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レビュー・評価の概要
dynabook FZ/HPは東芝が発売する15インチの2in1型のノートパソコンです。質感が高い本体、打ちやすいキーボード、音質の良いスピーカーなど弱点の少ない一台に仕上がっています。また、2in1タブレット状態で使いやすい純正スタイラスペン(ハード、フェルトの替え芯付き)が付属します。
15インチモデルとしては重さがあるため、持ち運びには向きませんが家の中でネットサーフィンをしたり、動画鑑賞をすることが多い人にとってはぴったりハマる一台と言えるでしょう。
価格帯は高めですが、必要な機能をすべて備えているため初めてパソコンを買う人にもおすすめです。
発売年度 | 2020年 |
プロセッサ | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 256GB~1TB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1685g |
Cinebench R20 | 2148pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではDynabook FZ/HPの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第11世代intelコアプロセッサ搭載の15インチノート
dynabook FZ/HPは第11世代のintel Coreプロセッサを搭載するノートパソコンで、前モデルと比べてシングル性能が大幅に向上しています(ベンチマーク結果を参考)。これにより、事務処理やネットサーフィンなどがより快適に使えるようになっています。
スタイラスペンが付属する2in1
dynabook FZ/HPでは、純正パーツとしてスタイラスペンが付属します。スタイラスペンはタッチパネルであれば社外品でも使えますが、連携性という意味で純正品に敵うものはないため、メモ入力を考えている人向きです。
USB-PDに対応
本体はUSB-PDに対応しています。なお、付属する充電器もUSB-Cによる充電形式となっています。
価格とコストパフォーマンス
dynabook FZ/HPはCore i3モデルから選ぶことができ、価格は税込13万円台からです。プロセッサの絶対性能から考えれば高めですが、スタイラスペンが付属することや低反射ディスプレイを採用していることを考えれば、価格相当のコストパフォーマンスと感じます。
特にタブレットPCとしてペン入力する人や、テントモードにして動画をみる人にとっては価格に見合う価値があるでしょう。
スペック
今回レビューしたDynabook FZ/HPのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2020年 | |
サイズ | 230×355×18.9mm | |
重量 | 本体 | 1685g |
アダプタ | 250g | |
CPU | Core i7-1165G7 | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.1 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 12.5時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 2148 |
シングル | 526 | |
Cinebench R23 | マルチ | 4878 |
シングル | 1448 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 3553.25 | 3032.45 |
SEQ1M Q1T1 | 2131.95 | 1927.01 |
RND4K Q32T16 | 1158.55 | 489.53 |
RND4K Q1T1 | 35.65 | 115.61 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 1803 | 動作困難 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 631.48 | 454.46 | 8 |
ポイント② | 413.04 | 399.09 | 8 |
ポイント③ | 552.16 | 306.61 | 9 |
ポイント④ | 406.92 | 418.27 | 7 |
ポイント⑤ | 322.21 | 270.13 | 9 |
ポイント⑥ | 134.6 | 159.09 | 7 |
通信スピードテストの評価
今回のテストでは最高で600Mbps超え、また最長距離においても100Mbpsを十分なスピードテスト結果が得られています。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はシルバーで、センターのdynabookの文字のみ鏡面メッキされています。

背面も綺麗なシルバー。センタースリットと本体左側にスリットがあります。

開いた様子です。光沢液晶ですが、低反射加工がされているようで反射はきつくありません。

テントモードです。

タブレットモードです。

上部ベゼルです。15.6インチとしては狭めです。

下部ベゼルです。

フロントカメラです。物理シャッターを搭載しています。92万画素のため、低めです。

キーボードは独立型でクセのない仕上がりです。テンキーが付属します。上部はファブリック仕上げになっており、スピーカーが埋め込まれています。

ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、17.4mmとなりました。また、SINWAのデップスゲージでキーストローを測定したところ、1.8mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、106mmとなりました。

本体右側にはUSB-A×2、microSDスロットがあります。

本体左側にはケンジントンロック、フルサイズHDMI、ヘッドフォンジャック、USB-Ck×2、電源ボタンが付属します。

スピーカーは背面とキーボード上にあります。音質はノートにしてはかなり良くなっています。ただし、低音は物足りません。

本体の重量を測定したところ、1685gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1935gとなりました。充電器単体では250gとなります。

メリット・魅力
Core i7モデルは性能が高い
Cinebench R20の結果から、2100ptsを超えておりCore i7-1165G7としては高い結果が得られています。もちろんシングルコア性能も高くなっています。
音質レベルが高い
dynabook FZ/HPはスピーカーを4基搭載しているため音質レベルが高くなっています。特に高音の伸びが良いです(ただし低音は弱め)
低反射ディスプレイで見やすい
タッチパネル対応ディスプレイは光沢ディスプレイになり反射が厳しいケースが多い中、本PCは低反射で画面が見やすくなっています。作業時間が長い人に向いています。
キーボードが打ちやすい
15.6インチノートパソコンでキーピッチに余裕があることに加え、打鍵感が深く打ちやすい印象を受けました。
スタイラスペン及び付属品が充実
dynabook FZ/HPにはスタイラスペンが付属しますが、アイテムが非常に充実しています。通常ペンがつく程度ですが、なんとキャップ付きの替え芯付き。

特に替え芯はハードとフェルトが付く徹底ぶり。今までノートパソコンは数多く見てきましたが、2種類の替え芯がつくモデルは初めてです。

デメリット・欠点
15インチとしては重め
15インチのノートパソコンとしては1.7kg台となっており重めです。長時間の持ち運びには向きません。
メモリはシングル仕様
ほぼ同じ構成のdynabook VZ/HPではメモリは16GBでデュアル仕様でしたが、FZ/HPはシングル仕様となっています。その分、ゲームベンチマークが低く出ているようです。
おすすめなタイプ
据え置きかつペン入力したいユーザー
dynabook FZ/HPは重さがあるため据え置きで使うユーザー向きのモデルと言えるでしょう。その上でペン入力を試したい人にぴったりです。
お子さんがいる家庭
15インチパソコンでテントモードにできるため、YouTubeを見るのに適しています。また初めてのノートパソコンとしてもタッチパネル対応でスタイラスペンが使えるため、初学者でも直感的に使いやすいと言えます。
映画(動画)を見るユーザー
dynabook FZ/HPは高音側のスピーカー音質が良く、テントモードにできるため映画、動画を見るユーザーにぴったりです。
おすすめできないタイプ
持ち運びが多いユーザー
15インチノートパソコンの中でも重めなので、持ち運びには向きません。
カスタマイズ・モデルの選び方
本PCはCore i3からCore i7までのモデルを選ぶことができます。またSSD容量は最大1TB。基本的に一般用途であれば、Core i3モデルで十分です。Core i5モデルやCore i7モデルは仕事などでパソコンに触れている時間が長い人だけにしておきましょう。
実機レビューのまとめ

dynabook FZ/HPは15インチのノートパソコンとして基本をしっかり抑えた上で、音質、スタイラスペンがメリットになる2in1ノートパソコンです。
プロセッサの絶対性能は低いものの、これらの点に魅力を感じるのであれば、買いの一台と言えます。
安く買う方法・コツ
Dynabook FZ/HPに限らず、dynabookのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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