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レビュー・評価の概要
DAIV 4Nは1.4kg台の本体に第11世代intel Core i7プロセッサとGeForce GTX1650Tiを搭載した軽量ノートパソコンです。
DAIVシリーズで色域も広めなため、外出先での作業が多いクリエイター向けのモデルとなっています。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Core i7-1165G7 |
RAM | 16~64GB |
ストレージ | 512GB~2TB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | GeForce GTX1650Ti |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非搭載 |
重量 | 1425g |
Cinebench R20 | 1397pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではDAIV 4N(2021年モデル)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第11世代のintel Coreプロセッサ採用
2021年モデルのDAIV 4Nではintel Core i7-1165G7プロセッサを搭載しています。ベンチマーク結果で後述しますが、Cinebench R20のシングルスコアは500ptsを超えており、十分なパフォーマンスが得られる結果となっています。
薄型でGeForce GTX1650Tiを搭載
DAIV 4Nは薄型でありながらGeForce GTX1650Tiを搭載しています。外部GPUを搭載することでグラフィック関係のパフォーマンスを大きく向上させており、外出先でも効率的に仕事ができるでしょう。
USB-PD充電対応
外部GPU搭載パソコンでありながら、USB-PD充電に対応しています。バッテリー持続時間の公称値が11.0時間で少し短めのため、PD充電を使って外で補給できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
sRGBカバー比102%の広い色域
クリエイター向けのモデルであるDAIVシリーズだけあって、色域はsRGBカバー比102%となっています。ウェブ用のクリエイティブであれば、対応できる実力を持ちます。
価格とコストパフォーマンス
本機は2021年9月22日時点で税込159,280円となっています。スペックだけで見ると、ゲーミングノートなどで上のモデルがいくつかあるものの「色域の広さと軽量性」と考えれば価格は妥当です。
それらにメリットを感じない人はコストパフォーマンスが落ちるので、G-Tuneのようなハイリフレッシュレートモデルを検討する方が良いでしょう。
スペック
今回レビューしたDAIV 4N(2021年モデル)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 225×323.9×19.2mm | |
重量 | 本体 | 1425g |
アダプタ | 440g | |
CPU | Core i7-1165G7 | |
GPU | GeForce GTX1650Ti | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 100万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.0 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 11時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 1397 |
シングル | 512 | |
Cinebench R23 | マルチ | 3466 |
シングル | 1339 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2112.70 | 1404.09 |
SEQ1M Q1T1 | 2081.17 | 1227.34 |
RND4K Q32T16 | 661.06 | 380.21 |
RND4K Q1T1 | 50.44 | 145.65 |
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | 9431 | 非常に快適 |
高品質 | 11034 | 非常に快適 |
軽量品質 | 12174 | 非常に快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | 3611 | 普通 |
高品質 | 5255 | やや快適 |
軽量品質 | 6380 | 快適 |
PC温度測定
平常時とCinebenchR23(multi)で10分負荷をかけた後にFLIR One Proのサーマルカメラを用いて温度測定を行いました。
測定時にそれなりに温度はあがるものの、パームレスト部分への温度影響が少ないため、高負荷時でも快適に使えます。
通常時

CinebenchR23(10分測定後)

モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] |
---|---|
sRGB | 89.5 |
Adobe RGB | 69.2 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 538.76 | 539.83 | 8 |
ポイント② | 131.72 | 198.64 | 9 |
ポイント③ | 353.09 | 548.19 | 9 |
ポイント④ | 254.76 | 418.4 | 9 |
ポイント⑤ | 185.91 | 366.34 | 7 |
ポイント⑥ | 20.35 | 90.24 | 7 |
通信スピードテストの評価
ほとんどのエリアで安定した速度が得られていますが、最長距離のみ速度が低下する傾向が見られました。利用環境に応じて、メッシュWi-Fiや中継器の検討もおすすめします。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | Anker 736 Charger |
外観
今回レビューしたDAIV 4Nは淡いブルーが特徴のモデルです。天板にはDAIVのロゴが印字されています。

背面はプラスチック筐体となっています。グラフィックボード搭載モデルのため、通気口は大きめでファンが透けて見えます。

開いた様子です。ベゼル幅は上、左右は普通ですが下側は広めです。フロントカメラにはIRを搭載しており、Windows Helloが使えます。

最大開き角は135°となっています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボードはほとんど癖が無く使いやすいです。ストローク音はカチャカチャ鳴らず、静かにタイピングができます。
タッチパッド幅を計測したところ、120mmとなりました。タッチパッドの注意点として、右および左クリック時、かなりしっかりと押し込む必要があります。タッチパッドを多用するユーザーは気を付けておきましょう。

本体右側には電源アダプタ、電源ボタン、フルサイズHDMI、USB Type-A、USB Type-C、ヘッドフォンジャックとなっています。

本体左側はケンジントンロック、フルサイズイーサネットコネクタ、USB Type-A、フルサイズSDスロット、USB Type-Cが搭載されています。

スピーカーは背面にあります。高音側は軽くなっていますが、低音は割としっかりと出ています。

本体の重量を測定したところ、1425gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1865gとなりました。充電器単体では440gとなります。

メリット・魅力
1.5kg以下でGTX1650Ti搭載
DAIV 4NはGTX1650Tiを搭載しながら、本体重量を1.4kg台に抑えたコンパクト設計です。しかも本体厚みが薄く、持ち運びに向きます。
dGPU搭載PCなのにUSB-PD充電可能
外部GPUを持つパソコンは電力消費が大きいため、専用のアダプタを用意するケースが一般的ですが、DAIV 4NはUSB-PD充電に対応。外出用の充電器を窒化ガリウム対応の充電器にしておけば、総重量を減らすことができます。
BTOでメモリ最大64GB
マウスコンピューターならではの強みとも言えますが、BTOカスタマイズでき、メモリを64GBまでアップさせることができます。クリエイティブ系のソフトはメモリを食うものが多いので、64GBまでアップできるのは大きな強みです。
薄型軽量なのにインターフェイスが充実
薄型軽量モデルはどのメーカーもインターフェイスを削る傾向にありますが、DAIV 4Nは良く使うインターフェイスをほぼ削ることなく搭載しています。特にフルサイズSDスロットを搭載している点が大きく、写真現像をするユーザーの強い味方となります。またフルサイズイーサネットコネクタがあるため、大容量ファイルを送る人やオフィスが有線構築されている人にも向きます。
デメリット・欠点
タッチパッドのクリックが深い
実際に使ってみて最も大きな弱点がタッチパッドのクリックの深さ。かなり深めの設定になっています。タッチパッドをメインにする人は注意しておく方が良いでしょう。
下ベゼルの大きさで好みが分かれそう
DAIV 4Nの下ディスプレイは14インチノートパソコンの中でも大きめです。ベゼル幅は気にする人も多いと思うので、要注意です。
おすすめなタイプ
外で仕事するクリエイター
DAIV 4Nは外で仕事するクリエイターにとっては、この上なくマッチングするモデルです。広めの色域、軽量な本体、そして何よりUSB-PDに対応とノマドワークにおける重要なポイントをすべて押さえています。
出先で写真現像したい人
軽量14インチノートパソコンの中ではかなり珍しく、フルサイズSDスロットを備えています。GeForce GTX1650Tiがあるため、LightroomやPhotoshopでの現像にも対応可能。外出先で現像する人の強い味方になります。
おすすめできないタイプ
軽量性を最重要視する人
13~14インチノートパソコンは軽量モデルの激戦区で1kgを切るモデルも数多く存在します。
本モデルはdGPU搭載しているメリットがあるので、横並びで比較するのは難しいですが、軽量性を重視するならdGPU非搭載でCore i7搭載したモデルのDAIV 4Pを選ぶ方が良いでしょう。価格帯的にも下になります。
タッチパッドをよく使う人
大きな弱点のないDAIV 4Nですが、タッチパッドのクリックの深さだけがどうしても気になりました(しっかり押し込む必要がある)。タッチパッドオンリーで使う人は気を付けて下さい。
カスタマイズ・モデルの選び方
メモリは16GBが標準ですが、クリエイティブソフトを使うならアップグレードしておく方が無難と言えます。また読み書き性能が約2000MB/sノートパソコンとしては高めの数値であるものの、最上級クラスではありません。
PCIe Gen4×4のSSDにアップグレードしておけば3000MB/sが目指せるので、大容量ファイルの取り扱いが多い人は検討してみても良いでしょう。
実機レビューのまとめ

軽量薄型なdGPU搭載パソコンでUSB-PDに対応しており、ノマドワークが捗る一台。
14インチノートパソコンとして価格設定は高めですが、色域カバー率とGTX1650Tiを搭載していることを考慮すればコストパフォーマンスが高いパソコンとなっています。
安く買う方法・コツ
DAIV 4N(2021年モデル)に限らず、マウスコンピューターのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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