージ | × | |
ワイヤレスチャージ | 〇 |
外観
今回購入したのはブルーです。濃い色合いになっています。これまで同様にセンターにiPhoneマークがあります。

背面カメラは前モデルから変更され、斜めになりました。外観からは分かりませんが、センサーシフト式手振れ補正が搭載されています。

表面です。前モデルからノッチ部分が少し小さくなっています。それ以外の大きな変化点はありません。

本体上側です。サイドの素材はこれまで通りアルミニウムが使われています。今回購入したモデルはメタリックブルーで美しい色合いです。

本体右側には電源ボタンが備わっています。

本体左側はマナーモードボタン、音量ボタンとなっています。

本体下側にはLightningアダプタがあります。

SIMスロットを外した様子です。スロット自体はシングルですが、eSIMに対応しさらにデュアルeSIMの利用も可能です。

手に持った様子です。

付属品です。電源アダプタは省かれており、Lightning端子のみとなっています。

ベンチマーク結果一覧
Antutu
Antutuベンチマークスコアは776968という結果になりました。上位版のiPhone13 Proと比べメモリが2GB少ない無印版ですが、スコア自体は2万点程度しか変わりません。

GEEKBENCH5
GEEKBENCH(ギークベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。
測定モード | 測定値 |
---|---|
シングル | |
マルチ |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 643 | 324 | 8 |
ポイント② | 501 | 480 | 7 |
ポイント③ | 513 | 527 | 7 |
ポイント④ | 456 | 471 | 8 |
ポイント⑤ | 434 | 476 | 8 |
ポイント⑥ | 98.8 | 77.7 | 7 |
通信スピードテストの評価
最新の規格であるWi-Fi6を搭載していることもあり、ほぼ全てで400Mbpsを超える通信速度が得られています。ただし最長距離のポイント⑥では速度が大幅に落ちる結果となりました。
これは上位版でも同様の傾向となっています。家の状況によっては2.4GHz帯を利用するか、メッシュWi-Fiもしくは中継器の利用をおすすめします。
カメラのテスト
カメラスペック
タブからイン・アウトカメラスペックを切り替えられます。クリックしてご覧ください。
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
①広角 | 1200万画素 | 1.6 | 対応 |
②超広角 | 1200万画素 | 2.4 | ー |
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
① | 1200万画素 | 2.2 | 非対応 |
撮影作例
作例を掲載しています。
0.5倍

1倍

2倍

5倍

明るい色、暗い色の花の撮影時にピントを合わせ、ホワイトバランスによる変化を検証しました。
明るい花の写真

黒い花の写真

被写体によるホワイトバランスの変化を検証しました。
黒のカメラに焦点

緑の葉に焦点

ピントの合う位置で接写能力を検証しました。
1倍で撮影

5倍で撮影

前後でピントを調整し撮影しました。ポートレートを使わなくても十分な背景ボケになっています。上位のiPhone13 Proと比較しても大差ありません。
前の花にピント

後ろの花にピント

キャンドルライトを使って夜景モードテストをしました。以下はナイトモードを使わずに撮影していますが、上位モデルとは映り方が少し違います。
iPhone13 Proの方が葉の輪郭がよりくっきりと出ています。詳細についてはiPhone13 Proの写真作例と比較して下さい。
1個

4個

8個

12個

メリット・魅力
6インチ台のスマホの中では軽い
iPhone13は6.1インチのディスプレイサイズでありながら、本体重量は170g台とかなり軽くなっています。6インチ台で軽量性を求める人には大きな利点です。
シネマティックモードで撮影の幅が広がる
iPhone13シリーズで搭載されたシネマティックモードはこれまでの動画撮影を根本から変えるほどすごい技術です。日常のワンシーンで人物のピント変更をできるだけで日常のムービーに加え、SNSにアップする動画がワンランクアップします。
手振れ補正が強化
本モデルではiPhone 12 Pro MAXで採用されていたセンサーシフトの手振れ補正が搭載されています。大きなセンサーを搭載したものでも安定した手振れ補正ができ、動画撮影に役立ちます。
デメリット・欠点
前モデルとの差がほとんどない
iPhone13はシネマティックモードが採用されたことや、センサーシフト手振れ補正を搭載したという違いはあるもののそれ以外の部分であまり差がありません。
容量が2倍になって価格据え置きになった点も評価はできますが、64GBフルに使っていない人ならその恩恵すら享受できないので、型落ちのiPhone12の方がコストパフォーマンスが良くなってしまう欠点があります。
カメラが上位機種に大きく見劣りする
iPhone13シリーズは上位のProモデルと比較して、カメラ性能が大きく異なります。近距離撮影できるマクロカメラ、光学3倍ズーム(最大15倍ズーム)のカメラなど、同じiPhone13の名前が付いていても完全に別物です。
カメラ撮影することが多いなら、迷わず上位版を選ぶべきと言えるほど差があります。
スマホは一回買うと、なかなか買い替えないのでiPhone13 Proの実機レビューも合わせて必ずご覧ください。マクロカメラも含めた作例の違いを紹介しています。
おすすめなタイプ
ライトな動画撮影をする人
2021年度のiPhone13は動画にフォーカスしたアップデートが施されており、日常ユースレベルで動画撮影をする人向けです。特にセンサーシフト手振れ補正があるので、動きながら撮影することが多い人にマッチすると言えるでしょう。
長時間スマホを持つ人
iPhone13は6.1インチで173gとスマートフォン全体で見ても軽量な部類に入ります。通勤、通学で長時間スマホを持つ人におすすめです。
おすすめできないタイプ
コストパフォーマンスを追求する人
iPhone13はiPhone12との差があまりないが故にコストパフォーマンスが悪くなってしまっています。
前モデルに搭載されたA14 Bionicでも十分な処理速度があるので、コスパを追求するならiPhone12に価値があると考えます。
実機レビューのまとめ

iPhone13はカメラの中でも動画にフォーカスしてアップグレードしているため、前モデルとの差が小さく立ち位置が微妙なモデルになってしまっています。
最新モデルにこだわりがなければ、型落ちやiPhone12の中古も合わせて検討すると良いでしょう。
安く買う方法・コツ
iPhone 13はキャリアで買うか、SIMフリーモデルを購入する方法がベースとなります。
2021年度から楽天モバイルでも買えるようになったので選択肢が増えています。中でも、楽天市場ユーザーの場合、購入によって大きくポイントを稼ぐ方法があります。以下の記事で詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。