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レビュー・評価の概要
Archer AX23は定価1万円以下でありながら、Wi-Fi6、IPoEに対応するなど基本性能に優れたモデルとなっています。
上位モデルと比較すると省かれている機能はあるものの、一般的なネット利用を想定するなら十分すぎるパフォーマンスがあり、安心して選べる一台です。
発売年度 | 2022年 |
理論速度(5GHz) | 1201Mbps |
理論速度(2.4GHz) | 574Mbps |
本検証での最大速度 | 633Mbps |
メーカー | TP-Link |
ストリーム数 | 4本 |
最大接続台数 | 36台 |
IPoE | 対応 |
推奨環境 | 4LDK |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではArcher AX23の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
低価格なWi-Fi6対応モデル
Archer AX23は定価が1万円台を切っており、非常にリーズナブルなモデルです。それでいて、最新規格であるWi-Fi6にも対応しており、十分なパフォーマンスを持っています。
OneMeshによるメッシュ機能対応
上位モデルは最初から広範囲性を売りにすることがありますが、このモデルはOneMeshを構築することにより、追加でWi-Fiエリアを広げる機能を持ちます。冒頭でもワンルームにおすすめと書きましたが、後から低予算でエリアを広げるオプションが付けられるため拡張性が高い一台となっています。
価格とコストパフォーマンス
何度も価格をウリにしているように、値段に対するパフォーマンスは十分すぎるほどです。この価格帯は玉石混合ですが、Archer AX23は玉に当たる方でしょう。
スペック
今回レビューしたArcher AX23の実機レビュー:メリット・デメリットと評価まとめのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
サイズ | 135×260.2×38.6mm | |
CPU | デュアルコアCPU | |
最大受信速度 | 2.4GHz | 574Mbps |
5GHz(1本目) | 1201Mbps | |
5GHz(2本目) | – | |
最大接続台数 | 36台 | |
アンテナ本数 | 4本 | |
ストリーム数 | 4本 | |
LANポート数 | 4個 | |
ビームフォーミング | 対応 | |
メッシュWi-Fi | 対応 | |
Wi-Fi6 | 対応 | |
IPv6プラス | 対応 | |
推奨環境 | 4LDK |
細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
外観
上部から見た様子です。エックスの形に光沢部分と非光沢部分があります。

裏側です。ACアダプタ用のコネクタと電源オンオフボタン、さらにWAN、LANの接続ポートがあります。

左側には何もありません。

右側にも何もありません。

背面です。背面には初期パスワード情報が記載されています。また、壁掛け穴が左右で2か所あります。

付属品です。

通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

なお、今回2台目のDeco X50はポイント⑥の部屋の入り口に設置しており、家のほぼ中心部となる位置にセッティングしています。
iPhoneの検証結果
iPhone 13 Proを用いてスピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 633 | 155 | 5 |
ポイント② | 153 | 151 | 5 |
ポイント③ | 349 | 59.3 | 7 |
ポイント④ | 364 | 47.1 | 5 |
ポイント⑤ | 318 | 26.4 | 6 |
ポイント⑥ | 152 | 86.3 | 5 |
Androidの検証結果
ROG Phone 5 Proを用いて、スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 93.6 | 21.1 | 6 |
ポイント② | 29.5 | 7.6 | 6 |
ポイント③ | 62.9 | 13.9 | 6 |
ポイント④ | 34.4 | 1.33 | 6 |
ポイント⑤ | 40 | 1.08 | 5 |
ポイント⑥ | 0 | 0 | 0 |
MacBookの検証結果
MacBook M1 Pro(14インチ)を用いてスピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 478 | 594 | 7 |
ポイント② | 431 | 224 | 6 |
ポイント③ | 372 | 564 | 6 |
ポイント④ | 416 | 98 | 6 |
ポイント⑤ | 597 | 441 | 7 |
ポイント⑥ | 83.5 | 4.21 | 6 |
通信スピードテストの評価
今回はスマートコネクト(2.4GHzと5GHzの自動切換えモード)でテストを行っています。iPhone及び、MacBookでは安定した結果が得られていますが、Androidスマートフォンでは遠距離で速度が出ず、最長距離では測定そのものが出来ない結果となりました。
メリット・魅力
必要な機能を備えつつ低価格
Wi-Fiルーターをネット接続するためだけに使う人にとっては、ジャストなモデルと言えるでしょう。最新の規格を必要な分だけ備えているのでユーザーにとって、コストパフォーマンスが最も出る構成になっていると感じました。
薄型な本体
Wi-Fiルーターは大柄になることも多いですが、本モデルは薄型です。大柄ではないため、壁にかけて利用しやすいと言えるでしょう。
デメリット・欠点
最大通信速度は遅い
価格が最も影響しているポイントは最大通信速度で、約1200Mbpsとなっています。1万円台のモデルでは4000Mbpsを超えるモデルも多いので相対的に見て、性能は低めです。
しかしながら、固定回線そのものがそこまで速度が出るケースが少ないことや、ファミリー利用で接続台数が必要となるケースを除けば、このデメリットはあまり気にする必要がありません(事実テストでは最大600Mbpsを超えています)。
OneMesh機能よりもアップグレードの方が良い可能性がある
Archer AX23というよりもTP-Linkのラインナップ上のデメリットとも言える問題ですが、1万円円台で買える上位モデルからグンと性能が良くなる傾向があります。そのため、OneMeshで将来的な拡張性期待するよりも先に良いモデルを購入しておくことがメリットが出ることも。
将来的に引っ越す先がとても広い(5LDK以上)という場合を除けば、上位モデルの価格差が小さいのであえて上のモデルを買ってしまうのもアリでしょう。その場合は、Archer AX73が良いでしょう。
USBポート無し
Wi-FiルーターをNAS化して使う人もいるかと思いますが、本モデルはUSBポートが非対応です。その場合は上位モデルの購入を検討して下さい。
Android端末では反応が悪かった
今回検証したGalaxy Fold2との相性が悪かったのか、通信速度はApple製品と比べると遅い結果になりました。また、距離が延びると測定が出来なかったので、スマートコネクト状態での利用はおすすめできません。
おすすめなタイプ
ワンルームに住む人
本モデルがおすすめなのはワンルームに住む人です。これから一人暮らしするような人にはピッタリと言えるでしょう。
おすすめできないタイプ
今後引っ越しが決まっている人
デメリットでも書いたように、本モデルは上位モデルとの価格差が小さいモデルです。そのため、引っ越しが決まっているなら、最初から上位モデルを選択しておくのも一つの手です。
接続台数が多い人(特に本格的にゲームする人)
接続台数が多い人はストリーム数が多い上位モデルを選択する方が良いでしょう。FPSゲームなどラグを出来るだけ小さくしたい人にとっては、5GHzが2本あるようなゲーミングWi-Fiルーターを選択するのがおすすめです。
実機レビューのまとめ

Archer AX23は必要な機能を備えつつ、低価格で手に入るエントリーモデルです。
これから新しく引っ越し先で、ネット回線を構築するような人に最初に検討して欲しいモデルです。
安く買う方法・コツ
Archer AX23は各種通販サイトで取り扱いがあるため、価格を比較した上での購入をおすすめします。また、Amazonでクーポンが発行されるケースも多いため必ずチェックするようにして下さい。
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