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レビュー・評価の概要
ThinkPad X1 Yogaは現在日本市場で発売されている2in1のノートパソコンとしてはトップクラスに位置するモデルの一つ。
第12世代のパワフルなintelプロセッサを搭載しつつ、スタイラスペン収納など機能面でも充実したノートパソコンになっています。
カスタマイズ性が高いため、個々の要望に合わせて変更できる点も魅力なので、一度公式ページをチェックすることをおすすめします。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Core i5-1235U Core i5-1240P Core i5-1245U Core i5-1250P Core i7-1255U Core i7-1260P Core i7-1265U Core i7-1270P Core i7-1280P |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 256GB~2TB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | オプション有り |
重量 | 1440g |
Cinebench R20 | 3190pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではThinkPad X1 Yoga Gen7の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第12世代intelプロセッサの複数モデルから選べる
ThinkPad X1 Yoga Gen7はカスタマイズにより、非常に多くのプロセッサから好みのものを選ぶことができます。Uシリーズ、Pシリーズどちらも選べることはもちろん、それぞれのグレード違いも選べる嬉しさがあります。
2in1でタブレットモードでも使える
ヒンジが360°回転するタイプの2in1ノートパソコンで、タブレットモードにして使うことができます。また開閉途中で止めることでテントモードにもできるため、動画視聴用途でもマッチさせることができます。
ペンを収納可能
ThinkPad X1 Yogaには過去モデルから純正スタイラスペンの収納が存在します。完全専用品なので、すっきりと収納できる点も魅力です。

ディスプレイがグレアも選べる
2in1ノートパソコンの多くは光沢ディスプレイを採用しているケースがほとんどですが、ThinkPad X1 Yogaでは非光沢のモデルを選ぶことができます。タッチパネルと非光沢の両立は非常に珍しいのでPC画面を見ている時間が長い人は必ずチェックするようにしておいてください。
価格とコストパフォーマンス
本体価格は25万円台からと高く感じるかもしれませんが、機能性から見るとコストパフォーマンスはかなり良いです。
プロセッサのパフォーマンスはもちろんのこと、重さや薄さといった物理的なメリット、さらに純正スタイラスペンが付属するところまで考えると、破格と言っても良いほどと感じます。
スペック
今回レビューしたThinkPad X1 Yoga Gen7のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 112.2×314.4×15.53mm | |
重量 | 本体 | 1440g |
アダプタ | 250g | |
CPU | Core i5-1240P | |
GPU | Iris Xe Graphics | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | 液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 1080p |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.2 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 57Whr |
公称値 | 24.5時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 3190 |
シングル | 594 | |
Cinebench R23 | マルチ | 7890 |
シングル | 1586 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2748.95 | 2009.36 |
SEQ1M Q1T1 | 2276.24 | 1478.35 |
RND4K Q32T16 | 591.75 | 317.05 |
RND4K Q1T1 | 60.53 | 138.03 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 2424 | 重い |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 98.6 | 103.7 |
Adobe RGB | 76.5 | 76.9 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 619.2 | 534.7 | 16 |
ポイント② | 376.9 | 359.05 | 16 |
ポイント③ | 533.18 | 448.69 | 15 |
ポイント④ | 468.68 | 399.86 | 18 |
ポイント⑤ | 349.9 | 391.48 | 18 |
ポイント⑥ | 119.48 | 205.29 | 15 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | △ | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | △ | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はシルバー色でThinkPadロゴとLenovoのロゴが配置されています。

背面はスリットが少なめでシンプルな設計です。2in1ノートパソコンとしては珍しく、スピーカーが裏側に配置されています。

テントモードにして開いた様子です。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。他のThinkPadと同様の配列でセンターにトラックポイントがあります。また、全てのキーが独立しており、使いやすい印象です。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.99mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.9mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、110mmとなりました。

本体右側にはケンジントンロック、USB Type-A、コンボジャック、スタイラスペンが収納されています。

本体左側にはUSB Type-Cポートが二つ、USB Type-A、フルサイズHDMIがあります。

本体の重量を測定したところ、1440gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1690gとなりました。充電器単体では250gとなります。

メリット・魅力
特別感のあるボディカラー
ThinkPad X1 Yogaだけは過去モデルから、黒ではなくシルバーの筐体が採用されています。これにより、明確にThinkPad X1 Yogaであることがわかります。金属素材になるため、高級感が増しており所有欲が満たされるでしょう。
グレア液晶が非常に良い
本モデルで最も評価すべきポイントはやはり非光沢の液晶だと感じます。特徴のところでも書いた通り、タッチパネルと非光沢を兼ねるモデルは少なくなっています。また、多くは「反射防止」を掲げた光沢ディスプレイがほとんどですが、やはり非光沢には敵いません。長時間でも画面を見れる点はPC作業が多い人にとっては大きなメリットでしょう。
2in1でもタイピング性能は十分
2in1モデルになるとコストの兼ね合いや構造的な問題からキーボード品質が落ちることがありますが、ThinkPad X1 Yoga Gen7ではそういったことはありません。ThinkPadの名前に恥じない素晴らしい打鍵感となっています。
ペン収納が非常に便利
他社含めても非常に珍しいスタイラスペンの内蔵機構はとても便利です。必要な時に、充電した状態で使えるというのは安心感も大きいでしょう。
デメリット・欠点
多機能な分価格に反映されている
ThinkPad X1 Yoga Gen7は非常に多機能。その分、価格は高めになっています。ただし、筆者個人の感想としては、これだけの機能がついていて25万円台スタートは破格と感じるほどリーズナブルです。
機能面で削れるなら(たとえばクラムシェルで良い等)、安いモデルを検討しても良いですが、全部入りを探すならこのモデルこそおすすめです。
おすすめなタイプ
オールインワンが欲しい人
2in1機能に加え、スタイラスペン内蔵などオールインワンが欲しい人にとっては非常に魅力的なノートパソコン。カスタマイズ性も高いので、オールインワンをさらに自分好みにチョイスすることも可能です。
おすすめできないタイプ
価格を抑えたい人
どうしても機能的な分、価格は高くなってしまいます。自分の求める用途に合わせて、パソコンを選ぶと良いでしょう。
カスタマイズ・モデルの選び方
ThinkPad Yoga X1 Gen7のカスタマイズで最も注意しておくべきポイントはやはりプロセッサです。一般的な利用を前提にするならおすすめはCore i5-1240Pです。またモバイル通信にも対応する場合WWANが必要なので注意して下さい。
実機レビューのまとめ

過去からたくさんのノートパソコンを見てきていますが、ThinkPad X1 Yoga Gen7は筆者としては最もおすすめしたい2in1ノートパソコンです。
オールインワンなことに加え、intel 第12世代のおかげでデスクトップにも負けない性能を手に入れたため、多くの人が満足できるモデルになったと言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
ThinkPad X1 Yoga Gen7に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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