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レビュー・評価の概要
dynabook SZ/MVは第12世代intel Core Uシリーズプロセッサを搭載した軽量コンパクトなノートパソコン。
さらにIGZO液晶技術を導入し、長時間のバッテリー駆動(公称値20時間)となったモデルです。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Core i7-1255U Core i5-1235U |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 256GB~1TB |
画面サイズ | 13.3インチ |
GPU | Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1150g |
Cinebench R20 | 2068pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではdynabook SZ/MVの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
スタンダードな13.3インチPC
dynabook SZ/MVは同メーカーのモバイルノートパソコンの中でスタンダードに位置するモデルでどんな人でも使いやすい一台になっています。
第12世代intel Coreプロセッサ搭載
プロセッサは2022年では最新モデルとなる第12世代intel Uシリーズのプロセッサが搭載されています。Pシリーズほどではないものの、第12世代は高いパフォーマンス持っています(ベンチマーク結果とともに後述します)。

IGZO液晶搭載
ディスプレイにはIGZOが搭載されています。これによりバッテリー持ちが良くなり、カタログ値で20時間と同クラスと比較しても長時間使えるモデルになっています。
AIノイズキャンセラーなどのテレワーク仕様
ビジネスユースでも使いやすいようにAIノイズキャンセラーとワンタッチマイクミュート機能がついています。ミーティング時に便利です。
価格とコストパフォーマンス
同じクラスのノートパソコンと比較すると、プロセッサのパフォーマンスから見てコストパフォーマンスは高くありません。単純なスペックではなく、軽量性やインターフェイスの面が優れているため、そちらに重きを置く人向けと言えるでしょう。
スペック
今回レビューしたdynabook SZ/MVのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 201.7×305.9×15.95mm | |
重量 | 本体 | 1150g |
アダプタ | 175g | |
CPU | Core i7-1255U | |
GPU | Iris Xe Graphics | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 13.3インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | IGZO液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.2 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 20時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 2068 |
シングル | 540 | |
Cinebench R23 | マルチ | 5203 |
シングル | 1581 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 3105.80 | 1874.21 |
SEQ1M Q1T1 | 1876.54 | 1697.42 |
RND4K Q32T16 | 580.29 | 346.90 |
RND4K Q1T1 | 53.64 | 133.33 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 1852 | 動作困難 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 94.9 | 96.4 |
Adobe RGB | 70.3 | 71.5 |
ディスプレイは液晶パネルの特性や製造工程により、それぞれの製品で色合いが異なる場合がある点に注意して下さい。
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 657.99 | 158.35 | 13 |
ポイント② | 293.78 | 259.13 | 13 |
ポイント③ | 603.75 | 85.78 | 13 |
ポイント④ | 341.64 | 59.53 | 15 |
ポイント⑤ | 244.77 | 321.28 | 13 |
ポイント⑥ | 88.73 | 149.65 | 14 |
通信スピードテストの評価
最長距離では少しパフォーマンスが落ちてしまっていますが、80Mbpsを超えており十分なパフォーマンスと言えるでしょう。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はdynabookのロゴがセンターに配置されています。カラーはオニキスブルーという黒っぽい青になっています。

開いた様子です。ベゼル幅は左右は狭め、上下は普通と言ったところです。フロントカメラには物理シャッターが設けられています。

最大開き角は180°となっています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。エンターキー周辺が少し詰まってはいるものの、全体的に癖がなく、使いやすいキーボードになっています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、1.3mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、19.01mmとなっています。ストロークは深めでかなり打ちやすいです。深いタイピングが好きな人には特におすすめです。

タッチパッド幅を計測したところ、100mmとなりました。タッチパッドは縦方向は小さく、横方向が広めとなっています。比較的サラサラで使いやすくなっています。

本体右側にはセキュリティロック、フルサイズイーサネットコネクタ、USB Type-A、ヘッドフォンジャック、microSDスロットを備えます。

本体左側には電源アダプター、フルサイズHDMI、USB Type-A、USB Type-Cポートを備えます。

本体の重量を測定したところ、1150gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1325gとなりました。充電器単体では175gとなります。

メリット・魅力
クセのないスタンダードモデル
本モデルの最大の利点はクセがなく、どんな人でも使いやすい点にあると思います。
シンプルで落ち着いた外観、かつ一般的に必要なポートが揃ったインターフェイスなど昨今の軽量PCでは逆に数が少なくなった特徴を持っています(最新ウルトラブックは特にインターフェイスを削り、USB Type-Cのみになっているケースも多いため)。
キーボードとタッチパッドが使いやすい
dynabook SZ/MVはキーボードが打ちやすく、タッチパッドの動作に引っ掛かりがなくスムーズでした。外出先での作業でも快適に使うことができるでしょう。
長時間利用可能なバッテリー
IGZOディスプレイを搭載していることもあり、長時間のバッテリー駆動が可能。キーボードとタッチパッドが使いやすいこともあり、外出先での作業が捗ります。
デメリット・欠点
Uシリーズのためパフォーマンスは低め
今回搭載しているプロセッサはUシリーズのため、パフォーマンスはPシリーズほどではありません。もし、より高いパフォーマンスを求めるのであれば上位のPシリーズ搭載モデルを選択するのもありです。同メーカーのモデルでより高いパフォーマンスのモデルについては後述しています。
付属の電源アダプターはUSB Type-Cではない
最も気になったポイントは付属の電源アダプターがUSB Type-C対応ではない点です。
本体はUSB PD充電に対応しているので、スマホと充電器を共有したり、より持ち物をコンパクトにしたい場合はGaN搭載のコンパクトな充電器購入をおすすめします。
おすすめなタイプ
ビジネスユース
本モデルが最もおすすめなのはビジネスユースです。シンプルな外観、クセのないキーボード、豊富なインターフェイスとなっており、ビジネスで必要な要素を過不足なく備えています。
おすすめできないタイプ
対スペックでのコスパを求める人
対スペックで見た場合のコスパは高くありません。軽量性やキーボード、タッチパッドの質感などの総合力で選ぶべきなので、スペック重視の人にはお勧めできません。
同サイズでよりパフォーマンスを求める人
dynabookにはコンパクトモデルで第12世代intel Core Pシリーズを搭載したモデルが存在します。パフォーマンスはPシリーズの方が優れるため、同メーカーでより性能を求める場合はそちらがおすすめです。
カスタマイズ・モデルの選び方
SZ/MVにはCore i7モデルとCore i5モデルが選択でき、さらにメモリ、ストレージをカスタマイズすることができます。
一般利用ならCore i5モデルでも十分とは思いますが、どのモデルでも使いづらさはないと思うので、自分の予算に合ったモデルを選択すると良いでしょう。
実機レビューのまとめ

昨今のノートパソコンで特に13,14インチクラスはコンパクトさに振り切る傾向があり、インターフェイスなどを減らす傾向にあります。
そんな中このモデルは軽量でありながらもスタンダードさが詰まった一台になっています。重量を削りながらも必要なポート類を残しておきたいという人にぜひ検討してほしいモデルと言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
dynabook SZ/MVに限らず、dynabookのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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