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レビュー・評価の概要
V15 Gen2は5万円強から購入可能でありながら、Ryzen5 5500Uを搭載した実用的なビジネスノートです。
15インチでテンキーを搭載したモデルのため、会社で事務方向けのパソコンとしてもマッチするでしょう。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Ryzen5 5500U |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | AMD Radeon Graphics |
USB-PD | 非対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1685g |
Cinebench R20 | 2685pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではV15 Gen2の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
低価格から買える高性能プロセッサ搭載PC
V15 Gen2はRyzen5500Uを搭載することで、高性能かつ低価格を実現しているモデルです。ベンチマーク結果でも後述しますが、性能的にはデスクトップ級のパフォーマンスを誇っていたり、コア数が多いのでエクセルなどの多コアが有利になるソフトウェアを使うのに適しています。

ビジネス用途に向くシンプルなデザイン
筐体はブラック単色、開いてキーボードが灰色とシンプルなデザインとなっています。天板はフラットではなく、ドット加工のようになっており、フラットタイプの天板に比べると指紋が付きづらくなっています。

価格とコストパフォーマンス
V15 Gen2はノートパソコンの販売価格の中でも安く、さらにRyzen5 5500Uと8GBメモリ、そして後述のSSDの読み込みパフォーマンスを考慮するとかなりお買い得な一台です。
スペック
今回レビューしたV15 Gen2のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 236×359×19.9mm | |
重量 | 本体 | 1685g |
アダプタ | 335g | |
CPU | Ryzen5 5500U | |
GPU | Radeon AMD Graphics | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | TN液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.0 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 3セル |
公称値 | 14.1時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 2685 |
シングル | 459 | |
Cinebench R23 | マルチ | 6813 |
シングル | 1183 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2487.33 | 977.29 |
SEQ1M Q1T1 | 1678.48 | 976.68 |
RND4K Q32T16 | 716.36 | 731.54 |
RND4K Q1T1 | 46.12 | 146.44 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 2680 | やや快適 |
PC温度測定
平常時とCinebenchR23(multi)で10分負荷をかけた後にFLIR One Proのサーマルカメラを用いて温度測定を行いました。
通常時

CinebenchR23(10分測定後)

モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] |
---|---|
sRGB | 47.7 |
Adobe RGB | 64 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 570.15 | 333.67 | 9 |
ポイント② | 445.9 | 372.81 | 7 |
ポイント③ | 530.87 | 366.85 | 7 |
ポイント④ | 562.34 | 493.86 | 8 |
ポイント⑤ | 542.97 | 496.04 | 8 |
ポイント⑥ | 210.24 | 97.6 | 7 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | × | RP-PC133 |
100W | × | AUKEY PA-B7 |
外観
天板を撮影した様子です。プラスチックのブラック筐体にLenovoのマークがあります。トップはフラットではなくドット加工のようになっています。

開いた様子です。ベゼル幅は普通程度ですが安っぽさはありません。低価格パソコンでありながら、フロントカメラには物理シャッターまで備えています。

最大開き角は180°です。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。こちらも低価格のパソコンとは思えないほど小さめです。

キーボード全体です。IdeaPadと同じようにエンターキーやスペースキーが横とくっついたタイプになっていますが、配置にクセはありません。テンキーが付属しています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.46mmとなりました。浅めのストロークになっているため、好みが分かれるところかもしれません。カチカチ音はなく静かに打てる仕様です。

タッチパッド幅を計測したところ、105mmとなりました。15インチノートパソコンとしては狭めの印象です。

本体右側にはケンジントンロック、USB Type-A、フルサイズ有線イーサネットコネクタがあります。

本体左側には電源ポート、USB Type-A、フルサイズHDMI、USB Type-C、ヘッドフォンジャックが付属します。

本体の重量を測定したところ、1685gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、2020gとなりました。充電器単体では335gとなります。

メリット・魅力
10万円以下で買えるPCとしてはお買い得
2021年のパソコン全体にも言えることですが、Ryzen5000シリーズを搭載したノートパソコンはどれも10万円を切っておりお得なケースが多いです。中でもV15 Gen2は特に安く、物によっては5~6万円台で買うこともできるので非常に魅力的です。
負荷をかけても熱くなりにくい
温度測定の結果からもわかるように、プロセッサに負荷をかけてもパームレスト部分が熱くなることはほぼありませんでした。パソコンの熱は不快なので、熱さが気になる人でも快適に使えるでしょう。
ラインナップがシンプルでわかりやすい
PCの性能ではありませんが、V15 Gen2はプロセッサやメモリの構成が単一となっていて、購入時わかりやすいメリットがあります。
デメリット・欠点
TNパネルのため視野角が狭い
コストダウンのためしょうがない部分でもありますが、ディスプレイがTNパネルとなっており視野角が狭くなっています。以下が実例写真です。

筐体が安っぽい
こちらもコストダウンの問題ですが、筐体がプラスチッキーで安っぽい印象を受けました。キーボードも灰色が安っぽいので気になります。
USB-PDに非対応
USB Type-Cコネクタは搭載しているものの、USB-PDには非対応です。持ち出し時にアダプタが必要なことや、他デバイスとの電源共有ができません。
筐体のデザインの割に指紋が付く
天板はドット加工されているので指紋が付きづらいものの、思ったよりも指紋が付いてしまう印象です。また、フラットではないため一旦付いてしまうと拭き取りづらい印象を受けました。
Wi-Fi6に非対応
無線LANの最新規格「Wi-Fi6」には残念ながら非対応です。
おすすめなタイプ
従業員用のノートPC
低価格かつ高性能なプロセッサを搭載しており、テンキー搭載で主張のないデザインのため従業員用のノートパソコンとして向いています。特にRyzenの多コアプロセッサは、エクセル作業をする人に向いています。

おすすめできないタイプ
持ち出しを想定する人
15インチサイズであることや、USB-PD非対応であることから持ち出しを想定する場合は厳しいと言わざるを得ません。そう言った人にはIdeaPad 550の14インチモデルがおすすめです。近いスペック構成で価格も似た値段帯になっています。
カスタマイズ・モデルの選び方
本モデルはスペック構成は単一でRyzen5 5500Uに8GBメモリが基本。そこにオフィスを搭載するかどうかがポイントとなります。ソフトウェアは利用実体に合わせて選ぶと良いでしょう。
実機レビューのまとめ

V15 Gen2は5万円強からの価格帯となっているビジネスノート。
値段が安い分、コストダウンが目に見えるところもありますが、それが許容できるならパフォーマンス自体は良いので購入検討して良いモデルと言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
V15 Gen2に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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