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レビュー・評価の概要
ThinkPad E14 Gen4は過去モデルからコンセプトはそのままにintel 第12世代へパワーアップしたモデルです。
10万円以下から購入できるため、ThinkPadの中ではリーズナブルでありながら、優れたタイピング性能はそのまま搭載したパソコンになっています。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Core i7-1255U Core i5-1235U Core i3-1215U Core i7-1260P Core i5-1240P Core i3-1215U |
RAM | 8~40GB |
ストレージ | 256GB~1TB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | intel UHD Graphics Iris Xe Graphics GeForce MX550 |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1600g |
Cinebench R20 | 3146pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではThinkPad E14 Gen4の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第12世代で高いパフォーマンス
ベンチマーク結果でも後述しますが、intel 第12世代のプロセッサを採用しているため、パフォーマンスが大幅に向上しています。
Pシリーズプロセッサも選択可能
トップページではUシリーズしか表記されていませんが、BTOカスタマイズ項目に入るとPシリーズを選択することも可能になります。少し価格は上がるものの、パフォーマンスはさらに向上するので処理能力を追求する人はチェックしておくべきでしょう。
カメラやWi-Fiなど細かくカスタマイズ可能
ThinkPad E14 Gen4は上記のプロセッサの他にオプション項目が多彩です。自分が求めるパフォーマンスに合わせてチョイスしていくと良いでしょう。
価格とコストパフォーマンス
本モデルはThinkPadのエントリー機ということもあり、コストパフォーマンスに非常に優れています。好みが分かれる部分とはいえ、タイピング性能に関してはトップレベルの性能と言えるでしょう。
スペック
今回レビューしたThinkPad E14 Gen4のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 220×324×17.9mm | |
重量 | 本体 | 1600g |
アダプタ | 305g | |
CPU | Core i5-1235U | |
GPU | intel UHD Graphics | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 1080p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.2 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 45Whr |
公称値 | 16.17時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 3146 |
シングル | 566 | |
Cinebench R23 | マルチ | 7853 |
シングル | 1568 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 3243.51 | 1898.99 |
SEQ1M Q1T1 | 3124.15 | 1813.73 |
RND4K Q32T16 | 667.56 | 320.39 |
RND4K Q1T1 | 50.31 | 144.37 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 1138 | 動作困難 |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 60.5 | 60.6 |
Adobe RGB | 44.9 | 44.9 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 612.08 | 570.29 | 17 |
ポイント② | 395.15 | 415.63 | 17 |
ポイント③ | 646.07 | 575.25 | 15 |
ポイント④ | 556.57 | 492.1 | 15 |
ポイント⑤ | 397.1 | 391.25 | 15 |
ポイント⑥ | 221.34 | 130.19 | 14 |
通信スピードテストの評価
最長距離においても200Mbpsを超えるパフォーマンスが出ており、十分な数値と言えるでしょう。
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | △ | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | △ | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はThinkPadらしいデザインとなっています。過去モデル同様にiの部分は起動時に赤く光ります。

開いた様子です。ベゼル幅は横が狭め、上下は少し広めです。

最大開き角は180°です。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、1.8mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、19.24mmとなっています。ThinkPadらしい深いキーストロークが魅力です。

タッチパッド幅を計測したところ、100mmとなりました。タッチパッドは扱いやすく、使いやすい印象を受けました。

本体右側にはUSB Type-C、フルサイズイーサネットコネクタ、USB Type-Aが搭載されています。

本体左側にはUSB Type-C、USB Type-A、フルサイズHDMI、ヘッドフォンジャックを備えます。

本体の重量を測定したところ、1600gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1905gとなりました。充電器単体では305gとなります。

メリット・魅力
コストパフォーマンスが高い
ThinkPad E14 Gen4は相変わらずコストパフォーマンスの高い製品です。スペックだけでなく、筐体のクオリティを考えると10万円以下から手に入るモデルではありません。ただし、過去モデルに比べると若干コストパフォーマンスは落ちています。
スピーカー性能が割と良い
エントリーノートパソコンはスピーカー性能が悪くなる傾向がありますが、本機は比較的良いです。色域カバー率が低いので、映像の質を追い求めるのは少し違う気もしますが、スピーカー性能が良いに越したことはありません。
キーストロークは最もThinkPadらしいかも
昨今のThinkPadはキーストロークが浅くなる傾向にありますが、逆にこのモデルが過去のThinkPadのキーストロークの深さを最も体現している気がしました。ThinkPadらしい深いキーストロークが欲しい人は一度検討してみても良いかもしれません。
デメリット・欠点
14インチPCとしては重い
価格を抑えたエントリー機ならではの宿命ですが、14インチノートパソコンとしては重めなので、持ち運びにはあまり向きません。
Core i7以上でIris Xeになる
本機はプロセッサにいくつかのラインナップがありますが、最も注意しておいて欲しいポイントがグラフィックス。Core i7モデルのみがIris Xe Graphicsになります。
もしクリエイティブな作業をするなら、Iris Xe Graphics搭載モデルがおすすめですが、それだと値段が上がり過ぎてしまいます。この場合は、上位機種やLEIGIONといったモデルも一緒に検討することをおすすめします。
おすすめなタイプ
自宅でよくタイピングする人
ThinkPad E14 Gen4の最大の利点はキーボードです。エントリー機とは思えない魅力的な打ち心地なので、試す機会がある人は一度ぜひ触ってみてください。
時々持ち運ぶ人
エントリー機でありながら、標準の充電器がUSB Type-Cになっており、もちろんPD充電に対応しています。重さのデメリットはあるものの、荷物を減らせるので時々の持ち運びならおすすめです。
おすすめできないタイプ
常時持ち運ぶ人
ThinkPad E14 Gen4はコンパクトではあるものの、クラスの中ではかなり重めです。時々なら良いですが、常時持ち運ぶのは辛いのであまりおすすめできません。
カスタマイズ・モデルの選び方
ThinkPad E14 Gen4を購入する場合、基本的にCore i5モデルが値段と性能のバランスが最も良く、コストパフォーマンスが高いためおすすめです。
それに加えて、テレワークのためにカメラ性能をアップするなど、自分好みのBTOカスタマイズを施すと良いでしょう。
実機レビューのまとめ

10万円以下から購入できるノートパソコンの中ではトップクラスに魅力的なタイピング性能を持っています。
文書作成をはじめ、タイピングが多い人はぜひ検討してみてください。
安く買う方法・コツ
ThinkPad E14 Gen4に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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