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本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
レビュー・評価の概要
パフォーマンスの高いCore Ultraプロセッサを搭載しつつ、シンプルなデザインでビジネス用途でも使いやすいモデルです。
5年間の通信費が先に含まれている特殊なラインナップも存在する珍しいパソコンです。
発売年度 | 2024年 |
プロセッサ | Core Ultra7 155H Core Ultra5 135U Core Ultra5 125U |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 256~512GB |
画面サイズ | 13.3インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1240g |
Cinebench R23 | 8248pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
2025年3月25日時点で141,680円(税込)から。現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。なお個人であっても法人モデルを買える点は覚えておきましょう。
特徴
Core Ultra Uシリーズを搭載
EliteBook 630 G11はCore Ultra Uシリーズを搭載しており、しっかりとしたパフォーマンスを有しています。ラインナップは5シリーズと7シリーズから選択することが可能です。
ビジネススタンダードなPC
プロセッサの構成、インターフェイスを考えるとビジネススタンダードなPCと言えるでしょう。仕事で使いやすくするためにマイク機能やフロントカメラの露出補正などの点でも工夫が凝らされています。
モバイル通信対応モデルあり
本モデルには単機でモバイル通信に対応しているモデルが存在します。選ぶモデルによって異なりますが、nanoSIMで動くモデルとeSIMで動くモデルが存在します。
5年間通信費無料モデルもあり
上位機種の中にはauデータ通信を5年間無制限で使えるプランを組み込んだモデルが存在します。
価格とコストパフォーマンス
搭載しているプロセッサやメモリ、ストレージから考えてコストパフォーマンス的には普通か少し低めと言えるでしょう。ただし、特徴で述べた通りマイクやフロントカメラに工夫が凝らされているため、これらを多用する人にとってはコスパが高く感じられるでしょう。
2025年3月25日時点で141,680円(税込)から。現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。なお個人であっても法人モデルを買える点は覚えておきましょう。
スペック
今回レビューしたHP EliteBook 630 G11のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2024年 | |
サイズ | 215.1×303.1×19.9mm | |
重量 | 本体 | 1240g |
アダプタ | 345g | |
CPU | Core Ultra5 135U | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 13.3インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 500万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.3 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 48Whr |
公称値 | 最大13時間10分 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | ー |
シングル | ー | |
Cinebench R23 | マルチ | 8248 |
シングル | 1469 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 4052.28 | 1998.21 |
SEQ1M Q1T1 | 3420.11 | 1985.54 |
RND4K Q32T16 | 701.53 | 346.14 |
RND4K Q1T1 | 64.32 | 124.60 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 2422 | 重い |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 460.37 | 477 | 14 |
ポイント② | 472.81 | 329.54 | 20 |
ポイント③ | 365.12 | 339.55 | 20 |
ポイント④ | 352.54 | 400.14 | 22 |
ポイント⑤ | 252.34 | 257.32 | 40 |
ポイント⑥ | 56.2 | 96.14 | 188 |
通信スピードテストの評価
ほとんどのエリアで200Mbpsを超えるパフォーマンスが出てはいるものの、最長距離での測定においてガクンと通信速度が落ちる結果となりました。また全体的にPINGの値が低い点が気になりました。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | △ | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
本体はシルバーで天板にはHPのロゴが配置されているのみとなっています。余計な装飾がなく、ビジネス然としています。

背面にはパンチホール型の通気口が設けられています。

開いた様子です。上下左右のベゼルが広めに感じます。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。全てが独立キーボードになっています。また右下に指紋認証を備えています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.5mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.4mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、115mmとなりました。

本体右側にはセキュリティロック、ネットワークコネクタ、USB Type-Aポートを備えます。

本体左側にはフルサイズHDMI、USB Type-Aポート、そしてUSB Type-Cポートを二つ備えています。

本体の重量を測定したところ、1240gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1585gとなりました。充電器単体では345gとなります。

メリット・魅力
許容範囲の重さ
本体質量は約1.3kgとなっており、持ち運びは十分できる質量感です。本体ディスプレイサイズが13.3インチということもあり、比較的コンパクトで鞄への収まりも良いでしょう。
インターフェイスが豊富
ビジネスモデルということで最も評価したいポイントがインターフェイス。ビジネスシーンにおいて重要なフルサイズHDMIやUSB Type-Aをきちんと備えていることは重要なポイントです。
デメリット・欠点
キータッチが少し安っぽい
14万円スタートのノートパソコンとしては少しキータッチが安っぽい感じがしました。タイピングが多い人やこだわりがある人は一度現物に触ってみた方が良いかもしれません。
ベゼルが広い
昨今のノートパソコンとしては上下左右のベゼルが少し広い気がしました。ベゼルが太いとPC自体が古く見えてしまうため、こだわりがある人は頭に入れておくと良いでしょう。
同じ値段でより軽量モデルが買える
2023年ごろから1kg前後のモデルが数多く台頭してきました。プロセッサのパフォーマンスとしてはUシリーズを搭載していることもあり、スタンダードPCと大きく差はありません。持ち運びが多く軽さを重要視する場合は1.1kg以下のノートパソコンを探してみても良いでしょう。14~20万円で探すと同メーカー以外でも数多く出てくるでしょう。
おすすめなタイプ
ビジネスシーンで使う人
EliteBookのシリーズはインターフェイスが多いことに加え、HP独自のセキュリティにも力を入れています。機密情報を取り扱う人は候補に入れても良いでしょう。
テレワークが多い人
本モデルは特徴の部分でも述べた通り、マイクとカメラのパフォーマンスに力を入れています。どちらもテレワークで活躍できる機能と言えます。
おすすめできないタイプ
家庭用として使うユーザー
本モデルはビジネス用途を想定して作られており、コストがそれに使われている印象があります。そのため、家庭用としてこのパソコンを使う場合はそのメリットを享受しづらいと言えるでしょう。
カスタマイズ・モデルの選び方
本モデルはプロセッサ、メモリ、ストレージのカスタマイズの他にモバイル通信オプションが多彩なモデルと言えます。
モバイル通信においては人によって必要な領域が異なるため、自分の用途に合わせて選びましょう。またコールセンター専用モデルもあるので公式サイトをチェックするようにしてください。
実機レビューのまとめ

ビジネスシーンで使うことを想定すると、値段的にも性能的にも過剰すぎずちょうど良いバランスのモデルと言えます。
ただしビジネス機能のコストが払われている分、家庭用としてはあまりお勧めできない点に注意して下さい。
2025年3月25日時点で141,680円(税込)から。現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。なお個人であっても法人モデルを買える点は覚えておきましょう。
安く買う方法・コツ
HP EliteBook 630 G11に限らず、HP(ヒューレットパッカード)のパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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