本サイトの記事は広告を含みます。
レビュー・評価の概要
2021年に発売されたDAIV 5Nは元々持っていた広い色域のディスプレイ、ハイパワーなプロセッサはそのままに2020年モデルからGPUが3060に変更され、より高性能に。
これにより、クリエイター向けで必要とされるパフォーマンスが向上し、効率的に作業を行えるノートパソコンへ進化しました。
またカメラ位置がディスプレイ下部から上部に変更されており、テレワーク事情にマッチ。15.6インチで1.7kg台と比較的軽く、外出先の仕事でも使いやすいモデルとなっています。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Core i7-10870H |
RAM | 16~64GB |
ストレージ | 512GB~2TB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | Ge Force RTX3060 |
USB-PD | 非対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1725g |
Cinebench R20 | 3142pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではDAIV 5N(2021年・RTX3060搭載)の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
モバイル用GeForce RTX3060を搭載
2021年版のDAIV 5Nでは、前モデルからコンパクトなデザインはそのままにRTX3060を搭載してGPUパフォーマンスをアップしています。
プロセッサはCore i7-10870H
プロセッサは前モデル同様にCore i7-10870Hを搭載しています。Hシリーズということもあり、ベンチマーク結果のように魅力的なパフォーマンスを持っています。
sRGB100%のWQHDを採用
DAIVシリーズは元々クリエイター向けのノートパソコンとなっており、色域の広いモニターを採用していることが特徴です。このDAIV 5NでもsRGB100%カバーのモニターを標準搭載しています。
1.73kgの薄型PC
15インチクラスのパソコン、さらに外部GPUを搭載したパソコンの場合、本体重量は重くなりがちですが1.73kgと同クラスから考えれば、軽い構成になっています。同時に本体が小さいこともあり、持ち運びできるサイズ感となっています。
価格とコストパフォーマンス
DAIV 5Nは2021年6月10日時点で、税込20万円以下で購入可能です。プロセッサとGPUの価格から考えれば高めに感じるかもしれませんが、色域の広いモニターを搭載しているクリエイター向けPCであることを考えれば妥当な価格です。
もし、外部モニターに繋ぐことを想定しているのであれば、モニターを気にせずに(性能は落ちてしまいますが)mouse K5などを検討することを視野に入れても良いでしょう。
スペック
今回レビューしたDAIV 5N(2021年・RTX3060搭載)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 236.7×355.5×403mm | |
重量 | 本体 | 1725g |
アダプタ | 850g | |
CPU | Core i7-10870H | |
GPU | GeForcec RTX3060 Laptop | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 2560×1440 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 100万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 7.5時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 3142 |
シングル | 476 | |
Cinebench R23 | マルチ | 7999 |
シングル | 1218 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2473.66 | 380.17 |
SEQ1M Q1T1 | 1458.78 | 374.30 |
RND4K Q32T16 | 538.77 | 331.17 |
RND4K Q1T1 | 38.90 | 143.80 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | 7953 | 快適 |
高品質 | 10107 | とても快適 |
軽量品質 | 11137 | とても快適 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] |
---|---|
sRGB | 99.7 |
Adobe RGB | 76.3 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 446.78 | 550.38 | 11 |
ポイント② | 558.17 | 509.8 | 11 |
ポイント③ | 511.34 | 533.46 | 11 |
ポイント④ | 495.16 | 508.93 | 10 |
ポイント⑤ | 448.26 | 324.36 | 11 |
ポイント⑥ | 180.34 | 140.87 | 11 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | × | RP-PC133 |
100W | × | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はプラスチック素材でできています。ロゴはDAIVの文字がプリントされたシンプルなデザインです。ロゴは立体成形されています。

ハイパフォーマンスなGPUを搭載しているだけあって、背面のスリット(通気口)は大きめでインパクトがあります。

開いた様子です。15.6インチノートパソコンとしてはベゼルが狭く、結果筐体サイズがコンパクトになっています。発色は自然で見やすいです。

最大開き角はおよそ140°となっています。

上部ベゼルの幅は8mmです。また左右ベゼル幅は4mmとなっています。

下部ベゼル幅は22mmとなっています。

フロントカメラはディスプレイ上部に内蔵されており、IRカメラも装備されています。物理シャッターはありません。

キーボード全体です。テンキー搭載でクセのない配置です。マウスコンピューターならではのフォントが可愛いデザインとなっています。キーボードはRGBバックライトに対応しており、カラフルに光ります。

ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、18.7mmとなりました。また、SINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.2mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、116mmとなりました。

本体右側にはUSB-A×2、microSDスロットが搭載されています。

本体左側にはUSB-A、マイクジャック、ヘッドフォンジャックが搭載されています。

背面インターフェイスは豊富でUSB-C、フルサイズHDMI、イーサネットコネクタ、電源コネクタが搭載されています。なおUSB-Cで画面拡張することも可能です。

本体の重量を測定したところ、1725gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、2575gとなりました。充電器単体では850gとなります。

メリット・魅力
15インチとしては軽くモバイルとしては優れた構成と性能
DAIV 5Nはコンパクトかつ軽量なモデルとなっています。2021もそのコンセプトは引き継がれており、モバイルに向いた構成となっている点が魅力。テレワーク主体のクリエイターやシェアオフィス、フリーアクセスを採用している会社などで使いやすいPCと言えます。
端子類が背面集約されていてスッキリ
DAIV 5Nの外部接続で用いられるインターフェイス類は背面に全て集約されています。クリエイターが2画面を利用して作業する際にもケーブル類が表から見えないため、快適な環境作りに貢献します。
色域が広くクリエイター向け
モニター評価でも検証している通り、sRGB100%のカバー率を誇り色域を重要するクリエイターにとって重要なポイントを押さえています。ただし、Adobe RGBクラスではないので注意してください。
有線インターフェイスを備える
仕事として動画クリエイターをしている場合、重要になるポイントが回線の太さ。ダウンロード、アップロードが仕事の効率を握りますが、DAIV 5Nの場合はWi-Fi6に加え、有線インターフェイスも備えており、より安定した回線速度で使うことが可能です。またポートは背面にあるため、見た目がスッキリする点も嬉しいポイントです。
タッチパッドの質感が非常に良い
DAIV 5Nはクリエイター向けの色域やRTX3060のパフォーマンスの方に目が行きがちですが、実はタッチパッドの性能が滑らかで操作性が良いというメリットがあります。クリエイター向けPCで軽量ということもあり、モバイルすることも想定されるのでタッチパッドの性能が良いことは外出時の作業性改善に一役買ってくれます。
デメリット・欠点
バッテリーの持続時間は短め
DAIV 5Nのバッテリー持続時間は公称値で7.5時間とかなり短めです。モバイル環境で長時間使う場合は注意してください。
USB-Cインターフェイスは背面のみ
昨今用いられることが多くなってきたUSB-Cインターフェイスですが、DAIV-5Nは背面にしか持っていない点に注意してください。
おすすめなタイプ
画像編集するクリエイター
Core i 7 Hシリーズを搭載するプロセッサ、そしてGeForce RTX3060を搭載しているため画像編集であれば、十分な実力を発揮します。sRGBカバー率100%なのも画像編集するユーザーにとっては重要なポイントです。
ライト〜ミドルな動画編集者
RTX3060を搭載しているため、エントリーから中級者クラスの動画編集者には十分なスペックを持っています。
おすすめできないタイプ
ライトな動画編集者にはオーバースペック気味
GeForce RTX3060を搭載しているため、動画編集する人で購入検討する人も多いかと思いますが、ライトユーザーにとってはオーバースペックで価格に見合わない可能性があります。
これから始めるライトユーザーはより低価格なmouse K5を候補に入れてください。色域・スペックは落ちてしまいますが、その分低価格で購入可能です。レビューは以下よりご覧ください。
カスタマイズ・モデルの選び方
DAIV 5Nはプロセッサ、GPUが固定されているためカスタマイズする余地が小さいこと、初期で16GB搭載されているので一般的には気にしなくても良いですが、動画編集をするのであればRAMは増やしても良いかもしれません。最大64GBまでカスタマイズ可能です。
実機レビューのまとめ

ハイパフォーマンスなプロセッサはそのままに新しくRTX3060を搭載したことでパフォーマンスアップした一台。筐体がコンパクトなので外だけでなく家の中での持ち運びも楽に使うことが可能。
sRGB100%の色域を持つので、イラストレーター、デザイナーをはじめ、動画編集を積極的にしたいユーザーにもおすすめです。
安く買う方法・コツ
DAIV 5N(2021年・RTX3060搭載)に限らず、マウスコンピューターのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
関連記事・公式リンク一覧
以下の関連記事もぜひご覧ください。