dynabook RZ/HVのレビュー概要
14インチのハイエンドモデル
dynabook RZ/HVは同メーカーのノートパソコンの中でも、ハイエンドに位置するモデル。
第12世代のintelプロセッサを採用し、1kgちょっとの軽量ボディに長時間バッテリーと、スピーカー性能が強化されたモデルになっています。
こんなタイプにマッチ
- 外出先でPCを使う人
- PCで音楽・動画を見るひと
簡易スペック表
発売日 | 2022年4月日 |
CPU | Core i7-1260P Core i5-1240P |
RAM | 16GB |
ストレージ | 512GB~1TB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
LTE・5G通信 | 非対応 |
MSオフィス | 付属なし |
重量 | 1030g |
Cinebench R20 | 3411pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
dynabook RZ/HVの目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本検証はメーカーより、検証機をお借りして実施しています。
dynabook RZ/HVの特徴
ここではdynabook RZ/HVの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
スピーカーが強化された特殊モデル
似たモデルに同じ軽量14インチにdynabook RZ/LVがありますが、こちらはスピーカーが強化された特殊モデルになっています。メリットでも後述しますが、その違いがはっきりと感じられる一台となっています。
第12世代Coreプロセッサの高いパフォーマンス
プロセッサは第12世代のintelコアプロセッサを搭載しています。第11世代と第12世代は差が非常に大きく、マルチコア、シングルコア共に大きくパフォーマンスアップしています。
より長いバッテリー持続時間
本モデルはシリーズの中でも最もバッテリー持続時間の長い交渉値24時間となっています。
約1kgの軽量ボディ
本体は公称値1.05kgと非常に軽く、しかも薄型ボディのため使いやすくなっています。片手で軽々と持つことができます。
dynabook RZ/HVの価格とコストパフォーマンス
本体の価格はCore i5モデルが23万円台、Core i7モデルが27万円台となっています(2022年6月6日時点)。
dGPU非搭載モデルの中ではトップクラスの価格の高さになっていますが、スペックから考えると妥当か、それよりもコスパが良いくらいです(同じ程度の国産PCは30万円を超えるケースも)。
また、第12世代のintelプロセッサが特に強力なため、Core i5が安くて十分なマシンパワーを発揮してくれる点も見逃せないポイントです。
dynabook RZ/HVのスペック
今回レビューしたdynabook RZ/HVのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2022年4月日 | |
製品名 | ||
型式 | W6RZHV7CCL | |
サイズ | 224×312.4×15.9mm | |
重量(実測) | 本体 | 1030g |
電源アダプタ | 255g | |
CPU | Core i7-1260P | |
GPU | Iris Xeグラフィックス | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1200 | |
アスペクト比 | 8:5 | |
形式 | TFTカラー液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
生体認証 | 指紋 | 有り |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.2 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 24時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
dynabook RZ/HVのベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は3411pts、シングルコア537ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。さすが第12世代のintelコアプロセッサだけあり、高いパフォーマンスを誇ります。一般用途で使うには十分で、プロセッサが原因で不満を感じることはほぼないでしょう。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は8476pts、シングルコア1498ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。今回は1TBのSSDが搭載されたモデルをテストしています。結果はREADが2400MB/sとなっており、十分な速度です。読み込みで不満に思うことはありませんでした。また、書き込みは4900MB/sを超えており非常に高速です。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 2811 | やや重い |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
騒音テスト
騒音に関する評価は以下の通りです。CPUテストはCinebench R20、GPUテスト時はFinalFantasy15のベンチマーク測定時に測定を行っています。
モード | 評価 |
通常時 | 非常に静か |
CPUテスト時 | ファン音が聞こえる |
GPUテスト時 | ファン音が聞こえる |
dynabook RZ/HVのモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
カバー率及び、カバー比のデータは以下の通りです。
カバー率 | カバー率 | カバー比 |
sRGB | 96.6 | 100.2 |
Adobe RGB | 73.6 | 74.3 |
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。
注意
ディスプレイは、液晶パネルの特性や製造工程によって、それぞれの製品で色合いが異なる場合があるためご注意下さい。
dynabook RZ/HVの通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 676.49 | 570.02 | 13 |
ポイント② | 469.65 | 276.95 | 12 |
ポイント③ | 670.85 | 561.32 | 13 |
ポイント④ | 631.52 | 491.67 | 13 |
ポイント⑤ | 514.58 | 433.93 | 13 |
ポイント⑥ | 368.91 | 197.94 | 13 |
通信スピードテストの評価
PINGが10msを超えており、反応速度の点では少し遅い結果となりましたが、通信速度自体は最長距離においても300Mbpsを超える脅威的な結果となりました。当サイトの計測値でも過去最高クラスと言えるでしょう。
dynabook RZ/HVのUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。測定の結果、20Wから全て充電が可能でした。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | ○ | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | ○ | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | ○ | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | ○ | RP-PC133 |
100W | ○ | AUKEY PA-B7 |
dynabook RZ/HVの外観
dynabook RZ/HVの天板はダークテックブルーという濃いブルーで中央にdaunabookのロゴが配置されています。立体成形されており、高級感があります。
背面のスリットは小さめで主張は少なくなっています。天板カラーと同じなため、統一感が出ています。
開いた様子です。ベゼルが狭いため、安っぽさは全くありません。ディスプレイは16:10で縦長になっており、Word、ネットサーフィン等で縦の情報量が取りやすいデザインとなっています。カメラは主張が小さい物理シャッターがあり、視覚的に目に入ることがないため、意識を持っていかれない点で優秀です。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
キーボードはクセのない配置で、独立しているため打ちやすくなっています。また、電源ボタンが指紋認証を兼ねています。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、1.7mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、19.08mmとなっています。静音かつ、深いストロークとなっており、しっかりと打鍵したい人向けと言えるでしょう。
タッチパッド幅を計測したところ、110mmとなりました。タッチパッドは横幅が広いこともさることながら、縦幅が広いことも特徴です。マウスを使えない環境で有利に働くでしょう。
本体右側にはUSB Type-Aが2つ、コンボジャックが搭載されています。
本体左側にはセキュリティロック、フルサイズHDMI、USB Type-A、USB Type-Cが搭載されています。
スピーカーは背面とキーボード横に配置されています。下位モデルよりもスピーカーが強化されています。
本体の重量を測定したところ、1030gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1285gとなりました。充電器単体では255gとなります。
dynabook RZ/HVのメリット・魅力
軽量で持ち運びしやすい
本体が1kgちょっとしかなく、軽量で持ち運びしやすいです。また、USB PD充電が可能なため、コンパクトな窒化ガリウムタイプの充電器を用いることで、手持ちを少なくできることも大きなメリットでしょう。
独立キーでタイピングに優れる
dynabook RZ/HVは日本向けに全てのキーが独立しています。そのため間隔がちょうど良いことや、少し深めのキーストロークでタイピングしやすい印象を受けました。また、静音なので外で打っても他の人に迷惑をかけない点もメリットです。
タッチパッドが縦長でマウス無しでも操作が楽
dynabook RZシリーズに言えることですが、タッチパッドが他の機種に比べて縦長になっています。おそらく、ディスプレイが16:10で縦長になっている分、フットプリントが上がりスペースを取れるようになったからだと思いますが、これがとにかく便利。
上下左右にタッチパッドで広く取れ、タッチパッドの精度が良いため、マウスなしでも使うことができます。
薄型なのにスピーカー性能がかなり良い
他モデルと異なり、RZ/HVはさらにスピーカー性能に力を入れたモデルで、その効果がはっきりとわかるほど低音性能がしっかりとしています。もちろん高音側もクリアになっており、ノートPCとしては十分な音響性能を持っています。
充実したインターフェイス
インターフェイスは昨今のウルトラブックとしてはかなり多く、一般利用において困ることはないレベル。特にフルサイズHDMIとUSB Type-Aを搭載している点がウルトラブックとしてはメリットになり、外出先でのプレゼンやデータの授受が多い人の味方になります。
dynabook RZ/HVのデメリット・欠点
価格がトップクラスの高さ
どうしてもしょうがない部分ではありますが、これだけのスペックが揃っていると、価格は高くなってしまいます。ただ、価格に見合ってはいるので、あくまで標準的なパソコンと比較して、という話になります。
みんなの口コミ
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14インチのノートパソコンとしてはほぼ弱点のない素晴らしい一台です。メインPCとしても差し支えないでしょう。価格は高めですが、それに見合うだけの価値は十分あります。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 軽くて持ち運びしやすい
- 色味が落ち着いていて良い
dynabook RZ/HVがおすすめな人
自宅も外も一台で使う人
パソコンとしてのプロセッサ性能が高いこと、スピーカーに優れていることやキーボード周りがよくできていること、そして何よりも軽量なこと。これらのメリットを兼ね備えており、自宅で使うときも外で使うときも一台で全てをこなせるパフォーマンスを持っています。
自宅限定であっても持ち運びしやすいことや、マウスを使わなくても利用が楽なこと自体がポイントと言えるでしょう。
マウスを使わない人
上述しましたが、マウスを使わない人にとってはタッチパッドの広さのメリットが特に大きくなります。Windowsノートパソコンの中ではトップクラスに感じました。
ノートでタイピングが多い人
静音キーボードで、キーストロークがしっかりとあるため、タイピングが多い人に向いています。カチャカチャした音がならないため、外でも気兼ねなく使えるでしょう。
dynabook RZ/HVがおすすめではないタイプ
価格を重要視する人
全てを兼ね備えているが故に14インチのdGPU非搭載パソコンとしてはトップクラスの価格帯になります。どれかの性能を許容したり、海外メーカーを選べばコストは下がりますが、もちろんスペックとのトレードオフになります。
もしスピーカー性能を犠牲にしても良いなら、dynabook RZ/LVがおすすめです。ワンランク音質は下がりますが、より軽量になり、価格もダウンします。
dynabook RZ/HVのカスタマイズ・モデルの選び方
本モデルを選ぶポイントはCore i5モデルとCore i7モデルの違いのみです。よほどハードな使い方をしない限りは、Core i5モデルで十分です。第12世代のパフォーマンスが高く、これでも持て余す人が多くなるでしょう。
起動を始めとした処理はSSDの方がボトルネックになることが多いですが、こちらは十分なパフォーマンスがあるので心配ありません。
dynabook RZ/HVの実機レビューまとめ
dynabook RZ/HVを安く買う方法
dynabook RZ/HVに限らず、dynabookのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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