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レビュー・評価の概要
Surface Pro9は過去モデルからコンセプトを大きく変えず、そのままパフォーマンスアップしたモデルです。
12世代は大きく性能が上がったこともあり、買い換えるのに十分な理由を持ったモデルに仕上がっています。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Core i5-1235U Core i7-1255U Microsft SQ3 |
RAM | 8~32GB |
ストレージ | 128GB~1TB |
画面サイズ | 13インチ |
GPU | Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 一部モデル対応 |
重量 | 1175g |
Cinebench R20 | 3244pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではSurface Pro9の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第12世代intelプロセッサ搭載
第11世代から大幅にパフォーマンスアップした第12世代のプロセッサを搭載しています。ベンチマーク結果でも後述しますが、非常に高いパフォーマンスとなっています。
キープコンセプト
Surface Pro9はこれまでと同じコンセプトで作られているため、過去モデルユーザーが買い換えても違和感なく新しいモデルを使うこともできるでしょう。
5G対応モデルもあり
本モデルは通常モデルの他に、モバイル通信の5Gに対応した特別モデルも存在します。こちらはintel Coreシリーズプロセッサではなく、Microsoft SQ3(ARMプロセッサ)を搭載しています。
ペン収納カバータイプもあり
タイプカバーは2種類あり、ペンが収納できるタイプとなしタイプがあります。自分の用途、予算に合わせて選ぶことができます。
リフレッシュレートは120Hz
多くのノートパソコンが60Hzのリフレッシュレートを採用している中、Surface Pro9は120Hzとなっています。残像感がなくスルスルと動くディスプレイになっています。
価格とコストパフォーマンス
MicrosoftのSurfaceブランドということもあり、スペックの観点から見て、コストパフォーマンスは高くはありません。
しかしながら、ペン収納できるタイプカバーキーボードや反応の良いSurface Penなどスペックでは測れないポイントも数多く持つので、人によって価値が大きく変わる一台と言えるでしょう。
スペック
今回レビューしたSurface Pro9のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 209×287×9.3mm | |
重量 | 本体 | 1175g |
アダプタ | 245g | |
CPU | Core i7-1255U | |
GPU | Iris Xe Graphics | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 13インチ |
解像度 | 2880×1920 | |
アスペクト比 | 3:2 | |
形式 | 公式記載なし | |
リフレッシュレート | 120Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 1080p |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 有り |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.1 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 47.7Whr |
公称値 | 公式記載なし |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 3244 |
シングル | 431 | |
Cinebench R23 | マルチ | 7789 |
シングル | 1130 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 3501.34 | 2490.69 |
SEQ1M Q1T1 | 2270.12 | 1805.19 |
RND4K Q32T16 | 566.39 | 281.11 |
RND4K Q1T1 | 63.98 | 104.09 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 2516 | やや重い |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 99.3 | 112 |
Adobe RGB | 78.5 | 83 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 623.5 | 383.77 | 15 |
ポイント② | 542.87 | 315.07 | 14 |
ポイント③ | 632.27 | 408.04 | 16 |
ポイント④ | 593.2 | 353.09 | 20 |
ポイント⑤ | 556.67 | 300.98 | 16 |
ポイント⑥ | 291.73 | 156.51 | 14 |
通信スピードテストの評価
ダウンロード速度は非常に安定しており、最長距離においても約300Mbpsという結果が得られています。この数値は当サイトのテストにおいて最高クラスの結果となっています。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
今回レビューしたのはフォレストカラーです。深い緑色となっています。

タブレットを閉じた様子です。過去モデル同様にアルカンターラとなっています。

開いた様子です。

スタンドを利用して最大まで開いた様子です。170°程度まで開くことができ、ペン入力もしやすいでしょう。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。独立キーで違和感がなく打ちやすい印象です。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、20.46mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.2mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、100mmとなりました。

本体右側にはSurfaceコネクタ用のスロットが用意されています。

本体左側にはUSB Type-Cポートが2つあります。

本体の重量を測定したところ、1175gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1420gとなりました。充電器単体では245gとなります。

メリット・魅力
用途の広いタブレット
Surface Pro9はキーボードが取り外せるタイプの2in1ノートパソコンのため、単体で使えたりペン入力しやすいメリットを備えています。またSurface Penの感度が優れているため、イラストなどにも利用可能です。
高いパフォーマンス
第12世代のintelプロセッサを搭載することで高いパフォーマンスを得ています。第11世代と比べ、明確な差があるためどうせ買うなら第12世代搭載のSurface Pro9をおすすめします。
ペンまで収納可能なキーボード
Surface Proはスリムペンを収納できる専用のタイプカバーが存在します。2in1ノートパソコンでスタイラスペン搭載のパソコンは数多くあり筆者も数多くレビューしてきましたが、収納方法としては最もスマートに感じます。

デメリット・欠点
価格が高め
コストパフォーマンスの項目でも書きましたが、対スペックで見た場合に価格が高めなことが残念なポイントです。第12世代のPシリーズではなく、Uシリーズを搭載している点も少し気になります。
キーボードの剛性
人の好みによる部分ですが、キーボードの剛性は一般的なクラムシェルと比べると弱いです。力強く打つタイプの人はたわむ可能性があるため、事前に一度チェックしてみるなど気をつけるようにして下さい。
おすすめなタイプ
ペン入力が多い人
キーボードが完全に取り外せるタイプのタブレットのため、ペン入力が多い人におすすめです。Surface Penは同じブランドで作られている製品のため相性問題もありませんし、タイプカバー内に収納できるのも大きな利点です。
画面を人に見せる人
2in1タブレットとクラムシェルの大きな違いが外出先でプレゼンする時です。キーボードを外すことで余計なものが目に入りませんし、何より800gで非常に軽いこともメリットと言えます。
おすすめできないタイプ
コスパ優先の人
Surface Pro9はできることも多い一方で、スペック面から見たときにコストパフォーマンスに劣る点が弱点。本体価格だけでなく、アクセサリーにもコストがかかる点も注意しなくてはなりません。
音質を重視する人
こちらはデメリットという訳ではなく、Surface Laptop5の音質が良すぎるためにピックアップしています。もしスピーカー音質にこだわるならLaptop5を選ぶようにして下さい。驚くほどの音質となっています。
カスタマイズ・モデルの選び方
Surface Pro9は細かくカスタマイズできますが、基本的にCore i5でメモリ16GB以上が長期間使うことを前提とするならおすすめです。また5G対応モデルは通常のintelプロセッサではなくARMプロセッサのMicrosfot SQ3に対応していないといけないので注意して下さい。
実機レビューのまとめ

Surface Pro9は過去モデルから大きな外観変化はないものの、着実なパフォーマンスアップが施されています。過去モデルからの乗り換えでも自然に使えるでしょう。
安く買う方法・コツ
Surface Pro9に限らず、Surfaceのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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