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レビュー・評価の概要
MacのスタンダードオールインワンモデルのiMacは2021年5月に完全刷新され、カラフルなラインナップとなりました。そして見た目以上に進化したのがプロセッサで、M1チップを搭載したことにより処理能力が大幅に向上しています。
またテレワーク需要にも応えるかのように、インカメラが1080pになったり、マイク、スピーカーも高いクオリティで仕上がってきています。
モバイルをするなら当然ノートがお勧めですが、外ではあまりパソコンを使わなかったり、iPadを利用するという人にとっては、バランスの取れたiMacは追加アイテムをほぼ必要としないため、買って後悔することのない一台となるでしょう。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Apple Silicon M1 |
RAM | 8/16GB |
ストレージ | 256GB~2TB |
画面サイズ | 24インチ |
GPU | 内臓グラフィックス |
USB-PD | – |
モバイル通信 | – |
重量 | 4.48kg |
Cinebench R20 | 7473pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事は実際に購入の上、テストを行いレビューを作成しています。
特徴
ここではiMac M1(2021年モデル)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
M1搭載の初めてのiMac
2020年に登場したMacBookを皮切りに各種のAppleコンピュータに搭載されているM1チップを初めて搭載したオールインワンデスクトップMacがこのiMac。コンパクトで優秀なARM型プロセッサを実装することにより、これまでにない一体型のデスクトップパソコンとなっています。
カラーバリーエーションが豊かに
デスクトップのiMacのカラーラインナップはシルバーに黒フチが一般的で、iMac Proで濃いグレーを基調としたバリエーションが発売されていました。ところが今回から、数多くのカラーバリエーションを提供しています。グレードによって選べる色が変わるものの、自分の好みの色やインテリアに合わせてカラーを選択できるのは大きな強みと言って良いでしょう。
オプションアイテムのグレードアップ
今回iMacのカラーバリエーションやM1チップ搭載によるインパクトが強いですが、細かな改良点としてMagicKeyboardの指紋認証が挙げられます。iMacの起動を指紋認証で一発で終えられるようになり利便性が増しています。
上位モデルと下位モデルはプロセッサでラインナップが異なるので注意
カラーが選べない点でも書きましたが、プロセッサによって若干ラインナップや背面のインターフェイスの種類と付属のアイテムが異なります。新しいMacを存分に楽しむのであれば、8コアGPUのグレードから選ぶのが良いでしょう。
前モデルとの違い
iMacは大幅にアップグレードされ、筐体など前モデルとは比べることができないほど大きく変わっています。中でも特に大きな違いはintelプロセッサから自社プロセッサのApple Siliconになったこと。ただ単純にパフォーマンスアップしただけでなく、ユニファイドメモリで少ないRAMでも効果的に運用できるようになり、全く別物のPCとなっています。
価格とコストパフォーマンス
Appleが発売していることもあり、独自性が強いためコストパフォーマンス評価は難しいところですが、パフォーマンスから考えると価格は高めと感じます。その一番の理由はMacBook Air。iMac自体はプロセッサがM1を搭載しているため、他のノートパソコンと同一になっており、ラインナップはAirも同様になっている上、価格はMacBook Airの方がかなり安くなります。
他に比べるとiMacの利点はインカメラ、迫力のあるスピーカーとなるため、これらにメリットを感じない場合は割高となるでしょう。一方でこれからテレワーク、オンライン授業などでインカメラ、スピーカー、マイクを揃える必要があるのであれば逆に割安になるとも言えます。
スペック
今回レビューしたiMac M1(2021年モデル)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 147×547×461mm | |
重量 | 本体 | 4.48kg |
アダプタ | – | |
CPU | Apple Silicon M1 | |
GPU | 内臓(8コア) | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 24インチ |
解像度 | 4480×2520 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 4.5K Retina | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 1080p |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.0 | |
モバイル通信 | – | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | – |
公称値 | – |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
Geekbench5
iMac M1モデルのGeekbench5の測定を行った結果です。
測定モード | 測定値[pts] |
---|---|
シングル | 1717 |
マルチ | 7473 |
AmorphousMemoryMark 2.0
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ128K T8 | 56.74 | 49.49 |
RND 4K T8 | 28.59 | 22.20 |
SEQ1M T1 | 60.61 | 63.48 |
RND4K T1 | 14.10 | 9.27 |
外観
本体外箱です。2021年のiMacでは大幅に軽量化されていますが、外箱が大きいです。また重量もそれなりにあります。取り出すとhelloと書いたシートが保護フィルムとして貼られています。

本体背面です。今回はイエローカラーを購入しました。背面を含め、アルミメッキされている部分は黄色というよりも金色に近い印象です。

表面です。これまでのiMacと異なり、ベゼルが白になりました。また本体の下部(プロセッサが入っている部分)にはパステルイエローが施されています。

本体を傾けた様子です。下側に向くまでチルトさせることができます。

上に向けた様子です。

本体背面です。本体のACアダプタを接続するコネクタがあります。MagSafeに近い形となっており、強めの磁石で固定されます。磁石のため取り外しも簡単です。

iMacのインターフェイスはUSB-Cが4つ(うち2つがThunderbolt3/USB4)となっています。映像出力する場合は、雷マークの入ったThunderbolt3側に接続する必要がある点に注意してください。

左側背面には電源ボタンがあります。

本体左側には下側に3.5mmのヘッドフォンジャックがあります。

付属品です。本体のカラーリングに合わせて電源ケーブル、Magikeyboard及び電源ケーブルはイエローのメッシュ素材になっています。

電源ケーブルはLANイーサネットコネクタとして接続も可能です。

電源ケーブルは本体と強力なマグネットで接続することができます。

付属のMagicKeyboadとタッチパッドです。本体と同じカラーリングになっており、アルミメッキされています。

キーボードピッチは17.7mmとなっています。またキーストロークは1.4mmとなっています。

タッチパッドの幅は158mmとなっています。

メリット・魅力
高いパフォーマンスが魅力
iMacM1は高いパフォーマンスがなんと言っても魅力。プロセッサの性能がアップしていることに加えて、Macのソフト用にネイティブ化されたアプリを利用するとより最適な環境で快適に使うことができます。高負荷なソフトウェアはもちろんのこと、ちょっとしたネットサーフィンだけでも動きが全く違うので、実際に使ってみると驚くでしょう。
可愛いカラーリング
今回のiMacはイエローを購入しましたが、可愛いポップなカラーとなっています。本体デザインだけでなく、キーボード、タッチパッド、各種ケーブル類までイエローカラーが施されており、一体感を演出しています。どのカラーも目を引く色合いなので、部屋の中のアクセントとしても良いでしょう。
MagickeyboardのTouchIDが実用的
TouchIDが搭載され機能アップされたMagicKeyboardは思った以上に実用的な存在になりました。自宅で使う人はもちろん、すぐにログインできるため事務所利用する人にとってもワンタッチでPCを起動できるメリットは大きいと言えます。

輝度が高く見やすいディスプレイ
ディスプレイが綺麗なMacなだけあって、今回のiMacも素晴らしい出来となっています。色域はDisplay P3をカバーしており、輝度も十分です。また、iMacはMacBookと比較て明るさの調整幅が細かくできるため、自分に合った環境で明るさを調整することができます。
スピーカー音質が高い
iMac M1はスピーカー音質が非常に高く、起動音からその違いを感じることができます。iMacをスピーカー代わりにして音楽を聴くのはもちろん、4.5KのRetinaディスプレイを使ってYouTubeやVODを楽しめるのも大きなメリットと言えそうです。
インカメラが綺麗で目線が自然
今回のiMacからインカメラの画質が720pから1080pに向上しています。前モデルは当サイトではレビューしていないため、比較はできませんがPhoto boothで起動して確認すると非常に滑らかで自然な像を確認することができました。またMac Bookなどと異なり、ビデオカメラが上側から来るので、目線が自然になっています。
サイドカーでイメージを壊さずにセカンドディスプレイを
iMacを実際に購入してみて感じたこととして、思った以上に色合いが可愛くて他のものを置きたくなくなるという感情にかられます。Apple製品はiPadを使って無線で一時的にセカンドディスプレイを作ることが可能なので、デスクイメージを崩すことなく環境を整えることが可能です。

デメリット・欠点
本体が軽すぎるので耐震対策必須
iMacは大幅に薄型化され、軽量化されましたが一方で耐震のリスクは上昇したと感じます。重心バランスのデザインは良いため、普段使いで倒れるという心配はありませんが、いざという時が心配なので耐震マットを入れるなりの対策をしておく方が良いと感じました。
電源ケーブルが意外と熱を持つ
iMacに接続するケーブルが意外と熱を持ち、常に30〜40℃となっています。上に何かを置いておくと熱影響を受けそうなので注意が必要です。
キーボードやタッチパッドは金色に近い
イエローに限った話ですが、キーボードやタッチパッド、そして台座に施されたカラーは黄色というより、金色に近いカラーリングになっています。

下品な色ではありませんが、上質というのも違うので、イエローを購入検討されている人は注意してください。筆者の思いとしては、PC下部ベゼルのようなパステルカラーが良かったなと感じました。
ドッキングステーションはあった方が良い
iMacのインターフェイスはUSB-Cのみとなっています。そのため、SDカードやUSB-Aを入力する場所がありません。クラウドを活用するか、ドッキングステーションの購入を前提にPC構成を組む方必要がある点に注意してください。
ディスプレイの沈み込みが気になる
iPadの廉価版モデルでも見られる現象ですが、ディスプレイが一段下にあり沈み込んでいることが気になります。今回のiMacからディスプレイベゼルを白にしたことでより、ベゼルと表示領域の中間領域の黒が目立つようになってしまった格好です。

おすすめなタイプ
本体一台で全てを済ませたい人
iMacの最大の魅力は一台で全てを済ませられる点にあります。特にスピーカーとインカメラが魅力的で、HomePod miniはなくても良いと感じるほど(特にHomePodに接続する場合、Apple Music以外ステレオペアできないのでよりMacBookと比べiMacの優位性が低下する)。HomePod mini自体の音質は低音を求めるならあっても良いですが、そこまで音にこだわりがないなら一台で追加購入の必要がないiMacは魅力的な存在となります。特に動画(YouTube・VOD)をメインで楽しむなら、よりベターな選択肢となり得るでしょう。
外ではiPadメインの人
2021年に登場したiPad Pro(M1)も当サイトでレビューしていますが、このタブレットのパフォーマンスが非常に高いため、外は持ち出し用としてiPad Pro、自宅ではiMacという切り分けをしても良いでしょう。Air DropやiCloudを用いることで連携性が高いことも魅力です。
おすすめできないタイプ
プロセッサパワー重視の人
iMacはコスパ良くプロセッサパワーをより効率的に載せたい人には不向きです。同じプロセッサが乗っているMacBook Airでは同じ価格帯に設定するとM1チップでメモリを16GBまで搭載することが可能になります。
スピーカーやインカメラはさておき、ディスプレイの色域は同じなので動画編集や写真現像などのパワーを必要とする場合は、少しでもメモリを重視しておく方が無難。大画面領域はアウトディスプレイを用意したり、音質改善はHomePod miniを追加することで追加資金は必要となるものの改善は可能となります。
カスタマイズ・モデルの選び方
M1 iMacは細かくカスタマイズできますが、性能よりもまずチェックしておきたいのは色です。2021年5月24日時点で発売されているラインナップでは廉価モデルでは選べない色があります。
またその上でグレートが高いモデルのGPUプロセッサは8コアとなります。ただし、過去MacBook Airで廉価モデルの方をレビューしましたが、普段使いでほとんどの人は7コアと8コアの差が感じられるほどのベンチマーク結果、及び体験での処理速度の違いはありません。
動画編集をバリバリこなすなど、PC能力を必要とする場合を除いてはあまり気にしなくても良いでしょう。
実機レビューのまとめ

オールインワンパソコンはAppleだけでなく各社出していますが、このiMacはOSから筐体まで全てAppleが仕上げていることもあり、一般的なオールインワンモデルと比べてよりメーカーのこだわりを感じるモデルとなっています。
Apple好きな人はもちろん、パソコン、キーボード、マウス(タッチパッド)まできちんと統一感を持たせたい人にはとても良い選択肢となるでしょう。また、プロセッサパワーも十分なので実用性も高くなっています。価格だけはWindowsオールインワンモデルと比較してかなり割高な傾向なのでその点のみ注意してください。
安く買う方法・コツ
Apple製品は安くならない印象があるかもしれませんが、iMacを含めApple製品は正規以外にも購入ができ割安で買う方法があります(例えば、Amazonのポイントバックを狙うなど)。
詳しくは以下の記事で詳しく解説しているため、購入検討している方は必ずチェックしてください。