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レビュー・評価の概要
IdeaPad Flex 550iは第11世代intelプロセッサを搭載し、同時にWindows11になった2in1ノートパソコンです。
前モデル同様に低価格かつ高いパフォーマンスというトレードオフのコンセプトを継承し、正統進化したモデルになっています。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 256~512GB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | UHD Graphics Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1490g |
Cinebench R20 | 1582pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではIdeaPad Flex550i(第11世代インテル)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第11世代のintelプロセッサ
IdeaPad Flex 550iは過去モデルのコンセプトを踏襲しつつ、プロセッサが第11世代になり、正当なパフォーマンスアップが施されたモデルです。

2in1スタイルになる14インチ
360°回転するヒンジを備えているため、2in1で使うことができ、タブレットモード、テントモード等で利用可能です。スタイラスペンが付属するため、追加アクセサリを購入する必要なく、タブレットモードでの書き込みができるようになっています。
指紋認証も搭載
本体には生体認証として指紋認証を備えています。
10万円以下で買える価格
本モデルの最大の魅力が10万円未満で買える価格にあります。14インチでパフォーマンスがそれなりにあり、7万円台から購入できます。機構が複雑で値段が上がってしまう2in1にもかかわらず、この価格帯は驚くべきものでしょう。
価格とコストパフォーマンス
IdeaPad Flex 550iは非常にコストパフォーマンスが高い機種。今回はintelモデルを検証していますが、AMDモデルもコストパフォーマンスが高いため、合わせて検討しておくと良いでしょう。
スペック
今回レビューしたIdeaPad Flex550i(第11世代インテル)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 217.5×321.5×17.9mm | |
重量 | 本体 | 1490g |
アダプタ | 340g | |
CPU | Core i7-1165G7 | |
GPU | Iris Xe Graphics | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.0 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 14.9時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 1582 |
シングル | 510 | |
Cinebench R23 | マルチ | 3839 |
シングル | 1275 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2323.87 | 1350.79 |
SEQ1M Q1T1 | 1476.00 | 1175.29 |
RND4K Q32T16 | 424 | 271.69 |
RND4K Q1T1 | 53.32 | 122.18 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 1779 | 動作困難 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 66.1 | 67.0 |
Adobe RGB | 49.6 | 49.7 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 603.43 | 422.37 | 13 |
ポイント② | 273.61 | 147.72 | 14 |
ポイント③ | 595.83 | 405.95 | 13 |
ポイント④ | 413.98 | 333.59 | 14 |
ポイント⑤ | 354.09 | 328.13 | 14 |
ポイント⑥ | 47.86 | 108.99 | 14 |
通信スピードテストの評価
最長距離では大幅に速度低下が見られましたが、それ以外では十分なパフォーマンスとなりました。もし距離が長いところで使うことがあるなら、必要に応じてメッシュWi-Fiを検討しても良いかもしれません。なお、本モデルはWi-Fi6を搭載していない点に注意して下さい。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | △ | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はシンプルなシルバーとなっています。左上にはメーカーロゴマークが配置されています。

背面にはセンターにスリットが入っています。素材は天板と異なり無塗装でコストダウンを感じます。

開いた様子です。ベゼルは幅は昨今のPCから考えると標準程度です。フロントカメラには物理シャッターが付属します。

ヒンジを折り曲げてテントモードにした様子です。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。Yogaシリーズと同じくエンターキーなどが一部接合している部分がありますが、基本的にクセがなく打ちやすい印象です。スピーカーは左右に配置されています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.1mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.4mmとなっています。キーは静音タイプで押し込んでも音が少なく、どこでタイピングしても迷惑がかからないようなキーボードになっています。

タッチパッド幅を計測したところ、110mmとなりました。廉価モデルはタッチパッド性能に不満を感じることがありますが、本モデルは気にしなくて良いレベルです。上位モデルに比べれば劣りますが、マウスなしでも十分使えるパフォーマンスを持っています。

本体右側にはUSB Type-A×2、4in1メディアリーダー、電源ボタンを備えます。

本体左側には電源ポート、フルサイズHDMI、USB Type-C、ヘッドフォンジャックを備えます。

サイドには付属パーツでスタイラスペンを固定することができます。USB Type-Aポートを利用して固定する形になっています。

スピーカー性能は6万円台から買えるノートパソコンとしてはかなりしっかりしています。低音もそこそこ出ているので、2in1のテントモードにして動画を十分楽しめると感じました。

本体の重量を測定したところ、1490gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1830gとなりました。充電器単体では340gとなります。

メリット・魅力
素晴らしい超コスパが魅力
IdeaPad Flex 550シリーズはなんと言っても、とんでもないコストパフォーマンスが魅力と言えます。intelモデル、AMDモデルともに7万円台から購入できますし、ポイント等をうまく活用すればそれいかにできることも。それでいて性能は十分なのに、本来価格の上がる2in1を採用。
加えて、スタイラスペンが標準付属などこれ以上ないくらいのパッケージとなっています。
低価格とは思えないスピーカー
ノートパソコンの価格は基本的にプロセッサに直結しますが、逆にあまり比例しないのがスピーカーです。高価格モデルでもスピーカー性能が低いものも多いなか、IdeaPad Flex 550iは割と高いスピーカー性能を誇ります。2in1モデルということもあり動画再生でも有利に使えるでしょう。
デメリット・欠点
一部塗装がチープ
外観の項目で書きましたが、パームレスト側が無塗装になっており、コストダウンを感じる点が欠点です。ただし、この辺りは個人の好みの差があるかもしれません。
14インチクラスとしては重め
本モデルは1.5kgに近い質量があり、常に持ち運ぶような運用には不向きです(USB PDに対応しているため、たまに持ち出すには気にならないとは思います)。
おすすめなタイプ
安いPCを探している人
コストパフォーマンスが高い機種を探している人にはうってつけのノートパソコンです。特に2in1ノートパソコンの中では随一と言えるほどの価格でしょう。
おすすめできないタイプ
持ち運びが多い人
14インチクラスなので持ち運びができないことはありませんが、昨今低価格帯でも軽量なノートパソコンが出始めています。例えばIdeaPad Slim 750 Carbonなどがそれにあたります。価格帯は10万円前後のため、少し予算アップが必要ですが、常時持ち運ぶなら検討の余地があります。
以下の記事でレビューしているので、合わせてご覧ください。
カスタマイズ・モデルの選び方
本モデルの選択肢で重要なポイントはプロセッサです。intelモデルでCore i3からCore i7まで選べる他、AMDモデルも選択可能になります。筆者の考えとしては、このモデルを検討する人はコスパ重視だと思うので、Core i3もしくはRyzen3搭載モデルを選択すれば良いと考えます。
もしそれ以上のパフォーマンスを求めるなら、価格が上がるため他のモデルでCore i7搭載モデルなどとの価格差が小さくなるからです。高パフォーマンスなプロセッサを選択するなら、上述したYoga Slim 750 Carbonなどは検討の一つとして入れておいて良いでしょう。
実機レビューのまとめ

IdeaPad Flex 550シリーズはコストパフォーマンスの面で唯一無二と言えるほど圧倒的な地位を2in1ノートパソコンの中で確立しつつあるモデル。
そのため売り切れることも多いです。コストが安いPCを探している人は、ぜひ候補に入れるようにして下さい。
安く買う方法・コツ
IdeaPad Flex550i(第11世代インテル)に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
関連記事・公式リンク一覧
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