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本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
レビュー・評価の概要
ZBook Power 15.6インチはintel第12世代プロセッサとNVIDIA GPUを搭載した15インチのノートパソコンです。
GeForceではないため、ゲームには向きませんがその分専門職のクリエイター、デザイナーが持ち出ししやすいワークステーションとなっています。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Core i7-12700H Core i7-12800H |
RAM | 16~32GB |
ストレージ | 512GB~1TB |
画面サイズ | 16インチ |
GPU | NVIDIA T600 NVIDIA A1000 NVIDIA RTZ2000 |
USB-PD | 100W以上対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 2435g |
Cinebench R20 | 3994pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。なお個人であっても法人モデルを買える点は覚えておきましょう。
特徴
ここではZBook Power 15.6 inch G9の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
NVIDIA搭載の15.6インチワークステーション
Zbook PowerはGeForceではなく、NVIDIA搭載のクリエイター向けワークステーションです。同様のモデルは14インチもありますが、こちらは大画面で使える15.6インチとなっています。
プロセッサは第12世代intelプロセッサ
CPUには第12世代intelプロセッサのHシリーズが採用されており、非常に高いパフォーマンスが魅力です。後述のベンチマーク結果でも素晴らしい数値となっています。
価格とコストパフォーマンス
本体価格は44万円台からとなっており、非常に高額です。ベンチマーク結果だけ見ると価格が高く感じるかもしれませんが、このモデルは家庭用向けではなく専門職のクリエイター向けなのでベンチマーク結果よりもNVIDIAシリーズのdGPUを搭載している点を評価して購入するべきモデルです。
現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。なお個人であっても法人モデルを買える点は覚えておきましょう。
スペック
今回レビューしたZBook Power 15.6 inch G9のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 233.9×359.4×22.8mm | |
重量 | 本体 | 1985g |
アダプタ | 450g | |
CPU | Core i7-12700H | |
GPU | Intel UHD Graphics | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.2 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 6セル、83Whr |
公称値 | 16時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 3994 |
シングル | 584 | |
Cinebench R23 | マルチ | 13393 |
シングル | 1831 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 6913.50 | 4497.60 |
SEQ1M Q1T1 | 3679.33 | 3409.05 |
RND4K Q32T16 | 1438.29 | 629.13 |
RND4K Q1T1 | 65.20 | 221.58 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | 4418 | やや快適 |
高品質 | 6474 | 快適 |
軽量品質 | 8358 | 快適 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 99.3 | 101.5 |
Adobe RGB | 75.0 | 75.3 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 508.35 | 12.35 | 21 |
ポイント② | 610.69 | 5.41 | 18 |
ポイント③ | 471.62 | 238.48 | 25 |
ポイント④ | 539.12 | 203.16 | 21 |
ポイント⑤ | 452.1 | 187.34 | 18 |
ポイント⑥ | 189.26 | 45.48 | 18 |
通信スピードテストの評価
一部アップロード速度が遅くなる傾向もありましたが、十分なスピードが出ています。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | × | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板は14インチモデル同様にZのロゴのみのシンプルなデザインです。

背面はセンターにパンチングのみで外部GPUを搭載しているとは思えないほどスッキリしています。

開いた様子です。ベゼル幅は普通程度です。

最大開き角は180度となっています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。14インチモデルとは異なり、テンキーが搭載されています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、17.56mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.2mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、117mmとなりました。

本体右側には電源端子、USB Type-C、USB Type-Aが2つ、ヘッドフォンジャックを備えています。

本体左側はセキュリティロック、優先イーサネットコネクタ、USB Type-A、HDMI端子を備えています。

本体の重量を測定したところ、2435gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1985gとなりました。充電器単体では-450gとなります。

メリット・魅力
数少ないNVIDIA搭載ノートPC
ZBook PowerはそもそもNVIDIAを搭載していることもあり、それそのものがメリットと言えます。HPのパソコンということもあり、ワークステーションでありながらデザイン性に優れている点もポイントと言えるでしょう。
Hシリーズプロセッサを搭載
今回の第12世代intelプロセッサを搭載することでノートパソコンでも十分なパフォーマンスが出ています。ノートパソコンではあるものの、デスクトップに劣らない性能となってきているでしょう。
ワークステーションとしてはバッテリ持続時間が長め
メーカー公称値として16時間となっており、持ち出し時の持続時間が長くなっています。
デメリット・欠点
ワークステーションならではの価格
ワークステーションという位置のため、一般的なノートパソコンと比較すると価格は高めです。また日本で発売されているNVIDIAの外部GPU搭載モデルはほとんどないことから価格が高くなっていることも要因の一つと言えるでしょう。
ゲームベンチマークは低い
ベンチマークの結果からもわかる通り、ゲームを行う性能は低めです。ゲームが主目的なら、GeForce搭載モデルを選ぶようにして下さい。
おすすめなタイプ
持ち出しできるワークステーションが欲しい人
ZBookシリーズの強みはなんといっても持ち出しができること。NVIDIA搭載モデルで持ち出しができるモデルは限られており、かつデザイン性に優れるモデルは少ないため、本モデルはそういった点でおすすめです。
おすすめできないタイプ
ゲームもしたいユーザー
3Dゲームをしつつ、クリエイティブ作業をしたいならGeForce搭載のノートパソコンを買いましょう。同じ性能でも大幅に安く買うことができます。
カスタマイズ・モデルの選び方
本モデルはプロセッサにCore i7-12700HとCore i7-12800Hを選べる他、メモリを最大32GBまでアップすることができます。またモデルによってGPUのグレードが異なるので注意しておきましょう。
実機レビューのまとめ

ZBook Power 15.6インチはNVIDIAを搭載しているため、専門のクリエイター向けになっています。
モバイルでありながら、プロセッサのパフォーマンスが大幅にアップしたこともあり実用性がより向上したモデルと言えるでしょう。
現在の価格は以下の公式サイトで必ずご確認ください。なお個人であっても法人モデルを買える点は覚えておきましょう。
安く買う方法・コツ
ZBook Power 15.6 inch G9に限らず、HP(ヒューレットパッカード)のパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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