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レビュー・評価の概要
Archer AX4800は理論値4800Mbps台の通信速度、6ストリーム、同時接続台数80台、そしてIPoEに対応しながら12,760円と非常に低価格なWi-Fiルーター。
ワンルームマンションから一戸建てまでカバーでき、不足を感じればメッシュWi-Fiも構築できるので、どんな人にも勧められるモデルです。
発売年度 | 2021年 |
理論速度(5GHz) | 4324Mbps |
理論速度(2.4GHz) | 574Mbps |
本検証での最大速度 | 641Mbps |
メーカー | TP-Link |
ストリーム数 | 6本 |
最大接続台数 | 80台 |
IPoE | 対応 |
推奨環境 | 4LDK |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではArcher AX4800の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
より廉価でIPoEに対応したルーター
Archer AX4800は同じTP-LinkのArcher AX73の廉価版のようなモデルで、より低価格でIPv6プラス(IPoE)に対応したルーターです。ドコモ光、au光などの対応サービスを利用する際に、Archer AX4800を利用することでコストを抑えながらより高速なネット環境を構築することができます。
廉価モデルとは思えない十分なパフォーマンス
前の項目でも書いた通り、スペックから見てTP-Linkの別製品の廉価的な位置づけですが、スペックの違いは理論速度(5GHz帯)のみとなっています。それでいて数千円安いので、Archer AX4800の優秀さが伝わります。
機種名 | Arhcer AX4800 | Archer AX73 |
理論速度(5GHz) | 4324Mbps | 4804Mbps |
理論速度(2.4GHz) | 574Mbbps | → |
本検証での最大速度 | 641Mbps | → |
メーカー | TP-Link | → |
ストリーム数 | 6本 | → |
最大接続台数 | 80台 | → |
推奨環境 | 4LDK | → |
価格とコストパフォーマンス
Archer AX4800は12,760円(税込想定価格)となっています。IPoEが使えること、ベストエフォート4000Mbps強の速度、80台同時接続などそのスペック・パフォーマンスから考えると驚くほど低価格です。ほとんどの家庭ではこのAX4800で十分まかなうことができるでしょう。
スペック
今回レビューしたArcher AX4800のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
サイズ | 262.2×144.3×51.0mm | |
CPU | 1.5GHz トリプルコアCPU | |
最大受信速度 | 2.4GHz | 574Mbps |
5GHz(1本目) | 4324Mbps | |
5GHz(2本目) | – | |
最大接続台数 | 80台 | |
アンテナ本数 | 6本 | |
ストリーム数 | 6本 | |
LANポート数 | 4個 | |
ビームフォーミング | 対応 | |
メッシュWi-Fi | 対応 | |
Wi-Fi6 | 対応 | |
IPv6プラス | 対応 | |
推奨環境 | 4LDK |
細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
外観
黒の外観でセンターから放射状にスリットが入った形状となっており、それぞれから前面以外の側面からアンテナが出ています。

iPhoneと比較するとかなり大きいことが分かります。

背面には電源ジャック、電源ボタン、WANポート、LANポート×4、さらにリセットスイッチを含むボタンが3種類あります。

右側面にはUSBをセッティングでき、簡易NAS化できます。

背面には壁掛け穴とパスワード情報が記載されています。

通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

なお、今回2台目のDeco X50はポイント⑥の部屋の入り口に設置しており、家のほぼ中心部となる位置にセッティングしています。
iPhoneの検証結果
iPhone 13 Proを用いてスピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 641 | 564 | 7 |
ポイント② | 519 | 427 | 7 |
ポイント③ | 518 | 475 | 7 |
ポイント④ | 542 | 467 | 7 |
ポイント⑤ | 491 | 519 | 7 |
ポイント⑥ | 116 | 41.4 | 8 |
Androidの検証結果
ROG Phone 5 Proを用いて、スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 509 | 244 | 7 |
ポイント② | 112 | 200 | 6 |
ポイント③ | 566 | 152 | 9 |
ポイント④ | 437 | 178 | 8 |
ポイント⑤ | 453 | 164 | 10 |
ポイント⑥ | 176 | 121 | 10 |
MacBookの検証結果
MacBook M1 Pro(14インチ)を用いてスピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 149 | 106 | 8 |
ポイント② | 144 | 67.6 | 12 |
ポイント③ | 140 | 94.3 | 9 |
ポイント④ | 119 | 74.1 | 10 |
ポイント⑤ | 95.5 | 77.6 | 8 |
ポイント⑥ | 76.1 | 49.6 | 9 |
通信スピードテストの評価
iPhone、Android、MacBookを同時にスピードテストし、速度比較を行いました。長距離環境においてはダウンロード数値が大幅に下がる様子が見られましたが、ルーター前では速度は低下するものの十分な数値となっています。
またどのデバイスの結果でも、PINGの数値はあまり変化は見られませんでした。
メリット・魅力
低価格でIPoEに対応している点
まだまだIPoEに対応しているルーターが少ない中で、Archer AX4800は低価格で対応してきた素晴らしい製品です。1万円台前半の価格帯でIPoEに対応しているというだけで、無条件で評価できるほど魅力的です。
十分過ぎるほどの通信速度と安定性
低価格ルーターを使うと速度を気にする人も多いと思いますが、測定結果から十分すぎるほどのデータが得られています。同時接続すると速度が落ちるものの、リアルタイムゲームをするような用途でなければ、気にする必要はないでしょう。
デメリット・欠点
欠点ではないが上位モデルと悩む
Archer AX4800は価格帯と用途を考えれば、一般向けとしてこれといった弱点がありません。ただ、本文で何度も出ているArcher AX73と似た性能を持っているため、購入時に悩む人もいるかもしれません。
筆者の意見としてはベストエフォートの数値は5GHzで500Mbpsほど違いますが、あくまで合計台数の数値であり、単体での実測度ではこの差は小さくなるので、安い方のArcher AX4800で十分です。
もしUSBを使って簡易NASを構築して容量の大きいファイルを頻繁に移したり、接続台数が多い場合(例えばスマートホームなどを構築している場合)は上位モデルを選択しても良いでしょう。
おすすめなタイプ
十分過ぎる性能で万人にマッチ
Archer AX4800は低価格モデルでありながら、同時に万能選手でもあります。迷わずにこのモデルを買っておけば良いと断言できるほど、おすすめのWi-Fiルーターと言えます。
今後引っ越しの可能性がある人
Archer AX4800は推奨環境が4LDKになっているように、広い環境においても十分にカバーできる能力を持つルーターです。それに加え、TP-LinkのOneMesh(メッシュWi-Fi)に対応しているので、今後引っ越しする可能性がある人も幅広く対応することが可能になっています。
IPoEの中継用ルーターとして
ゲーミングユーザーなどストリーミング時の邪魔にならないように、専用の帯域を作れるルーター(トライバンドなどで割り当てできるルーター)のほとんどは高速ですが、IPoEには非対応のケースがほとんどです。
そのため、低価格で購入できるArcher AX4800を経由させることで、IPoEに対応した回線化させることができネット回線の高速化がコストを抑えながら実現することができます。
おすすめできないタイプ
同時ストリーミングが多い人やゲームなどの優先帯域を作りたい人
Arhcer AX4800は低価格で高機能ですが、デュアルバンドのため同時ストリーミングや専用帯域の割り当てには向きません。この場合は専用のゲーミングルーターやトライバンド対応のルーターを用意して接続しましょう。
実機レビューのまとめ

Arhcer AX4800は低価格なWi-Fiルーターの決定版と言えるほど、十分なパフォーマンスを持つWi-Fiルーターです。
ほとんどの一般家庭において、十分満足できる性能を有しており、設定も簡単なのでぜひ購入の候補に上げて欲しいモデルと言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
Archer AX4800は各種通販サイトで取り扱いがあるため、価格を比較した上での購入をおすすめします。また、Amazonでクーポンが発行されるケースも多いため必ずチェックするようにして下さい。
Amazonでの購入を前提とする場合、さらに安く買う方法があります。詳しくは以下のページをご覧ください。
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