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レビュー・評価の概要
dynabook SZ/LPは13型のコンパクトなノートパソコンです。ビジネスライクな質感の一台で、持ち運びも気軽にできる軽いボディが特徴です。
しかも、このクラスにしては珍しくフルサイズのイーサネットコネクタを備えるなど、国産らしい配慮が行き届いたモデルとなっています。
Core i3モデルが税込7万円台から手を出しやすい価格帯になっているので、国産のコンパクトPCを求めている人は検討にいれておきましょう。
発売年度 | 2020年 |
プロセッサ | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 256~512GB |
画面サイズ | 13.3インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1165g |
Cinebench R20 | 1531pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではdynabook SZ/LPの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第11世代でパワーのあるプロセッサ
dynabook SZ/LPは第11世代のintelコアプロセッサを採用しており、シングルスレッド性能が高い特徴を持っています。本PCは事務作業などのビジネスワークでも使いやすい筐体であることを考えると、シングルスレッド性能が高いことが快適に使える要素に繋がります。
軽くて持ち運びしやすい筐体
dynabook SZ/LPは13.3型のノートパソコンで、軽く持ち運びしやすいボディとなっています。フルサイズイーサネットコネクタを持つわりに薄いので、モバイルでも使いやすいでしょう。
充実したインターフェイス
昨今のコンパクトノートはインターフェイスが省かれることが多い中、フルサイズイーサネットコネクタ、HDMIを持った端末になっています。
価格とコストパフォーマンス
dynabook SZ/LPは税込7万円台からスタートするノートパソコンです(Core i3モデル)。国産のノートパソコンではかなり安く買えるモデルと言えます。
スペック
今回レビューしたdynabook SZ/LPのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2020年 | |
サイズ | 227×316×19.9mm | |
重量 | 本体 | 1165g |
アダプタ | 190g | |
CPU | Core i7-1165G7 | |
GPU | Iris Xe Gprahics | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 13.3インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 100万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.1 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 10時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 1531 |
シングル | 458 | |
Cinebench R23 | マルチ | 3864 |
シングル | 1378 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2492.93 | 1776.12 |
SEQ1M Q1T1 | 1468.86 | 1371.41 |
RND4K Q32T16 | 428.30 | 401.13 |
RND4K Q1T1 | 35.21 | 109.86 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 1871 | 動作困難 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 659.1 | 372.34 | 9 |
ポイント② | 618.85 | 362.23 | 7 |
ポイント③ | 645.62 | 333.27 | 8 |
ポイント④ | 535.13 | 338 | 8 |
ポイント⑤ | 594.44 | 406.2 | 8 |
ポイント⑥ | 370.8 | 228.31 | 8 |
通信スピードテストの評価
全エリアで300Mbpsを超えており、長距離においても非常に高いパフォーマンスが出ていることが伺えます。また、ダウンロードだけでなく、アップロードでも好成績を残している点は注目ポイントと言えるでしょう。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | Anker 736 Charger |
外観
天板はプラスチック素材ですが、ヘアライン加工のようにスリットが入っています。

背面はセンター付近、本体右側にスリットがあります。センター付近のスリットからはファンが見えています。

開いた様子です。昨今のノートパソコンとしてはベゼルが大きめな印象を受けます。

最大角は150°程度になっています。

上部ベゼルです。横方向のベゼル幅は10mmとなっています。上部ベゼルは20mmです。

下部ベゼルです。22mmとなっています。

フロントカメラはディスプレイ上部にあり、IRカメラも搭載しているためWIndows Helloが使えます。

キーボードは全て独立型で癖のない配置になっています。

ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、1.4mmとなりました。また、SINWAのデップスゲージでキーストローを測定したところ、17.8mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、99mmとなりました。

本体右側にはフルサイズのイーサネットコネクタ、USB-A×2個、ケンジントンロックを備えています。

本体左側には電源コネクタ、USB-C、フルサイズHDMi、ヘッドフォンジャック、USB-Aを備えています。

スピーカーは本体背面に配置されています。

本体の重量を測定したところ、1165gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1355gとなりました。充電器単体では190gとなります。

メリット・魅力
フルサイズイーサネットコネクタ、HDMIがある
dynabook SZ/LPの最大の魅力はフルサイズのインターフェイスを持っていることです。会社によっては有線LANでの接続でセキュリティを確保しているところもあるはず。そういった場合にマッチしやすいノートパソコンとなっています。
USB-PD充電に対応
dynabook SZ/LPはUSB-PDに対応しています。しかも20Wから充電できる魅力を持っています。いざという時にスマホ用に持ち歩いているUSB-PD充電器が安くたつのは嬉しいです。
軽くて持ち運びしやすい
13.3インチの筐体で本体サイズがコンパクトになっており軽くて持ち運びしやすいと感じました。カバンの中にも収納しやすく外回りなどモバイル性を求める人に良いでしょう。
デメリット・欠点
SDカードスロットがない
国産のノートパソコンでは搭載されていることが多いSDカードスロットが本PCにはありません。写真を取り込んだりする人にとってはデメリットになります。
ベゼル幅が大きい
外観でも掲載しているようにベゼル幅が昨今のノートパソコンで同価格帯から考えるとかなり大きめとなっています。
おすすめなタイプ
ビジネス用のPCが欲しい人
dynabook SZ/LPは外観がビジネス然としており、落ち着いた印象を持つパソコンです。営業などで使いやすいデザインと言えます。
外回りをする人
ビジネスに向いたデザインに加えて、軽量性の高いパソコンのため外回りをする人におすすめしたい一台です。
有線セキュリティ環境を構築している人
家庭よりも会社での話になる可能性が高いですが、セキュリティ重視のためネットを固定回線が引いている会社があります。そういった会社ではフルサイズのイーサネットコネクタを持つ本機は使いやすい一台と言えるでしょう。
おすすめできないタイプ
よりコンパクトさを求める人
13.3インチノートパソコンとして持ってみると軽量ではあるものの、ライバル機種には同価格帯でもっと軽いものが存在するのも事実です。海外メーカーにはなるもののコンパクトさを最重要視するのであれば、他の機種を選びましょう。
コストパフォーマンスを求める人
税込7万円台からと国産メーカーモデルとしては手に入れやすい価格ながら、絶対的な性能で見ると2020年からAMD Ryzenシリーズのプロセスルールが変わり大幅に高性能になったため、コストパフォーマンスという点では劣ってしまいます。
カスタマイズ・モデルの選び方
dynabook SZ/LPを購入するのであれば、Core i3モデルもしくは最上位のCore i7を購入するのがおすすめです。Core i5は価格帯的に中途半端です。またオフィス搭載モデルと非搭載モデルが選べますが、複数PCを持っているならサブスクリプションを使って価格を抑えることができるので、そちらも合わせて検討してください。
実機レビューのまとめ

dynabook SZ/LPは天板、パームレスト、キーボードなどを全て黒で統一した落ち着いた質感のノートパソコン。フルサイズイーサネットコネクタやHDMIケーブルを備えており、対応力の高い一台となっています。
国産のノートパソコンとしては求めやすい価格なので、検討に入れてみて下さい。
安く買う方法・コツ
dynabook SZ/LPに限らず、dynabookのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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