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レビュー・評価の概要
intel Core i7-11800HとGeForce GTX1650を搭載した17インチの大型ノートパソコン。デスクトップ級のパフォーマンスに加え、入力性の良いキーボードと広くて操作性の良いタッチパッドを備えています。
普段使うであろうインターフェイスをほぼ全て備えつつ、2画面出力にも対応したモデルです。
通常版とプレミアム版がありますが、今回はプレミアム版をレビューしています。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Core i7-11800H |
RAM | 32GB |
ストレージ | 512GB |
画面サイズ | 17.3インチ |
GPU | GeForce GTX1650 |
USB-PD | 非対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 2545g |
Cinebench R20 | 4208pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではmouse K7の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
17インチの大型ノートPC
mouse K7は17インチサイズの大型ノートパソコンです。ノートとしては最大級なので、大画面ディスプレイで操作しやすいことが特徴です。
超パワフルなプロセッサ
2022年モデルのmouse K7には第11世代intel Hシリーズのプロセッサが搭載されています。このモデルは、8コア16スレッドになっており非常に高いパフォーマンスを誇ります。ベンチマーク結果でも後述しますが、Cinebench R20で4000ptsを超えるパフォーマンスを叩き出しており、デスクトップと比較してもトップクラスとなっています。

クリエイティブにも使えるGPU
本モデルは外部GPUとしてGeForce GTX1650を搭載しています。最新のRTXシリーズに比べると性能は劣るものの、そもそもイラストや写真が中心でGPUのパフォーマンスがそれほど必要でない場合、こちらの方がスペックとして合っており、コストパフォーマンスが良くなります。
豊富なインターフェイス
17インチパソコンということもあり、出力インターフェイスを多数揃えています。両サイドだけでなく、背面からもポートがあるため、一般的なノートパソコンと比較して配線類がスッキリできる特徴も持っています。
価格とコストパフォーマンス
mouse K7シリーズは15万円台からとなっていますが、単純なプロセッサのパフォーマンスからすると少し高めです(この価格帯ならGPUにRTXシリーズを選べるモデルもあるため)。
しかし、このPCの真骨頂は17インチのディスプレイを搭載していることや、ほぼ全てのインターフェイスを備えていることに加え、画面出力ポートを2つ備えていること、さらにデスクトップにも劣らないキー入力性があること等が挙げられます。
つまり、追加で買う必要があるものがほぼなく、一台で完結できることを考えるとコストパフォーマンスがグッと上がります。
スペック
今回レビューしたmouse K7のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 264.5×396.9×23.9mm | |
重量 | 本体 | 2545g |
アダプタ | 520g | |
CPU | Core i7-11800H | |
GPU | GeForce GTX1650 | |
メモリ(RAM) | 32GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 17.3インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 100万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 6時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 4208 |
シングル | 581 | |
Cinebench R23 | マルチ | 10131 |
シングル | 1503 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2487.73 | 1821.84 |
SEQ1M Q1T1 | 2052.91 | 1828.94 |
RND4K Q32T16 | 1304.36 | 1392.65 |
RND4K Q1T1 | 52.93 | 197.15 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | 3452 | 普通 |
高品質 | 5054 | やや快適 |
軽量品質 | 6745 | 快適 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 91.6 | 99 |
Adobe RGB | 70.9 | 73.7 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 602.77 | 529.63 | 12 |
ポイント② | 435.72 | 334.49 | 11 |
ポイント③ | 513.44 | 581.73 | 12 |
ポイント④ | 358.71 | 337.42 | 13 |
ポイント⑤ | 259.93 | 293.46 | 13 |
ポイント⑥ | 177.03 | 156.4 | 13 |
通信スピードテストの評価
通信速度はほとんどのエリアで100Mbpsを超えるパフォーマンスが出ています。最長距離では少し低下する傾向があるので、長い距離での利用は苦手かもしれません。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | × | RP-PC133 |
100W | × | Anker 736 Charger |
外観
天板は真っ黒でセンターにマウスコンピューターのマークがプリントで入っています。

背面も同様に黒色です。センターのスリットは大きめで背面基盤が一部見えています。

開いた様子です。17インチディスプレイのため、非常に大柄です。ただし、ベゼルが狭いため一見して17インチサイズには見えない大きさになっています。センターカメラには物理シャッターはありません。

最大開き角は135°となっています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。上部に比べると少し大きくなっています。

キーボード全体です。17インチということもあって、キーに余裕がある設計になっています。テンキーを搭載しています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.05mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、2mmとなっています。静音タイプでキーストロークがしっかりとあるため、非常に打ちやすいです。17インチのため、テンキーとの間に余裕がある点も嬉しいポイントでしょう。

タッチパッド幅を計測したところ、151mmとなりました。タッチパッドの使い心地としては普通です。ただしノートPCとは思えないほど広いため、普通のノートPCよりも使いやすくなっています。クリック時にはカチッとしたクリック音が聞こえるタイプです。

本体右側には有線イーサネットコネクタ、USB Type-A、USB Type-C、フルサイズSDスロットを備えます。

本体左側にはUSB Type-Aポートを2つ、ヘッドフォンジャック、マイクジャックを備えます。

背面には電源ポート、フルサイズHDMI、ミニディスプレイポートを備えます。

スピーカーは背面、横側に配置されています。音質は中高音域は出ていますが、低音はほぼ出ていません。高音域も少しトゲのあるような音なので、スピーカーを重視するなら外部で別途用意することをおすすめします。

本体の重量を測定したところ、2545gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、3065gとなりました。充電器単体では520gとなります。

メリット・魅力
大型で見やすいディスプレイ
なんと言ってもmouse K7は大型なディスプレイが魅力。画面が大きい分見やすく、作業性が高いです。特にノートパソコンではやりづらい、左右並べての作業も気軽にできる点は嬉しいポイントです。
非常に高いパフォーマンス
mouse K7に搭載されているCore i7-11800Hは非常にパフォーマンスが高く、高いベンチマーク結果を誇ります。しかも、シングルコアのスペックも高いため、並列処理でも単独処理でも弱点がありません。
キーとタッチパッドの操作性が良い
mouse K7で特に評価したいポイントがキーとタッチパッド性能です。過去からKシリーズをレビューしていますが、キーとタッチパッドの性能はこのモデルが最も良いです。特にタッチパッドがサラサラで使いやすいため、大画面でも操作面で気になることなく、作業できました。
画面出力インターフェイスにメリット
ノートパソコンの画面出力はフルサイズHDMI1本になっていることが多いですが、本モデルは2本出力できるためディスプレイを3枚に拡張できます。本モデルはスペック的にイラスト制作する人にも向きますが、そういった場合液晶タブレットに接続することも多いと思います。3画面出力できるのはそういった意味でメリットと言えるでしょう。
デメリット・欠点
負荷時のファン音が大きめ
ベンチマークテスト時のファン音がかなり大きい点が気になりました。もし普段から負荷の高い作業を中心にするなら、気をつけておいた方が良いでしょう。
おすすめなタイプ
写真、イラスト系のクリエイター
プロセッサのパフォーマンス、GPUの能力から考えて写真編集する人やイラスト制作するクリエイターにちょうど良いノートパソコンになっています。大画面なため、コントロールパネルを表示させていても、メイン画面を圧迫しないことおすすめのポイントです。
大画面で操作したい人(複数画面を作りたい人)
動画を大きな画面で見たい人、画面を2枚並べて作業したい人などノートパソコンでも大画面で操作したい人は多いでしょう。17インチはそういった人の大きな味方になってくれます。
おすすめできないタイプ
ファン音を気にする人
デメリットで書いた通り、ベンチマークテスト時のファン音はかなり大きめでした。音が気になる人は注意しておきましょう。
USB Type-C単独で接続する液タブには向かない
昨今の液晶タブレットいはUSB Type-C単独で接続できる液タブが存在します(例えば、Artist Pro16)。mouse K7ではUSB Type-C単独からの映像出力ができないため、こういった液晶タブレットを利用している、もしくは購入を検討しているクリエイターには向かない欠点があります。
カスタマイズ・モデルの選び方
mouse K7には通常モデルとプレミアムモデルがあります。メモリ数が異なるなどスペックが違う点も気をつけなければいけませんが、最も大きな注意点は片方だけセール価格になっている可能性があることです。
購入する際は必ず両方のセール状況を確認の上購入してください。
実機レビューのまとめ

大画面でプロセッサのパフォーマンスが高いため、デスクトップになり代わるほどの実力がある点が魅力です。
特に複数画面を見比べながら作業する人で普段はノートパソコンをしまっておきたい人にはぴったりと言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
mouse K7に限らず、マウスコンピューターのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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