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レビュー・評価の概要
Legion Slim 770iは第12世代のintel Hシリーズプロセッサを搭載したゲーミングノートパソコンです。
高いパフォーマンス、165Hzのハイリフレッシュレートディスプレイを有しながら、名前の通りゲーミングPCとしては薄型の筐体が最大の特徴となっています。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Core i7-12700H |
RAM | 16GB |
ストレージ | 1TB |
画面サイズ | 16インチ |
GPU | GeForce RTX3060Laptop |
USB-PD | 非対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 2260g |
Cinebench R20 | 5915pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではLegion Slim 770iの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第12世代intelプロセッサ採用
Legion Slim770iは最新型の第12世代intelプロセッサを採用しています。Hシリーズということもあり、非常に高いベンチマーク結果を出しています。
ゲーミングとは思えない薄型機
ゲーミングPCはそれなりに厚みがあるケースがほとんどですが、本モデルは名前にSlimがついている通り、ゲーミングPCとしてはかなり薄い設計になっています。
持ち運びがしやすい、というレベルまでにはいかないもののこのレベルなら実家に帰る時に持って帰るなど、移動時に持ち運びしても苦になりづらい筐体サイズと言えるでしょう。
価格帯が安め
搭載しているプロセッサ、dGPUから考えて価格帯が安めになっています。薄型機という他にないメリットも考慮すると、かなりアドバンテージを感じる機種と言えるでしょう。
最大リフレッシュレート165Hz
Legion Slim770iのリフレッシュレートは165Hzとゲーミングノートパソコンとしては高めになってます(一般的に144Hzが多い)。リフレッシュレートの実測はdGPUに依存しますが、ディスプレイの最大値が高いことによるデメリットはないため、165Hzを搭載していることは大きな特徴と言えるでしょう。
価格とコストパフォーマンス
本体のパフォーマンス、165Hzディスプレイ、薄型であることなどを考慮するとコストパフォーマンスは非常に高いと感じます。
たまに持ち運びがしたいユーザーにとっては、これまでなかった選択肢でもあるため、こういった方々にはコスパ良く感じられるでしょう。
スペック
今回レビューしたLegion Slim 770iのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 357.7×260×16.9~21mm | |
重量 | 本体 | 2260g |
アダプタ | 865g | |
CPU | Core i7-12700H | |
GPU | GeForce RTX3060 Laptop | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 16インチ |
解像度 | 2560×1600 | |
アスペクト比 | 16:10 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 165Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 1080p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.1 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 9時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 5915 |
シングル | 697 | |
Cinebench R23 | マルチ | 13773 |
シングル | 1811 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 6991.73 | 6138.40 |
SEQ1M Q1T1 | 4983.47 | 3538.59 |
RND4K Q32T16 | 1198.01 | 696.35 |
RND4K Q1T1 | 77.42 | 208.86 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | 7442 | 快適 |
高品質 | 9859 | とても快適 |
軽量品質 | 11807 | とても快適 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 98.9 | 102.3 |
Adobe RGB | 74.9 | 75.9 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 601.59 | 222.02 | 14 |
ポイント② | 482.19 | 224.39 | 15 |
ポイント③ | 600.21 | 212.81 | 13 |
ポイント④ | 525.49 | 185.22 | 14 |
ポイント⑤ | 403.14 | 203.67 | 16 |
ポイント⑥ | 192.29 | 144.4 | 14 |
通信スピードテストの評価
全エリアで100Mpsを超えており十分なパフォーマンスが得られています。
USB-C(PD)による充電テスト
今回はテストを行っておりません。
外観
天板です。ゲーミングノートパソコンではあるものの、電飾系はなくむしろLEGIONのロゴマークのみでシンプルな印象となっています。

背面のスリットは大きめですが、ゲーミングノートパソコンとしてはこちらも控えめになっています。パームレスト側にスピーカーを備えます。低音から高音までしっかりと出ています。特に低音が他のノートパソコンよりもしっかりと出るイメージです。逆に高音側は少しザラザラする感じがしました。

開いた様子です。上下左右のベゼルはかなり狭めになっていて、カッコ良い印象を受けました。165Hzリフレッシュレートディスプレイを搭載しています。後述しますが、ディスプレイは解像度が異なるものを選択可能です(どちらも165Hz)。

最大開き角は180°です。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.25mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.4mmとなっています。本モデルはYogaシリーズのような薄いキータッチが特徴です。静音タイプで事務用途で不満なく使えますし、テンキー付属なので表計算ソフトでスピーディに入力可能です。

タッチパッド幅を計測したところ、120mmとなりました。クリック音がカチカチとなるタイプのタッチパッドです。広め、かつ感度が良いためタッチパッドだけでも一般用途では十分使えると感じました。

本体右側には4in1メディアリーダー、カメラの電子スイッチ、コンボジャックを備えます。

本体左側にはUSB Type-C端子を2本備えます。

背面はフルサイズHDMI、USB Type-A×3本、電源ポートを備えます。

本体の重量を測定したところ、2260gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、3125gとなりました。充電器単体では865gとなります。

メリット・魅力
コスパに優れる
Legion Slim 770i自体が安いわけではありませんが、プロセッサのパフォーマンスが高いこと、同じくらいのゲーミングPCとしては薄型でありながら価格が既存のものと近いことから相対的にコストパフォーマンスが良いと感じました。
薄型機でありながら背面ポート搭載
ゲーミングPCは大柄な電源ポートが必須となることや、外部ディスプレイ、キーボードに接続したくなります。その際に背面ポート形式だと便利で、Legion Slim 770iはきちんと踏襲しています。
優れたインターフェイス
サイド、および背面に数多くのインターフェイスを有しており、追加でハブの購入が必要ない点もメリットです。特に4in1スロットリーダーまであるため、クリエイティブ用途でSDカードを使う人も使いやすいと言えるでしょう。
ROMの読み書きがスピーディ
ベンチマークの結果の通り、ストレージの読み書きが昨今のノートパソコンから見てワンランク上になっています。読み書きが早いことにはメリットしかなく、それによって価格が上がっているわけではない点もメリットです。
デメリット・欠点
USB PDには非対応で持ち運びに向かない
薄型で同クラスから見るとコンパクトな部類に入りますが、USB PD充電に対応していない点が残念。持ち運び時には必ず充電アダプターが必要なため、持ち運びには向きません。
サウンドは少し弱め
同価格帯のゲーミングノートパソコンと比較するとサウンド性能は弱め。音響を楽しみたいなら追加でスピーカー購入を視野に入れておく方が良いでしょう。
おすすめなタイプ
スタイリッシュなゲーミングが欲しい人
薄型ゲーミングPCのため、よくありがちな野暮ったさがありません。それでいて、インターフェイス面で妥協していない点もポイントが高いです。
持ち運びする可能性がある人
上と重複しますが、薄型PCのためたまに持ち運びする人にとってはメリットが大きいです。
データ移動が多い人
昨今のノートパソコン全体で見て、CrystaldiskmarkのREADで6000MB/sを超えるモデルは少なく、データ移動が多い人はメリットがあります。特に動画編集もする人にとって、データ移動の速さから受ける恩恵は大きいでしょう。
おすすめできないタイプ
頻繁に持ち運ぶ人
薄型モデルのため持ち運びができなくはありませんが「頻繁に」持ち運ぶなら、質量が重くあまりおすすめはできません。
USB Type-Aをよく使う人
Legion Slim 770iは左右にUSB Type-Aがなく、後方に備えるタイプです。有線マウスなどは良いですが、フラッシュメモリや外付けSSDを頻繁に付け外しする人は注意しておきましょう。
カスタマイズ・モデルの選び方
本モデルはカスタマイズの幅が広く、プロセッサ、ストレージ(2nd含む)、ディスプレイの解像度などが調整可能です。またバッテリー容量が選択できる点も見逃せません。
ベーシックなゲーム用途ならCore i5モデルでも十分とは思いますが、Core i7モデルを選択しても+3300円、Core i9モデルでも+11000円とかなりリーズナブルなので、自分の予算に合わせてカスタマイズを増していくのがおすすめです。
実機レビューのまとめ

本体性能が高いだけでなく、コスパに優れ、さらに薄型でスタイリッシュ。ゲーミングノートパソコンを探している人にとって、ぜひ候補に入れておいて欲しいモデルです。
安く買う方法・コツ
Legion Slim 770iに限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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