dynabook PZ/HUのレビュー概要
スタンダードな15インチノート
dynabook PZ/HUは第11世代のintel Coreプロセッサを搭載した15インチのスタンダードモデルです。
幅広いカスタマイズを揃えているため、能力重視に振りたい人やコストを抑えたい人向けまで様々なタイプが自分に合わせて選ぶことができるモデルと言えるでしょう。
また、この価格帯の国内PCとして珍しくsRGBカバー率がほぼ100%となっています。
こんなタイプにマッチ
- 国産ノートが欲しい人
- 値段を抑えたい人
- 写真・動画をよく撮影する人
簡易スペック表
発売 | 2022年3月 |
CPU | Core i7-1195G7 Core i5-1155G7 Core i3-1115G4 |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 256~512GB SSD 1TB SSD(2nd) |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | Intel Iris Xeグラフィックス |
USB-PD | 対応 |
LTE・5G通信 | 非対応 |
MSオフィス | 選択可 |
重量 | 1740g |
Cinebench R20 | 2057pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
dynabook PZ/HUの目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
dynabook PZ/HUの特徴
ここではdynabook PZ/HUの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
スタンダードな15インチモデル
dynabook PZ/HUは第11世代 intel Coreプロセッサを搭載したスタンダードな15インチ型ノートパソコンです。クセのないデザインとなっています。
SSD+HDDの二重構成が可能
大柄な15インチノートパソコンということもあり、SSDだけの構成、もしくはSSDとHDDの2重構成を選ぶことが可能になっています。
国産PCとしてはリーズナブル
dynabookブランドのノートパソコンとしてはdynabook PZ/HUはかなりリーズナブルです。Core i3モデルは2022/3/22時点で公式サイトにてゲスト価格93,500円で購入可能です(dynabookはウェブメンバーになると会員価格となり、さらに安くなる可能性があるため、必ずチェックするようにして下さい)。
dynabook PZ/HUの価格とコストパフォーマンス
このモデルの魅力はCore i3モデルです。国産ノートパソコンでありながら、10万円以下で購入ができます(公式サイト、2022年3月22日時点)。第11世代のプロセッサはパフォーマンスが高めなので、処理能力としては十分な点もポイントです。
dynabook PZ/HUのスペック
今回レビューしたdynabook PZ/HUのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売月 | 2022年3月 | |
製品名 | dynabook PZ/HU | |
型式 | W6PZHU7FAB | |
サイズ | 244×361×19.9mm | |
重量(実測) | 本体 | 1740g |
電源アダプタ | 260g | |
CPU | Core i7-1195G7 | |
GPU | Iris Xe グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | 1TB | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | TFT液晶 | |
リフレッシュレート | 公式記載なし | |
生体認証 | 指紋 | 無し |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 200万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.2 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 約10時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
dynabook PZ/HUのベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は2057pts、シングルコア581ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。第11世代のintel Coreプロセッサを搭載していることもあり、非常にパワフルです。特にシングルスコアが高くなっています。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は5145pts、シングルコア1573ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。2400MB/sを超えるReadのスピードとなっており、十分に快適な数値となっています。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 2204 | 重い |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。今回レビューしたモデルは上位のCore i7、16GBモデルですが、RAMはシングルチャンネルになっている点に注意して下さい。
騒音テスト
騒音に関する評価は以下の通りです。CPUテストはCinebench R20、GPUテスト時はFinalFantasy15のベンチマーク測定時に測定を行っています。
モード | 評価 |
通常時 | ほぼ無音 |
CPUテスト時 | ファンが回る音が聞こえる |
GPUテスト時 | ファンが回る音が聞こえる |
dynabook PZ/HUのモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
カバー率及び、カバー比のデータは以下の通りです。国内メーカーで10万円以下から買えるノートパソコンとしては珍しく、sRGBカバー率がほぼ100%となっています。
カバー率 | カバー比 | |
sRGB | 99.5% | 103.9% |
Adobe RGB | 74.6% | 77.0% |
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。
注意
ディスプレイは、液晶パネルの特性や製造工程によって、それぞれの製品で色合いが異なる場合があるためご注意下さい。
dynabook PZ/HUの通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 590.88 | 418.76 | 13 |
ポイント② | 579.71 | 416.42 | 12 |
ポイント③ | 534.65 | 368.08 | 13 |
ポイント④ | 493.95 | 390.87 | 14 |
ポイント⑤ | 393.58 | 303.39 | 13 |
ポイント⑥ | 263.55 | 194.54 | 12 |
通信スピードテストの評価
全エリアで100Mbpsを超える通信速度が得られており、十分なパフォーマンスとなっています。PING値が13msと少し長めになっている点が気になりますが、本PCではレスポンスを重視するゲームをすることはないと想定されるためあまり気にする必要はありません。
dynabook PZ/HUのUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。検証の結果、30W以上で充電を確認することができました。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | ○ | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | ○ | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | ○ | RP-PC133 |
100W | ○ | AUKEY PA-B7 |
dynabook PZ/HUの外観
天板はライン加工が施されたブラックとなっており、センターにdynabookのロゴが配置されています。
背面もブラック。センターに排気口、右側にメモリの交換口があります。
開いた様子です。ベゼルは昨今のノートパソコンから考えると広めです。ディスプレイはTFT液晶を採用しているため、色鮮やかでみやすいです。
最大開き角は135°となっています。
キーボード全体です。テンキーを搭載しており、すべてのキーが独立しているため打ちやすいです。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.78mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.3mmとなっています。キーボードの打ち心地は普通です。
タッチパッド幅を計測したところ、106mmとなりました。タッチパッドの幅は15インチとしては狭めです。タッチパッドが左寄りになっているため、個人的に使いづらかったです。また、サラサラ感が薄くポインタの移動がスムーズにいかないこともありました。別途マウスを接続して使用する方が効率的と言えるでしょう。
本体右側にはケンジントンロック、USB Type-A Gen1、ブリッジメディアスロットが搭載されています。
本体左側は電源コネクタ、フルサイズ優先イーサネットコネクタ、HDMI、USB Type-A Gen1が2ポート、USB Type-C Gen2、コンボジャックが搭載されています。
スピーカーは背面パームレスト側に搭載されています。スピーカーの音質は中の下程度です。
本体の重量を測定したところ、1740gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、2000gとなりました。充電器単体では260gとなります。
dynabook PZ/HUのメリット・魅力
豊富なラインナップから選べる
dynabookのどのモデルにも言えることですが、プロセッサ、ストレージの豊富なパターンから選ぶことができ、自分の求めるスペックで選ぶことが可能です。
上位モデルのパフォーマンスは非常に高い
今回レビューしたCore i7-1195G7のパフォーマンステストの通り、Cinebench R20でマルチが2000pts、シングルが550ptsを超える優れた結果となりました。特にシングルの581ptsは過去のモデルや他社プロセッサと比較してもノートPCとしては十分すぎるレベルとなっています。
低価格モデルが実用的
上位モデルのパフォーマンスが高いことが魅力な一方、低価格モデルがリーズナブルな点もdynabook PZ/HUの魅力です。ブランド力の高いdynabookでCore i3モデルがゲスト価格10万円以下で買えるのは魅力でしょう(dynabookの会員になるとさらに安くなる可能性があるので、チェックするようにして下さい)。
dynabook PZ/HUのデメリット・欠点
ベゼルが厚くデザイン性がイマイチ
2022年3月時点で、本体デザインが古く見えます。特にベゼルが厚い点が残念です。
タッチパッドの操作性が低い
実際に検証して、タッチパッドの操作性が低いと感じました。これまでレビューしてきたパソコンと比較して、移動がスムーズにいかなかった点、少し小さめな点、クリックに力がいる点が気になりました。
みんなの口コミ
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国産のスタンダードモデルでありながら、リーズナブルな価格から手に入る点が嬉しいパソコン。上位のモデルを選べば、パワフルなプロセッサで使うことも可能。この価格帯で国産PCはディスプレイの色味やカバー率が悪いこともありますが、sRGBカバー率がほぼ100%なのは値段を考えれば、コスパは非常に高いです。
タッチパッドの質感(操作性)がイマイチだったのが弱点なので、マウスを使って運用する方が良いと感じました。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- クセのないデザイン
- キーの打ちやすさは普通
dynabook PZ/HUがおすすめな人
安い国産PCを探す人
dynabook PZ/HUは多くのラインナップがあることが魅力ですが、中でも筆者が最も注目しているのはCore i3モデル。10万円以下でdynabookが買えるのは大きなメリットと言えるでしょう。
写真や動画のデータを保存したい人
本モデルはSSDのみ構成と1TB HDDのダブルストレージ構成から選ぶことができます。データを多く保存する場合、HDDがある方が安心と言えるでしょう。
ただし、オプションで追加が必要な点は注意しておいてください。
dynabook PZ/HUがおすすめではないタイプ
デザインにこだわる人
デメリットでも書いた通り、ベゼル幅が厚めで本体デザインに古めかしさを感じるところがあります。もしデザインにこだわった15インチが欲しいなら、dynabook FZ/HUを検討してみると良いでしょう。
外出先で作業する人
タッチパッドが使いづらい点、さらに上位モデルを選択した場合HDDを搭載するため、外出先での作業にはこのPCは向きません。もし、外での作業を前提とするなら、マウスを持ち運びつつ、SSDのみのシングル構成にする方が良いでしょう。
dynabook PZ/HUのカスタマイズ・モデルの選び方
筆者のおすすめは前述したようにCore i3モデルで、安いノートパソコンを探している人です。ネットサーフィン、動画視聴程度であればこのモデルで十分です。カスタマイズで選ぶ際に注意して欲しいことは、一定以上の要領を選ぶ場合はそれに応じてプロセッサのグレードが上がってしまう点です。
基本的に本体のカスタマイズで要領をアップするより、外付けのストレージを用意する方が安くつくので、大きなパフォーマンスを必要としないものの容量が必要なら、外部ストレージを検討しておくと良いでしょう。
dynabook PZ/HUの実機レビューまとめ
初心者に選びやすいノートPC
結論
dynabook PZ/HUは用途に合わせたプロセッサ、Microsoft Office選択可、ダブルストレージ設定ありと豊富なラインナップから選べるスタンダードな15インチノートパソコンです。
クセのないモデルで低価格な構成が存在するため、PC初心者でも選びやすい一台と言えるでしょう。
dynabook PZ/HUを安く買う方法
dynabook PZ/HUに限らず、dynabookのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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