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ThinkPad Z16の実機レビュー

ThinkPad Z16のレビュー概要

新世代ハイエンドThinkPad

ボディデザインを大きく変更した16インチのThinkPad。パワフルなRyzen6000シリーズプロセッサや感圧タッチパッドを搭載したモデルになっています。

上位モデルではdGPU搭載モデルも選択可能です。

こんなタイプにマッチ

  • 新世代ThinkPadを試したい人
  • 感圧式タッチパッドが良い人
  • 高パフォーマンスが欲しい人

簡易スペック表

発売日 2022年6月24日
CPU Ryzen 9 PRO 6950H
Ryzen 7 PRO 6850H
Ryzen5 PRO 6650H
RAM 16~32GB
ストレージ 512GB~1TB
画面サイズ 16インチ
GPU AMD Radeon RX6500M
AMD Radeon Graphics
USB-PD 対応
LTE・5G通信 対応予定
MSオフィス 選択可
重量 1810g
Cinebench R20 3840pts

※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください

2022年9月26日時点で254,265円(税込)。現在の価格については公式サイトをご覧下さい。

 

ThinkPad Z16の目次

実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。

※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。

 

ThinkPad Z16の特徴

ここではThinkPad Z16の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。

 

Ryzen6000シリーズ搭載

ThinkPad Z16は最新のRyzen6000シリーズプロセッサを搭載。ベンチマーク結果でも後述しますが、シングルスコアも向上しており、高いパフォーマンスを持っています。Ryzen5でも十分と言える程です。

 

上位モデルはdGPUも選択可能

本モデルにはいくつかラインナップがあり、上位モデルはdGPUが選択できるモデルも存在します。これまでThinkPadはExtremeしかdGPUの選択肢がなかったので、大きな転換点と言えるモデルになりそうです。

 

アルミを採用したデザイン性あふれるボディ

ThinkPad Z16ではアルミを採用した薄くてカッコいいボディが特徴です。外観からもわかるように、特にキーボード側が薄くなっています。

 

感圧式タッチパッドを採用

ThinkPad Z16では感圧式のタッチパッドが採用されています。

 

ThinkPad Z16の価格とコストパフォーマンス

プロセッサのパフォーマンスから考えると若干価格帯は高めです。パフォーマンス云々だけでなく、本体のデザイン性も含めてコストがかかっていると考えるべきモデルと言えるでしょう。

また、メリット・デメリットでも後述しますが、今までのThinkPadにはなかったタッチパッドが採用されているため、そういった部分でもコスト面での寄与がありそうです。

2022年9月26日時点で254,265円(税込)。現在の価格については公式サイトをご覧下さい。

 

ThinkPad Z16のスペック

今回レビューしたThinkPad Z16のスペックは以下の通りです。

マシンスペック(技術仕様)

発売日(月) 2022年6月24日
製品名 ThinkPad Z16
型式 -
サイズ 354.4×237.4×15.8mm
重量(実測) 本体 1810g
電源アダプタ 510g
CPU Ryzen 7 Pro 6850H
GPU AMD Radeon Graphics
メモリ(RAM) 16GB
ストレージ 1st 512GB
2nd -
ディスプレイ サイズ 16インチ
解像度 1920×1200
アスペクト比 8:5
形式 IPS液晶
リフレッシュレート 60Hz
生体認証 指紋 有り
顔認証 無し
フロントカメラ 画素数 1080p
物理シャッター 有り
リヤカメラ 画素数 無し
Wi-Fi a/b/g/n/ac/ax
bluetooth v5.2
LTEモジュール 対応の可否 非搭載
SIMカードサイズ
光学ドライブ 非搭載
バッテリー サイズ 公式記載なし
公称値 25.9時間

※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。

他グレードを見てみる

 

ThinkPad Z16のベンチマーク

CINEBENCH R20

CINEBENCH R20の測定値は3840pts、シングルコア573ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。Ryzen6000シリーズのパフォーマンスは非常に高く、Ryzen5でありながら驚異的なスコアを叩き出しています。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。

 

CINEBENCH R23

CINEBENCH R23の測定値は9325pts、シングルコア1382ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。

 

Crystal Disk Mark

Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。CrystalDiskmarkの結果は6000MB/sを超えており、ノートパソコン、デスクトップパソコンを問わずトップクラスの性能となっています。

 

ゲームベンチマーク

FF15

ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。

モード スコア 評価
最高品質 - -
高品質 - -
軽量品質 2820 やや重い

 

CPU-Z

CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。

 

騒音テスト

騒音に関する評価は以下の通りです。CPUテストはCinebench R20、GPUテスト時はFinalFantasy15のベンチマーク測定時に測定を行っています。

モード 評価
通常時 ファン音が少し聞こえる
CPUテスト時 ファン音が少し聞こえる
GPUテスト時 ファン音が少し聞こえる

 

ThinkPad Z16のモニター評価(色域・トーンカーブ)

モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。

sRGB

Adobe RGB

 

カバー率及び、カバー比のデータは以下の通りです。

カバー率 カバー率 カバー比
sRGB 99.2% 103.6%
Adobe RGB 76.2% 76.8%

 

トーンカーブの評価結果は以下の通りです。

 

ThinkPad Z16の通信環境(WI-Fi)のテスト

測定環境

Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。

1階部分

2階部分

※タップで画像を拡大できます。

 

検証結果

スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。

ダウンロード数値比較

ルーター前:690.59Mbps
ポイント②:467.3Mbps
ポイント③:684.81Mbps
ポイント④:588.78Mbps
ポイント⑤:312.16Mbps
ポイント⑥:192.34Mbps

アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。

測定項目 ダウンロード アップロード PING
単位 Mbps Mbps ms
ルーター前 690.59 607.91 15
ポイント② 467.3 439.13 14
ポイント③ 684.81 582.29 13
ポイント④ 588.78 538.33 13
ポイント⑤ 312.16 275.27 13
ポイント⑥ 192.34 170.64 14

 

通信スピードテストの評価

全エリアで非常に良好な測定結果が得られています。他のノートパソコンの測定結果と比較しても最長距離であるポイント⑥で200Mbps近く出るのは珍しいと言えます。

 

ThinkPad Z16のUSB-C(PD)による充電テスト

USB-Cの充電テストを行いました。100Wのみ警告なく充電でき、それ以外では低速充電表示となりました。

USB-PD 充電の可否 検証した充電器
20W PowerPort Ⅲ Nano
30W PowerPort Atom Ⅲ Slim
45W PowerPort Atom Ⅲ Slim
61W RP-PC133
100W AUKEY PA-B7

 

ThinkPad Z16の外観

天板はYogaシリーズと似た雰囲気ですが、カメラ部分だけが特徴的でZ16の刻印があります。ロゴ関係の主張が強くなく、シンプルな印象を受けました。

 

背面はパンチング形式での排気口が用いられています。スピーカーは背面にはありません。

 

開いた様子です。上下左右のベゼル幅は狭く高級感があります。また、側面にシルバーのラインが見えており今までのThinkPadにはない高級感を感じさせます。

 

最大開き角は135°です。

 

上部ベゼルです。

 

下部ベゼルです。

 

キーボード全体です。全て独立かつ、ThinkPadのトラックポイントは健在です。

 

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.46mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.7mmとなっています。

 

タッチパッド幅を計測したところ、120mmとなりました。感圧式が用いられており、クリックが非常に浅くなっています。音はほとんどしませんが、かなり独特なタッチパッドなので、購入前に一度触ってみることをおすすめします。

 

本体右側にはセキュリティロック、USB Type-Cポート、ヘッドフォンジャック、電源ボタンを備えます。

 

本体左側はUSB Type-Cポートが二つ、フルサイズSDスロットを備えます。

 

スピーカーは低音から高音まで全体的に出ており、ノートパソコンとしては品質は高めと感じました。ただし、最高クラスというわけではなく、高級ゲーミングパソコンなどには劣るイメージです。

 

本体の重量を測定したところ、1810gとなりました。

 

充電器込みの重量を測定したところ、2320gとなりました。充電器単体では510gとかなり重めになります。

 

ThinkPad Z16のメリット・魅力

本体デザインがとにかくカッコいい

これまでのThinkPadと一線を画すデザインになっており、スリムでカッコいいデザインが特徴です。まさに新しいステージという感じが伝わってくるモデルになっています。

 

プロセッサのパフォーマンスが高い

ベンチマークの結果からRyzen6000シリーズのパフォーマンスが非常に高いことがわかりました。Ryzenシリーズは3000から4000になったときにマルチコアのスコアがぐんと伸びましたが、今回5000から6000ではシングルコア強化の面が目立っています。

 

キーボードとタッチパッドが新感覚

メリットにもデメリットにもなり得る部分ですが、ThinkPad Z16はキーボードストロークが他のThinkPadと比べると浅めになっています。またタッチパッドが感圧式に変更されているため、普通のノートパソコンと比較するとかなり違和感を覚えます。

 

ThinkPad Z16のデメリット・欠点

USB Type-Cポートのみ

16インチの大型ノートパソコンですが、外部インターフェイスが少なく、USB Type-Cポートのみとなっています。接続時にはハブが必須となるので注意して下さい。

 

USB PDが100Wから通常充電である

付属の電源アダプターは135Wで大型な上、USB PDの充電が100Wから警告なし充電となります(dGPUなしモデルも135Wが付属)。

大柄なPCのため、持ち運びを前提にする人は少ないかもしれませんが、いざ持ち出す時の負担が大きい点は注意しておくと良いでしょう。

 

みんなの口コミ

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ThinkPad Z16
Average rating:  
 1 reviews
 by SIMPC

新しい時代を感じるThinkPad。キーボード、タッチパッドが刷新されていたり、筐体デザインがこれまでと全く違う点が魅力。ただ、これまでThinkPadを使ってきた人にとっては、刷新された部分の使い勝手が変わったので、良いふうにも悪いふうにも捉えられそうな気がするモデルです。

 

ThinkPad Z16がおすすめな人

大きなディスプレイのPCが欲しい人

16インチということもあり、情報量の多さは格別です。大きなディスプレイで作業したい人にはもちろん向いています。

 

浅いタイピングをする人

ThinkPadといえば深いタイピングが特徴というイメージがありますが、本モデルはどちらかといえば浅めです。軽いタッチで入力するような人に向いているモデルと言えるでしょう。

 

ThinkPad Z16がおすすめではないタイプ

これまでのタイピングを求める人

最も注意しておかなければならないタイプがこれまでのThinkPadのタイピングを期待する人です。メリットのところでも書きましたが、良くも悪くもチャレンジングなモデルで特にキーボード、タッチパッド周りは大きな改良が加えられています。

そのため、「これまでのThinkPadが欲しかった」という人にとっては期待はずれになる可能性が高いので、事前に家電量販店等でチェックしてから購入することを検討して下さい。

 

ThinkPad Z16のカスタマイズ・モデルの選び方

ThinkPad X16シリーズで大きく異なるポイントはdGPUを搭載しているかどうかです。ただ対性能面のコストパフォーマンスが高くないので、ブランドを重視する人向けとなりそうなところ。

そのため、非搭載モデルを選んでおいて、必要に応じて外付けGPUを検討しても良いかもしれません。

公式サイトを見る

 

ThinkPad Z16の実機レビューまとめ

新しい時代のThinkPad

結論

キーボード、タッチパッド周りが刷新されたことで大きくステージを変化させたThinkPad。良い点も悪い点もあり、人によって受け取り方がかなり変わるモデルであると言えるでしょう。

新しい物好きの筆者としては機構が魅力的な一台ではあるものの、購入を検討している方は実用性の方が大事なので、まずは一度家電量販店などで触ってみて検討することをおすすめします。

2022年9月26日時点で254,265円(税込)。現在の価格については公式サイトをご覧下さい。

 

ThinkPad Z16を安く買う方法

ThinkPad Z16に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。

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