ThinkPad X1 Carbon Gen11のレビュー概要
正統進化の14インチモデル
ThinkPad X1 Carbon Gen11は過去モデルを踏襲して正統進化したモデル。
第13世代のintelプロセッサを搭載することで、さらにパフォーマンスアップしています。
こんなタイプにマッチ
- 外でPCを使う人
- ネットに素早く接続したい人
簡易スペック表
発売日 | 2023年 |
CPU | Core i5-1335U Core i5-1345U Core i7-1355U Core i7-1365U Core i7-1370P |
RAM | 16~64GB |
ストレージ | 256GB~2TB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
LTE・5G通信 | 選択可能 |
MSオフィス | 選択可能 |
重量 | 1255g |
Cinebench R20 | 2094pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
ThinkPad X1 Carbon Gen11の目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
ThinkPad X1 Carbon Gen11の特徴
ここではThinkPad X1 Carbon Gen11の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第13世代intelプロセッサ搭載
本モデルは今回のGen11で第13世代intelプロセッサを搭載しています。Uシリーズだけでなく、Pシリーズも選択することができ強力なパフォーマンスを選択することが可能です。
軽量で持ち運びに向くモデル
Carbonの名前の通り、第一世代の時から軽量で持ち運びに向くモデルとなっています。およそ1.1kgであり、出先で使う場合にも気軽に持ち運びが可能です。
WWAN対応モデルもあり
ThinkPad X1 Carbonにはモバイルデータ通信に対応したモデルも存在しています。これによりシームレスにネット接続して使えます。
幅広いスペックから選べる
人気モデルということもあり、プロセッサからメモリまで幅広くカスタマイズすることが可能になっています。特に上述したCore i7-1370Pモデルが選べることや、32GBメモリを搭載モデルを選択できる点などは人気モデルならではの利点と言えるでしょう。
また、ディスプレイも液晶、OLEDモデルの各モデルを選択することができます。
ThinkPad X1 Carbon Gen11の価格とコストパフォーマンス
ThinkPad X1 Carbonはハイエンドモデルということもあり、価格は20万円を超えるところからスタートします。コストパフォーマンス自体は決して良いわけではありませんが、全体の仕上がりを考えると筆者としては適正な価格と感じます。
ThinkPad X1 Carbon Gen11のスペック
今回レビューしたThinkPad X1 Carbon Gen11のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2023年 | |
製品名 | ||
型式 | - | |
サイズ | 222.5×315.6×15.4mm | |
重量(実測) | 本体 | 1255g |
電源アダプタ | 315g | |
CPU | Core i5-1335U | |
GPU | Iris Xe Graphics | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1200 | |
アスペクト比 | 8:5 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
生体認証 | 指紋 | 有り |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 1080 |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.2 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 57Whr |
公称値 | 28.5時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
ThinkPad X1 Carbon Gen11のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は2094pts、シングルコア585ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。Core i5モデルでありながら、2000ptsを超えるパフォーマンスを出しており、十分な性能と言えるでしょう。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は5176pts、シングルコア1546ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。READの値は4000MB/s近く出ており、ノートパソコンとしては十分に高いパフォーマンスとなっています。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 2081 | 重い |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
ThinkPad X1 Carbon Gen11のモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
カバー率及び、カバー比のデータは以下の通りです。
カバー率 | カバー率 | カバー比 |
sRGB | 97.2% | 101.8% |
Adobe RGB | 72.9% | 75.5% |
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。
ThinkPad X1 Carbon Gen11の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
#VALUE!
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 509.69 | 277.44 | 24 |
ポイント② | 259.26 | 281.1 | 19 |
ポイント③ | 544.05 | 359.87 | 17 |
ポイント④ | 474.17 | 217.09 | 14 |
ポイント⑤ | 253.91 | 180.96 | 15 |
ポイント⑥ | 155..78 | 113.62 | 19 |
通信スピードテストの評価
全てのエリアで100Mbpsを超えるパフォーマンスとなっており、十分な性能と言えるでしょう。
ThinkPad X1 Carbon Gen11のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。USB PD充電の結果、30W以下では低速充電表示となりました。45W以上では通常通り充電ができています。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | △ | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | △ | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
ThinkPad X1 Carbon Gen11の外観
天板はカーボン調のデザインとなっており、レノボ、およびThinkPad X1のロゴが配置されています。
背面は小さなスリットが設けられています。
開いた様子です。ベゼル幅は狭めです。
最大開き角は180°となっています。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
キーボード全体です。ThinkPadの配置で一般的なキーボードと比較して、FnとCtrlが逆になっています。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、1.5mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、19.11mmとなっています。
タッチパッド幅を計測したところ、110mmとなりました。
本体右側にはセキュリティロック、USB Type-A、SIMスロット、ヘッドフォンジャックが備わっています。
本体左側にはUSB Type-Cポートが2つ、USB Type-A、フルサイズHDMIポートがあります。
本体の重量を測定したところ、1255gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1570gとなりました。充電器単体では315gとなります。
ThinkPad X1 Carbon Gen11のメリット・魅力
正統進化で使いやすい
本モデルは過去から正統進化して、ほぼコンセプトを変えずに現在まで至っています。大きな変化はないものの、一方で正統進化している分、これまでのThinkPad X1 carbonユーザーが買い換える際にも悩まずに買えるメリットを備えていると言えるでしょう。
インターフェイスが充実
14インチモデルということもあり、インターフェイスが充実しています。Thunderboltによる拡張性があることや、フルサイズHDMIを備えているため、ビジネスシーンでも使いやすいでしょう。
モバイル通信モデルも存在
特徴のところでも書いた通り、WWAN搭載モデルを選択することができます。そのため、パソコンを開けばすぐに通信を開始して作業に取り掛かることも可能です。
ThinkPad X1 Carbon Gen11のデメリット・欠点
新鮮味が薄い
これまで変わらず正統進化してきたということもあり、新鮮味が薄いことがデメリットと言えるかもしれません。逆に言えば、それくらいしか弱点がないこともThinkPad X1 Carbonの良さと言えるでしょう。
みんなの口コミ
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しっかりとパフォーマンスアップしつつ、基本コンセプトを忠実に守った正統進化モデルです。モバイル通信モデルも選べたり、カスタマイズ幅が広いところも見逃せないポイントです。
ThinkPad X1 Carbon Gen11がおすすめな人
持ち運びつつPC利用時間の長い人
Carbonの名前の通りの軽さと14インチの少し大きめディスプレイ、そしてThinkPadならではの打鍵感の良さが相まって、持ち運びが多く、外での作業が多いユーザーにはピッタリな一台と言えるでしょう。
ネットへシームレスに繋ぎたい場合はモバイル通信モデルを選ぶことでさらに接続性を高められる点もポイントです。
ThinkPad X1 Carbon Gen11がおすすめではないタイプ
軽量性を最重要視する人
ThinkPadにはさらに軽量性を重視した13インチモデルのThinkPad X1 Nanoが存在します。1kgを切っているため、さらに軽くなっています。持ち運びの軽量性を重視する場合はこちらを選ぶようにして下さい。
ThinkPad X1 Carbon Gen11のカスタマイズ・モデルの選び方
ThinkPad X1 Carbon Gen11は人気ラインナップということもあり、カスタマイズをかなり細かく行うことができます。自身の予算に合わせてセットアップすることをおすすめします。
ThinkPad X1 Carbon Gen11の実機レビューまとめ
ThinkPad X1 Carbon Gen11を安く買う方法
ThinkPad X1 Carbon Gen11に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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