VAIO F14のレビュー概要
ちょうど良い14インチノート
VAIO F14は2023年から登場したVAIOのスタンダードグレードで、「定番」コンセプトにしたモデル。
比較的リーズナブルな値段でVAIOクオリティの14インチパソコンを手に入れることができます。
こんなタイプにマッチ
- 持ち出ししたい人
- インターフェイスが必要な人
簡易スペック表
発売日 | 2023年6月2日 |
CPU | Core i7-1355U Core i5-1334U Core i3-1315U |
RAM | 8~32GB |
ストレージ | 256GB~1TB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
LTE・5G通信 | 非対応 |
MSオフィス | 選択可能 |
重量 | 1300g |
Cinebench R20 | 2646pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
VAIO F14の目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
VAIO F14の特徴
ここではVAIO F14の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
新しいスタンダード版VAIO
VAIO F14は「定番」をコンセプトとしており、10万円前半からと同シリーズの中では比較的リーズナブルな価格帯設定となっているモデルです。Sシリーズと比較すると軽さやLTEの側面で引けをとってはしまうものの、一般使いとしては十分なパフォーマンスを持つモデルとなっています。
持ち出しにも最適なサイズ
このモデルにはF16とF14がありますが、名前の通りレビューしたF14は14インチで持ち運びしやすいサイズ感のノートパソコンとなっています。
VAIO F14の価格とコストパフォーマンス
VAIO F14は122,800円からとなっています。外資系パソコンメーカーと比較するとリーズナブルさはありませんが、国産メーカーと比較すると十分リーズナブルな一台です。
VAIO F14のスペック
今回レビューしたVAIO F14のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2023年6月2日 | |
製品名 | VAIO F14 | |
型式 | - | |
サイズ | 221.5×322.9×19.5~19.7mm | |
重量(実測) | 本体 | 1300g |
電源アダプタ | 225g | |
CPU | Core i7-1355U | |
GPU | Iris Xe Graphics | |
メモリ(RAM) | 32GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
生体認証 | 指紋 | 有り |
顔認証 | 有り | |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.1 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 16時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
VAIO F14のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は2646pts、シングルコア533ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。Cinebench R20のスコアは2500を超えており、高いパフォーマンスを出しています。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は6119pts、シングルコア1617ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。3000MB/sを超えるスコアになっており、十分なパフォーマンスとなっています。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 2535 | やや重い |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
VAIO F14のモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
カバー率及び、カバー比のデータは以下の通りです。
カバー率 | カバー率 | カバー比 |
sRGB | 62.7% | 62.8% |
Adobe RGB | 46.5% | 46.5% |
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。
VAIO F14の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 510.17 | 210.14 | 19 |
ポイント② | 513.53 | 349.61 | 14 |
ポイント③ | 613.74 | 421.24 | 14 |
ポイント④ | 580.84 | 389.52 | 13 |
ポイント⑤ | 458.39 | 262.43 | 14 |
ポイント⑥ | 235.52 | 99.39 | 15 |
通信スピードテストの評価
最長エリアにおいても200Mbpsを超えるパフォーマンスが出ており、十分な結果が得られています。
VAIO F14のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。20、30Wでは充電はできるものの、パフォーマンスを制限する表示が出ました。45W以上では特に警告なく充電できていますが、30W時に出現した警告では65W以上の充電器が推奨されています。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | △ | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | △ | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | ⚪︎ | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | ⚪︎ | RP-PC133 |
100W | ⚪︎ | AUKEY PA-B7 |
VAIO F14の外観
今回レビューしたのはネイビーブルーのモデルです。美しい仕上がりで非常にクオリティが高くなっています。
背面は天板と同系色になっています。スリットがサイドに設けられているため、背面はすっきりとした仕上がりになっています。
開いた様子です。ベゼルは昨今のノートパソコンの中では広めに感じます。フロントカメラは92万画素と低めですが、Windows Helloを搭載しています。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
キーボード全体です。全てが独立キーでクセがありません。また他VAIOシリーズ同様にパームレストにヘアライン加工が施されており、高級感があります。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.67mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.4mmとなっています。
タッチパッド幅を計測したところ、105mmとなりました。
本体右側にはフルサイズイーサネットコネクタ、USB Type-C、フルサイズHDMI、USB Type-Aポートが二つ設けられています。
本体左側にはUSB Type-A、ヘッドフォンジャック、microSDスロットが設けられています。
本体の重量を測定したところ、1300gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1525gとなりました。充電器単体では225gとなります。
VAIO F14のメリット・魅力
スタンダードモデルとは思えないクオリティ
VAIO F14を触ってみた最大のメリットはスタンダードモデルとは思えないクオリティの高さにあります。特に外装品質は上位のSシリーズにも劣らないと感じました。
豊富なインターフェイス
F14に限らず、VAIOシリーズ全体に言えることですが、インターフェイスの多さは他のノートパソコンにはない大きな魅力です。外出先でプレゼンなどをする人、データ交換をする人にもおすすめできるでしょう。
VAIO F14のデメリット・欠点
14インチとしては重め
14インチノートパソコンは各社がしのぎを削る領域ということもあり、同クラスの中では重めになっています。
色域は狭い
カラー測定の結果、色域カバー率はかなり低めとなりました。クリエイティブ用途ではあまり向きません。
みんなの口コミ
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プロセッサのパフォーマンス、本体の仕上がり、インターフェイスの多さから見て、とてもバランスが取れた一台になっています。重さだけは軽量モデルには劣りますが、価格帯を考えれば、十分価値のあるパソコンと言えるでしょう。
VAIO F14がおすすめな人
VAIOシリーズが好きな人
VAIOはデザインが良いことも含め、数多くのファンがいるノートパソコンです。本モデルはスタンダードでありながら、VAIOらしさを色濃く残した製品であり、ファンの方にもおすすめできます。
外部インターフェイスを必要とする人
昨今のノートパソコンはインターフェイスが削られる傾向にあり、有線イーサネットコネクタやUSB Type-Aがないこともしばしば。これらのインターフェイスをしっかりと備えており、一台で追加ハブを必要とせずに対応することができます。
VAIO F14がおすすめではないタイプ
持ち出しが多い人
VAIO F14は同じ14インチのSX14と比較して、かなり重くなっており、価格差は重さに直結していると感じました。持ち出しするなら、より多くの予算が必要になってもVAIO SX14をお勧めします。
VAIO F14のカスタマイズ・モデルの選び方
VAIOはオンラインストアでかなり細かくカスタマイズが可能です。特にカスタマイズで注意しておくべきポイントはプロセッサ。個人的には将来長く使うことも考慮し、Core i5-1334Uで16GBメモリへ変更しておくことがおすすめです。
VAIO F14の実機レビューまとめ
VAIO F14を安く買う方法
VAIO F14に限らず、VAIOのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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