DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)のレビュー概要
前モデルから大幅にパフォーマンスアップ
8コア16スレッドのHシリーズプロセッサ、さらにGeForce RTX3050 Laptopを搭載して前モデルから大幅にパワーアップしたDAIV 5P。
正統進化ながらもチップセットの差がありすぎて、もはや別物クラスのパソコンに仕上がりつつ価格帯がほぼ同じと、これから買う人には嬉しいクリエイティブワーカー向けPCです。
こんなタイプにマッチ
- クリエイティブワーカー
- 多コアの処理を求める人
簡易スペック表
発売日 | 2021年9月13日 |
CPU | Core i7-11800H |
RAM | 16~64GB |
ストレージ | 512GB~2TB(1st) 最大1TB(2nd) |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | GeForce RTX3050 Laptop |
USB-PD | 非対応 |
LTE・5G通信 | 非対応 |
MSオフィス | 選択可 |
重量 | 1665g |
Cinebench R20 | 4170pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)の目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)の特徴
ここではDAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
RTXグラフィックボードを搭載
2021年9月に発売された新型のDAIV 5Pでは、グラフィックボードが一気にバージョンアップしRTXシリーズが搭載されるようになりました(過去モデルはGTXシリーズ)。刷新された分パフォーマンスが大幅に向上し、クリエイティブユーザー向きの本モデルがより使いやすくなったと言えます。
8コア16スレッドのプロセッサへ
本モデルから8コア16スレッドの第11世代HシリーズにパワーアップしたことによりCinebenchベンチマークスコアが1.6倍とパフォーマンスが大幅に上昇しています。詳しくはベンチマーク結果で後述します。またシングルコアの性能も大幅に上がっておりCPUの性能が底上げされています。
sRGB100%の高色域
クリエイティブユーザー向けのシリーズということもあり、sRGB100%の広い色域を持つディスプレイが採用されており、RTXシリーズの良さをさらに活かすことができます。
64GBメモリまで選択可
本モデルではカスタマイズにより64GBメモリまで選択することが可能となっており、クリエイティブ作業でメモリを多く食う作業でも対応可能です。
メインインターフェイスは背面に
グラフィックボードを搭載し、デスクトップに匹敵するパフォーマンスを保つためディスプレイに接続して利用するユーザーもいるでしょう。その際に接続するインターフェイスが背面に集約されているため、前面から見た際に見た目をスッキリさせることが可能です。詳しくは外観写真をご覧ください。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)の価格とコストパフォーマンス
DAIV 5Pは20万円以下から買える価格帯になっています。プロセッサとグラフィックボードの性能だけで考えると価格帯は高めですが、広い色域のディスプレイを考えると割安感があります。逆にクリエイティブメインでなければ、コスパが相対的に悪くなってしまいます。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)のスペック
今回レビューしたDAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2021年9月13日 | |
製品名 | DAIV 5P | |
型式 | - | |
サイズ | 236.7×355.5×20.6mm | |
重量(実測) | 本体 | 1665g |
電源アダプタ | 650g | |
CPU | Core i7-11800H | |
GPU | GeForce RTX3050 Laptop | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | 無し | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 記載なし | |
リフレッシュレート | 記載なし | |
生体認証 | 指紋 | 有り |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 100万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 記載なし |
公称値 | 9時間時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は4170pts、シングルコア583ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。8コア16スレッドプロセッサを採用していることでパフォーマンスが前モデルと比較して大幅にパワーアップしています。
パソコンは1世代前とパフォーマンスがさほど変わらないこともありますが、DAIV 5Pの9月発売モデルはパフォーマンスが違い過ぎるので必ず新型購入することをおすすめします。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は10230pts、シングルコア1517ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。Readは2000Mb/sを超えており、トップクラスではないものの十分な速度が出ており一般的な動作で不満を感じることはまずないでしょう。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 13121 | 非常に快適 |
高品質 | 15571 | 非常に快適 |
標準品質 | 16006 | 非常に快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 5280 | やや快適 |
高品質 | 7416 | 快適 |
軽量品質 | 9377 | とても快適 |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
騒音テスト
騒音に関する評価は以下の通りです。CPUテストはCinebench R20、GPUテスト時はFinalFantasy15のベンチマーク測定時に測定を行っています。
モード | 評価 |
通常時 | ほぼ無音 |
CPUテスト時 | ファン音は大きめ |
GPUテスト時 | 同上 |
PC温度測定
平常時とCinebenchR23(multi)で10分負荷をかけた後にFLIR One Proのサーマルカメラを用いて温度測定を行いました。驚いたことに排熱機構が上手くできており、ベンチマークテスト時でもパームレスト部分が熱くならないようになっています。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)のモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。DAIVのコンセプト通りsRGBカバー率は97.9%でほぼ100%となっています。
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 659.66 | 562.47 | 7 |
ポイント② | 539.71 | 387.57 | 7 |
ポイント③ | 633.64 | 573.6 | 7 |
ポイント④ | 574.14 | 349.12 | 7 |
ポイント⑤ | 341.25 | 310.21 | 7 |
ポイント⑥ | 253.72 | 197.29 | 7 |
通信スピードテストの評価
どのエリアでも十分以上のスピードテストの結果が得られ、安定して満足いく結果が得られました。過去の測定結果と比較しても、最長距離のポイント⑥でも200Mbpsを超える結果は珍しく、高い安定性があるようです。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。残念ながら、本モデルは非対応となっています。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)の外観
天板はこれまで同様にガンメタシルバーのプラスチック素材となっており、DAIVの文字が刻印されています。
背面は黒色のプラスチック素材が使われており、通気口がたくさん空いています。
開いた様子です。上、および左右はベゼルが狭めで安っぽさはありません。フロントにカメラがありますが、物理シャッターは非搭載です。なお、Windows Helloを搭載しています。
最大角は140°程度です。
上部ベゼルです。上側9mm、左右は5mmとなっています。
下部ベゼルのヒンジまでの幅は19mmとなっています。
キーボード全体です。テンキー搭載で独立したタイプになっています。テンキーの入力形式が独特です。また、電源ボタンの横にパフォーマンス切り替えモードがあり、静音、バランス、パフォーマンスを変えることが出来ます。
タッチパッド幅を計測したところ、116mmとなりました。
本体右側にはUSB Type-A×2、USB Type-Cが付属します。
本体左側にはUSB Type-A、ヘッドフォンジャック、マイクジャックが付属します。
背面には電源ポート、有線イーサネットコネクタ、フルサイズHDMIがあります。
スピーカーは背面にあります。
本体の重量を測定したところ、1665gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、2315gとなりました。充電器単体では650gとなります。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)のメリット・魅力
高いパフォーマンスが魅力
DAIV 5Pはプロセッサが刷新され、8コア16スレッドのCPUにRTXシリーズのグラフィックカードでパフォーマンスがグッと向上した点が大きなメリット。前モデル同様に20万円以下から購入できるので、もし購入するなら最新モデルを選ぶ方が良いでしょう。
キーボードが打ちやすい
DAIV 5Pでは過去からキーボードが打ちやすい点がメリット。それぞれ独立したキーでしっかりと深い打鍵感があり、それでいて静音なのでどこでも気兼ねなく使えます。もちろん自分のキーボードの込に合わせて色変更することも可能です。
インターフェイスが背面でスッキリできる
外観写真のように、DAIV 5Pはデスクトップ環境を作るためのインターフェイスが背面に集約されています。筆者はノートパソコンでもデスクトップ環境にすることが多いので特に魅力に感じます。
環境に応じてパフォーマンス変更可能
本モデルでは電源ボタン横のパフォーマンスボタン一つで本体性能を変更することができます。自宅ではフルパフォーマンス、外出先ではパフォーマンスをわざと落として、省バッテリー・静音性を重視するなどの使い方が可能です。
パフォーマンスモードでも意外と静か
DAIV 5Pはワンタッチで静音モード、バランスモード、パフォーマンスモードを切り替えられることがウリですが、パフォーマンスモードでもファンの音でも意外と静かに使えます(もちろん負荷をかけるとファンが大きく回り出すのでその際は音が大きくなります)。
また、ファン音はコントロールすることができ、常時フル回転も選べます。負荷の厳しい作業を行う場合はこのモードで利用しても良いでしょう。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)のデメリット・欠点
重めなので持ち運びには不適
もともと持ち運びを前提にしたサイズ感ではありませんが重めの筐体なので、持ち運びには不適です。
microSDスロットである
DAIV 5PはSDスロットがあるものの、残念ながらmicroSDとなっています。YouTubeなどの動画作成でSDカードから直接読み込みたい人も多いと思うので残念なポイントです。背面のUSB Type-Cポートからハブを接続するような形にすれば、スッキリとまとめておくことができるでしょう。
みんなの口コミ
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8コア16スレッドのプロセッサとRTX3050を搭載したことで、同じ名前のモデルとは思えないほど前モデルからパフォーマンスアップした一台。sRGBカバー率100%を前提にパフォーマンスの高いPCが欲しいなら、かなりおすすめ。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 四角いフォルムで可愛い
- デザインがシンプルで良い
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)がおすすめな人
ライト〜ミドルのクリエイティブユーザー
DAIV 5PはGTX1650を搭載していましたが、本モデルでRTXのエントリーモデルRTX3050 Laptopを搭載。ディスプレイのクオリティの高さはそのままにパフォーマンスアップしたので、ライト層からミドルユーザーまでおすすめできるモデルになっています。
デスクトップ環境を作りたいユーザー
メリットでも書いた通り、DAIV 5Pではデスクトップ環境を作るためのインターフェイス(電源、有線イーサネットコネクタ、HDMIなど)が背面に集約されています。クラムシェルとしてデスクトップを使いたい場合はぴったりと言えるでしょう。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)がおすすめではないタイプ
持ち運びが多いクリエイティブユーザー
DAIV 5Pは15.6インチであるため、持ち運びには厳しいです(できないわけではないですし、過去の15インチと比べるとコンパクトなので持ち運びはしやすい)。もし毎日持ち運び前提で選ぶなら、パフォーマンスは落ちてしまうものの、DAIVの14インチモデルDAIV 4Nを選ぶ方が良いでしょう。プロセッサがHシリーズかモバイル用なのかで差が気になるところですが、頻度に合わせて選ぶと良いと感じました。
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DAIV 4N(2021年モデル)の実機レビュー
約1.4kgで薄型軽量にもかかわらず、GeForce GTX1650Tiを搭載したノートパソコン。USB-PDに対応するため、ノマドワークに向くモデルです。2021年6月1日発売モデル。
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更に広い色域を求める人
本モデルはsRGB100%のカバー率となっていますが、さらに広い色域が欲しい場合はOLEDモデルが必要になります。DAIV 5N-OLEDも合わせてチェックしてみてください。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)のカスタマイズ・モデルの選び方
標準モデルでもパフォーマンス的には十分ですが、もしクリエイティブ作業をよくするならメモリは32GB、もしくは64GBにアップしておく方がよりパフォーマンスを活かすことができます。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)の実機レビューまとめ
前モデルから大幅性能アップ
結論
DAIV 5Pのintel第11世代搭載モデルから、RTX3050を搭載したことでパフォーマンスが大幅に向上しました。クリエイティブ系のパソコンとしてはエントリーモデルな本モデルが価格そのままにスペックアップしたのは喜ばしいこと。
ベースの素性が良いので、さらにBTOで自分の要求スペックに合わせてカスタマイズすると良いでしょう。
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)を安く買う方法
DAIV 5P(2021年・第11世代intelモデル)に限らず、マウスコンピューターのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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