ProBook 430 G8のレビュー概要
リーズナブルな13インチノート
ProBook 430 G8はHPで税込6万円台から購入可能なリーズナブルかつ持ち運びに優れたノートパソコン。
今回レビューしたのは中位モデルですが、下位モデルでもプロセッサ的に十分使えるスペックがあるのでネットサーフィン、事務作業の方に適した一台。営業で外回りが多い事務所の方などは価格とコンパクト性、シンプルなデザインを考えるとベストマッチするモデルと言えるでしょう。
ただし、評価したモデルは解像度がHDクラスで、ディスプレイの色味が薄めになっています。カラーマネジメントが必要な職業の人には適さないので注意してください。
簡易スペック表
発売日 | 2021年2月19日 |
CPU | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 |
RAM | 4~16GB |
ストレージ | 128~512GB |
画面サイズ | 13.3インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
LTE | 非対応 |
MSオフィス | 選択可能 |
重量 | 1265g |
Cinebench R20 | 1782pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
ProBook 430 G8の目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
ProBook 430 G8の特徴
ここではProbook 430 G8の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
13.3インチで安いノートパソコン
ProBook 430 G8は13.3インチのノートパソコンとしてはリーズナブルでCore i3モデルであれば6万円台から手に入れることが可能になっています。本体の質感、パフォーマンスから考えればリーズナブルな価格帯です。
落ち着いたデザインの筐体
ProBook 430 G8は本体がシルバー、開いた際のキーボードがブラックと落ち着いた質感のデザインになっていて、どんな人でも使いやすいボディと言えます。
1.3kg台で持ち運び性も良い
本PCは質量が1.3kg台となっています。狭ベゼルデザインのため本体サイズがコンパクトなこともあり、筐体サイズも小さめ。落ち着いたデザインも合わさって外に持ち出しやすいPCと言えるでしょう。
クセのない日本語キーボード
海外製ノートパソコンに共通して言えますが、海外用のPCを日本語配列に直すケースが多いためキーボードの構造に無理が生じるケースがあります。ところが、ProBook 430 G8の場合はそういったことはなく、全て独立した扱いやすいキーボード配置になっています。
プログマラブルキー
このPCのかなり珍しい特徴として「プログマラブルキー」があります。ファンクションキーの一つがこのキーになっており、自分の目的に合わせてキー動作を変更することができます。特定のファイルを瞬時に開いたり、アプリを立ち上げるなど自分の使い方に合わせてコントロールができます(以下のF12キー)。
ProBook 430 G8の価格とコストパフォーマンス
ProBook 430 G8には2021年5月31日時点でCore i3モデルとCore i5モデルがあります。このうちCore i3モデルは6万円台でコストパフォーマンスが高く、Core i5の方はコストパフォーマンスはライバル機種と比較すると並程度です。
ProBook 430 G8のスペック
今回レビューしたProbook 430 G8のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2021年2月19日 | |
製品名 | ProBook 430 G8 | |
型式 | ー | |
サイズ | 306.9×208.4×17.7mm | |
重量(実測) | 本体 | 1265g |
電源アダプタ | 235g | |
CPU | Core i5-1135G7 | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
保存(ROM) | 1st | 512GB |
2nd | ー | |
ディスプレイ | サイズ | 13.3インチ |
解像度 | 1366×768インチ | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 記載なし | |
生体認証 | 指紋 | 無し |
顔認証 | 有り | |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 3セル、45WHr |
公称値 | 10.3時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
スペックの解説
今回レビューしたのはシリーズの中で中位版にあたるモデルです。今回はHD解像度のものをレビューしていますが、上位版ではフルHD版を選択することが可能な他、メモリ数を増やすなどカスタマイズが可能になります。バッテリー公称値はJEITAのものでこのクラスのノートパソコンとしては数値が低めになっています。
ProBook 430 G8のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は1782pts、シングルコア425ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は3895pts、シングルコア1357ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未計測 | 未計測 |
高品質 | 未計測 | 未計測 |
標準品質 | 4997 | 快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未計測 | 未計測 |
高品質 | 未計測 | 未計測 |
軽量品質 | 1643 | 動作困難 |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
ProBook 430 G8の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 257 | 6 | 13 |
ポイント② | 229 | 9.66 | 7 |
ポイント③ | 254 | 8.99 | 9 |
ポイント④ | 256 | 57.7 | 10 |
ポイント⑤ | 254 | 163 | 8 |
ポイント⑥ | 142 | 110 | 37 |
通信スピードテストの評価
通信テストの結果どの部屋でも十分な結果が得られています。特に最長距離に当たる点でもPINGの低下が見られないため安心して使えるポイントと言えるでしょう。
ProBook 430 G8のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。30W以下では充電が開始されませんでしたが、45W以上では充電が可能でした。またLGディスプレイへはThunderbolt3ケーブルで接続することによって、画面拡張は可能でしたが充電は開始されませんでした。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
LG 29UM69G-B | △ | LG 29UM69G-B |
Probook 430 G8の外観
天板にはHPのロゴがデザインされたシルバー筐体のデザインになっています。
背面もシルバーのデザインになっています。
開いた様子です。左右ベゼルは狭いですが上部ベゼルは大きめです。
360度完全に開くことが可能になっています。
上からの視野角は狭めです。
上部ベゼルは11mm(黒縁部分)となっています。左右ベゼルは6mm程度です。
下部ベゼルは15mmです。
フロントカメラです。物理シャッターが付属しています。
キーボード全体を撮影した様子です。全て独立しており打ちやすいデザインです。
ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、1.2mmとなりました。また、SINWAのデップスゲージでキーストローを測定したところ、17.4mmとなっています。
タッチパッド幅を計測したところ、115mmとなりました。
本体右側には電源ボタン、USB-C、USB-A、フルサイズHDMIを備えています。
本体左側にはケンジントンロック、USB-A、ヘッドフォンジャック、microSDスロットを備えています。
ディスプレイ下側に通気口があります。
スピーカーはクラムシェルモデルとしては珍しくフロントに備えています。
本体の重量を測定した様子です。1265gとなっています。
充電器込みの重量は1500g、単体で235gとなります。
ProBook 430 G8のメリット・魅力
シンプルでクセのないデザイン
Probook 430 G8を初めて見た時に、クセのないデザインが最も魅力に感じました。このクラスのパソコンは激戦区なこともあり、各社特徴を打ち出したデザインのPCが多くなっていますが、Probook 430 G8はシンプルでビジネスパーソンでも使いやすい印象です。
打ちやすいキーボード
日本語向けのキーボード配列で全て独立していることもあって、打ちやすいです。キーストロークも十分で書類作成に向くでしょう。
相手に見せやすいディスプレイ
クラムシェルモデルながらディスプレイは180°開くタイプになっています。ビジネスシーンで相手に書類を見せたい場合に活躍するでしょう。
どんな環境でも使いやすいインターフェイス
Probook 430 G8は左右のインターフェイスが非常に充実しており、一般的に使うシーンではほとんど困ることはないでしょう。唯一考えられるとすれば、DVIケーブルがないためプロジェクターなどへの接続が難しいことくらいです。
ビジネスシーンで使えるロック機能
コンパクトなノートパソコンではケンジントンロックが省かれていることも多いですが、本PCではきちんと対応しています。機密データを取り扱う事業所では利点となります。
USB-PDにも対応で持ち運びしやすい
6万円だから買えるノートパソコンとして非常に嬉しいポイントとしてUSB-PDに対応しています。USB-PD用のGaN充電器を用いたり、スマートフォンと充電器を共通化することでシンプルにまとめることができます。
ProBook 430 G8のデメリット・欠点
ディスプレイの色味が薄い
今回評価したProbookのディスプレイは色味が薄い印象を受けました(解像度がHDだからかもしれません)。正確な色が出ない可能性があるので、カラー関係を職業にしている人にとってデメリットになります。また精細さを求めるならフルHDディスプレイモデルにカスタマイズでアップグレードしてください。
microSDスロットである
充実しているインターフェイスですが、スロットはmicroSDとなっています。フルサイズSDを使う場合は接続用のハブが必要となるため注意してください。
みんなの口コミ
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シンプルなデザイン、打ちやすいキーボード、充実したインターフェイスを揃え、6万円台から買えるリーズナブルなPC。営業向けで持ち運ぶことが多い人のビジネスノートとしてぴったりの一台となっています。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- シンプルなパソコンで仕事場のデスクに合いそう
- キーが打ちやすくタイピングしやすい
ProBook 430 G8がおすすめな人
低価格の13インチ持ち運びPCが欲しい人
6万円台から買えて落ち着いたデザインのノートパソコンなので、低価格な持ち運びPCが欲しい人にはぴったりのモデルと言えます。ネットサーフィン、メール、書類作成、動画視聴などでは廉価のCore i3モデルで十分使えるでしょう。
ProBook 430 G8がおすすめではないタイプ
軽さを追求する人
Probook 430 G8は1.3kgで持ち運びしやすいことは事実ですが、このクラスは激戦区のためより軽いパソコンが多数存在します。もちろん価格帯は上がってしまいますが、普段から持ち歩くことが多いなら1kg以下のノートパソコンのレビュー記事もご覧ください。
ProBook 430 G8のカスタマイズ・モデルの選び方
このモデルを購入する場合、おすすめは圧倒的にCore i3モデルです。その理由は価格。2021年5月31日時点において、Core i3モデルとCore i5モデルには価格差が5万円ほどあり、上位モデルでは10万円を超えてきます。
10万円前後の13インチノートパソコンは激戦区でこのモデルよりもコスパに優れるパソコンがあります。その一つが、ENVY 13 x360 ay-0000。価格的には10万円切りでパフォーマンスはこのパソコンよりも上で、デザイン性も優れます。よって、購入を検討しているなら基本的にCore i3を検討しておき、よりパフォーマンスを求める場合はカスタマイズよりも別モデルを検討するようにしてください。
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