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レビュー・評価の概要
Surface Go3は前モデルと筐体をほぼ同じでプロセッサがバージョンアップしたマイナーチェンジモデルです。
前回同様に法人向けのみとはなるものの4G LTE対応モデルもラインナップされており、外出先でも使いやすい10インチのコンパクトタブレットPCとなっています。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Pentium 6500Y Core i3-10100Y |
RAM | 4~8GB |
ストレージ | 64GB eMMC 128GB SSD |
画面サイズ | 10.1インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 法人モデルのみ対応 |
重量 | 775g |
Octane Score | 29726pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではSurface Go3の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
キープコンセプトなSurface Go
2021年に発売されたSurface Go3は前モデルから10インチクラスで持ち運びしやすい2in1タブレットPCというキープコンセプトのまま、プロセッサのパフォーマンスアップしたモデルとなりました。

プロセッサはPentiumもしくはCore i3から選択可能
本モデルではプロセッサがPentiumとCore i3モデルから選べるようになっています。どんな人でも選べるわけではなく、個人向けはPentium、法人向けはCore i3モデルとなっています。また、個人向けはOfficeソフトがバンドルされていますが、法人向けではOfficeソフトがバンドルされていないという違いがあります。
モバイル通信モデルもあり(法人向け)
Surface Go3には4G LTEにオプション対応したモデルもラインナップにあります。こちらは2020年春以降の販売予定となっています。法人モデルについてはこちらのページからご覧ください。
価格とコストパフォーマンス
プロセッサの能力から考えるとパソコンとしては価格帯は高めとなっています。ペンにも対応したタブレットという軸で評価してみても、2021年にはiOS、Androidの優秀なタブレットが多く出たため、コストパフォーマンスという意味では勝ち目が薄くなります。
Windows機でないと出来ないことを求める人向けであったり、子供にWindows機を触らせてみたいという人向けならコストパフォーマンスがマッチしてくるかなという印象です。
スペック
今回レビューしたSurface Go3のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 175×245×8.3mm | |
重量 | 本体 | 775g |
アダプタ | 145g | |
CPU | Pentium 6500Y | |
GPU | Intel UHD Graphics | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 128GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 10.1インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | Pixel Sense | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 500万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 有り |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.3 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | Whr |
公称値 | 時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
OCTANE 2.0ベンチマーク
今回のSurface Go3はメーカーからの検証機のため、Sモードでテストを行っております。各種ベンチマークテストが実施できなかったため、今回はOCTANEのベンチマークで評価を行いました。スコアは29726となりました。

モニター評価(色域)
今回はSモードで検証を行ったため、モニターのカラーテストは行っておりません。
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 643.38 | 295.82 | 8 |
ポイント② | 574.14 | 349.59 | 8 |
ポイント③ | 551.94 | 371 | 7 |
ポイント④ | 578.59 | 375.62 | 6 |
ポイント⑤ | 529.29 | 276.68 | 7 |
ポイント⑥ | 347.51 | 197.53 | 9 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
今回レビューしたのはシルバーモデルです(ラインナップは一色です)。背面にはキックスタンド、リヤカメラが搭載されています。

表面は過去モデル同様のタイプカバーモデルで、ファブリック調になっています。

開いた様子です。

タブレットのみにした状態です。

最大開き角は170°となっています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。タイプカバーに隠れるため、下部ベゼルはほとんど気になりません。

キーボード全体です。10インチクラスのノートパソコンのため、キーボード自体も小さめの構成となっています。ただし、配列に無理があるわけではないので打ちやすい印象を受けます。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、16.75mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.4mmとなっています。10インチクラスのため、キーピッチは小さめとなっています。ただ、キーストロークは思ったよりも深く打鍵感があります。押した際の音はほぼ鳴らず、静かにタイピングすることができます。

タッチパッド幅を計測したところ、98mmとなりました。タッチパッドは上位のモデルと似た触覚で上々の質感です。また10インチクラスのパソコンとしてはタッチパッドが広く、扱いやすい印象を受けました。

本体右側にはヘッドフォンジャック、USB Type-C、Surfaceコネクタがあります。

本体左側には何もありません。

本体上部には電源ボタン、および音量ボタンがあります。

キックスタンドを開いた様子です。左下の欠けた部分はSDスロットとなっています。

本体の重量を測定したところ、775gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、920gとなりました。充電器単体では145gとなります。

メリット・魅力
小型で持ち運びしやすい
Surface Go3の利点は何といっても小型で持ち運びしやすいこと。物によってはポーチサイズの鞄にも収めることができます。Windows機のため外でパソコンとしての利用として使えるのはもちろんのこと、タブレットとして電子書籍を読んだり、ビデオ視聴できる端末としては唯一無二と言えるでしょう。

Surfaceペン対応で入力性が良い
Surfaceペンに対応しており、純正製品のため反応が良い点がメリットです。しかも、Surfaceペンは他のシリーズと一緒に使えたり、後方互換しているため一回買っておけば長く使える点も利点と言えるでしょう。
デメリット・欠点
前モデルからの変化が少ない
Surface Go3はキープコンセプトでパフォーマンスアップしていますが、残念ながら前モデルからの変化が少ないことは否めません。もともとPentiumを使っていることもあり、パフォーマンスがCoreシリーズのように大きくアップしているわけではない点が残念です。
Core i3モデルは法人のみ
高性能モデルが欲しい場合、Core i3モデルが欲しくなるかもしれませんが、残念ながらこちらは法人専用となっています。公式サイトやラインナップにあればAmazonビジネスなどで購入する形になります。
おすすめなタイプ
外出先で負荷の少ない作業をする人向け
Surface Goは持ち出し用の小型タブレットとしての位置付けが強く、パフォーマンスはあまり高くありません。そのため、外出先でメールチェックしたり、ネットサーフィン、電子書籍の閲覧や動画視聴に適しています。
子供用のパソコンとして
10インチのパソコンは大人用と考えるとキーボード感覚が窮屈に感じると思います。しかし、子供用のパソコンとしてはちょうどいいサイズ感です。
読書用としても使いたい人
kindleがウェブブラザ対応したこともあって、電子書籍を読みやすい環境が広がっています。Surface Go3はそういった端末として、ちょうどハマる端末と言えます。
おすすめできないタイプ
パフォーマンスを求める人
Surface Go3はあくまで持ち出しを中心に考えられたタブレットです。プロセッサの性能から考えても重い作業には向かないので注意してください。
もしパフォーマンスを求めるなら、大幅にプロセッサがパワーアップしたSurface Pro 8がおすすめです。
カスタマイズ・モデルの選び方
本モデルは個人向けの場合、4GBモデルと8GBモデルがあります。予算があるなら8GBモデルを選びたいところですが、このパソコンをメインに据える人はあまりいないと思うので割り切って4GBでも良いかもしれません。
その際はメモリを食うChromeを使わないなど、ある程度工夫しないと負荷が大きくなる可能性があります。
実機レビューのまとめ

Surface Go3はキープコンセプトしたマイナーチェンジモデルなので、見た目の変化はほぼなく、パフォーマンスアップがポイントになります。
もしパフォーマンスに拘らないなら、型落ちモデルも含めて検討すると良いでしょう。
安く買う方法・コツ
Surface Go3に限らず、Surfaceのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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