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レビュー・評価の概要
Summit E13 Flip EvoはMSIが出すコンバーチブルタイプの高性能ノートパソコン。モバイル系の中でも性能が良いCore i7-1185G7を選択できメモリも32GB搭載モデルを選択可能。
1.3kg台で軽量化つUSB-PDに対応するため持ち運び性も良好。アスペクト比が 16:10となっているため外出先での資料作成においても強い味方になってくれます。
さらに実用性だけでなく、今回レビューしたピュアホワイトの筐体はデザイン性に優れた白と銀から構成されるボディが魅力の一台になっています(ラインナップにはインクブラックも存在し、こちらはブラックゴールドの組み合わせで異なるかっこよさがあります)
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Core i5-1135G7 Core i7-1185G7 |
RAM | 16,32GB |
ストレージ | 512GB,1TB |
画面サイズ | 13.4インチ |
GPU | Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1325g |
Cinebench R20 | 2015pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
現在の価格は以下の公式サイトでご確認ください。またMSIは楽天、Amazonの公式ストアが充実しているためそれらも必ずチェックして下さい。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではSummit E13 Flip Evoの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
Core i7-1185G7とRAM32GBを搭載
Summit E13 FlipEvoはモバイル向けintelプロセッサの中でも最高クラスのCore i7-1185G7を搭載し、さらにRAMを32GB積むハイスペック構成(シリーズには16GBメモリverも存在)。第11世代のintelプロセッサはグラフィックス性能も高いため、ビジネスでの仕事をより効率的に進めることができるだけでなくライトクリエイターが作業できる能力を持つPCとなっています。
アスペクト比16:10で作業性の高いディスプレイ
本PCでは一般的なノートパソコンと比較すると縦に長い16:10のアスペクト比が採用されています。縦長の場合、Wordなどの書類全体が見やすくなり作業性が向上するメリットがあります。
フリップタイプでありながら1.3kg台で軽量
フリップタイプのPCはヒンジの構造上重くなりがちですが、Summit E13 FlipEvoは1.3kgと軽くなっています。さらにUSB-PDに対応しているため、充電器を含めモバイル性が高いメリットも備えています。
4096段階のスタイラスペンが付属
Summit E13 FlipEvoにはスタイラスペンが付属します。USB-C充電対応の4096段階筆圧検知できるタイプになっており、フリップPCをより活かすことができます。
価格とコストパフォーマンス
Summit E13 FlipEvoは16GBモデルと32GBモデルがあります。2021年6月28日時点で16GBモデルが16万円台、32GBモデルが19万円台となっています。プロセッサの性能を考えると価格的には妥当なラインと言えるでしょう。
さらにフリップタイプであることや、4096段階のスタイラスペンが付属することを考えると他社製品と比べてもコストパフォーマンスが高くなる一台となります。
現在の価格は以下の公式サイトでご確認ください。またMSIは楽天、Amazonの公式ストアが充実しているためそれらも必ずチェックして下さい。
スペック
今回レビューしたSummit E13 Flip Evoのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 222.25×300.2×14.9mm | |
重量 | 本体 | 1325g |
アダプタ | 310g | |
CPU | Core i7-1185G7 | |
GPU | Iris Xe Graphics | |
メモリ(RAM) | 32GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 13.4インチ |
解像度 | 1920×1200 | |
アスペクト比 | 16:10 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.2 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 4395mAh |
公称値 | 最大18時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 2015 |
シングル | 491 | |
Cinebench R23 | マルチ | 4197 |
シングル | 1283 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 4933.90 | 2397.67 |
SEQ1M Q1T1 | 2315.80 | 2389.83 |
RND4K Q32T16 | 1619.43 | 1752.45 |
RND4K Q1T1 | 54.97 | 263.42 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 2668 | やや重い |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] |
---|---|
sRGB | 99.9 |
Adobe RGB | 77.1 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 466.18 | 448.14 | 8 |
ポイント② | 285.8 | 327.79 | 7 |
ポイント③ | 411.31 | 536.72 | 9 |
ポイント④ | 400.23 | 451.63 | 7 |
ポイント⑤ | 530.98 | 479.99 | 7 |
ポイント⑥ | 205.02 | 151.94 | 8 |
通信スピードテストの評価
Summit E13 FlipEvoはWi-Fi6Eに対応していることもあり、どのエリアでも200Mbpsを超える優秀な通信速度が得られています。ダウンロード数値だけでなくアップロード数値も高めに出ていることが魅力です。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | △ | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | △ | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板は美しい白色で真ん中にはシルバーメッキされたMSIのロゴがあります。

背面です。センターには小さめの通気口、下側にはスピーカーを備えています。スピーカー横にはファクトリーシールがあります。

開いた様子です。タッチパネル搭載モデルのため、光沢ディスプレイになっています。ベゼルは標準的なサイズです。アスペクト比が16:10なので縦長になっています。なおフロントカメラはディスプレイ上にあります。

フリップタイプのためタブレットモードやテントモードも可能です。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。下部ベゼルはヒンジ側が大きくなっています。

キーボード全体です。エンターキー、スペースキー周りが変則的になっているものの、配置としては違和感がありません。deleteキーと電源ボタンの配置が逆だと筆者としては嬉しいところです。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19mmとなりました。また、デップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.5mmとなっています。しっかりとしたキーストロークがあり、打ちやすいです。また、音が静かで周りに迷惑をかけることもありません。

タッチパッド幅を計測したところ、120mmとなりました。タッチパッドはこのクラスにしては横が長く、取り回ししやすい印象を受けました。

本体右側にはヘッドフォンジャック、microSDスロット(トレー式)、フロントカメラの電子オンオフスイッチを備えています。

本体左側にはUSB-A、USB-C×2を備えています。

microSDスロットのトレーを外した様子です。SIMピンが必要となります。

本体の重量を測定したところ、1325gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1635gとなりました。充電器単体では310gとなります。

パームレストには指紋認証があります。

本体にはスタイラスペン「MSI-PEN」が付属します。4096段階のペン入力が可能です。充電形式はUSB-Cとなっています。

メリット・魅力
軽くて持ち運びしやすい筐体
Summit E13 FlipEvoは本体が1.3kgでかなり軽く、さらに薄型になっている点が魅力。カバンの中に入れても邪魔になりにくいでしょう。また45WのUSB-PD充電器が使えるため、Ankerのフラットタイプの充電器を組み合わせれば、持ち物を大きく減らせる点も魅力です。
16:10で作業性の良いディスプレイ
Summit E13 FlipEvoはディスプレイが16:10で縦の情報量に優れます。Wordなどの書類作成時には縦長の方が取れる範囲が広くて便利。またChromeブラウザを使う場合、上部に情報が多いため16:9では圧迫される傾向にあります。2021年のブラウザやソフトウェア環境を考えると16:10ディスプレイは大きな魅力です。
モバイルPCとしては音が良い
モバイルノートパソコンの多くは音がイマイチなケースが多いですが、Summit E13 FlipEvoは音が比較的良い印象を受けました。背面にスピーカーを備えているにもかかわらず、クラムシェルモードでの利用時とテントモードでの利用時で音があまり変わらない点が特に評価できます。
キーボードの入力性も良い
薄型ノートパソコンではキーボードの入力性が犠牲になることが多々ありますが、本PCはしっかりとした打鍵感がありタイピング性にも優れます。
ホワイトベースのデザインと隅々まで凝った装飾
あくまで筆者の主観ですが、パッと見た瞬間に「かっこいいな」と感じました。白い本体でエッジがダイヤモンドカットになっているため高級感があります。白ベースの高級ノートパソコンは他メーカーを見ても数が少ないので、ホワイトを好む人にとっては魅力に感じるでしょう。
デメリット・欠点
フリップを使わない場合はメリットが薄い
Summit E13 FlipEvoはコンバーチブルタイプのノートパソコンとしてバランスが取れている一方で、フリップを使わない人には性能に対して価格が高めに感じる点、そして重くなってしまう点がデメリットとなります(13インチの高級PCは1kg切りのパソコンも多数存在)。本PCはあくまでもフリップタイプを活用することを前提とした価格帯になっていると感じました。
おすすめなタイプ
持ち出ししつつ高性能が欲しいユーザー
Core i7-1185G7と32GBメモリの組み合わせとなっており、GPUを搭載しない一般的なノートパソコンとしては非常に高性能です。また高性能なだけでなく、1.3kgの重量とUSB-PD対応で持ち出ししやすい利点を兼ね備えています。
資料修正指示をする人(編集者など)
MSI-Penを使ってスタイラスペン入力が可能なため、書き込みによる資料修正指示をしたい人にマッチしています。第11世代のintelプロセッサはグラフィックスに優れる点も魅力です。
パソコンで動画も見る人
Summit E13 FlipEvoはノートパソコンとしてはスピーカー性能に優れています。コンバーチブルタイプのため、反転させてテントモードにできる点も魅力と言えるでしょう。
おすすめできないタイプ
軽量性を重視する人やスタイラスペンを使わない人
同じ価格帯で13インチノートパソコンを探す場合、クラムシェルだとさらに軽いモデルがいくつか存在します。コンバーチブルである必要性がない人にとっては、割高に感じる可能性があり、おすすめできません。
カスタマイズ・モデルの選び方
Summit E13 FlipEvoでは16GBモデルと32GBモデルが存在します。クリエイターを除けば、32GBはオーバースペックなので基本的に16GBモデルで十分だと思います。しかも、16GBと32GBモデルは意外と価格差が大きく16万円台で買えるためお得度が高くなります。
実機レビューのまとめ

13インチノートパソコンは激戦区ですが、軽量性+コンバーチブル+高性能+アスペクト比16:10を検討するならぜひ候補に入れて欲しいパソコンです。
性能もさることながら、ホワイトベースのデザインも素敵な点も見逃せないポイントです。
現在の価格は以下の公式サイトでご確認ください。またMSIは楽天、Amazonの公式ストアが充実しているためそれらも必ずチェックして下さい。
安く買う方法・コツ
Summit E13 Flip Evoに限らず、MSIのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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