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レビュー・評価の概要
IdeaPad Slim 550iはintelプロセッサを搭載したコストパフォーマンスに優れたラインナップです(iがつかないモデルはAMDのプロセッサを採用)。
10万円以下で購入できる価格ながら、実用性、本体の質感も十分で向こう5年は安心して使える性能を持っており、ライトなパソコンユーザーにぴったりの一台となっています。
発売年度 | 2020年 |
プロセッサ | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 256~512GB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | Intel UHD Graphics Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1650g |
Cinebench R20 | 1512pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではIdeaPad Slim550i(15)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第10世代のintelプロセッサ搭載モデル
IdeaPad Slim550iは第10世代のintelコアプロセッサを搭載しています。第10世代はシングルコアの性能が向上しつつ、グラフィック性能もアップしています。
これにより、ワード、エクセル、ネットサーフィン、動画視聴などに加え、簡単なグラフィックスを使うソフトでも使いやすくなりました。
6万円台からで実用的な性能
IdeaPad Slimシリーズはパソコン好きな人で割と頻繁に話題に上がるほど、コストパフォーマンスが高いモデルです。
本体が6万円台から買える上にintel Coreプロセッサ、SSDを搭載しているため、一般的な作業では処理性能に不満がなく向こう5年は安心して使えるパフォーマンスを持っています。
価格とコストパフォーマンス
IdeaPad Slim 550i(15)は6万円台から買える価格が魅力です。
スペック
今回レビューしたIdeaPad Slim550i(15)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2020年 | |
サイズ | 233.1×356.7×17.9mm | |
重量 | 本体 | 1650g |
アダプタ | 215g | |
CPU | Core i5-1035G1 | |
GPU | Intel UHD Graphics | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.1 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 3セル |
公称値 | 12時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 1512 |
シングル | 394 | |
Cinebench R23 | マルチ | 2950 |
シングル | 1113 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2140.64 | 1288.81 |
SEQ1M Q1T1 | 1734.38 | 1094.31 |
RND4K Q32T16 | 799.62 | 415.36 |
RND4K Q1T1 | 54.54 | 143.15 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 773 | 動作困難 |
PC温度測定
PC温度測定平常時とCinebenchR23(multi)で10分負荷をかけた後にFLIR One Proのサーマルカメラを用いて温度測定を行いました。
通常時

CinebenchR23(10分測定後)

モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] |
---|---|
sRGB | 66.0 |
Adobe RGB | 49.4 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 475.58 | 489.54 | 8 |
ポイント② | 231.08 | 237.5 | 7 |
ポイント③ | 394.66 | 385.07 | 7 |
ポイント④ | 321.88 | 300.48 | 8 |
ポイント⑤ | 330.68 | 318.08 | 7 |
ポイント⑥ | 64.41 | 112.11 | 7 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板は他のIdeaPad Slimシリーズと同じようにシルバーでシンプルな仕上がりになっています。また、端にLenovoのロゴがあります。

背面は天板とは違い、塗装が施されていません。無塗装になっています。

開いた様子です。15インチノートパソコンはエントリークラスモデルも多いためベゼルが広くなりがちですが、このモデルは標準程度になっています。

最大開き角は160°となっています。

上部ベゼルです。ディスプレイとはフラットではありません。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。スペースキー、エンターキーなどの一部のキーは横と接しています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.47mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.2mmとなっています。キーストロークは浅めの設計になっています。

タッチパッド幅を計測したところ、110mmとなりました。15インチのパソコンとしてはタッチパッドが狭いので、マウスを別途用意してもいいかもしれません。

本体右側はUSB Type-A×2、4in1メディアリーダーの構成になっています。

本体左側は電源ポート、USB Type-C(PD対応)、フルサイズ電源コネクタ、ヘッドフォンジャックとなっています。

スピーカーはキーボード上にあるタイプです。

本体の重量を測定したところ、1650gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1865gとなりました。充電器単体では215gとなります。

メリット・魅力
ベンチマークからも満足なデータ
IdeaPad Slim550iは6万円台で買えるノートパソコンとしては十分なパフォーマンスを誇る一台となっています。性能は上を見ればキリがありませんが、この価格帯では十分以上と言えそうです。
低価格だが本体質感は十分
価格の安いパソコンは本体の質感が低かったり、剛性が低い欠点を持つことが多いですがIdeaPad Slim550iではそういったことはありません。背面が無塗装であったり、コストダウンは感じるものの実際に使っている際に見える面については十分な仕上がりになっています)。
USB Type-Cにも対応しPD充電可能
IdeaPad Slim550はUSB Type-Cを搭載し、USB-PD充電も可能です。15インチパソコンのため持ち運びする人は少ないかもしれませんが、宅内で使う際にスマートフォンやその他の製品と充電器を共通化できるメリットを持っています。
テンキー搭載で事務用途にも向く
本モデルはテンキーを搭載しており、事務用途での入力性に優れます。特にエクセルを使うことが多い人とっては非常に便利でしょう。
デメリット・欠点
キーボードの入力性は価格なりのレベル
コストパフォーマンスが高いことがメリットの一台ですが、価格の安さを最も感じるのはキーボードです。安っぽいわけではありませんが、値段なりになっています。特に深いキーボードタッチが好きな人にとって魅力的に映らないでしょう。
AMDモデルとの性能差が大きい
IdeaPad Slim550シリーズはintelモデルとAMDモデルがありますが、プロセッサのマルチコアパフォーマンスの点で見ればAMDの方が高くなっています。もしマルチコアが有利なソフトウェア(エクセルなど)を使う場合は、ほぼ同じ価格だけに相対的に不利になります。
おすすめなタイプ
15インチで安いPCを求める人
15インチのノートパソコンの中ではずば抜けたコストパフォーマンスを誇ります。価格重視しつつそれなりの性能のノートパソコンが欲しい人にマッチするモデルと言えるでしょう。
事務用途のユーザー
テンキー搭載しているため事務用途でエクセルを利用するユーザーに向いています。価格が抑えられているため、法人で社員向け用PCとしての購入も向いているでしょう。
おすすめできないタイプ
動画を見るなら2in1モデルも検討すると良い
IdeaPadのシリーズの中にはディスプレイの折り返しが可能な2in1モデル「IdeaPad Flex550シリーズ)が存在します。もし動画を見ることが多いなら、テントモードにできる本PCがおすすめです。価格が少し上がりますが純正でスタイラスペンも付属します。
表計算ソフトをメインに使うユーザー
表計算ソフトをメインにマクロなどを使ってハードに使うなら、intel機よりもマルチコア性能の高いAMD機の方が理想的に言えばマッチします(ただそこまでパフォーマンスを使うエクセルの組み方は普通ないかとも思います)。
カスタマイズ・モデルの選び方
IdeaPad Slim550iはCore i3〜Core i7までのモデルを選ぶことができますが、一般用途ならCore i3モデルでも十分です。より余裕を持ってパソコンを動かしたかったり、動画編集を少しだけしてみたいという人はCore i5以上のモデルを選ぶようにしましょう。
実機レビューのまとめ

15インチのノートパソコンを探しているなら、コストパフォーマンスに優れているので必ず購入候補に入れて欲しいノートパソコンです。エントリークラス、Officeソフト利用がメインの人なら十分動かすことが可能です。
安く買う方法・コツ
IdeaPad Slim550i(15)に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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