ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonのレビュー概要
ARM搭載のThinkPad
本モデルはSnapdragonを搭載した14インチノートパソコンです。ThinkPadの基本性能に加え、ARMならではのバッテリー持ちや機動性の良さが魅力の一台です。
こんなタイプにマッチ
- 外出先で長時間使いたい人
簡易スペック表
発売日 | 2024年 |
CPU | Snapdragon® X Elite X1E-78-100 |
RAM | 32GB |
ストレージ | 512GB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
LTE・5G通信 | 非対応 |
MSオフィス | 選択可能 |
重量 | 1215g |
Cinebench R20 | -pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonの目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonの特徴
ここではThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
Snapdragonを搭載
本モデルはプロセッサにSnapdragonが採用されています。そのため、intelやRyzen系と比較して起動速度が速かったり、バッテリー持続時間が長いというメリットを持ちます。またベンチマークテストで後述しますが、パフォーマンスがさほど低くない点もポイントです。
長いバッテリー持続時間
上述した通り、Snapdragonが採用されているため最大持続時間が30時間超えと高いレベルになっています。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonの価格とコストパフォーマンス
本体価格は25万円台からとかなり高価です。Snapdragon系のパソコンは希少性が高いため、強気な価格設定になるのはしょうがない点でもあります。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonのスペック
今回レビューしたThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2024年 | |
製品名 | ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragon | |
型式 | - | |
サイズ | 219.4×313.6×16.9mm | |
重量(実測) | 本体 | 1215g |
電源アダプタ | 295g | |
CPU | Snapdragon® X Elite X1E-78-100 | |
GPU | CPU内蔵 | |
メモリ(RAM) | 16 | |
ストレージ | 1st | 512GB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
生体認証 | 指紋 | 有り |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 1080p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.4 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 3セル、58Whr |
公称値 | 最大37.4時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonのベンチマーク
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は6642pts、シングルコア955ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。全エリアで100Mbpsを超えるパフォーマンスが得られています。特に近いエリアでは500Mbpsも超えているため、安心して使うことができるでしょう。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 2926 | やや重い |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonの通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 567.38 | 514.53 | 15 |
ポイント② | 388.19 | 238.55 | 15 |
ポイント③ | 541.4 | 354.21 | 17 |
ポイント④ | 501.74 | 459.97 | 17 |
ポイント⑤ | 274.82 | 144.69 | 18 |
ポイント⑥ | 167.69 | 102.19 | 20 |
通信スピードテストの評価
READの値は5000MB/s程度とかなり高いパフォーマンスになっています。SSDの起動が早いことでSnapdragonの良さをさらに活かすことができるでしょう。
ThinkPad T14s Gen 6 SnapdragonのUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonの外観
天板は真っ黒でThinkPadのロゴが配置されています。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
全て独立キーボードになっています。非常に打ちやすい印象です。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.5mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.8mmとなっています。
タッチパッド幅を計測したところ、115mmとなりました。
本体右側にはセキュリティロック、USB Type-Aポートが2つ備わっています。
本体左側にはUSB Type-Cポートが2つ、フルサイズHDMI、コンボジャックがあります。
本体の重量を測定したところ、1215gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1510gとなりました。充電器単体では295gとなります。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonのメリット・魅力
高いレベルのバッテリー持続時間
やはりなんと言ってもARM系ならではの持続時間は特徴的と言えます。外出先で使うことが多いユーザーにとってはこれほど魅力的なことはないでしょう。
優れたパフォーマンス
これまでのSnapdragon搭載パソコンはパフォーマンスがあまり高くない印象がありましたが、このパソコンでは非常に高いベンチマーク結果が得られています。そのため、しっかりと実用的に使えるでしょう。
ThinkPadならでのタイピングの良さ
ThinkPadという名前を冠することもあり、タイピング性能は抜群に良いです。文書の入力作業が多い人にとっては強い味方になってくれるでしょう。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonのデメリット・欠点
ARMならではの対応性
ARM系のノートパソコンの最大の懸念はソフトウェアが対応しているかどうかにあります。ARMだからソフトウェアが対応していないとなった時に別途PCを購入しなければならない危険性があることは注意しておきましょう。
強気な価格設定
本体価格は25万円台からと非常に強気な価格設定です。もちろん高い分プロセッサのパフォーマンスが高いことやメモリに32GBが採用されているなど評価できるポイントもありますが、二の足を踏んでしまう価格帯とも言えるでしょう。
みんなの口コミ
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Snapdragonを搭載していることもあり人を選ぶモデルではありますが、パフォーマンスや機動スピード、バッテリー持ちなどを考慮すると一般用途では使いやすいでしょう。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonがおすすめな人
持ち出し用途で使うユーザー
Snapdragonならではの省電力性を活かし、持ち出し用途で使うユーザーにとってはとてもマッチするでしょう。Officeソフトの利用やネットサーフィン、メール返信を主に行う場合は強い味方となってくれるでしょう。
電源ケーブルが煩わしい人
上とほぼ同義になってしまいますが、バッテリー持続時間が長いということは使わないタイミングで充電さえしておけば、自宅でも電源ケーブルなしに利用できることにメリットがあります。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonがおすすめではないタイプ
特殊なソフトウェアを使う人
ARM系はintelやRyzenと比較すれば、まだ新しい形のプロセッサであるため、専門的で特殊なソフトウェアを使う場合はあまりおすすめできません。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonのカスタマイズ・モデルの選び方
Snapdragonということもあってか、カスタマイズ性は非常に低いです。一般的な用途想定であれば、ディスプレイを2Kにするかどうか程度なので基本的にはあまり気にする必要がないかもしれません。
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonの実機レビューまとめ
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonを安く買う方法
ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonに限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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