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レビュー・評価の概要
2021年に登場した第11世代 intel core HプロセッサとRTX30シリーズを搭載したゲーミングノートパソコンのTUFシリーズです。名前の通り、タフさをアピールしつつ、性能面も強化されたモデル。
ゲーミングPCは性能の高さから、本体が重くなったり、USB-PDが使えずモバイル性が損なわれる問題がありますが、本PCはその両方をカバーし、高性能なゲーミングでありながら持ち出しも可能になっているモデルです。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Core i7-11370H |
RAM | 16GB |
ストレージ | 512GB~1TB SSD |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | GeForce RTX3070 |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 2055g |
Cinebench R20 | 2735pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではTUF DASH F15の一般的な特徴に触れています。筆者が使用した感想については、メリット・デメリットからご覧ください。
RTX30シリーズ搭載のゲーミングノート
TUF DASHはRTX30シリーズを搭載したゲーミングノートパソコンで、前モデルから比較して更なるグラフィック性能がアップしていることが特徴の一台です。
240Hzのハイリフレッシュレートディスプレイ
TUF DASH F15では240Hzのリフレッシュレートを誇る画面を搭載しています。この価格帯ではより高性能な200Hz台のリフレッシュレートが出ていることは魅力です。またメリットで後述しますが、ベゼル幅が意外と狭いことも魅力の一つと言えます。
ゲーミングノートとしてはシンプルなボディ
ゲーミングノートは高性能になるほどエッジを効かせて光ったり、ファンなどをアピールしたモデルが多いですが、TUF DASH F15は外見にTUFという文字があるものの非常にシンプルなボディになっています。天板から側面への流れが全て直角になっており、天板のTUFという文字がなければビジネスでも通じそうな外観になっています。
価格とコストパフォーマンス
RTXゲーミングノートとしては、価格はそれなりで一般的な価格帯ですが、RTX30シリーズが高騰していることや、240Hzのディスプレイを搭載していることを考えればコストパフォーマンスは高いと言えます。またASUSは新製品でもキャンペーンを行うケースが多いので合わせて活用すればより安く手に入れることが可能と言えるでしょう。
スペック
今回レビューしたTUF DASH F15のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 365.5×254×24.5mm | |
重量 | 本体 | 2055g |
アダプタ | 595g | |
CPU | Core i7-11370H | |
GPU | RTX 3070 | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 240Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 無し |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.0 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 公式記載なし |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 2735 |
シングル | 585 | |
Cinebench R23 | マルチ | 6829 |
シングル | 1522 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 3541.70 | 3075.36 |
SEQ1M Q1T1 | 1991.79 | 2015.50 |
RND4K Q32T16 | 681.25 | 436.19 |
RND4K Q1T1 | 44.19 | 132.78 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | 3743 | 普通 |
高品質 | 5197 | やや快適 |
軽量品質 | 6596 | 快適 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
1階部分

2階部分

USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | △ | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
外観
天板です。TUFの文字と右上にロゴマークがあります。指紋が付きやすい天板です。

背面です。スリットが多く施されており排熱重視の仕様になっています。

開いた様子です。ベゼルが狭く好印象です。なおフロントカメラはありません。

最大開き角は約130°です。クラムシェルPCとしてはあまり倒れない構造になっています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボードの全体像です。WASDのキーのみカラーが異なります。また英字キーボードベースで、エンターや右側シフトキーが変則となっています。

キーボードバックライトはカラーを選択できます。なお光り方もASUSの専用コンパネから変更できます。

2つのキーボードをミツトヨのデジタルノギスで計測し割返してキーピッチを計測したところ、17.7mm、キーストロークは1.7mmとなりました。

タッチパッドです。幅は105mmと15インチノートにしては小さめです。触り心地がよく使い勝手の良いパネルです。

本体左側です。電源コネクタ、有線LAN、フルサイズHDMI、USB-A、USB-C、ヘッドフォンジャックが搭載されています。

本体右側です。ケンジントンロック、排熱ファン、USB-A×2が搭載されています。

背面は通気口のみです。

本体質量は2055gとなっています。

充電器込みでの質量は2560gとなりました。なお単体での質量は495gです

メリット・魅力
RTX30シリーズを搭載した高性能さ
RTXシリーズは20シリーズから大幅に性能が向上したことが取り沙汰されていますが、TUF DASH F15でももちろんそれは当てはまります。20シリーズと比べると別物なので、似た価格帯で悩むならRTX30シリーズを選ぶ方が良いでしょう。
一見してゲーミングっぽくない筐体
TUF DASH F15は一見してゲーミングっぽくないことも魅力の一つです。ビジネスユース、というところまでは厳しいですが外で使っても一般的なゲーミングPCのような物々しさがない点が魅力と言えます。
高リフレッシュレートの割に狭ベゼル
一般的にこうリフレッシュレートディスプレイを搭載する場合、高性能になる分ベゼル幅が大きくなる傾向がありますがTUF DASH F15の場合は比較的狭ベゼルな構成になっています。見た目の良さに直結する部分なので、ベゼルは狭い方が嬉しいです。
dGPUをオフにできる
ゲーミングノートを外で使えない一つのデメリットにdGPUによる電力消費の増大がありますが、TUF DASH F15では専用のパネルから簡単にオフすることができます。これにより、CPUプロセッサと内臓グラフィックスだけで運用する切り替えが容易になります。
高出力だがUSB-PD対応
TUF DASH F15で最も大きな魅力と言えるかもしれないUSB-PD対応。本来大きな充電器が必要になることが多いゲーミングノートパソコンをUSB-PDで充電することができます。しかも、dGPUをオフにすることもできるため、より効率的にUSB-PDを活かすことができます。

デメリット・欠点
最新モデルの割にプロセッサのベンチマークは低め
TUF DASH F15では最新モデルであるintel core i7-11370Hを使っていますが、Cinebench R20のベンチマークの結果は3000ptsに届きません。Ryzen4000シリーズのモバイルプロセッサでは4000ptsを超えるものも多いため、CPUベンチマークだけで考えればコストパフォーマンスは低くなります。
おすすめなタイプ
RTX30シリーズのゲーミングPCが欲しい人
RTX30シリーズのゲーミングパソコンが欲しい人にはおすすめです。ASUSのノートパソコン全体に言えることですが、ゲーミングパソコンが割安です。このTUF DASH F15はRTX30シリーズを搭載しつつ、その性能を活かせる240Hzリフレッシュレートを搭載しているので非常に魅力的です。
持ち運びできるゲーミングPCが欲しい人
TUF DASH F15ではメリットにも書いた通り、dGPUをオフできる機能があり、かつUSB-PDを用いて充電することができます。本体重量も2kgとなっており、十分持ち運びできる重さとなっています。
Thunderbolt4でハブ的に全てを接続したい人
2021年1月時点でThunderbolt4自体の優位性はまだ少ないですが、Thunderbolt3のようにハブに接続することで、デスクトップの作業環境をケーブル一本で整えることができます。TUF DASH F15をモバイルで使い、家に帰ってきたらThunderbolt4に接続して擬似デスクトップとして使う、という環境を構築することも可能です。
おすすめできないタイプ
ファンの静かなPCが欲しい人
TUF DASH F15は残念ながら、ファンの排気音がかなり大きなモデルです。そのため負荷のかかるソフトウェアを回すときにはかなり気になります。自宅ならまだしも、外ではプロセッサをフルに使う作業は躊躇する恐れがあります。
カスタマイズ・モデルの選び方
TUF DASH F15のカスタマイズポイントはカラーとディスプレイのリフレッシュレートです。リフレッシュレートが144Hzと240Hzがありますが、それぞれに価格差があるのでプレイするゲームと性能から考えて選ぶと良いでしょう。
実機レビューのまとめ

TUF DASH F15は高性能でありながら、モバイル性も併せ持ったゲーミングノートパソコンです。しかも、中途半端にならずどちらも妥協がありません。
dGPUをオフできる機能やUSB-PDを併用することで、自分のライフスタイルに合わせながら、どこでもハイパフォーマンスを発揮できるモデルになっていると言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
TUF DASH F15に限らず、ASUSのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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