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レビュー・評価の概要
2024年に発売されたポータブルゲーミングパソコン。
600g台のコンパクトな筐体でありながら、パワフルなプロセッサと容量の大きなバッテリーを搭載して場所を選ばずゲームできるようになるモデルです。
発売年度 | 2024年 |
プロセッサ | Ryzen Extreme Z1 |
RAM | 24GB |
ストレージ | 1TB |
画面サイズ | 7インチ |
GPU | Radeon Graphics |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 678g |
Cinebench R23 | 10312pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
2025年3月25日時点で139,800円(税込)から。現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
完全なゲーム機
搭載されているOSはWindowsではあるものの、見た目、ボタンを押した操作感はまさにゲーム機。最初の立ち上がり時のWindows画面に違和感を覚えるほどです。
高性能Ryzenプロセッサ搭載
プロセッサには非常い性能の高いRyzen Z1 Extremeが搭載されています。ベンチマーク結果については後述します。
前モデルからの大幅性能アップ
ROG Allyは2023年にも発売されていますが、基本性能が大幅にアップされています。特にバッテリーの強化幅が大きく80Whrと他社ライバル製品と明確なポテンシャルの差を持っています。
価格とコストパフォーマンス
価格は10万円台前半でSwitchなどと比較すると当然高いですが、Windowsパソコンであることや多岐にわたるプラットフォームで利用できることを想定するとコストパフォーマンスはかなり高い印象です。またSSDは1TBあり、リフレッシュレート120Hzといった点も評価でき、価格から考えるとかなり高性能です。
2025年3月25日時点で139,800円(税込)から。現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。
スペック
今回レビューしたROG ALLY Xのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2024年 | |
サイズ | 111.3×280.6×24.7~36.9mm | |
重量 | 本体 | 680g |
アダプタ | 210g | |
CPU | Ryzen Z1 Extreme | |
GPU | Radeon Graphics | |
メモリ(RAM) | 24GB | |
ストレージ | 1st | 1GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 7インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 120Hz |
フロントカメラ | 画素数 | – |
物理シャッター | – | |
リヤカメラ | 画素数 | – |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.4 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 80Whr |
公称値 | 25.4時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | – |
シングル | – | |
Cinebench R23 | マルチ | 10312 |
シングル | 1670 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 5005.32 | 3359.84 |
SEQ1M Q1T1 | 2533.82 | 2641.12 |
RND4K Q32T16 | 963.06 | 396.13 |
RND4K Q1T1 | 53.95 | 131.60 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 3986 | 普通 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 599.48 | 594.33 | 17 |
ポイント② | 599.48 | 594.33 | 17 |
ポイント③ | 654.67 | 587.73 | 17 |
ポイント④ | 554.54 | 571.6 | 17 |
ポイント⑤ | 212.9 | 195.78 | 17 |
ポイント⑥ | 100.54 | 108.54 | 18 |
通信スピードテストの評価
小型機でありながらパフォーマンスが高く、長距離でも十分な通信速度が得られています。
外観
ポータブルゲーム機らしくジョイスティックが2つ、ボタンが配置されています。ディスプレイサイズは7インチでSwitchと同じサイズになっています。また、画面横にはメニューボタン、Armoury Crateボタン、コマンドセンター、表示ボタンが配置されています。

背面はROGのロゴになる形でスリットが設けられています。また背面用のボタンも配置されています。

実際に手に持ってみた様子です。

上部の写真です。インターフェイスは上側に全て設けられており、USB Type-Cポートが2つ備えられています(下部にはありません)。

また音量ボタン、電源ボタン、コンボジャックも上部に備わり、さらにLRボタンが2種配置されています。

本体の重量を測定したところ、680gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、890gとなりました。充電器単体では210gとなります。

メリット・魅力
使いやすいコントローラー
今回初めてWndows版ポータブルゲーム機を触ってみましたが、思った以上に出来が良く快適に操作できる印象を受けました。右側のスティックと側面ボタンをマウス代わりに使うことができますが、こちらも思った以上にスムーズに使える印象です。
視認性が良い高リフレッシュレートディスプレイ
画面には綺麗なTFT液晶で120Hzの高リフレッシュレート対応のものが採用されており、満足度が高かったです。
キーボード無しでも使いやすい操作性
キーボードは付属せず、bluetoothもしくは有線で接続、またはタッチパネルで直接入力する形になります。画面が小さいこともあり少し懸念しましたが、思ったよりもタッチパネル入力しやすい印象を受けました。
USB Type-Cポートが上部にある
個人的に最も評価の高かったポイントがUSBポート。ポータブルゲーム機は下部に充電ケーブルが来るものが多いですが、その場合充電しながら使いにくいです。
しかし本モデルは上部にあるため、その問題がなく、また後述する3Dグラスで接続する場合でも使いやすいでしょう。
デメリット・欠点
スピーカーはもう一押し欲しい
メーカーHPではスピーカーを売りにしていますが、正直なところ音響性能に関してはもう一歩といったところです。特に低音側のパワーが欲しい印象でした。
コンボジャックがあるため、直接イヤホンを接続するか無線接続する方がゲームに集中できそうです。
マウス操作が右側に寄っている
本モデルでは右スティックをマウス、右側側面ボタンがそれぞれ右クリック、左クリックに対応しています。個人的には左スティックにマウスが対応している方が使いやすい印象を受けました。
持ち上げて使うには重い
本体質量は600g台ということもあり、決して軽くはありません(Switchの有機ELモデルが420g程度)。そのため、本体下部を机に置くような形で利用することになるでしょう。
本体がかなり分厚い
本体がかなり分厚く、ポータブル機でありながら鞄を選ぶ印象を受けました。持ち運びを前提としているなら、事前に持っている鞄で気軽に持ち運べるかどうかを検証した上で購入することをおすすめします。
おすすめなタイプ
モバイルゲームユーザー
パソコンでのゲームを持ち運んで色々なところでプレイしたいユーザーにとってはぴったりな一台と言えるでしょう。前モデルと比較して電池容量が増えている点もモバイルする上で重要なポイントと言えます。
3Dグラスユーザー
筆者が所有しているXrealで検証してみたところ、ポータブル機と3Dグラスの相性は非常に良いと感じました。軽くて持ち運びしやすいROG Allyとどこでも大画面を作れる3Dグラスで外でも快適に作業ができます。
一時的なモバイルPCユーザー
ゲームとしても使いながら、外でもパソコンとして使いたいユーザーにとってはメリットの大きい機種です。モバイルキーボードと組み合わせれば、ディスプレイは小さいもののパソコンとして使うことができるでしょう。
おすすめできないタイプ
軽量性を期待するユーザー
本体質量は重めで600g台もあるため、家庭用ゲーム機と同じレベルで考えていると持ち運びがしんどくなるでしょう。
カスタマイズ・モデルの選び方
本モデルは単一モデルのため、カスタマイズできません。
実機レビューのまとめ

複数のプラットフォームに対応し、しかもROG Allyの機能として統合プラットフォーム化できるのは大きな利点。
しかもプロセッサパフォーマンスが高いことや、単独でパソコンとしての性能に優れたり、3Dグラスと組み合わせることでモバイル環境でありながら大画面で作業することも可能です。
2025年3月25日時点で139,800円(税込)から。現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。
安く買う方法・コツ
ROG ALLY Xに限らず、ASUSのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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