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レビュー・評価の概要
VAIO SX12は第12世代intelプロセッサを搭載し、正統進化した超軽量ノートパソコン。Pシリーズを搭載しており、前モデルと比較して大きくパフォーマンスアップしています。
前モデル同様にモバイル通信に対応し、機動性が高い点も見逃せない一台です。
本レビューでは2023年に発売された新色もレビューしています。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Celeron 7305 Core i3-1215U Core i5-1240P Core i7-1260P |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 128GB~2TB |
画面サイズ | 12.5インチ |
GPU | Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 対応モデル有 |
重量 | 915g |
Cinebench R20 | 3892pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではVAIO SX12の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
超軽量なボディ
VAIO SX12は12.5インチの小回りの良さに加えて、900g台の超軽量なボディとなっています。アクセサリーの電源アダプターも小型化されており、国内で販売されているモデルの中でも特に持ち運び性に優れたパソコンとなっています。
幅広なキーボード
VAIO SX12はコンパクトな筐体でありながら、14インチクラスの幅広いキーボードを備えており、生産性を落とさない工夫が施されています。
LTEオプション選択可能
過去モデル同様にモバイル通信オプションを選択でき、LTE通信対応させることが可能です。
上質なデザイン
本モデルで忘れてはいけないポイントがフラッグシップならではの高級なデザイン。特にアーバンブロンズモデルは他のノートパソコンではあまりみないカラーリングで上質さを感じます。
また、さらに上質な質感を求める人にはALL BLACK EDITIONの存在があることも見逃せません。
価格とコストパフォーマンス
VAIO SX12はフラッグシップモデルということもあり、価格帯は高めです。ただ、それに見合うだけのクオリティを備えたモデルと言えるでしょう。
スペック
今回レビューしたVAIO SX12のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 205×287.8×15~17.9mm | |
重量 | 本体 | 915g |
アダプタ | 165g | |
CPU | Core i7-1260P | |
GPU | Iris Xe Graphics | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 12.5インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 207万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.1 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 24.8~26.0時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 3892 |
シングル | 610 | |
Cinebench R23 | マルチ | 7599 |
シングル | 1672 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 6427.84 | 2676.22 |
SEQ1M Q1T1 | 4182.68 | 2669.17 |
RND4K Q32T16 | 2259.83 | 2624.82 |
RND4K Q1T1 | 92.41 | 243.09 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 2602 | やや重い |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 98.8 | 100.8 |
Adobe RGB | 74.0 | 74.7 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 584.24 | 534.59 | 15 |
ポイント② | 567.35 | 504.04 | 14 |
ポイント③ | 622.67 | 551.27 | 14 |
ポイント④ | 560.46 | 511.86 | 14 |
ポイント⑤ | 432.28 | 312.99 | 14 |
ポイント⑥ | 286.27 | 205.38 | 15 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
今回レビューしたカラーはアーバンブロンズです。VAIO SX12の中でも特徴的なカラーリングで、高級感あふれるカラーです。

背面はブラックになっています。側面側に排気口が集約されているため、スリットはありません。スピーカーはパームレスト側にあります。音質は並より少し良い程度です。低音は弱めですが、テレワークなどを考慮すれば逆に聞きやすいのでメリットとも言えそうです。

開いた様子です。左右ベゼルは細めですが、上部ベゼルは太めです。下部にもベゼルはありますが、チルトアップする構造のため、ほとんど目立ちません。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。国産メーカーということもあり、クセのない配置になっています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.07mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.5mmとなっています。12インチでありながら、サイドギリギリまで詰めているため14インチとほぼ同等のキー配列になっていて打ちやすくなっています。キーは剛性が高く、打鍵音が静かな点も魅力と言えます。

タッチパッド幅を計測したところ、80mmとなりました。過去のVAIO SX12と同様に小さめのタッチパッドです。しかし前モデルと比較してタッチパッドの滑らかさが増している感覚でタッチパッドだけでも使いやすくなっています。

本体右側にはUSB Type-C、フルサイズイーサネットコネクタ、フルサイズHDMI、USB Type-C、USB Type-Aが搭載されています。

本体左側にはセキュリティロック、排気口、USB Type-A端子を備えます。

本体の重量を測定したところ、915gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1080gとなりました。充電器単体では165gとなります。

続いて、新色のファインレッド(VAIOストア限定色)です。鮮やかな赤色が美しいモデルです。

こちらの背面は過去モデル同様にブラックとなっています。

開いた様子です。

キーボード部分はヘアライン加工された金属となっています。赤色のボディと黒いキーボードの色がマッチしていて、とてもカッコ良い印象を受けました。

タッチパッド部分のアップです。こちらは少し暗めの赤色になっています。

エッジカラーはメッキされたシルバーとなっています。

付属のレザーカバーです。

赤色のステッチが入っており、一体感があります。。

レザーケースに封入した様子です。専用設計のため、寸分違わず入ります。

メリット・魅力
抜群の持ち運び性
過去モデル同様にVAIO SX12は抜群の持ち運び性を備えています。特に昔のモデルと比べるとアダプターがコンセント一体型になっているなどの改良点もあり、持ち運ぶ際の負担が減っています。
タイピングしやすいキーボード
コンパクトPCはどうしてもキーボードの入力性が犠牲になることが多いですが、本モデルはタイピングしやすく非常に使いやすいです。入力時にほとんど音が鳴らないので場所を選ばない点もメリットの一つと言えるでしょう。
改善されたスピーカー
過去モデルではスピーカー性能が低い(低音が出ない)印象がありましたが、本モデルではかなり改善されていると感じました。本格的に楽しむならスピーカーは必須ですが、軽く音楽を聴いたり、動画を見る程度なら十分と感じます。
タッチパッドも操作しやすく
タッチパッドも過去モデルと比べて改善が感じられ、よりスムーズな動作感になっています。
デメリット・欠点
高負荷でのファン音が大きい
過去モデルでも起きていた現象ですが、高い負荷をかけた時のファン音はかなり大きめです。また本体左側の排気口も熱くなる傾向があるので注意して下さい。
タッチパッドが小さい
VAIO SX12と上位の14インチどちらにも言えることですが、タッチパッドが小さい点が気になります。画面を端から端まで使う人は外出先でもマウスの利用を前提とする方がよさそうです。
おすすめなタイプ
持ち運びが多いユーザー
VAIO SX12は軽量性、コンパクトさという点にエッジを効かせているので、持ち運びが多い人にピッタリなノートパソコンです。モバイル通信搭載モデルを選択すれば、ちょっとした隙間時間でパソコンを開いて使うこともできて便利です。
色合いにこだわるユーザー
VAIOシリーズは過去からボディカラーの選択肢が多く、かつ他にはあまり見ないものがあります。筆者も特に推しているアーバンブロンズやVAIOストア限定カラーで出ているファインレッドなどの選択肢があるのはパソコンにファッション性も求める人にとって嬉しい選択肢でしょう。
おすすめできないタイプ
高負荷な作業をするユーザー
デメリットのところでも書いた通り、高い負荷をかけるとファン音が大きくなり、熱を持つ傾向があるため注意が必要です。
カスタマイズ・モデルの選び方
VAIO SX12はカスタマイズの幅広いモデルです。筆者の考えとしては、Core i5モデル以上を選択することをおすすめします。
SSDは通常タイプとハイスピードタイプがありますが、通常タイプでも十分速度が出るので予算が許せば追加すれば良いでしょう。カラーもタイプによって追加オプションが発生しますが、これらは自分の好みで変更して良いでしょう。
通常モデルの他に高級なALL BLACK EDITIONもあるので、予算に余裕のある方はそちらも見ておきましょう。
実機レビューのまとめ

フラッグシップのため価格はそれなりにしますが、それに応じた分だけの十分な魅力を持つノートパソコンです。
特に持ち運びが多い人にはぜひ一度家電量販店などでその軽さを体感してほしいモデルと言えるでしょう。
また通常モデルの他によりプレミアムなALL Black Editionもあるのでそちらもぜひ見てください。
安く買う方法・コツ
VAIO SX12に限らず、VAIO(バイオ)のパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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