本サイトの記事は広告を含みます。
レビュー・評価の概要
ROG Phone5s Proは2021年に登場した最強のゲーミングスマートフォン。プロセッサには最高峰のSnapdragon888+が用いられ、メモリは脅威の18GB。パソコンといっても過言ではないほどのスペックが搭載されています。
また、このスマートフォンはゲーム用途だけでなく、スピーカー・カメラ性能にも優れており一台でほとんどの人を満足させられる素晴らしいモデルとなっています。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Snapdragon888+ |
RAM | 18GB |
ストレージ | 512GB |
画面サイズ | 6.78インチ |
重量 | 238g |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではROG Phone5s Proの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
2021年で最高峰のスペック
ROG Phone5s ProはSnapdragon888+とRAM18GBを搭載したハイパワースマートフォンです。昔からROG Phoneはその年の最高峰スペックになることが常でしたが、2021年度はシリーズでProモデルと無印モデルが発売されました。
Proと無印ではRAM数が異なり、より多くのメモリが積まれています(無印は12GBもしくは16GB、Proは18GB)。
Air Triggerをはじめゲーミング機能は健在
ROG Phoneの特徴の一つにAir Triggerによるボタン追加機能があります。ディスプレイのタッチを前提とするスマートフォンにとって、ボタンの追加はチート級に便利なもの。
ROG Phone5になって、AirTriggerの他にファン(AeroActive Cooler 5)に物理ボタンが配置され、さらにゲームを有利に進められる機能が追加されました。
144Hzディスプレイに360Hzタッチサンプリング
2021年時点で発売されているスマートフォンの数多くが120Hzリフレッシュレートですが、ROG Phone5sではそれをさらに上行く144Hzリフレッシュレートディスプレイが採用されています。
タッチサンプリングレートも360Hzとトップクラスなのでゲームを有利に進められることはもちろん、普段使いでもその差を感じることができます。
付属品でより快適な環境を構築
本体を購入すると冷却ファンが付属してきますが、それに加え有料のオプションパーツとしてコントローラーが販売されています。スマホゲームをより有利に進めたい人向けと言えるでしょう。
今回のレビューでは掲載していないので、オプションコントローラーについてはこちらの公式サイトからご確認ください。
背面にアニメーション設定も可能
ROG Phone 5sシリーズではProのみ背面アニメーションの設定が可能となっています(以前のROG Phone 5 Ultimateで搭載されていた機能)。コントロールパネルからアニメーションを簡単に変更可能です。

価格とコストパフォーマンス
本体価格は14万円台となっています。ASUSのスマートフォンの中でも、ハイエンドに当たるモデルであることや他社のプレミアムスマートフォンと比べるとほぼ同価格帯なので妥当な値付けと感じます。
AirTriggerやハイリフレッシュレートなどゲームに特化した機能が多いので、スマホゲーマーにとってはコストパフォーマンスが高くなります。
スペック
今回レビューしたROG Phone5s Proのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 173×77×9.9mm | |
重量 | 238g | |
プロセッサ | Snapdragon888+ | |
メモリ(RAM) | 18GB | |
ストレージ | 512GB | |
ディスプレイ | サイズ | 6.7インチ |
解像度 | 2448×1080 | |
アスペクト比 | 34:15 | |
形式 | OLED | |
リフレッシュレート | 144Hz |
bluetooth | Ver5.2 | |
コネクタ | USB Type-C | |
おサイフケータイ | × | |
防水 | × | |
OS | Android11 | |
SIMサイズ | nanoSIM | |
バッテリー | サイズ | 6000mAh |
リバースチャージ | × | |
ワイヤレスチャージ | 〇 |
外観
背面はROGらしいメカメカしいデザインになっています。センターにはアニメーションが流れます。

背面カメラは3眼構成で張り出しが少ないデザイン。そのまま机の上に置いてもガタ付きが出ません。

表面です。ベゼルは上下にはあるものの左右はほとんどなく、フラットなデザインになっています。フロントカメラは丈夫にありますが、ベゼル内に配置されておりノッチはありません。手に持った位置で握り込むとハイパフォーマンスなXモードが起動します。

本体上側には何もありません。

本体左側は冷却ファンを取り付けるためのポートとSIMスロットがあります。

本体右泡には音量ボタンおよび電源ボタンがあります。電源ボタンはメタリックレッドになっています。

本体下側には最大60W充電に対応したUSB Type-Cポート、ヘッドフォンジャックがあります。

SIMスロットを外した様子です。両面で取り付けるタイプのSIMスロットでデュアルが可能です。

本体には冷却ファンが付属します。実際に装着した様子です。Xモードを起動するとロゴが点灯します。また写真のようにスタンド機能を持つことや背面に物理ボタンを増設できるメリットがあります。

先ほどの冷却ファンに加えてケースも付属します。ケースを付けた状態で冷却ファンの脱着が可能です(SIMスロットの取り外しは不可)

昨今電源アダプターが省かれることが多いですが、本モデルは付属します。またゴム類も付属しホスピタリティが高い印象を受けました。

ベンチマーク結果一覧
GEEKBENCH5
GEEKBENCH(ギークベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。
測定モード | 測定値 |
---|---|
シングル | 1131 |
マルチ | 3608 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 661 | 210 | 15 |
ポイント② | 267 | 192 | 16 |
ポイント③ | 596 | 283 | 16 |
ポイント④ | 362 | 270 | 15 |
ポイント⑤ | 309 | 162 | 14 |
ポイント⑥ | 139 | 144 | 16 |
通信スピードテストの評価
最長距離に置いても100Mbpsを超える結果が出ており十分なパフォーマンスが確保されています。
カメラスペックと作例
カメラスペック
タブからイン・アウトカメラスペックを切り替えられます。クリックしてご覧ください。
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
①広角 | 6400万画素 | 公式記載なし | 公式記載なし |
②超広角 | 1300万画素 | 公式記載なし | 公式記載なし |
③マクロ | 500万画素 | 公式記載なし | 公式記載なし |
カメラ | 有効画素 | F値 | 光学手振れ補正 |
---|---|---|---|
① | 2400万画素 | 公式記載なし | 公式記載なし |
カメラのレビュー
高画素なこともありますが、ROG Phone5s Proのカメラは写りが良いメリットがあります。また水平機能やマクロ等も搭載しており、カメラをよく使う人にもマッチするモデルです。
注意点としては3眼あるものの、広角・超広角・マクロの組合せで望遠がないことです。長距離撮影がメインの場合は注意して下さい。インカメラは普通です。美肌補正機能もあり、自然な写りにしてくれます。
撮影作例
作例を掲載しています。
0.6倍

1倍

2倍

5倍

8倍

明るい色、暗い色の花の撮影時にピントを合わせ、ホワイトバランスによる変化を検証しました。
明るい花の写真

黒い花の写真

被写体によるホワイトバランスの変化を検証しました。
黒のカメラに焦点

緑の葉に焦点

ピントの合う位置で接写能力を検証しました。
文字を撮影

前後でピントを調整し撮影しました。ROG Phoneは以前のシリーズからボケ感が強く、本モデルでもしっかりと継承されています。
前の花にピント

後ろの花にピント

キャンドルライトを使って夜景モードテストをしました。ROG PhoneにしてもZenfoneにしても夜に強いイメージがありましたが、思ったよりもノイジーです。また、本来ライトの色はオレンジですが白っぽくなる点も気になりました。
1個

4個

8個

12個

メリット・魅力
文句なしの超快適スマートフォン
構成から処理速度で文句が出ないことは簡単に想像できますが、実際に使ってみても文句は全くありません。どのアプリを立ち上げても瞬時に起動しますし、画面遷移も滑らか。主観ですが360Hzタッチサンプリングレートが良い仕事をしているのか、反応がスムーズで普段使いでも非常に使いやすいです。
指紋認証スピードが速く快適
筆者はディスプレイ指紋認証型のスマートフォンは反応速度が遅くて苦手ですが、ROG Phone5sに関しては別格です。全く気にならないほど高速なので、不満が全くありません。
スピーカー音質が優れている
過去のROG Phoneシリーズでもレビューに記載していますが、本モデルもスピーカー音質は上々です。ディスプレイサイズが大きいので、YouTubeを見たりなど動画配信サービスをスマホ単体でより楽しむことができます。
カメラ機能も十分で綺麗な写真が撮れる
ゲームスマホで他のスマートフォンのようにカメラの張り出しがない分、一見撮影機能が劣っていそうに見えますが、実はROG Phone5a Proのカメラはかなり綺麗に撮れます。作例でもお見せするように、解像感が高い上にホワイトバランス調整も見事。
2021年度に数多く発売された1インチセンサーカメラに比べれば見劣りするところもありますが、そういった特殊なスマホを除けば十分綺麗な写真が撮影できます。
リフレッシュレートの恩恵は大きい
144Hzリフレッシュレートのディスプレイを搭載しているため、画面遷移、スクロール全てが快適です。特にTwitterが非常に快適で、縦スクロールの滑らかさと360HzのタッチサンプリングレートのおかげでいいねやRTを押すのもミスなくスピーディに行えます。
デメリット・欠点
サイズが大きく手に余るかも
ROG Phone 5s Proは6.78インチのディスプレイでかなり大きめです。ゲームをする前提のスマホなのでしょうがない部分です。本体重量238gもあるので、片手で使うユーザーは厳しいでしょう。
標準入力アプリにクセがある
本モデルにはATOKがインストールされています。個人的な感想ですが、このキーボードが使いづらい印象を受けました。Gboardも内蔵されており、こちらの方がクセがないので必要に応じてキーボード設定を切り替えておくことをおすすめします。
夜景撮影は弱い
今回検証したところ、以前のモデルよりも夜景撮影が弱い印象。作例の通り、少しノイジーになっています。夜景撮影をメインにするつもりなら、写真に特化したスマートフォンを別途用意する方が良いでしょう。
おすすめなタイプ
ゲームを愛するユーザーに
スマートフォンでゲームをするユーザーにとっては、技適付きでこれほど優れたスマートフォンは他にありません。AirTriggerや物理ボタン追加はそれだけでチート級なので、ぜひ試してみてほしいです。
Androidをとにかく快適に使いたい人
Androidは機種によってはスペックが高くても、動作が不安定な機種があります。ROG Phone5sはそういった不満が一切ないスマートフォン。スペックの高さを活かしつつ、ハイリフレッシュレートディスプレイと360Hzタッチサンプリングでゲーム以外でも快適に使える超魅力的な一台。本文でも書きましたが、TwitterなどのSNSがスムーズに使える点が特に嬉しいです。
スマホで動画を見たい人
ROG Phoneシリーズはどのモデルもスピーカー性能が良いに加え、さらに過去モデルから配信サービスを高画質で見れる利点もあります(WideVine L3に対応)。スマホで動画配信サービスを見る人にはうってつけと言えるでしょう。
おすすめできないタイプ
片手操作する人
ROG Phone5s Proは6.78インチのディスプレイサイズがとにかく大きく、片手操作には向いていません。少しスペックは下がってしまいますが、そういった人にはZenfone8がおすすめです。
大型化しているAndroid端末と比較するとコンパクトで片手で使いやすいモデルになっています。
実機レビューのまとめ

AirTriggerや専用冷却ファンによる物理ボタン追加など、ゲームの快適性を求める人にはもちろん、基本特性がしっかりしているので実はどんな人にもすすめられるモデルです。
最高峰だけあってプレミアムな価格ですが、それに見合うだけの価値があると言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
ROG Phone5s Proに限らず、ASUS製品を安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。