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レビュー・評価の概要
Legion560はRyzen5000のHシリーズプロセッサを搭載したゲーミングノートパソコン。
高性能なCPU(APU)とGeForce RTX3060もしくはGTX1650を選べる強力なグラフィック性能、さらにハイリフレッシュレートディスプレイを搭載しながら、20万円以下で購入できるモデルとなっています。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Ryzen7 5800H Ryzen5 5600H |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 512GB~1TB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | GeForce GTX1650 GeForce RTX3060 RTX |
USB-PD | 非対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 2455g |
Cinebench R20 | 5145pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではLegion560の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
10万円台から買える高コスパゲーミング
Legion560はシリーズのラインナップがたくさんあり、10万円ちょっとから購入できる価格面で優れたゲーミングノートパソコンです。
廉価グレードでもRyzen5 5600HとGTX1650が組み合わせれておりエントリーモデルとしては十分。さらに高いパフォーマンスを求めるゲームでもRyzen7 5800HとGeForce RTX3060で対応することができます。
Ryzen5000シリーズプロセッサ搭載で優れた性能
前述したことと重複しますが、Ryzen5000シリーズプロセッサは4000シリーズの強力なパフォーマンスを踏襲しており、優れた性能とコストパフォーマンスを誇ります。
特にマルチコアを重視する作業においてはintelモデルと比較して一日の長があります。
GPUはGTX1650やRTX3060 Laptopから選択可能
グラフィック性能は行うゲームや使用するクリエイターソフトによって変わりますが、Legion560では自分が使うソフトに合わせてGPUを選択することができます。
性能が上がれば価格も上がりますが、本モデルは上がり幅が小さく上位モデルでも値段が控えめ(税込20万以下)となっています。
価格とコストパフォーマンス
Legion560は値付けの幅が広く、10万円台から20万円弱までスペックに合わせて様々な機種がラインナップされています。
Legion560は様々なスペックがありますが、Ryzen5000シリーズプロセッサを搭載していることで、総じてどれも価格面からみてコストパフォーマンスに優れており、お得なゲーミングノートパソコンと言えます。
スペック
今回レビューしたLegion560のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 260.6×362.6×22.5~25.8mm | |
重量 | 本体 | 2455g |
アダプタ | 1040g | |
CPU | Ryzen7 5800H | |
GPU | GeForce RTX3060 Laptop | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 165Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 電子有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.1 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 4セル |
公称値 | 5時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 5145 |
シングル | 551 | |
Cinebench R23 | マルチ | 13242 |
シングル | 1436 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 3410.91 | 3098.31 |
SEQ1M Q1T1 | 2164.85 | 2350.88 |
RND4K Q32T16 | 2208.95 | 2059.92 |
RND4K Q1T1 | 36.49 | 107.18 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | 8052 | 快適 |
高品質 | 10802 | 非常に快適 |
軽量品質 | 13076 | 非常に快適 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] |
---|---|
sRGB | 100 |
Adobe RGB | 78 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 536.15 | 487.36 | 7 |
ポイント② | 439.57 | 205.49 | 7 |
ポイント③ | 399.32 | 349.39 | 8 |
ポイント④ | 449.01 | 283.98 | 7 |
ポイント⑤ | 451.8 | 237.72 | 7 |
ポイント⑥ | 233.15 | 153.63 | 7 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | × | RP-PC133 |
100W | × | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はこれまでのLegionシリーズと同様で、ディスプレイ部分にLegionマークとメーカーロゴの刻印があるタイプです。ディスプレイを立ち上げてから奥側に本体が飛び出る形になっています。ネイビーっぽい色合いになっています。

背面もこれまでのシリーズ同様に円形のスリットが開いたデザインになっています。スピーカーは背面にあります。スピーカー品質は悪くはないものの、価格面では並程度です。ゲームを楽しむなら追加で外部スピーカーを用意するようにしましょう。

開いた様子です。16:9の一般的なディスプレイで液晶の綺麗さは並程度、ハイリフレシュレートディスプレイですが、ベゼル幅は標準サイズ程度です(若干下が大きめ)

最大開き角は180°となっています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。テンキーを搭載しています。一部キーはくっ付いていますが、実用性の上ではあまり困りません。キーボードには特殊なキー割り当てがあり、ターボモード、サイレントモードを切り替えることができます。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.79mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.5mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、106mmとなりました。タッチパッドは15.6インチのパソコンとしては小さめですが、サラサラで使いやすくなっています。

本体右側です。大きな通気口とUSB Type-A、電子シャッターを搭載しています。

本体左側です。こちらはUSB Type-Cとヘッドフォンジャックを搭載しています。

背面が最もポートが多く、USb TypeAが3本、USB Type-C、フルサイズイーサネットコネクタ、電源ポートがあります。背面に主なインターフェイスを備えているため、2画面化してもケーブル類は背面に隠れるためスッキリ見せることができます。

本体の重量を測定したところ、2455gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、3495gとなりました。充電器単体では1040gとなります。

メリット・魅力
ゲーミングとしての資質を備えつつ安い
何度も繰り返しになりますが、やはりこのパソコンの魅力は価格が高くなりがちなゲーミングの部類でありながらスペックの観点から見て安いこと。Ryzen5000シリーズを搭載しているパソコンは全体的に安い傾向がありますが、その中でもコスパに優れていると感じます。
タッチパッドやキーボード入力性がよく作業用PCとしても使いやすい
ゲーミングPCをその用途だけで使う人は少ないと思いますが、ゲームに特化しすぎるとキーボードやタッチパッドが使いにくいケースがあります。Legion560はゲーミングPCでありながら、キーボードの質感も悪くなく、タッチパッドがサラサラで使いやすいモデル。リフレッシュレートが165Hzと高めのため、残像感が少ないことも作業性を上げられるポイントと感じました。
ゲーミングノートPCとして弱点が少ない
価格が安い分、安かろう悪かろうと捉えられるかもしれませんが、Legion560にはその常識は当てはまりません。必要なものを高い次元でバランスさせつつ、コストパフォーマンスにも優れているので弱点がないことこそ大きなメリットかもしれません。
デメリット・欠点
ファンの音が大きめなのでヘッドフォン推奨
唯一、使っていて気になる点がベンチマーク時のファンの音が大きめなこと。ゲームをしているとその音を遮るほどファンの音が大きいです。
高負荷がかかるパソコンならどのパソコンでもファンは大きくなることと、ヘッドフォンをするユーザーが多いと思うので、そういった許容の仕方ができることを前提に選びましょう。
おすすめなタイプ
低価格なゲーミングPCを探す人
とにかく低価格なゲーミングPCを探している人には何よりもピッタリなモデルと言えます。非常におすすめなモデルなので、まず選ぶ第一候補にしてみて下さい。
低価格でクリエイターPCを探す人
強力なプロセッサを積んでいるので、クリエイターの人にもおすすめです。ただし色域の問題があるので、最初は通常ディスプレイでも良いですが拡張して色域が広いディスプレイをつなぐことを前提に考えた方が良いかもしれません。
おすすめできないタイプ
囲に人がいる環境で使う人
デメリットでも書いた通り唯一の弱点がファンの音が非常に大きいこと。周囲に人がいる環境で使うことが多いなら、他のパソコンを選ぶことをおすすめします。
カスタマイズ・モデルの選び方
Legion560はカスタマイズというよりも自分の特性に合ったパソコンを選ぶスタイルになるでしょう。幅広くラインナップされているので、まずは公式サイトをチェックして販売されているモデルを比較してみて下さい。
Ryzen5000シリーズプロセッサはパワフルなので、Ryzen5 5600H+GTX1650でも十分すぎるパフォーマンスなのでエントリー向けならこのモデル、ハイパフォーマンスを狙うならRTX3060 Laptopが搭載されたモデルを検討して下さい。
実機レビューのまとめ

本メーカーのゲーミングノートはどれもコストパフォーマンスに優れていますが、Legion560はRyzen5000シリーズプロセッサを搭載することで、中でも特に優れた費用対効果を持つモデルです。
ファンが大きいことが弱点ですが、ヘッドフォンをつければ解決しますし、そもそもゲーミング用途ならヘッドフォンをする人も多いと思うので気にする人も少ないでしょう。エッジは効いてないですが、弱点がないので後悔したくない人向けのパソコンと言えます。
安く買う方法・コツ
Legion560(15)に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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