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レビュー・評価の概要
本モデルはSnapdragonを搭載した14インチノートパソコンです。
ThinkPadの基本性能に加え、ARMならではのバッテリー持ちや機動性の良さが魅力の一台です。
発売年度 | 2024年 |
プロセッサ | Snapdragon® X Elite X1E-78-100 |
RAM | 32GB |
ストレージ | 512GB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1215g |
Cinebench R23 | 6642pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
2025年3月25日時点で203,038円(税込)から。現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
Snapdragonを搭載
本モデルはプロセッサにSnapdragonが採用されています。そのため、intelやRyzen系と比較して起動速度が速かったり、バッテリー持続時間が長いというメリットを持ちます。またベンチマークテストで後述しますが、パフォーマンスがさほど低くない点もポイントです。
長いバッテリー持続時間
上述した通り、Snapdragonが採用されているため最大持続時間が30時間超えと高いレベルになっています。
価格とコストパフォーマンス
本体価格は25万円台からとかなり高価です。Snapdragon系のパソコンは希少性が高いため、強気な価格設定になるのはしょうがない点でもあります。
2025年3月25日時点で203,038円(税込)から。現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。
スペック
今回レビューしたThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2024年 | |
サイズ | 219.4×313.6×16.9mm | |
重量 | 本体 | 1215g |
アダプタ | 295g | |
CPU | Snapdragon® X Elite X1E-78-100 | |
GPU | CPU内蔵 | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 1080p |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.4 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 58Whr |
公称値 | 最大37.4時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | ー |
シングル | ー | |
Cinebench R23 | マルチ | 6642 |
シングル | 955 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 5060.28 | 3876.97 |
SEQ1M Q1T1 | 1815.75 | 3189.69 |
RND4K Q32T16 | 1191.10 | 678.84 |
RND4K Q1T1 | 42.14 | 194.66 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 2926 | やや重い |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 567.38 | 514.53 | 15 |
ポイント② | 388.19 | 238.55 | 15 |
ポイント③ | 541.4 | 354.21 | 17 |
ポイント④ | 501.74 | 459.97 | 17 |
ポイント⑤ | 274.82 | 144.69 | 18 |
ポイント⑥ | 167.69 | 102.19 | 20 |
通信スピードテストの評価
READの値は5000MB/s程度とかなり高いパフォーマンスになっています。SSDの起動が早いことでSnapdragonの良さをさらに活かすことができるでしょう。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板は真っ黒でThinkPadのロゴが配置されています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

全て独立キーボードになっています。非常に打ちやすい印象です。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.5mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.8mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、115mmとなりました。

本体右側にはセキュリティロック、USB Type-Aポートが2つ備わっています。

本体左側にはUSB Type-Cポートが2つ、フルサイズHDMI、コンボジャックがあります。

本体の重量を測定したところ、1215gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1510gとなりました。充電器単体では295gとなります。

メリット・魅力
高いレベルのバッテリー持続時間
やはりなんと言ってもARM系ならではの持続時間は特徴的と言えます。外出先で使うことが多いユーザーにとってはこれほど魅力的なことはないでしょう。
優れたパフォーマンス
これまでのSnapdragon搭載パソコンはパフォーマンスがあまり高くない印象がありましたが、このパソコンでは非常に高いベンチマーク結果が得られています。そのため、しっかりと実用的に使えるでしょう。
ThinkPadならでのタイピングの良さ
ThinkPadという名前を冠することもあり、タイピング性能は抜群に良いです。文書の入力作業が多い人にとっては強い味方になってくれるでしょう。
デメリット・欠点
ARMならではの対応性
ARM系のノートパソコンの最大の懸念はソフトウェアが対応しているかどうかにあります。ARMだからソフトウェアが対応していないとなった時に別途PCを購入しなければならない危険性があることは注意しておきましょう。
強気な価格設定
本体価格は25万円台からと非常に強気な価格設定です。もちろん高い分プロセッサのパフォーマンスが高いことやメモリに32GBが採用されているなど評価できるポイントもありますが、二の足を踏んでしまう価格帯とも言えるでしょう。
おすすめなタイプ
持ち出し用途で使うユーザー
Snapdragonならではの省電力性を活かし、持ち出し用途で使うユーザーにとってはとてもマッチするでしょう。Officeソフトの利用やネットサーフィン、メール返信を主に行う場合は強い味方となってくれるでしょう。
電源ケーブルが煩わしい人
上とほぼ同義になってしまいますが、バッテリー持続時間が長いということは使わないタイミングで充電さえしておけば、自宅でも電源ケーブルなしに利用できることにメリットがあります。
おすすめできないタイプ
特殊なソフトウェアを使う人
ARM系はintelやRyzenと比較すれば、まだ新しい形のプロセッサであるため、専門的で特殊なソフトウェアを使う場合はあまりおすすめできません。
カスタマイズ・モデルの選び方
Snapdragonということもあってか、カスタマイズ性は非常に低いです。一般的な用途想定であれば、ディスプレイを2Kにするかどうか程度なので基本的にはあまり気にする必要がないかもしれません。
実機レビューのまとめ

ThinkPad T14s Gen6 SnapdragonはARM系のプロセッサを搭載しているということもあり新しいものが好きなユーザーへ向けたノートパソコンと言えます。
一昔前に比べてより一般性が増しているため使いやすくなっている点は評価できますが、どうしてもプロセッサの仕様上使えないソフトウェアが出てくる問題は避けられないため、購入時は気を付けておきましょう。
2025年3月25日時点で203,038円(税込)から。現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。
安く買う方法・コツ
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonに限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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