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レビュー・評価の概要
MateBook X Pro 2021は名前の通り、2021年7月に発売されたHUAWEIの最上位モバイルノートパソコンです。
3000×2000ピクセルの美しいディスプレイや感圧タッチパッドを備えた薄型モデルとなっており、性能・質感ともに所有欲が満たされる一台となっています。
| 発売年度 | 2021年 | 
| プロセッサ | Core i7-1165G7 | 
| RAM | 16GB | 
| ストレージ | 1TB | 
| 画面サイズ | 13.9インチ | 
| GPU | Iris Xe Graphics | 
| USB-PD | 対応 | 
| モバイル通信 | 非対応 | 
| 重量 | 1130g | 
| Cinebench R20 | 1513pts | 
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではMateBook X Pro 2021の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
HUAWEIのハイエンドプレミアムPC
MateBook X Proはシリーズの中でハイエンドに当たるモデル。高級品に相応しく、性能だけでなくボディの美しさや後述するタッチパッド性能など細かい部分まで魅力を全振りしたノートパソコンになっています。
感圧タッチ採用のタッチパッド
MateBook X Pro 2021では広いタッチパッドに感圧タッチを搭載しています。感圧タッチは使いやすいですが、Windowsパソコンではほとんど採用されていないため、これだけでも魅力に感じます。
3:2インチのディスプレイ
昨今のプレミアムPCのトレンドである縦長アスペクト比のディスプレイ(3:2)を採用しています。これにより書類作成やコーディングなど縦の情報が得やすいデバイス設計となっています。
スマホとの連携性の高いHUAWEI Share
今回は検証していませんが、MateBookシリーズは同メーカーのスマートフォンと連携させることで、スマホの画面をパソコン側に呼び出したり、撮影した写真を簡単に転送できる仕組みがあります。
価格とコストパフォーマンス
MateBook X Pro 2021の価格は25万円を超えており、簡単に手が出る値段ではありません。一方でスペック的だけで見ると10~20万円クラスの性能なので、コストパフォーマンスが悪いです。
ただし、物差しを性能にするのではなくボディの美しさや感圧タッチなどの点におくと話は変わり、25万円を超えていても妥当と感じます。ここまで質感の高いWindowsパソコンは少ないです。
スペック
今回レビューしたMateBook X Pro 2021のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
| 発売年 | 2021年 | |
| サイズ | 217×304×14.6mm | |
| 重量 | 本体 | 1130g | 
| アダプタ | 395g | |
| CPU | Core i7-1165G7 | |
| GPU | Iris Xe Graphics | |
| メモリ(RAM) | 16GB | |
| ストレージ | 1st | 1TB | 
| 2nd | – | |
| ディスプレイ | サイズ | 13.9インチ | 
| 解像度 | 3000×2000 | |
| アスペクト比 | 3:2 | |
| 形式 | LTPS | |
| リフレッシュレート | 60Hz | |
| フロントカメラ | 画素数 | 1000万画素 | 
| 物理シャッター | 有り | |
| リヤカメラ | 画素数 | 無し | 
| Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
| bluetooth | v5.1 | |
| モバイル通信 | 非対応 | |
| 光学ドライブ | 非搭載 | |
| バッテリー | サイズ | 56Whr | 
| 公称値 | 最大10時間 | |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
| バージョン | 測定モード | 測定値[pts] | 
|---|---|---|
| Cinebench R20 | マルチ | 1513 | 
| シングル | 396 | |
| Cinebench R23 | マルチ | 3129 | 
| シングル | 1262 | 
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
| Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
|---|---|---|
| SEQ1M Q8T1 | 3393.14 | 3023.36 | 
| SEQ1M Q1T1 | 1937.82 | 2121.99 | 
| RND4K Q32T16 | 1937.27 | 2124.20 | 
| RND4K Q1T1 | 51.78 | 197.22 | 
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
| モード | スコア | 評価 | 
|---|---|---|
| 最高品質 | – | – | 
| 高品質 | – | – | 
| 軽量品質 | 2282 | 重い | 
PC温度測定
平常時とCinebenchR23(multi)で10分負荷をかけた後にFLIR One Proのサーマルカメラを用いて温度測定を行いました。
通常時

CinebenchR23(10分測定後)

モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
| 測定項目 | カバー率[%] | 
|---|---|
| sRGB | 98.1 | 
| Adobe RGB | 74.3 | 
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

| 測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING | 
| 単位 | Mbps | Mbps | ms | 
| ルーター前 | 637.05 | 448.21 | 8 | 
| ポイント② | 355.38 | 306.07 | 7 | 
| ポイント③ | 624.82 | 389.93 | 7 | 
| ポイント④ | 580.18 | 397.04 | 7 | 
| ポイント⑤ | 351.36 | 307.87 | 8 | 
| ポイント⑥ | 130.74 | 103.54 | 8 | 
通信スピードテストの評価
全ての部屋で安定した測定結果が得られています。戸建て環境程度であれば、Wi-Fi能力は十分と言えそうです。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
| W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 | 
|---|---|---|
| 20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano | 
| 30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W | 
| 45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W | 
| 61W | 〇 | RP-PC133 | 
| 100W | 〇 | AUKEY PA-B7 | 
外観
天板は深みのあるグリーンになっており、センターにはHUAWEIの文字がメッキ刻印されています。

背面には通気口は有りません。

開いた様子です。3000×2000ピクセルの美しいディスプレイで視野角も広く、見やすくなっています。上側、および左右のベゼルは5mm程度、下部ベゼルは約10mmです。

最大角は140°となっています。

キーボード全体です。配置にクセはありません。

電源ボタンは指紋認証を兼ねる形式になっています。

タッチパッド幅を計測したところ、120mmとなりました。タッチパッドは感圧式でサラサラとした触感、どこでもほぼ同じ感覚で押せるなど使い勝手の良いものになっています。

本体右側にはUSB Type-Aポートを備えます。

本体左側にはUSB Type-Cポートを2つ備えます。

スピーカーはキーボード横に配置されています。公式でスピーカー性能を推していることもあり、音質はノートパソコンとしては高めです。高音がしっかりと聞こえ、低音も筐体を響かせるほど出すことができます。

本体の重量を測定したところ、1130gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1525gとなりました。充電器単体では395gとなります。

メリット・魅力
3:2で美しいディスプレイ
MateBook X Pro 2021の最大のメリットはディスプレイにあると感じます。色域が広く、美しいディスプレイでかつアスペクトが3:2となっており、書類作成やクリエイティブ作業時に有利な構成となっています。
スピーカー性能が高い
ノートパソコンはスピーカー性能が弱いケースがほとんどですが、MateBook X Pro 2021はノートパソコンとしては十分な音質を持っており動画鑑賞時にも不満を感じることが少ないでしょう。3000×2000ピクセルの美しいディスプレイの合わせて、動画鑑賞を楽しめる利点もあります。
キーボード、タッチパッド性能がよく生産性が向上できる
薄型ノートパソコンにありがちな欠点として、タイピング性能が低かったり、タッチパッドの滑らかさが足りないことがあります。MateBook X Pro 2021はそのどちらも全く問題がなく、作業性を損なうことがありません。タッチパッドに関しては、マウスを使うより快適に使えるほどです。
インカメラを物理的に封鎖できる
過去からMateBookシリーズはキーボード内にカメラを仕込む仕組みを採用しており、本モデルも同様となっています。カメラを使わないユーザーも多いのでキーボード内で完全に見えないように封鎖できるメリットは非常に大きいと言えます。

デメリット・欠点
日本発売はエメラルドグリーンのみ
日本で発売したMateBook X Pro 2021はエメラルドグリーンのみとなっています(海外ではシルバーモデルも存在)。エメラルドグリーン自体は高級感のある色なので、それが悪いというわけではなく、選択肢がないことが弱点です。筆者個人の考えとして、せめてシルバーは用意して欲しかったです。
インカメラ位置が低い
インカメラがキーボード内に物理的に収納できるメリットがある反面、それ故に物理的な角度が付いてしまう弱点があります。カメラを多用するユーザーは注意して下さい。
おすすめなタイプ
HUAWEIスマホユーザー
今回は検証していませんが、HUAWEIの独自機能「HUAWEI Share」は非常に便利です。特にスマホの写真を無線でパソコンに飛ばせる機能は格別。HUAWEIのスマホはカメラ性能が特に高いので、RAW撮影して現像できるスキームをすぐに組めるという意味でパソコンとの連携性が高いこと自体がメリットに繋がります。
書類作成など縦長ディスプレイが欲しい人
MateBook X Pro 2021は3:2のディスプレイを搭載しているので縦長の情報量が多くなり、書類作成に向きます。作業効率を高めるという意味で縦長アスペクト比は大きく貢献するので、触ったことがない人はこのモデルに限らず一度店頭で触ってみて欲しいです。
おすすめできないタイプ
コストパフォーマンス重視の人
MateBook X Pro 2021はハイエンドということもあり、価格設定が高めでスペックだけで見ればもっと低価格で買うことができます。ボディ、キーボード、タッチパッドなどの質感に魅力を感じる人向けと言えます。
カスタマイズ・モデルの選び方
MateBook X Pro 2021にはカスタマイズモデルはありません。
実機レビューのまとめ

MateBook X Pro 2021はシリーズの中でスペック、筐体に一切の妥協を感じないハイエンドモデル。所有することで高い満足度が得られるでしょう。
安く買う方法・コツ
MateBook X Pro 2021は公式サイト、もしくはAmazonで買うのが中心になります。
もしAmazonで購入することが前提なら、以下の記事を合わせてチェックするようにして下さい。本PCに限らず、全商品を割引して買う方法があります。
 
					
