Surface Laptop4 15インチのレビュー概要
大きくパフォーマンスアップしたSurface
Surface Laptop4はプロセッサにRyzen7 4980Uを搭載したことでデスクトップ級のパフォーマンスを手に入れたノートパソコンです(当サイトベンチマーク結果より)。
さらにこれまで通りSurfaceらしい質感の高いデザイン・素材を持っており所有欲が満たされる一台。質の高いスピーカー、Surfaceペンにも対応したタッチパネル対応ディスプレイなど、細部まで抜かりがなく1台で多くのことがこなせる一台。
また、Surfaceシリーズは最初からMicrosoft Officeソフトが付属するため、相対的にコストパフォーマンスに優れる点も魅力です。
簡易スペック表
発売日 | 2021年4月15日 |
CPU | Core i7-1185G7 Ryzen7 4980U |
RAM | 内蔵グラフィックス |
ROM | 8~32GB |
画面サイズ | 15インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
LTE | 非対応 |
MSオフィス | 搭載 |
重量 | 1560g |
Cinebench R20 | 3326pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
Surface Laptop4 15インチの目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事では日本マイクロソフトより貸出頂き、検証テスト・レビューを行っています。また当サイトはマイクロソフトアフィリエイトプログラムを利用して収入を得ています。
Surface Laptop4の特徴
ここではSurface Laptop4の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
メタル調でスタイリッシュな筐体
本体は天板、背面ともにメタル調になっており、ロゴもシンプルで非常にかっこよく、どこで使っても恥ずかしくありません。人目につくところで使うことが多い大学生などに良いでしょう。
Ryzen7 4980プロセッサ選択可能
Surface Laptop4ではプロセッサはintelとAMDを選ぶことができます。Ryzen4000番台のプロセッサはデスクトップ級のパフォーマンスを持ち、長期間快適に使えるメリットを持っています。
Surfaceペンを含むタッチパネル対応
Surfaceシリーズは純正でオプションをいくつか用意していますが、その一つがSurfaceペンで、8192段階筆圧検知可能な純正スタイラスペンです。追加オプションの費用がかかるものの、資料への書き込みが容易にできるメリットを持っています。純正のため、ペアリングは非常に簡単です。
前モデルとの違い
前機種との大きな違いはやはりRyzen7 4980Uを選択できることです。このプロセッサを採用していることで大きくパフォーマンスアップしているため、現行機種の優位性が際立ちます。デザイン面での変更はほぼありません。当サイトでは過去モデルのレビューも行っているので合わせて比較してみて下さい。
Surface Laptop4の価格とコストパフォーマンス
Surface Laptop4の価格は15万円後半からスタートとなるため、内臓グラフィックスタイプの一般的なノートパソコンと比べると高めの設定です。ただし、通常2万円ほど追加でかかるMicrosoft Officeソフトが標準搭載していること、スピーカー音質が良いこと、外観デザインに優れることなどを考慮すると妥当な値段と感じます。
Surfaceシリーズはスタイラスペンなどをセット販売する割引キャンペーンを行うことがあるので、オプションを一緒に購入する場合はセールページを必ずチェックしてください。
Surface Laptop4のスペック
今回レビューしたSurface Laptop4のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2021年4月15日 | |
製品名 | Surface Laptop4 | |
型式 | ー | |
サイズ | 244×339.5×14.7mm | |
重量(実測) | 本体 | 1560g |
電源アダプタ | 300g | |
CPU | Ryzen7 4980U | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
保存(ROM) | 1st | 512GB |
2nd | ー | |
ディスプレイ | サイズ | 15インチ |
解像度 | 2496×1664インチ | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 記載なし | |
生体認証 | 指紋 | 無し |
顔認証 | 有り | |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.0 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 47.4WHr |
公称値 | 16.5時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
Surface Laptop4のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は3326pts、シングルコア427ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。非常に高いパフォーマンスとなっており、デスクトップ級の処理能力を持っています。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は7793pts、シングルコア1147ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。READは2000MB/sを超えており高速です。起動、シャットダウン、ソフトウェアの読み出しなどでストレスを感じることはほぼありません。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未計測 | 未計測 |
高品質 | 未計測 | 未計測 |
標準品質 | 4558 | 快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未計測 | 未計測 |
高品質 | 未計測 | 未計測 |
軽量品質 | 1709 | 動作困難 |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
Surface Laptop4の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 572.25 | 407.69 | 11 |
ポイント② | 496.13 | 307.82 | 9 |
ポイント③ | 561.3 | 21.62 | 12 |
ポイント④ | 509.16 | 282.45 | 8 |
ポイント⑤ | 440.06 | 301.6 | 9 |
ポイント⑥ | 211.82 | 46.34 | 10 |
通信スピードテストの評価
Wi-Fiルーター前から比較すると最長距離ではダウンロード速度は半分程度に低下していますが、十分な数値が得られています。また反応スピードを示すPING値の値はどのエリアでも小さく良いレスポンスが得られています。
Surface Laptop4のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。20W以上のUSB-PDで推奨表示として使うことが出来ています。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
Surface Laptop4の外観
天板はセンターにWindowsマークがあります。素材はメタルです。
背面はフラットで何もありません。素材も同様にメタルになっています。
開いた様子です。ベゼル広めな点が気になります。ディスプレイはPixelsenseディスプレイを搭載し高精細で見やすいです。
最大開き角は140°となっています。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
フロントカメラです。IRカメラも仕込まれています。物理シャッターはありません。
キーボード全体です。クセがなく打ちやすい印象です。タイピング音は静かです。
ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、1.4mmとなりました。また、SINWAのデップスゲージでキーストローを測定したところ、17.9mmとなっています。
タッチパッド幅を計測したところ、115mmとなりました。
本体右側にはSurfaceコネクタがあります。
本体左側にはUSB-A、USB-C、ヘッドフォンジャックがあります。
本体背面には通気口があります。分かりにくいですが、ヒンジ裏が通気口です。
本体の重量を測定したところ、1560gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1860gとなりました。充電器単体では300gとなります。
Surface Laptop4のメリット・魅力
3:2の見やすいディスプレイ
Surface Laptop4ではWindowsノートパソコンとしては珍しい3:2の縦長ディスプレイを採用しています(Windowsパソコンのほとんどが16:9)。そのため、ネットサーフィンやWordなどの書類作成が行いやすいメリットを持っています。
Ryzen7 4980Uのベンチマーク結果が高く処理が静か
Surface Laptop4で搭載されたAMDの新プロセッサのパフォーマンスがよく、デスクトップ級の処理能力があります。と同時にハイパフォーマンス機にありがちな本体の騒音がほぼなく、ベンチマーク時でも静かな点がメリットとなっています。
質の高いスピーカー
Surfaceは過去モデルからスピーカー音質が高いメリットがありますが、Laptop4でも同様です。パソコンでYouTubeやVODを見る人にはおすすめできます。
キーボード入力が静か
Surface Laptop4では静音性の高いキーボードが採用されており、入力時にカチャカチャとした不快な音が鳴りません。自宅以外で使うことが多い人にとって有利なポイントです。
タッチパッドの性能が良い
Surface Laptop4ではタッチパッドの質感がサラサラとしており追従性・操作性ともに良いため、モバイル環境で使うユーザーに向いています。タッチパッドの入力スイッチは静音式になっておりほぼ音がならない点もメリットです。
片手で開く
些細なことですが、Surface LAptop4はPCを片手で開けることができます。絶妙なバランスが必要なためかこれが出来るパソコンは少なく、開け閉めが多いユーザーには非常に便利です。
MSオフィスが標準搭載で相対的にコスパが高い
Surfaceは高いと思われがちですが、実はMicrosoft Officeソフトが標準付属しているため、オフィスソフトを購入前提で買うなコストパフォーマンスが高まる点が魅力です。
Surface Laptop4のデメリット・欠点
ベゼル幅が大きめ
2021年発売のノートパソコンとしてはベゼル幅が大きめです。全体的な質感が良いため、ベゼル幅が大きいことによる古臭さはないですがもう少し狭めてコンパクト性を高めて欲しかったところです。
180°開きではないのでSurface Penが使いにくい
純正のSurfaceペンが使える点はメリットですが、Surface Laptop4はクラムシェルで最大開き角は180°ではないためスタイラスペンの魅力を生かし切ることができません。
光沢ディスプレイの反射
Surface Laptop4はディスプレイの反射が大きく、よく写り込みします。場合によっては非光沢フィルムの購入を検討してください。
みんなの口コミ
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外観デザイン、Ryzen7 4980Uパフォーマンス、スピーカー、Officeソフトバンドルなど全てにおいて抜かりのない一台です。PCはスペックが重視されるためLaptop4に割高感を感じるかもしれませんが、スペック以外の満足度が高い上に本モデルでCPU性能が大幅にパフォーマンスアップしたため価格に見合った値段になっていると感じます。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- (本体が)黒一色でかっこいい
- パームレスト部分が金属なので冬場は冷たくなりそう
Surface Laptop4がおすすめな人
レポート作成が必須な大学生
Surfaceが最もおすすめなのは「大学生」です。理由はいくつかありますが、特に「縦長ディスプレイでレポート作成しやすい」、「Microsoft Officeソフトが標準付属している」、「外で使うことが多い(見た目が良い)」という3点。見た目だけで言えば、Macも該当しますが大学によってはMac OSを推奨していないケースも多いため、Surface Laptop4はこれらを満たす魅力的なモデルと言えます。
持ち出しが多い人
Surface Laptop4に限らずシリーズ全てに言えることですが、本体デザインが良く、質感が高い点が魅力。外で使う際に持っていて恥ずかしくない見た目というのは重要なポイントと考えます。また高いパフォーマンスを誇るプロセッサを持ちながら静音性が高い点も、モバイル環境で使うにあたって大事な指標と言えるでしょう。
一台で完結したい人
Surface Laptop4は高いパフォーマンスに加え、高精細なディスプレイ、質の良いスピーカーを搭載しているためノートパソコン一台で完結したいミニマリストの人におすすめです。
Surface Laptop4がおすすめではないタイプ
コスパ重視の人
Surface Laptop4は残念ながらプロセッサの絶対性能から考えるとコストパフォーマンスは低くなります。外観デザイン、スピーカー、純正スタイラスペンの連携性などプラスα部分が評価できない人にはおすすめできません。そういった人はRyzen4000シリーズを搭載した10万円以下のノートパソコン(IdeaPad 550 FlexやENVY HP x360 ay-0000)をおすすめします。またSurface自体のデザインが気に入っているのであれば、パフォーマンスは落ちてしまいますがSurface Laptop Goを検討してください。
動画編集をする人
Ryzen7プロセッサのパフォーマンスは高いですが、動画編集をすること前提であればGPUが能力不足となるためおすすめできません。GPU搭載PCを購入することをおすすめします。
Surface Laptop4のカスタマイズ・モデルの選び方
Surface Laptop4を購入するならThunderbolt4を活用する(例えば外部GPUに接続する)などの特別な環境を用意しない限りはパフォーマンスが高く長く使えるRyzenモデルを選択することをおすすめします。残りはSSDの容量のため自分の用途に合わせて選ぶと良いですが、割高なので本体の容量を下げつつ外部HDDやクラウドストレージを活用することをおすすめします。
Surface Laptop4の実機レビューまとめ
Surface Laptop4を安く買う方法
Surface Laptop4に限らず、Microsoftのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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