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レビュー・評価の概要
IdeaPad Slim170はRyzenプロセッサ(3000もしくは5000シリーズ)を搭載した15インチノートパソコンです。
PCメーカー全体で見ても非常に安い価格でありながら、実用的な構成が組まれていることが最大の特徴で、コストパフォーマンスは最大級に良いPCとなっています。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Ryzen3 3250U Ryzen5 5300U Ryzen5 5500U |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | AMD Radeon Graphics |
USB-PD | 非対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1625g |
Cinebench R20 | 1206pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではIdeaPad Slim 170の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
5万円台から購入可能
IdeaPad Slim170の魅力はなんといっても価格。十分使えるパフォーマンスを持ちながら、5万円台から購入することができます。2022年7月時点で考えて、全メーカー中トップクラスといっても過言ではないレベルでしょう。
Ryzen5000シリーズプロセッサが選べる
IdeaPad Slim170はRyzen3000シリーズに加えて、5000シリーズも選択可能です。5000シリーズプロセッサは3000と比較して、別物と言えるほどの改良が加えられておりパフォーマンスが大幅にアップ。
それでいて価格差が小さいため、対スペックで見た場合のコストパフォーマンスはこちらに軍配が上がるほどです。
価格とコストパフォーマンス
本製品のコストパフォーマンスは現在販売しているノートパソコンの中でもトップクラスです。安さと実用性を両立したパソコンを探している人はぜひ検討してください。
スペック
今今回レビューしたIdeaPad Slim 170のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 236×360.2×17.9mm | |
重量 | 本体 | 1625g |
アダプタ | 335g | |
CPU | Ryzen3 3250U | |
GPU | AMD Radeon Graphics | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | TN液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 100万画素 |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.0 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 最大12時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 1206 |
シングル | 348 | |
Cinebench R23 | マルチ | 2798 |
シングル | 896 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2491.03 | 971.62 |
SEQ1M Q1T1 | 1811.82 | 972.35 |
RND4K Q32T16 | 714.53 | 519.46 |
RND4K Q1T1 | 43.26 | 128.97 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 965 | 動作困難 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 59.8 | 59.8 |
Adobe RGB | 44.3 | 44.3 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 569.56 | 513.09 | 13 |
ポイント② | 482.64 | 366.5 | 15 |
ポイント③ | 546.53 | 493.95 | 14 |
ポイント④ | 546.53 | 493.95 | 14 |
ポイント⑤ | 380.34 | 246.71 | 13 |
ポイント⑥ | 153.33 | 162.57 | 14 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | × | RP-PC133 |
100W | × | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はプラスチック素材でシルバー塗装されています。シンプルですが安っぽさは感じません。

背面は無塗装のプラスチック素材です。表面はシボ加工のようになっているため、意外と安っぽさはなく、指紋がつきにくいというメリットもあります。

開いた様子です。ベゼル幅は昨今のPCの中では広めですが、安さを考えれば十分です。

最大開き角は180°となっており、フルに開くことが可能です。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。エンターキーをはじめ一部のキーが接合していますが、配置自体に癖はなく、使いやすい印象でした。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.79mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.3mmとなっています。キーボードはしっかりとした落ち心地があり、打ちやすいです。静音のためうるさくもありません。

タッチパッド幅を計測したところ、110mmとなりました。タッチパッドの質感はあまり高くなく、クリックが硬めです。タッチパッドメインではなく、マウスを併用することをおすすめします。

本体右側にはUSB Type-A、フルサイズSDスロットがあります。

本体左側には電源ポート、USB Type-A、フルサイズHDMIスロット、USB Type-Cポート、ヘッドフォンジャックがあります。

5万円台のパソコンのスピーカー性能としては十分で、クセがなく聴きやすい印象でした。低音があまりないため、人の声が特に聴きやすくなっています。

本体の重量を測定したところ、1625gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1960gとなりました。充電器単体では335gとなります。

メリット・魅力
驚きのコスパ
何度も繰り返しになりますが、IdeaPad Slim170の最大の魅力は性能から見たコストパフォーマンスの高さです。安さをベースにして選ぶ場合、ほぼ100%このパソコンを薦めます。
持ち運びにも苦労しないサイズ感
安いPCはサイズ感が大きくなるケースが多々ありますが、IdeaPad 170は15インチパソコンとしては標準クラスの大きさです。頻繁な持ち運びには向かないものの、たまに持ち出す程度なら気にならないでしょう。
スピーカー性能が5万円台ではない
ノートパソコンは音響性能を犠牲にしているケースが多いですが、本PCはあまり気にする必要はありません。低音性能がないため、本格的な音楽鑑賞や映画鑑賞には向きませんが、会議をしたりなどでは十分使えるレベルにあります。
デメリット・欠点
USB PDに非対応
USB Type-Cポートはありますが、残念ながらUSB PD充電には非対応となっています。
Wi-Fi6非対応
最新規格であるWi-Fi6には非対応となっています。ただし、最新規格に対応していなくても十分なパフォーマンスとなっています。
ディスプレイはTN液晶
最も大きな弱点はディスプレイがTN液晶であることです。視野角が狭いことや、色味がIPS液晶と比べると違和感があるため、クリエイターには向きません。
おすすめなタイプ
とにかくコスパを求める人
IdeaPad Slim170はとにかくコストパフォーマンスを求める人向けです。安くて実用的なノートパソコンになっているため、出来るだけお得に手に入れたい人は必ずチェックすることをおすすめします。
おすすめできないタイプ
ディスプレイを長時間見る人
ディスプレイがTN液晶のため、長時間見る人やカラーを大事にする人にはおすすめできません。その場合は少しだけ値段が上がりますが、IdeaPad Flex 550シリーズがおすすめです。
カスタマイズ・モデルの選び方
2022年7月24日時点でRyzen3000シリーズと5000シリーズを選ぶことができますが、予算に余裕があるなら5000シリーズを選択することをおすすめします。パフォーマンスがグッと上がるため、より長い期間使うことが可能です。
実機レビューのまとめ

IdeaPad Slime170はノートパソコンとしては破格であるため、安かろう悪かろうと思う人がいるかもしれません。実際は安くてもプロセッサの性能が良く、一般利用では十分です。
ディスプレイ性能があまり高くないので長時間見る人には不向きかもしれませんが、パソコンを時々使う程度なら十分と言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
IdeaPad Slim 170に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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