Dynabook FZ/HPのレビュー概要
音とスタイラスペンが魅力の2in1
dynabook FZ/HPは東芝が発売する15インチの2in1型のノートパソコンです。質感が高い本体、打ちやすいキーボード、音質の良いスピーカーなど弱点の少ない一台に仕上がっています。また、2in1タブレット状態で使いやすい純正スタイラスペン(ハード、フェルトの替え芯付き)が付属します。
15インチモデルとしては重さがあるため、持ち運びには向きませんが家の中でネットサーフィンをしたり、動画鑑賞をすることが多い人にとってはぴったりハマる一台と言えるでしょう。
価格帯は高めですが、必要な機能をすべて備えているため初めてパソコンを買う人にもおすすめです。
簡易スペック表
発売日 | 2020年12月15日 |
CPU | Core i3-1115G4Core i5-1135G7Core i7-1165G7 |
RAM | 8~16GB |
ROM | 256GB~1TB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
LTE | 非対応 |
MSオフィス | 選択可能 |
重量 | 1685g |
Cinebench R20 | 2148pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
Dynabook FZ/HPの目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
Dynabook FZ/HPの特徴
ここではDynabook FZ/HPの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第11世代intelコアプロセッサ搭載の15インチノート
dynabook FZ/HPは第11世代のintel Coreプロセッサを搭載するノートパソコンで、前モデルと比べてシングル性能が大幅に向上しています(ベンチマーク結果を参考)。これにより、事務処理やネットサーフィンなどがより快適に使えるようになっています。
スタイラスペンが付属する2in1
dynabook FZ/HPでは、純正パーツとしてスタイラスペンが付属します。スタイラスペンはタッチパネルであれば社外品でも使えますが、連携性という意味で純正品に敵うものはないため、メモ入力を考えている人向きです。
USB-PDに対応
本体はUSB-PDに対応しています。なお、付属する充電器もUSB-Cによる充電形式となっています。
Dynabook FZ/HPの価格とコストパフォーマンス
dynabook FZ/HPはCore i3モデルから選ぶことができ、価格は税込13万円台からです。プロセッサの絶対性能から考えれば高めですが、スタイラスペンが付属することや低反射ディスプレイを採用していることを考えれば、価格相当のコストパフォーマンスと感じます。特にタブレットPCとしてペン入力する人や、テントモードにして動画をみる人にとっては価格に見合う価値があるでしょう。
Dynabook FZ/HPのスペック
今回レビューしたDynabook FZ/HPのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2020年12月15日 | |
製品名 | Dynabook FZ/HP | |
型式 | W6FHP7CZAS | |
サイズ | 230×355×18.9mm | |
重量(実測) | 本体 | 1685g |
電源アダプタ | 250g | |
CPU | Core i7-1165G7 | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
保存(ROM) | 1st | 1TB |
2nd | ー | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080インチ | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | ー | |
生体認証 | 指紋 | 無し |
顔認証 | 有り | |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.1 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 記載なし |
公称値 | 12.5時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
スペックの解説
dynabook FZ/HPは15.6インチのノートパソコンとしては標準的なスペック構成です。気をつけて欲しい点はメモリ。16GBを標準で搭載していますが、シングルとなっています。最大32GBまで搭載可能のため、増設することも視野に入れておいても良いでしょう。
Dynabook FZ/HPのベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は2148pts、シングルコア526ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。Cinebench R20のCore i7-1165G7の中では最高クラスの結果が出ています。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は4878pts、シングルコア1448ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。Readの数値は3500を超えており、ノートパソコンの中ではトップクラスです。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未測定 | 未評価 |
高品質 | 未測定 | 未評価 |
標準品質 | 3744 | 快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未測定 | 未評価 |
高品質 | 未測定 | 未評価 |
軽量品質 | 1803 | 動作困難 |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
Dynabook FZ/HPの通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 631.48 | 454.46 | 8 |
ポイント② | 413.04 | 399.09 | 8 |
ポイント③ | 552.16 | 306.61 | 9 |
ポイント④ | 406.92 | 418.27 | 7 |
ポイント⑤ | 322.21 | 270.13 | 9 |
ポイント⑥ | 134.6 | 159.09 | 7 |
通信スピードテストの評価
今回のテストでは最高で600Mbps超え、また最長距離においても100Mbpsを十分なスピードテスト結果が得られています。
Dynabook FZ/HPのUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。30W以上では充電が確認できたものの、20Wでは充電ができませんでした。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
Dynabook FZ/HPの外観
天板はシルバーで、センターのdynabookの文字のみ鏡面メッキされています。
背面も綺麗なシルバー。センタースリットと本体左側にスリットがあります。
開いた様子です。光沢液晶ですが、低反射加工がされているようで反射はきつくありません。
テントモードです。
タブレットモードです。
上部ベゼルです。15.6インチとしては狭めです。
下部ベゼルです。
フロントカメラです。物理シャッターを搭載しています。92万画素のため、低めです。
キーボードは独立型でクセのない仕上がりです。テンキーが付属します。上部はファブリック仕上げになっており、スピーカーが埋め込まれています。
ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、17.4mmとなりました。また、SINWAのデップスゲージでキーストローを測定したところ、1.8mmとなっています。
タッチパッド幅を計測したところ、106mmとなりました。
本体右側にはUSB-A×2、microSDスロットがあります。
本体左側にはケンジントンロック、フルサイズHDMI、ヘッドフォンジャック、USB-Ck×2、電源ボタンが付属します。
スピーカーは背面とキーボード上にあります。音質はノートにしてはかなり良くなっています。ただし、低音は物足りません。
本体の重量を測定したところ、1685gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1935gとなりました。充電器単体では250gとなります。
Dynabook FZ/HPのメリット・魅力
Core i7モデルは性能が高い
Cinebench R20の結果から、2100ptsを超えておりCore i7-1165G7としては高い結果が得られています。もちろんシングルコア性能も高くなっています。
音質レベルが高い
dynabook FZ/HPはスピーカーを4基搭載しているため音質レベルが高くなっています。特に高音の伸びが良いです(ただし低音は弱め)
低反射ディスプレイで見やすい
タッチパネル対応ディスプレイは光沢ディスプレイになり反射が厳しいケースが多い中、本PCは低反射で画面が見やすくなっています。作業時間が長い人に向いています。
キーボードが打ちやすい
15.6インチノートパソコンでキーピッチに余裕があることに加え、打鍵感が深く打ちやすい印象を受けました。
スタイラスペン及び付属品が充実
dynabook FZ/HPにはスタイラスペンが付属しますが、アイテムが非常に充実しています。通常ペンがつく程度ですが、なんとキャップ付きの替え芯付き。
特に替え芯はハードとフェルトが付く徹底ぶり。今までノートパソコンは数多く見てきましたが、替え芯がつくモデルは初めてです。
Dynabook FZ/HPのデメリット・欠点
15インチとしては重め
15インチのノートパソコンとしては1.7kg台となっており重めです。長時間の持ち運びには向きません。
メモリはシングル仕様
ほぼ同じ構成のdynabook VZ/HPではメモリは16GBでデュアル仕様でしたが、FZ/HPはシングル仕様となっています。その分、ゲームベンチマークが低く出ているようです。
みんなの口コミ
ぜひ口コミをご投稿ください。
必要な機能を全て抑えた15インチノートパソコンです。プロセッサ性能から考えると割高ですが、全体の質感が高いことや音が良いこと、スタイラスペンが付属することなど弱点が無い点が魅力。国産メーカーという安心感もあり、初心者の人にもおすすめです。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- シルバーで清潔感のあるデザイン
- ペン入力は便利だけど使わないかも
Dynabook FZ/HPがおすすめな人
据え置きかつペン入力したいユーザー
dynabook FZ/HPは重さがあるため据え置きで使うユーザー向きのモデルと言えるでしょう。その上でペン入力を試したい人にぴったりです。
お子さんがいる家庭
15インチパソコンでテントモードにできるため、YouTubeを見るのに適しています。また初めてのノートパソコンとしてもタッチパネル対応でスタイラスペンが使えるため、初学者でも直感的に使いやすいと言えます。
映画(動画)を見るユーザー
dynabook FZ/HPは高音側のスピーカー音質が良く、テントモードにできるため映画、動画を見るユーザーにぴったりです。
Dynabook FZ/HPがおすすめではないタイプ
持ち運びが多いユーザー
15インチノートパソコンの中でも重めなので、持ち運びには向きません。
Dynabook FZ/HPのカスタマイズ・モデルの選び方
本PCはCore i3からCore i7までのモデルを選ぶことができます。またSSD容量は最大1TB。基本的に一般用途であれば、Core i3モデルで十分です。Core i5モデルやCore i7モデルは仕事などでパソコンに触れている時間が長い人だけにしておきましょう。
Dynabook FZ/HPの実機レビューまとめ
Dynabook FZ/HPを安く買う方法
Dynabook FZ/HPに限らず、東芝のパソコンは公式サイトから会員登録すると限定価格で購入が可能です。オンラインショップで買う場合は必ずそちらをチェックして下さい。