IdeaPad Slim 170のレビュー概要
低価格だがしっかり使える一台
IdeaPad Slim170はRyzenプロセッサ(3000もしくは5000シリーズ)を搭載した15インチノートパソコンです。
PCメーカー全体で見ても非常に安い価格でありながら、実用的な構成が組まれていることが最大の特徴で、コストパフォーマンスは最大級に良いPCとなっています。
こんなタイプにマッチ
- とにかく安いPCが欲しい人
- 実用性も欲しい人
簡易スペック表
発売日 | 2021年10月26日 |
CPU | Ryzen3 3250U Ryzen5 5300U Ryzen5 5500U |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | AMD Radeon Graphics |
USB-PD | 非対応 |
LTE・5G通信 | 非対応 |
MSオフィス | 選択可 |
重量 | 1625g |
Cinebench R20 | 1206pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
IdeaPad Slim 170の目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
IdeaPad Slim 170の特徴
ここではIdeaPad Slim 170の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
5万円台から購入可能
IdeaPad Slim170の魅力はなんといっても価格。十分使えるパフォーマンスを持ちながら、5万円台から購入することができます。2022年7月時点で考えて、全メーカー中トップクラスといっても過言ではないレベルでしょう。
Ryzen5000シリーズプロセッサが選べる
IdeaPad Slim170はRyzen3000シリーズに加えて、5000シリーズも選択可能です。5000シリーズプロセッサは3000と比較して、別物と言えるほどの改良が加えられておりパフォーマンスが大幅にアップ。
それでいて価格差が小さいため、対スペックで見た場合のコストパフォーマンスはこちらに軍配が上がるほどです。
IdeaPad Slim 170の価格とコストパフォーマンス
本製品のコストパフォーマンスは現在販売しているノートパソコンの中でもトップクラスです。安さと実用性を両立したパソコンを探している人はぜひ検討してください。
IdeaPad Slim 170のスペック
今回レビューしたIdeaPad Slim 170のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2021年10月26日 | |
製品名 | ||
型式 | 82R1000DJP | |
サイズ | 236×360.2×17.9mm | |
重量(実測) | 本体 | 1625g |
電源アダプタ | 335g | |
CPU | Ryzen3 3250U | |
GPU | AMD Radeon Graphics | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | TN液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
生体認証 | 指紋 | 無し |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 100万画素 |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.0 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式サイト記載なし |
公称値 | 最大12時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
IdeaPad Slim 170のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は1206pts、シングルコア348ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。2022年7月時点で最新の規格のものと比べると性能は低いですが、それでも十分使える性能です。
もし気になる人は少し予算アップしますが、5000シリーズを選択して下さい。こちらは大幅にパフォーマンスアップしており、6万円台とは思えないパフォーマンスになっています。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は2798pts、シングルコア896ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。Readの値は2400MB/sを超えており、非常に高い数値となっています。使っていて不満は全く感じませんでした。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 965 | 動作困難 |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
騒音テスト
騒音に関する評価は以下の通りです。CPUテストはCinebench R20、GPUテスト時はFinalFantasy15のベンチマーク測定時に測定を行っています。
モード | 評価 |
通常時 | 時々ファン音が聞こえる |
CPUテスト時 | ファン音がしっかりと聞こえる |
GPUテスト時 | ファン音がしっかりと聞こえる |
IdeaPad Slim 170のモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
カバー率及び、カバー比のデータは以下の通りです。
カバー率 | カバー率 | カバー比 |
sRGB | 59.8% | 59.8% |
Adobe RGB | 44.3% | 44.3% |
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。
IdeaPad Slim 170の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 569.56 | 513.09 | 13 |
ポイント② | 482.64 | 366.5 | 15 |
ポイント③ | 546.53 | 493.95 | 14 |
ポイント④ | 546.53 | 493.95 | 14 |
ポイント⑤ | 380.34 | 246.71 | 13 |
ポイント⑥ | 153.33 | 162.57 | 14 |
通信スピードテストの評価
Wi-Fi6には対応していないものの、どのエリアでも十分な通信速度が得られています。安さから考えると驚異的な実力です。
IdeaPad Slim 170のUSB-C(PD)による充電テスト
本機はUSB PDは非対応となっています。
IdeaPad Slim 170の外観
天板はプラスチック素材でシルバー塗装されています。シンプルですが安っぽさは感じません。
背面は無塗装のプラスチック素材です。表面はシボ加工のようになっているため、意外と安っぽさはなく、指紋がつきにくいというメリットもあります。
開いた様子です。ベゼル幅は昨今のPCの中では広めですが、安さを考えれば十分です。
最大開き角は180°となっており、フルに開くことが可能です。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
キーボード全体です。エンターキーをはじめ一部のキーが接合していますが、配置自体に癖はなく、使いやすい印象でした。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.79mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.3mmとなっています。キーボードはしっかりとした落ち心地があり、打ちやすいです。静音のためうるさくもありません。
タッチパッド幅を計測したところ、110mmとなりました。タッチパッドの質感はあまり高くなく、クリックが硬めです。タッチパッドメインではなく、マウスを併用することをおすすめします。
本体右側にはUSB Type-A、フルサイズSDスロットがあります。
本体左側には電源ポート、USB Type-A、フルサイズHDMIスロット、USB Type-Cポート、ヘッドフォンジャックがあります。
5万円台のパソコンのスピーカー性能としては十分で、クセがなく聴きやすい印象でした。低音があまりないため、人の声が特に聴きやすくなっています。
本体の重量を測定したところ、1625gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1960gとなりました。充電器単体では335gとなります。
IdeaPad Slim 170のメリット・魅力
驚きのコスパ
何度も繰り返しになりますが、IdeaPad Slim170の最大の魅力は性能から見たコストパフォーマンスの高さです。安さをベースにして選ぶ場合、ほぼ100%このパソコンを薦めます。
持ち運びにも苦労しないサイズ感
安いPCはサイズ感が大きくなるケースが多々ありますが、IdeaPad 170は15インチパソコンとしては標準クラスの大きさです。頻繁な持ち運びには向かないものの、たまに持ち出す程度なら気にならないでしょう。
スピーカー性能が5万円台ではない
ノートパソコンは音響性能を犠牲にしているケースが多いですが、本PCはあまり気にする必要はありません。低音性能がないため、本格的な音楽鑑賞や映画鑑賞には向きませんが、会議をしたりなどでは十分使えるレベルにあります。
IdeaPad Slim 170のデメリット・欠点
USB PDに非対応
USB Type-Cポートはありますが、残念ながらUSB PD充電には非対応となっています。
Wi-Fi6非対応
最新規格であるWi-Fi6には非対応となっています。ただし、最新規格に対応していなくても十分なパフォーマンスとなっています。
ディスプレイはTN液晶
最も大きな弱点はディスプレイがTN液晶であることです。視野角が狭いことや、色味がIPS液晶と比べると違和感があるため、クリエイターには向きません。
みんなの口コミ
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値段に対して性能が高く、十分検討する価値のある一台。本体を触ってみるとわかりますが、意外と安っぽさがない点も魅力の一つです。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- デザインがシンプルで良い
- 打ちやすさは普通
IdeaPad Slim 170がおすすめな人
とにかくコスパを求める人
IdeaPad Slim170はとにかくコストパフォーマンスを求める人向けです。安くて実用的なノートパソコンになっているため、出来るだけお得に手に入れたい人は必ずチェックすることをおすすめします。
IdeaPad Slim 170がおすすめではないタイプ
ディスプレイを長時間見る人
ディスプレイがTN液晶のため、長時間見る人やカラーを大事にする人にはおすすめできません。その場合は少しだけ値段が上がりますが、IdeaPad Flex 550シリーズがおすすめです。
IdeaPad Slim 170のカスタマイズ・モデルの選び方
2022年7月24日時点でRyzen3000シリーズと5000シリーズを選ぶことができますが、予算に余裕があるなら5000シリーズを選択することをおすすめします。パフォーマンスがグッと上がるため、より長い期間使うことが可能です。
IdeaPad Slim 170の実機レビューまとめ
IdeaPad Slim 170を安く買う方法
IdeaPad Slim 170に限らず、lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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