IdeaPad Slim 360 (15インチ)のレビュー概要
廉価ながら十分なパフォーマンスのPC
IdeaPad Slim360は廉価モデルながら、Ryzen3 5300Uを搭載することで十分なパフォーマンスを持つ15インチのモバイルノートパソコンです。また実評価でも書いていますが、スピーカー性能が価格に対して優秀なことやフロントカメラの物理シャッターがある点などコストパフォーマンスの高い機種と言えます。
こんなタイプにマッチ
- 低価格なPCが欲しい人
- 安くても音質が大事な人
- 事務用途のPCが欲しい人
簡易スペック表
発売日 | 2021年10月5日 |
CPU | Ryzen3 5300U |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | Radeon グラフィックス |
USB-PD | 非対応 |
LTE・5G通信 | 非対応 |
MSオフィス | 選択可 |
重量 | 2050g |
Cinebench R20 | 2768pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
IdeaPad Slim 360 (15インチ)の目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)の特徴
ここではIdeaPad Slim 360 (15インチ)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
Ryzen5000シリーズを搭載
IdeaPad Slim 360はRyzen5000番台を搭載したモバイルノートパソコンで、高いパフォーマンスとなっています。価格以上の価値があるモデルと言えるでしょう。
プライバシーシャッター等の基本も充実
低価格モデルとしては非常に珍しく、フロントカメラの物理シャッターを備えています。これにより不意にカメラに映ることがなく、セキュリティの面でも安心です。
アクティブノイズキャンセリング機能あり
この価格帯のノートパソコンとしては非常に珍しく、アクティブノイズキャンセリングマイクが付属します。自宅でのテレワーク向けPCとしての用途が想定されています。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)の価格とコストパフォーマンス
IdeaPad Slim 360 15インチモデルはおよそ6万円台で発売されています(2022年3月30日時点)。プロセッサのパフォーマンスや本体の仕上がりから考えると十分な価格帯と言えるでしょう。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)のスペック
今回レビューしたIdeaPad Slim 360 (15インチ)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2021年10月5日 | |
製品名 | IdeaPad Slim 360(15) | |
型式 | 82KU00NQJP | |
サイズ | 236.5×359.2×19.9mm | |
重量(実測) | 本体 | 2050g |
電源アダプタ | 205g | |
CPU | Ryzen3 5300U | |
GPU | Radeonグラフィックス | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | TN液晶 | |
リフレッシュレート | 公式記載なし | |
生体認証 | 指紋 | 無し |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 100万画素 |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.0 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 2セル |
公称値 | 9時間時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は2768pts、シングルコア457ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。Ryzen3 5300Uを搭載しているため、十分なパフォーマンスを備えており、価格帯を考えれば非常にスペックのパフォーマンスが良くなっています。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は7026pts、シングルコア1176ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。Readの値が約2400MB/sとなっており、ノートパソコンではトップクラスに近い性能を持ちます(3000MB/sを超えるとトップクラス)。もちろんこの数値でも、SSDの中で速い方なので不満は全くありません。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 2012 | 重い |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
騒音テスト
騒音に関する評価は以下の通りです。CPUテストはCinebench R20、GPUテスト時はFinalFantasy15のベンチマーク測定時に測定を行っています。
モード | 評価 |
通常時 | ほぼ無音 |
CPUテスト時 | ファンが回る音が聞こえる |
GPUテスト時 | ファンが回る音が聞こえる |
IdeaPad Slim 360 (15インチ)のモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
カバー率及び、カバー比のデータは以下の通りです。
カバー率 | カバー率 | カバー比 |
sRGB | 91.1% | 101% |
Adobe RGB | 70.4% | 74.9% |
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 403.57 | 471.61 | 14 |
ポイント② | 212.47 | 263.21 | 13 |
ポイント③ | 424.88 | 403.51 | 13 |
ポイント④ | 333.49 | 389.15 | 14 |
ポイント⑤ | 274.29 | 386.35 | 13 |
ポイント⑥ | 190.23 | 218.71 | 13 |
通信スピードテストの評価
全エリアで150Mbps以上の数値が出ており、十分な速度で快適です。長距離でも安定して使えています。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。残念ながら本モデルはUSB PD非対応となっています。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)の外観
天板は濃いめのシルバーでメーカーロゴマークが小さく配置されています。
背面は塗装なしのプラスチック素材となっています。
開いた様子です。ベゼルは広めとなっています。廉価モデルとしては珍しく、物理シャッターが付属します。不意にカメラが起動しても物理的に防げるのは大きなメリットです。
最大開き角は160°となっています。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
キーボードはテンキー付きのタイプになっています。一部のキーが接合しているものの、特にクセはなく使いやすいです。タイピング音はなく、静音タイプとなっています。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1mmとなっています。タイピング音はなく、静音タイプとなっています。
タッチパッド幅を計測したところ、105mmとなりました。タッチパッドは廉価モデルとしてはかなり良くサラサラで使いやすくなっています。クリック音はカチカチ鳴るタイプとなっています。
本体左側には電源ポート、USB Type-A、フルサイズHDMI、USB Type-C、ヘッドフォンジャックが付属します。
本体右側にはUSB Type-A、4in1メディアリーダーが付属します。
スピーカーは背面横側に配置されています。廉価PCとしては十分な音質となっており、動画視聴でも十分耐えうるでしょう。ただし、品質を求めるなら外部スピーカーを用意して下さい。
本体の重量を測定したところ、2050gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、2255gとなりました。充電器単体では205gとなります。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)のメリット・魅力
低価格帯グレードの中では十分以上の性能
コスパのところでも前述したように、6万円台という価格を考えれば十分以上のパフォーマンスです。プロセッサの性能が十分なことはもちろん、スピーカー性能にも優れるなどオプション的な部分での性能が優れる点も見逃せません。
音質が価格以上の価値あり
低価格帯のノートパソコンとしてはスピーカー性能がかなり良い印象を受けました。もちろん上位モデルには劣りますが、この価格帯の場合、とりあえずのパソコンとしての位置付けで買う人も多いと思いますが、YouTubeやオンライン配信を見る場合でも不満が少なくなるのは嬉しいポイントです。
タッチパッドやキーボードの質感も良くこちらも価格以上
IdeaPadは過去から廉価モデルとして販売されてきましたが、この360シリーズになって、手に触れる部分がかなり改善されていると感じました。特にタッチパッドはサラサラとして質感で非常に使いやすい印象を受けました。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)のデメリット・欠点
USB PD充電に非対応である
外部ポートとしてUSB PDを備えていますが、充電自体は非対応となっています。外出時には電源コネクタを持ち運ぶ必要があります。
Wi-Fi6に非対応
Wi-Fiの次世代規格であるaxには非対応となっています。ただし、通信速度は十分出る結果となったのであまり気にする必要はありません。
みんなの口コミ
ぜひ口コミをご投稿ください。
価格を考えれば十分な性能を持つノートパソコンです。CPUのパフォーマンスに加え、スピーカー性能がこの価格帯としては優れていることや物理シャッターを備えている点も魅力的です。また、低価格帯としては色域が広い点も注目です。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 安っぽくない質感
- 15インチは重いかも
IdeaPad Slim 360 (15インチ)がおすすめな人
低価格な15インチが欲しい人
テンキーつきの15インチモデルはパソコン初心者の人で欲しがる人は多いと思います。出来るだけ低価格で欲しいなら、このパソコンは日本で発売されているPCの中でもトップクラスの費用対効果があるでしょう。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)がおすすめではないタイプ
持ち運びが多い人
USB PDに対応していないこと、本体重量がそれなりにあることの2点から外出先での持ち運びには向きません。その場合は14インチモデルをおすすめします。
メモリ容量が大きな作業する人
IdeaPad Slim 360は8GB固定となっています。そのため、タブを多く開くようなメモリを多く使う作業には向いていないので注意が必要です。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)のカスタマイズ・モデルの選び方
本モデルはプロセッサのラインナップなどに種類はなく、ストレージが256と512GBの違いのみとなっています。自分が必要な容量に合わせて選ぶと良いでしょう。もし少ない方を選んでも外付けのストレージを接続すれば良いでしょう。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)の実機レビューまとめ
廉価な15インチノート
結論
IdeaPad Slim 360はとにかく割安で購入でき、それでいて性能面でも不満のないノートパソコン。安さと性能のバランスを求める人にぜひおすすめしたいモデルです。
IdeaPad Slim 360 (15インチ)を安く買う方法
IdeaPad Slim 360 (15インチ)に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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