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本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
レビュー・評価の概要
ProBook 430 G8はHPで税込6万円台から購入可能なリーズナブルかつ持ち運びに優れたノートパソコン。
今回レビューしたのは中位モデルですが、下位モデルでもプロセッサ的に十分使えるスペックがあるのでネットサーフィン、事務作業の方に適した一台。営業で外回りが多い事務所の方などは価格とコンパクト性、シンプルなデザインを考えるとベストマッチするモデルと言えるでしょう。
ただし、評価したモデルは解像度がHDクラスで、ディスプレイの色味が薄めになっています。カラーマネジメントが必要な職業の人には適さないので注意してください。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 |
RAM | 4~16GB |
ストレージ | 128~512GB |
画面サイズ | 13.3インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1265g |
Cinebench R20 | 1782pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。なお個人であっても法人モデルを買える点は覚えておきましょう。
特徴
ここではProbook 430 G8の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
13.3インチで安いノートパソコン
ProBook 430 G8は13.3インチのノートパソコンとしてはリーズナブルでCore i3モデルであれば6万円台から手に入れることが可能になっています。本体の質感、パフォーマンスから考えればリーズナブルな価格帯です。
落ち着いたデザインの筐体
ProBook 430 G8は本体がシルバー、開いた際のキーボードがブラックと落ち着いた質感のデザインになっていて、どんな人でも使いやすいボディと言えます。
1.3kg台で持ち運び性も良い
本PCは質量が1.3kg台となっています。狭ベゼルデザインのため本体サイズがコンパクトなこともあり、筐体サイズも小さめ。落ち着いたデザインも合わさって外に持ち出しやすいPCと言えるでしょう。
クセのない日本語キーボード
海外製ノートパソコンに共通して言えますが、海外用のPCを日本語配列に直すケースが多いためキーボードの構造に無理が生じるケースがあります。ところが、ProBook 430 G8の場合はそういったことはなく、全て独立した扱いやすいキーボード配置になっています。
プログマラブルキー
このPCのかなり珍しい特徴として「プログマラブルキー」があります。ファンクションキーの一つがこのキーになっており、自分の目的に合わせてキー動作を変更することができます。特定のファイルを瞬時に開いたり、アプリを立ち上げるなど自分の使い方に合わせてコントロールができます(以下のF12キー)。
価格とコストパフォーマンス
ProBook 430 G8には2021年5月31日時点でCore i3モデルとCore i5モデルがあります。このうちCore i3モデルは6万円台でコストパフォーマンスが高く、Core i5の方はコストパフォーマンスはライバル機種と比較すると並程度です。
現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。なお個人であっても法人モデルを買える点は覚えておきましょう。
スペック
今回レビューしたProBook 430 G8のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 306.9×208.4×17.7mm | |
重量 | 本体 | 1265g |
アダプタ | 235g | |
CPU | Core i5-1135G7 | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 13.3インチ |
解像度 | 1366×768 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 3セル、45Whr |
公称値 | 10.3時間 |
今回レビューしたのはシリーズの中で中位版にあたるモデルです。今回はHD解像度のものをレビューしていますが、上位版ではフルHD版を選択することが可能な他、メモリ数を増やすなどカスタマイズが可能になります。バッテリー公称値はJEITAのものでこのクラスのノートパソコンとしては数値が低めになっています。
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 1782 |
シングル | 425 | |
Cinebench R23 | マルチ | 3985 |
シングル | 1357 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2346.60 | 1455.12 |
SEQ1M Q1T1 | 1479.13 | 1118.44 |
RND4K Q32T16 | 571.38 | 463.91 |
RND4K Q1T1 | 29.30 | 121.20 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 1643 | 動作困難 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 257 | 6 | 13 |
ポイント② | 229 | 9.66 | 7 |
ポイント③ | 254 | 8.99 | 9 |
ポイント④ | 256 | 57.7 | 10 |
ポイント⑤ | 254 | 163 | 8 |
ポイント⑥ | 142 | 110 | 37 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板にはHPのロゴがデザインされたシルバー筐体のデザインになっています。

背面もシルバーのデザインになっています。

開いた様子です。左右ベゼルは狭いですが上部ベゼルは大きめです。

360度完全に開くことが可能になっています。

上からの視野角は狭めです。

上部ベゼルは11mm(黒縁部分)となっています。左右ベゼルは6mm程度です。

下部ベゼルは15mmです。

フロントカメラです。物理シャッターが付属しています。

キーボード全体を撮影した様子です。全て独立しており打ちやすいデザインです。

ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、1.2mmとなりました。また、SINWAのデップスゲージでキーストローを測定したところ、17.4mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、115mmとなりました。

本体右側には電源ボタン、USB-C、USB-A、フルサイズHDMIを備えています。

本体左側にはケンジントンロック、USB-A、ヘッドフォンジャック、microSDスロットを備えています。

ディスプレイ下側に通気口があります。

スピーカーはクラムシェルモデルとしては珍しくフロントに備えています。

本体の重量を測定した様子です。1265gとなっています。

充電器込みの重量は1500g、単体で235gとなります。

メリット・魅力
シンプルでクセのないデザイン
Probook 430 G8を初めて見た時に、クセのないデザインが最も魅力に感じました。このクラスのパソコンは激戦区なこともあり、各社特徴を打ち出したデザインのPCが多くなっていますが、Probook 430 G8はシンプルでビジネスパーソンでも使いやすい印象です。
打ちやすいキーボード
日本語向けのキーボード配列で全て独立していることもあって、打ちやすいです。キーストロークも十分で書類作成に向くでしょう。
相手に見せやすいディスプレイ
クラムシェルモデルながらディスプレイは180°開くタイプになっています。ビジネスシーンで相手に書類を見せたい場合に活躍するでしょう。
どんな環境でも使いやすいインターフェイス
Probook 430 G8は左右のインターフェイスが非常に充実しており、一般的に使うシーンではほとんど困ることはないでしょう。唯一考えられるとすれば、DVIケーブルがないためプロジェクターなどへの接続が難しいことくらいです。
ビジネスシーンで使えるロック機能
コンパクトなノートパソコンではケンジントンロックが省かれていることも多いですが、本PCではきちんと対応しています。機密データを取り扱う事業所では利点となります。
USB-PDにも対応で持ち運びしやすい
6万円だから買えるノートパソコンとして非常に嬉しいポイントとしてUSB-PDに対応しています。USB-PD用のGaN充電器を用いたり、スマートフォンと充電器を共通化することでシンプルにまとめることができます。
デメリット・欠点
ディスプレイの色味が薄い
今回評価したProbookのディスプレイは色味が薄い印象を受けました(解像度がHDだからかもしれません)。正確な色が出ない可能性があるので、カラー関係を職業にしている人にとってデメリットになります。また精細さを求めるならフルHDディスプレイモデルにカスタマイズでアップグレードしてください。
microSDスロットである
充実しているインターフェイスですが、スロットはmicroSDとなっています。フルサイズSDを使う場合は接続用のハブが必要となるため注意してください。
おすすめなタイプ
低価格の13インチ持ち運びPCが欲しい人
6万円台から買えて落ち着いたデザインのノートパソコンなので、低価格な持ち運びPCが欲しい人にはぴったりのモデルと言えます。ネットサーフィン、メール、書類作成、動画視聴などでは廉価のCore i3モデルで十分使えるでしょう。
おすすめできないタイプ
軽さを追求する人
Probook 430 G8は1.3kgで持ち運びしやすいことは事実ですが、このクラスは激戦区のためより軽いパソコンが多数存在します。もちろん価格帯は上がってしまいますが、普段から持ち歩くことが多いなら1kg以下のノートパソコンのレビュー記事もご覧ください。
カスタマイズ・モデルの選び方
このモデルを購入する場合、おすすめは圧倒的にCore i3モデルです。その理由は価格。2021年5月31日時点において、Core i3モデルとCore i5モデルには価格差が5万円ほどあり、上位モデルでは10万円を超えてきます。
10万円前後の13インチノートパソコンは激戦区でこのモデルよりもコスパに優れるパソコンがあります。その一つが、ENVY 13 x360 ay-0000。価格的には10万円切りでパフォーマンスはこのパソコンよりも上で、デザイン性も優れます。よって、購入を検討しているなら基本的にCore i3を検討しておき、よりパフォーマンスを求める場合はカスタマイズよりも別モデルを検討するようにしてください。
実機レビューのまとめ

ProBook 430 G8は低価格から手に入り、実用的な13インチノートです。
本体はシルバーで落ち着いたデザインとなっているので、一般用途だけでなくビジネスパーソンにもぜひ選んで欲しいモデルです。
現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。なお個人であっても法人モデルを買える点は覚えておきましょう。
安く買う方法・コツ
ProBook 430 G8に限らず、HP(ヒューレットパッカード)のパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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