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レビュー・評価の概要
IdeaPad D330はCeleron N4020を搭載したコンパクトなタブレット型ノートパソコンです。
付属キーボードに取り付けることでクラシェルのように使えたり、取り外してタブレット単体で使うことも可能な少し変わったモデルとなっています。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Celeron N4020 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 128GB eMMC |
画面サイズ | 10.1インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 非対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1.14kg |
Cinebench R20 | Sモードのため未計測 |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではIdeaPad D330の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
クラムシェルにもなるタブレットPC
IdeaPad D330はタブレットベースのノートパソコンですが、専用のキーボードが付属しておりクラムシェル型として運用することも可能です。よくあるキックスタンドがついたタイプではなく、ヒンジに強度があるタイプで完全クラムシェル型としての運用が可能です。

IPS液晶の10.1インチディスプレイ
液晶はIPSで見やすいディスプレイが採用されています。10.1型とノートパソコンでは、かなり小型な部類となっています。
Windows Sモードで起動
IdeaPad D330は通常のWindowsではなく、インストールできるアプリや動作に制限を設けたWindows Sモードで動作するモデルです。
制限があるため、玄人には向きませんが逆に初心者や子供が使う際にはインストールに制限がかかるため、安全面で有利なOSとなります。
価格とコストパフォーマンス
低価格でリーズナブルなため、買いやすいパソコンです。ただし、Sモード起動であるため用途が限られる点に注意して購入しないと、結果的に高くなるかもしれません。
スペック
今回レビューしたIdeaPad D330のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 188×249×18.5mm | |
重量 | 本体 | 1.14kg |
アダプタ | – | |
CPU | Celeron N4020 | |
GPU | Intel UHD Graphics | |
メモリ(RAM) | 4GB | |
ストレージ | 1st | 128GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 10.1インチ |
解像度 | 1280×800 | |
アスペクト比 | 16:10 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 500万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 有り |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v4.2 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 14.3時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
Octane
Octaneの測定結果です。

通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 344.76 | 269.26 | 12 |
ポイント② | 269.25 | 280.06 | 13 |
ポイント③ | 316.34 | 281.29 | 12 |
ポイント④ | 232.47 | 205.94 | 13 |
ポイント⑤ | 178.57 | 190.54 | 13 |
ポイント⑥ | 62.4 | 31.41 | 17 |
通信スピードテストの評価
最長距離では速度がガクッと落ちるものの、それ以外では十分なパフォーマンスが得られています。長距離で使うことが多いなら、メッシュWi-Fi等を検討してみても良いかもしれません。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | × | RP-PC133 |
100W | × | AUKEY PA-B7 |
外観
天板は濃いシルバーとなっています。通常、プロセッサのシールなどはキーボードの内側に貼ることが多いですが、タブレットということもあり、外側に貼られています。

タブレットのため、リヤカメラを備えています。

開いた様子です。キーボード側としっかり接合するため、タブレットPCにはほぼ見えません。ベゼル幅はかなり広くなっています。
また写真では分かりづらいですが、タブレット側にスピーカーがあります。スピーカーは中の下程度です。音量を大きくするとトゲトゲしさが出ています。音にこだわるなら外部スピーカーを用意して下さい。

クラムシェルモードにした場合の最大開き角は130°となっています。

キーボード全体です。10.1インチのためエンターキーなどサイズが小さくなっている部分もありますが、全て独立かつクセのないキーボードで使いやすくなっています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、17.64mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.3mmとなっています。キーボードは分離型ですが、作りがしっかりとしています。他のIdeaPadシリーズと同様のうち心地でタブレットPCとしては使いやすいと感じました。

タッチパッド幅を計測したところ、105mmとなりました。タッチパッドは若干滑りが悪く、長時間使うには厳しい可能性があります。別途マウスを用意することをおすすめします。

本体右側には電源ボタン、音量ボタン、USB Type-C、電源ポートを備えます。また付属キーボード側にUSB Type-Aの端子を備えています。

本体左側にはコンボジャックを備えます。付属キーボードは右側同様にUSB Type-A端子を備えています。

メリット・魅力
クラムシェルに近いタブレット
IdeaPad D330は付属のキーボードがしっかりとしているため、一般的なタブレットPCと違い、よりクラムシェルに近い形となっています。
キックスタンドがないことで机、電車の膝の上など場所を問わず使えますし、カバータイプのキーボードではないため、剛性感がしっかりとしています。文字入力の生産性という意味では本モデルはタブレットPCの割に非常に優れています。
小さく持ち運びが楽
10.1インチとかなりコンパクトなため、小さくて持ち運びがとても楽です。
デメリット・欠点
Celeronのためパフォーマンスが気になる
本モデルのプロセッサはCeleron一択となっています。Sモードで動いているとはいえ、どうしても気になってしまうところではあります。
ベゼル幅がかなり大きい
外観の写真の通り、ベゼルはばが非常に大きくなっています。タブレットとして使うう場合にある程度大きい方が誤作動しづらいですが、これはあまりにも大きすぎてデザインが損なわれている気がしてなりません。
電源が長押し起動である
タブレットモード、PCモード問わず電源は長押し起動となっています。長押しでの起動はほとんど使うことがないため、違和感があります。
USB-PD充電に非対応
USB Type-Cポートはあるものの、PD充電には非対応となっています。
おすすめなタイプ
子供向けのPC
Windows Sモードが標準となっていること、さらにタブレットのためタッチで感覚的に操作できることから、子供向けの初期パソコンとして向いていると感じました。
ただし、Celeronなので負荷のかかる作業など、パフォーマンスを将来的に必要とするならおすすめはできません。
おすすめできないタイプ
PCをフルに使おうと思っている人
Celeronプロセッサのため、出せるパフォーマンスは限られます。快適に使いたい人はintel Coreプロセッサ搭載モデルを検討する方が良いでしょう。
カスタマイズ・モデルの選び方
本モデルはカスタマイズモデルはなく、ラインナップは一つだけとなっています。
実機レビューのまとめ

IdeaPad D330は他にはない少し変わった機構を持つタブレットPCです。パフォーマンスが高くないため、メインPCとしては使いづらいです。
一方、Sモードであることやコンパクトに使え、タブレットとして切り替えられる利点を活かし子供が使うPCとしてみても良いでしょう。
安く買う方法・コツ
IdeaPad D330に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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