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レビュー・評価の概要
ROG Zephyrus G15はRyzen 6000シリーズプロセッサとGeForce RTX3070TiもしくはRTX3060を組み合わせたゲーミングノートパソコンです。
プロセッサのスペックが高いことはもちろんのこと、240Hzディスプレイや優れたスピーカーなどを搭載した魅力的なモデルとなっています。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Ryzen9 6900HS Ryzen7 6800HS |
RAM | 16~32GB |
ストレージ | 512GB~1TB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | GeForce RTX3070Ti GeForce RTX3060 |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1960g |
Cinebench R20 | 5594pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではROG Zephyrus G15 GA503RWの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
最強クラスのゲーミングノート
Ryzen9 6900HSとGeForce RTX3070Tiを選択できる非常にパワフルなパフォーマンスの15インチノートパソコンです。

リフレッシュレート240Hz対応のWQHDディスプレイ
Zephyrus G15ではインチサイズ違いのG14と異なり、リフレッシュレート240Hzが採用されており、よりゲーマー向けのディスプレイとなっています。ベンチマーク結果で後述しますが、色域カバー率が広い点も特徴です。

約2kgの質量
ゲーミングPCとしては比較的軽く、約2kgの質量となっています。USB PDに対応しているため、持ち運びもできるでしょう。
AniMe Matrix搭載
天板にアニメーション設定できるAniMe Matrixに対応しています。自由に天板のアニメーションパターンを変更することができます。
ROG MUXスイッチにより内部GPUでの動作も可能
独自の機構としてdGPUをオフにすることができます。これにより電力消費を抑えられる他、冷却音を抑えられるなどのメリットがあります。
価格とコストパフォーマンス
2022年発売のROG Zephyrus G15は2モデル展開でRyzen9 6900HSとRyzen7 6800HSとなっています。上位モデルは2022年4月22日時点で339,800円ですが、下位モデルは229,800円となっています。
この下位モデルが非常にコストパフォーマンスが高く、同時発売のG14と比較してリフレッシュレート240Hzディスプレイを搭載しているメリットがあり、より利点のあるモデルになっています。
スペック
今回レビューしたROG Zephyrus G15 GA503RWのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 246×355×19.9mm | |
重量 | 本体 | 1960g |
アダプタ | 715g | |
CPU | Ryzen9 6900HS | |
GPU | GeForce RTX3070Ti | |
メモリ(RAM) | 32GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 2560×1920 | |
アスペクト比 | 4:3 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 240Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.1 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 11.2時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 5594 |
シングル | 612 | |
Cinebench R23 | マルチ | 13631 |
シングル | 1569 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 3596.41 | 2821.48 |
SEQ1M Q1T1 | 2002.25 | 2817.54 |
RND4K Q32T16 | 2145.47 | 1405.30 |
RND4K Q1T1 | 53.33 | 239.00 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | 9590 | とても快適 |
高品質 | 12623 | 非常に快適 |
軽量品質 | 14348 | 非常に快適 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 100.0 | 136.0 |
Adobe RGB | 86.6 | 100.8 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 675.3 | 606.23 | 6 |
ポイント② | 437.53 | 510.85 | 6 |
ポイント③ | 680.04 | 593.19 | 6 |
ポイント④ | 607.78 | 601.16 | 6 |
ポイント⑤ | 410.14 | 516.14 | 7 |
ポイント⑥ | 183.4 | 206.26 | 7 |
通信スピードテストの評価
どのエリアでも十分快適な通信速度が得られています。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はホワイトとなっています。無数の穴はAnime Matrixに対応しており、自分で決めたパターンで点灯させることができます。エッジ部分はメッキされていたり、ROGのロゴ部分は紫のミラーとなっていたり細部にこだわりを感じるデザインとなっています。

背面も同系色となっています。ゲーミングPCの割にはスリットは少なめとなっています。

開いた様子です。ベゼルが狭くかっこいいのが特徴です。15.6インチサイズですが、ベゼル幅が小さいこともあり、ワンサイズコンパクトに見えます。

最大開き角は180°となっています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。一部エンターキーは隣り合っているものの、配置に癖はありません。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.32mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.9mmとなっています。キーストロークが深く、非常に打ちやすい印象を受けました。ゲーミングノートですが、静音タイプのキーなのでハードパンチしても気にならず、外出先でタイピングしても気を使うことはないでしょう。

タッチパッド幅を計測したところ、130mmとなりました。タッチパッドは広く、サラサラとした触感のため、非常に扱いやすいです。外での作業で苦にならないでしょう。

本体右側にはmicroSDスロット、USB Type-Aポートがあります。

本体右側には、フルサイズHDMI、有線イーサネットコネクタ、USB Type-A、USB Type-Cポート×2、コンボジャックを備えています。USB Type-CポートにMateViewを接続したところ、どちらの端子でもディスプレイ出力できることを確認しました。14インチモデルには有線イーサネットコネクタがないため、レスポンス重視するなら15インチの方が良いかもしれません。

スピーカーはノートとしては非常に出来が良く、PC起動時のROGの表示音から迫力が違います。同時発売となっている、Zephyrus G14 GA402RKと比較してもこちらの方が良い印象を受けました。

本体の重量を測定したところ、1960gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、2675gとなりました。充電器単体では715gとなります。

メリット・魅力
パワフルな本体スペック
Cinebench R20の結果からも分かるようにRyzen6900HSを搭載しており、非常に高いパフォーマンスを誇ります。このプロセッサで作業して困る人はほとんどいないでしょう。
ゲーミングとは思えない静かさ
dGPUを搭載したノートパソコンは静音性が犠牲になるケースが多々ありますが、本モデルはそういった事はなく、非常に静かです。
タッチパッド、キーボードの性能に優れる
本モデルはキーボード、タッチパッド、両方の性能が非常に良く、普段の用途としても使いやすい印象を受けました。特にタッチパッドは広く、サラサラとした食感で抜群の操作性になっています。
スピーカー音が段違いのレベル
本モデルで評価したいのがスピーカー。音が段違いのレベルで、追加のスピーカーがいらないほど。ディスプレイサイズ違いのG14とも音質が全く違うので、音に拘りたいならG15を選ぶべきと言えるほどです。
意外と本体が軽い
Zephyrus G15は本体質量が約2kgと15インチノートパソコンとしては軽めです。USB PD充電にも対応しているため、いざというときの持ち出しは比較的楽なモデルと言えるでしょう。
デメリット・欠点
出力が大きいためACアダプタの制約が大きい
パワフルなプロセッサを搭載していることもあり、ACアダプタが240Wのものでかなり大きく重くなります。本体性能をフルに使うのであれば、ACアダプタを接続するしかないので、持ち出しや家の中での移動も少し大変になります。

持ち運びなら14インチモデルを選びたくなる
Zephyrus GシリーズにはこのG15とG14があります。持ち出しを前提とするならリフレッシュレートが下がってしまいますが、13.3インチモデルを選ぶ方が良いでしょう。
おすすめなタイプ
普段使いできるゲーミングが欲しい人
ROG Zephyrus G15はゲーミングPCのカテゴリに属しますが、キーボードやタッチパッドが非常に使いやすく、普段使いにも向いています。また、スピーカー性能も良いため、動画視聴でも迫力ある音声を楽しめるメリットがあります。
クリエイターの人
WQHDのディスプレイを搭載しているため、カラーの評価結果のように色域が広いメリットを持ちます。dGPUを搭載しているためクリエイター向けとしても使いやすいモデルと言えます。
おすすめできないタイプ
持ち運びが多い人
15インチかつゲーミングモデルということもあり、質量があるため持ち運びが多い人には向かないでしょう。
カスタマイズ・モデルの選び方
本モデルにはRyzen9モデルとRyzen7モデルの2ラインナップあります。プロセッサのパフォーマンスの他にメモリ量、GPUがGeForce RTX3060にダウングレードするなどのデメリットはありますが、dGPUに満足できるなら下位モデルが値段が10万円ほど安くなるため、コスパがよくおすすめ。
ディスプレイや筐体性能そのままにプロセッサだけダウングレードであること、かつそもそもRyzen7 6800HSでも十分なパフォーマンスがあることが理由です。詳細スペックについては公式サイトで比較して下さい。
実機レビューのまとめ

Zephyrus G15は高いパフォーマンスに加えて、ディスプレイ性能、スピーカー性能に優れた良モデルです。
一台で幅広くこなせるため、ゲーミングとしてだけでなく、作業用のノートパソコンとしてもおすすめです。
安く買う方法・コツ
ROG Zephyrus G15 GA503RWに限らず、ASUSのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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